JPS6238565Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はヘアクリツプに係り、さらに詳しく
は、ワンタツチで、ヘアカーラーに髪を巻き付
け、周りを挟持して固定できるように構成したヘ
アクリツプに関するものである。

ヘアカーラーは髪の毛を束にして巻き付け、髪
の毛に巻きぐせをつける器具であるが、ヘアカー
ラーに巻き付けた髪の毛を保持するために、従来
においては円筒状のヘアカーラーの筒部を髪の毛
と共に挟み込むヘアクリツプが用いられていた。

この従来のヘアクリツプは、例えば金属性の二
つ折りに折り曲げた構造を有し、ヘアカーラーの
筒部と髪の毛とを挟めるように広げながら取り付
けなければならず、極めて手間のかかる面倒な作
業となつていた。

本考案は以上のような従来の欠点を除去するた
めになされたもので、ワンタツチでヘアカーラー
に対して着脱することができるように構成したヘ
アクリツプを提供することを目的としている。

以下、図面に示す実施例に基づいて、本考案の
詳細を説明する。

本考案になるヘアクリツプ１はほぼ「し」の字
状に形成された細長い挟持片２と、円弧状に形成
された短い挟持片３とを備えており、両者は薄肉
状のヒンジ４を介して屈曲自在に一体成形されて
いる。長い挟持片２は前記ヒンジとしての薄肉部
４の近傍において円弧状部２ａを有し、円弧状の
短い挟持片３の内側には複数個の突起３ａが突設
されている。また、挟持片３の外側面には指かけ
用の突片３ｂが一体的に突設されている。

一方、挟持片２の円弧状部２ａの外側と挟持片
３の円弧状部の外側との間にはヒンジとしての薄
肉部４を挟んで半円形状の二本のばね枠５，６が
架橋されている。ばね枠５，６と挟持片２，３と
の間とはそれぞれヒンジとしての薄肉部９によつ
て連結されている。

以上のような構造を有するヘアクリツプの材質
はポリプロピレンである。このポリプロピレンは
ヒンジとしての薄肉部４，９を多数回屈曲させて
も、この屈曲から破断することがない性質を有す
るのである。

また、ポリプロピレン製の円弧状のばね枠５，
６は直径が小さくなる方向へ縮まろうとする弾性
を与えられている。

従つて、第１図に示すように、挟持片２，３が
離れて、完全に開かれた状態にあつては、ばね枠
５，６の弾力により挟持片２，３を開いた状態に
保持しようとする力が作用している。

反対に、第１図に示した状態から、第３図に示
す状態へと挟持片２，３を閉じようとすると、小
直径となる方向に収縮しようとする力を与えられ
ているばね枠５，６は強制的に広げられるが、挟
持片２，３間を連絡するヒンジの役目を果たす薄
肉部４の近傍がほぼ一直線をなす状態を超え、さ
らに挟持片２，３が閉じ始めると、死点を超えた
状態となり、ばね枠５，６の収縮しようとする力
によつて挟持片２，３は閉じられる。そして、第
３図に示すように挟持片２，３が完全に閉じられ
た状態を保つ。このように、挟持片２，３は死点
をさかいに一番開いた状態から閉じた状態へ可逆
的にクリツク動作を行うのである。

次に、以上のように構成された本考案になるヘ
アクリツプの使用方法につき説明する。

まず、第４図に示すようなヘアカーラー７を用
意し、これに髪の毛８を巻きつける。そして希望
する回数だけ巻きつけた状態で、開いた状態にあ
るヘアクリツプ１の短い方の挟持片３を髪の毛の
内側に位置するようにして髪の毛の上からヘアカ
ーラー７に押し当て、長い方の挟持片２を髪の毛
８の外側に位置するように押し当てる。すると、
前述したように挟持片２，３は死点を超えて閉
じ、挟持片２，３により髪の毛８と共にヘアカー
ラー７が完全に押さえられる。

このクリツプ１でヘアカーラー７をとめる状態
においては、挟持片３の外側に突設された突片３
ｂが指先に当たり、滑り止めの機能を果たし、極
めて操作しやすい。

取り外したい場合には、突片３ｂにいずれかの
指をかけた状態で長い方の挟持片２を引けば、て
この作用も加わつて極めて容易に挟持片２，３間
を開くことができ、ワンタツチで外せる。

ヘアカーラー７がクリツプされている間におい
ては、挟持片３の内側に突設された突起３ａが髪
の毛８内に食い込みつつヘアカーラー７の円筒部
に接触するため、髪の毛８を確実に保持し、位置
ずれが生じることがない。

なお、上述した実施例においては、ばね枠を円
弧状のものとし、かつ同心状に２個配置した例を
示したが、その形状は円弧状以外のものでも良
く、十分な弾力を得られるならば１個でも良い。

また、第４図に示すように、各挟持片２，３及
びばね枠５，６は比較的幅狭のものとして例示し
たが、幅は任意に選択できることはもちろんであ
る。

以上の説明から明らかなように、本考案によれ
ば、ヒンジの役割を果たす薄肉部を介して長短２
本の円弧状の挟持片を連結して設け、各挟持片の
外側間を薄肉部を介して円弧状のばね片により連
絡をした構造を採用しているため、挟持片を開い
た状態と閉じた状態に確実に保持することができ
ると共に、ワンタツチで開閉でき、クリツプへの
着脱は極めて容易となる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を説明するもので、第１
図は開いた状態の側面図、第２図は要部拡大側面
図、第３図は閉じた状態の側面図、第４図はクリ
ツプした状態の斜視図である。 １……ヘアクリツプ、２，３……挟持片、２ａ
……円弧状部、３ａ……突起、３ｂ……突片、４
……ヒンジとしての薄肉部、５，６……ばね枠、
７……ヘアカーラー、８……髪の毛、９……ヒン
ジとしての薄肉部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 合成樹脂から一体成形され、薄肉部を介して屈
   曲自在に連結された円弧状の長短二個の挟持片を
   有し、これら挟持片の円弧状部の外側間を薄肉部
   を介してばね枠により連結したことを特徴とする
   ヘアクリツプ。