JPS6236838Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は堅形槽内への原料分配装置の分配シユ
ートを取替える装置に関するものである。

〔従来の技術〕

例えば、高炉等の堅形槽へ原料を装入する場
合、原料を堅形槽内へ均一に投下するため第４図
に示すような旋回型の分配シユートａが用いられ
ている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、分配シユートａの揺動軸ｂがケーシン
グｃに連結されているため、分配シユートａを取
替える場合には、ケーシングｃの天井板ｄに取り
付けている垂直シユートｅ及びその上の下部バン
カｆ等を取り外す必要があつた。

従つて、分配シユートａの取替え作業に時間が
かかり、且つ分配シユート上方に取替え用のスペ
ースも必要としていた。

〔問題点を解決するための手段〕

上述の問題点を解決するため本考案では、分配
シユートの両外側に設けられたトラニオンと、頂
部に敷設されたレール上を走行し得る台車と、該
台車に俯仰自在に取り付けられ先端部に前記各ト
ラニオンと嵌合する受部を夫々有する２本のアー
ムと、前記台車に取り付けられ前記各アームを俯
仰させるためのシリンダと、前記頂部に取り付け
られ前記分配シユートの外側面に当接支持し得る
ガイドローラとから分配シユート取替装置を構成
した。

〔作用〕

台車をレール上を走行させて分配シユートに接
近させ、シリンダのピストンロツドを引き込んで
アームを俯行させ、該アームの先端の受部を分配
シユートのトラニオンの下方に夫々位置させる。

次いで、シリンダのピストンロツドを突出して
アームを仰行させて受部をトラニオンに嵌合し、
更にトラニオンを介してアームにより分配シユー
トを持上げる。

台車を頂部から離れる方向に移動させると、分
配シユートは揺動フレームから外れ、ガイドロー
ラに当接して傾き、傾いた状態でガイドローラ上
を滑つて外に出される。

外部でクレーン等により分配シユートを交換し
た後、以上と逆の操作で分配シユートを前記揺動
フレームに装着する。

〔実施例〕

以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明す
る。

第１図及び第３図は本考案の一実施例を示すも
ので、揺動フレーム１に支持されて旋回揺動する
分配シユート２の両側面に分配シユート取替用の
トラニオン３を夫々設ける。該揺動フレーム１は
分配シユート２を少し持ち上げるだけで、水平方
向の移動により取り外しできるようにしてある。

炉頂部４に前記分配シユート２に向けて一対の
レール５を敷設し、該レール５上に車輪６を備え
自走又は索引走行可能な台車７を載置し、該台車
７上の分配シユート２から離れた側に支持支柱８
を２本植設し、該各支持支柱８に分配シユート取
替用のアーム９を夫々俯仰可能に枢着し、又該台
車７上の分配シユート２に近い側に前記各アーム
９の俯仰をガイドするアームガイド１０を夫々立
設し、該台車７に枢設した油圧シリンダ１１のピ
ストンロツド１２の先端を前記各アーム９に固着
した横材１９に枢着して該各アーム９を俯仰し得
るようにしてある。該各アーム９の先端部に前記
分配シユート２のトラニオン３と嵌合し得るトラ
ニオン受部１３を夫々凹設してある。

更に、前記炉頂部４の炉内側にガイドローラ１
４をブラケツト１５により取り付けてある。図中
１６は前記油圧シリンダ１１駆動用の駆動装置、
１７はバランスウエイト、１８はアーム支持ピン
を示す。

以上のように構成したので、油圧シリンダ１１
のピストンロツド１２を駆動装置１６の制御によ
り引き込みアーム９を俯行させておき、台車６を
自走又は索引走行によりレール５上を分配シユー
ト２側に移動させ、各アーム９間に分配シユート
２を挾み且つ各アーム９のトラニオン受部１３が
各トラニオン３の下方に位置する位置で台車７を
停止する。

次いで、油圧シリンダ１１のピストンロツド１
２を突出させると各アーム９がアーム支持ピン１
８を支点として仰行し、各トラニオン受部１３が
各トラニオン３と嵌合し、更に該各トラニオン３
を介して各アーム９により分配シユート２を、該
分配シユート２が揺動フレーム１から水平方向に
取り外し可能な高さまで持ち上げる。このときの
重量のバランスはバランスウエイト１７により保
たれる。

分配シユート２をアーム９で持ち上げた状態
で、台車７を炉頂から遠ざかる方向に走行移動さ
せると、分配シユート２の下部側面がガイドロー
ラ１４に当接するが、なおも台車７を移動させる
と該分配シユート２はトラニオン３を支点として
傾動し、横になつて高さが低くなる。更に台車７
を移動させると、分配シユート２はガイドローラ
１４上を滑つて炉外に出てくる。

炉外でクレーン等により分配シユートを交換し
た後、以上と逆の手順で分配シユートを揺動フレ
ーム１に装着する。

なお、本考案の分配シユート取替装置は上述の
実施例のみに限定されるものではなく、本考案の
要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え
得ることは勿論である。

〔考案の効果〕

以上述べたように本考案の分配シユート取替装
置によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し
得る。

（） 分配シユートの取り替えを自動的に行な
えるので、従来の方法に比べ炉頂部の装置の取
り外し作業が不要となり、取替え作業が迅速に
行なえる。

（） 分配シユートの取り替えを自動的に行な
えるので、従来の方法に比べ省力化できる。

（） 分配シユートをアームにより持ち上げ傾
動して傾けた状態で炉外に出すので、従来必要
としていた炉頂上方のスペースも不要となる。

（） 分配シユートの取替作業の確実性が向上
する。

（） 炉内に作業員が入らなくても操作できる
ため安全性が向上する。

（） 分配シユート等の保守点検が容易にな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の取替装置の一実施例の説明
図、第２図は第１図の−方向矢視図、第３図
は第１図におけるガイドローラの詳細図、第４図
は従来の分配シユートの取付説明図である。 １は揺動フレーム、２は分配シユート、３はト
ラニオン、５はレール、７は台車、８は支持支
柱、９はアーム、１１は油圧シリンダ、１３はト
ラニオン受部、１４はガイドローラを示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 分配シユートの両外側に設けられたトラニオン
   と、頂部に敷設されたレール上を走行し得る台車
   と、該台車に俯仰自在に取り付けられ先端部に前
   記各トラニオンと嵌合する受部を夫々有する２本
   のアームと、前記台車に取り付けられ前記各アー
   ムを俯仰させるためのシリンダと、前記頂部に取
   り付けられ前記分配シユートの外側面に当接支持
   し得るガイドローラとから構成したことを特徴と
   する分配シユート取替装置。