JPS6238047Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、カセツトローデイング等における
駆動力伝達機構の一つであるウオームギヤ取付構
造に関するものである。

〔背景技術とその問題点〕

カセツトローデイング機構に採用されているウ
オームギヤを第１図に示す。この図において、１
はシヤーシ、２は前記シヤーシ１にビスで取り付
けた金属製のコ字形をした取付板で、上、下に孔
３が設けてある。４は合成樹脂製のウオームギヤ
で、その中心に貫通孔５と、その一部にベルト
（図示せず）を掛けるプーリ部６が設けてある。
７は金属製のウオームギヤ軸で、一端には係止部
８が、他端には溝９が設けてある。なお、１０は
止め輪（Ｅリング）である。

このウオームギヤ４の取り付けは、取付板２の
孔３とウオームギヤ４の貫通孔５を一致させ、両
孔３，５へウオームギヤ軸７を挿通する。そし
て、溝９に止め輪１０を圧入し、ウオームギヤ４
とウオームギヤ軸７を取付板２にその係止部８と
止め輪１０で取り付ける。

上記のように、従来のウオームギヤ取付構造は
取付時に孔３と貫通孔５を合せておき、次にウオ
ームギヤ軸７を取付板２に対して直交した方向か
ら挿入しているので、その作業性が悪く、作業時
間が長くなる。また、ウオームギヤ軸７が回転す
る時に取付板２との間でノイズが発生するという
問題がある。しかも、取付板２とウオームギヤ軸
７の寿命、ノイズを考慮すると、合成樹脂製の軸
受（図示せず）を孔３に挿入する必要があり、作
業性が一層悪くなる。

〔考案の目的〕

この考案は、上記の点にかんがみてなされたも
ので、一方向からウオームギヤを取り付けること
によつて作業性が向上し、ウオームギヤの回転時
のノイズの発生を防止したウオームギヤ取付構造
を提供するものである。

〔考案の概要〕

この考案は、上記の目的を達成するため、軸受
部を有する一対の支持板、この支持板の外側に一
対のストツパ板を合成樹脂で一体成形したシヤー
シと、中心に貫通孔を有するウオームギヤと、前
記貫通孔に挿通して前記軸受部に挿入されるとと
もに前記ストツパ板間に支持されるウオームギヤ
軸と、前記支持板と前記ストツパ板の間に両端が
挿入され前記ウオームギヤ軸を固定する合成樹脂
製のコ字形をした取付板を前記シヤーシに取り付
け、一方向から前記ウオームギヤを取り付けるこ
とによつて作業性が向上し、前記ウオームギヤの
回転時のノイズの発生を防止したものである。

〔実施例〕

第２図はこの考案の一実施例を示す断面図で、
１１は合成樹脂製のシヤーシで、Ｕ字形の軸受部
１３を有する一対の支持板１２と、その外側に孔
１５を有する一対のストツパ板１４が一体成形し
てある。１６は合成樹脂製のウオームギヤで、そ
の中心に貫通孔１７と、その一部にベルト（図示
せず）を掛けるプーリ部１８が設けてある。１９
は金属製のウオームギヤ軸、２０はコ字形をした
合成樹脂性の取付板で、両端にコ字形の軸受部２
１と爪部２２が設けてある。

上記の構造からなるこの考案のウオームギヤ取
付構造では、ウオームギヤ１６を取り付ける時に
ウオームギヤ１６の貫通孔１７にウオームギヤ軸
１９を挿通し、このウオームギヤ軸１９をシヤー
シ１１に設けたストツパ板１４，１４間に圧入支
持させると、ウオームギヤ１６は支持板１２，１
２間に入り、ウオームギヤ軸１９は軸受部１３内
に入る。そして、取付板２０の両端をそれぞれ支
持板１２とストツパ板１４の間に圧入すると、ウ
オームギヤ軸１９が軸受部２１内に入り、爪部２
２はストツパ板１４の孔１５に係止し、ウオーム
ギヤ１６、ウオームギヤ軸１９、および取付板２
０をシヤーシ１１に取り付けることができる。

上記のようにウオームギヤ１６、ウオームギヤ
軸１９、および取付板２０をシヤーシ１１に対し
て一方向から組み立てることができるので、組立
ての作業性が向上し、この組立て作業は自動化に
より行うことができる。そして、ウオームギヤ軸
１９はその両端をストツパ板１４で支持されてい
るので、ウオームギヤ１６の回転とともに回転す
るのを防止でき、ウオームギヤ１６の回転に伴う
ノイズの発生がなくなる。また、例えウオームギ
ヤ軸１９が回転しても、支持板１２、ストツパ板
１４、および取付板２０は合成樹脂であるため、
ノイズの発生の心配はない。

なお、上記実施例はウオームギヤ軸１９をスト
ツパ板１４，１４間に圧入したが、ウオームギヤ
軸１９はストツパ板１４，１４間よりもわずかに
短かくてもよい。また、ストツパ板１４に孔１５
を設けて取付板２０の爪部２２を係止させたが、
爪部と孔をそれぞれ反対に設けてもよく、支持板
１２と取付板２０に対応させてもよい。さらに、
第３図のように取付板２０をシヤーシ１１へウオ
ームギヤ１６等の組み立て方向と同じ方向よりビ
ス２３で取り付けてもよい。

〔考案の効果〕

以上説明したように、この考案のウオームギヤ
取付構造は合成樹脂性のシヤーシに一体成形した
支持板の軸受部にウオームギヤに挿通したウオー
ムギヤ軸を挿入し、ストツパ板でウオームギヤ軸
を位置決めし、合成樹脂製の取付板をシヤーシに
取り付けることでウオームギヤ軸を固定したの
で、一方向からの組み立てができ、作業性が向上
するとともに組立てを自動化できる。また、ウオ
ームギヤの回転時にノイズの発生する心配がない
等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のウオームギヤ取付構造を示す断
面図、第２図はこの考案の一実施例を示す断面
図、第３図は取付板のシヤーシへの取り付けを示
す側面図である。 図中、１１はシヤーシ、１２は支持板、１３は
軸受部、１４はストツパ板、１５は孔、１６はウ
オームギヤ、１７は貫通孔、１９はウオームギヤ
軸、２０は取付板、２１は軸受部、２２は爪部、
２３はビスである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軸受部を有する一対の支持板、この支持板の外
   側に一対のストツパ板を合成樹脂で一体成形した
   シヤーシと、中心に貫通孔を有するウオームギヤ
   と、前記貫通孔に挿通して前記軸受部に挿入され
   るとともに前記ストツパ板間に挿入されるウオー
   ムギヤ軸と、前記支持板と前記ストツパ板の間に
   両端が挿入され前記ウオームギヤ軸を固定する合
   成樹脂製のコ字形をした取付板を前記シヤーシに
   取り付けたことを特徴とするウオームギヤ取付構
   造。