JPS6235720Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は流し台、特に流し台内に洗面ボール等
を容易に載置できるように構成した流し台に関す
る。

従来のデツキ部付流し台においては、その流し
の奥行き幅を余り大きく形成していないために、
例えば洗い桶や洗面用ボールなどを流し部内に収
納できるような内部容量がなく、従つて桶やボー
ルを傾いた状態でしかも不安定のままにしか使用
することができず不便であつた。

本考案は従来の流し台の上記のような欠点を解
消するために案出されたもので、その目的は流し
部の後奥部側のデツキ部分に流し部の一部とする
べく部分円筒状膨出部を形成することにより、奥
行き巾を大きくすることなく洗い桶や洗面用ボー
ルを安定状態に流し部内に収容できるようにする
ことにある。

本考案の要旨はデツキ部を有する流し台本体に
おいて、デツキ部に部分円筒状膨出部を同デツキ
部に喰込むように流し部と略一様な深さに形成し
て流し部の一部となすことによりボール等を容易
に収納できるようにさせるとともに、上記部分円
筒状膨出部の口縁に沿う位置においてデツキ部上
に給水栓を配設するようにして、流し部内のボー
ル等への給水を容易にさせるものである。

第１図から第３図にかけて本考案に係る流し台
の第１実施例が示されており、流し台本体１は略
矩形状に形成され、その上端縁には前側リム２、
後側リム３及び側部リム４が設けており、第２図
で示すように前側リム２内縁から緩やかに傾斜し
て底部が平担な流し部５が形成されている。また
流し部５の後方側には各リム部分より所要量低い
位置であつて中段状にデツキ部６が設けられ、さ
らに同デツキ部６の中央部には流し部５深さと略
同一底面を有して部分円筒状膨出部７が設けられ
ている。この部分円筒状膨出部７の円弧形成面の
内径Ｒは、流し部５の前側口縁５ａと部分円筒状
膨出部７の最奥部口縁７ａ間の距離ＡとすればＲ
≒Ａ／２の値をとるものである。さらに同部分円
筒状膨出部７の円弧形成壁７ｂは流し部５の底面
に対して略直角若しくはそれに近い状態に形成さ
れ、洗い桶等を流し部５内に置く場合に同洗い桶
を流し部５内の内奥部に達することができるよう
になつている。ここで流し部５の前側口縁５ａと
部分円筒状膨出部７の最奥部口縁７ａ間の距離Ａ
について述べると、通常用いられる洗い桶や洗面
ボール等の外径は400mm以下であるため、このよ
うな桶やボールを流し部５内に収容するにはこの
距離Ａが少なくとも400mmとなるように製作して
おけばよい。

また８はデツキ部６上であつて部分円筒状膨出
部７の口縁に沿う位置に取付けられる給水栓であ
りその吐出口部分が流し部５内に相当する位置ま
で伸出している。さらに９は流し部５の底壁１０
に開設され排水管（図示せず。）に連絡する排水
口である。

以上の構成の流し台では、デツキ部６に喰込む
ようにしかも底面が流し部５と同じ深さの部分円
筒状膨出部７を設けたので、直径Ａ以下の洗い桶
やボール等Ｍを図中の一点鎖線で示すように容易
に収容することができるとともに、流し部５及び
円筒状膨出部７の一様平担底面に載置されるの
で、安定して洗い桶等を収容することができる。
また本考案では洗い桶やボール収納に要する内径
をデツキ部６に切欠状態に形成した部分円筒状膨
出部７により確保できるので、流し台本体１の奥
行幅を小さくすることができ、従つて給水栓８を
手をあまり伸すことなく容易に操作することがで
きる。また同給水栓８はデツキ部６上に設けられ
るので給水管（図示せず。）との配管接続は流し
台本体１の内下部で行なえるため、給水管取出し
位置と給水栓８位置がずれていても隠れた部位で
配管用のパイプを延長したり屈曲できるため、フ
レキシブル管等にて容易に連続配管できるととも
に外観を損なうことがない。さらにデツキ部６の
両側方側は比較的広い面積を供することができる
ので同部分に洗剤等を置くことができるものであ
る。

第４図から第７図にかけて第２の実施例が示さ
れており、本実施例は例えば幼稚園等で用いられ
る幼児用の流し台であり、幼児が水栓２０を容易
に操作できる奥行幅Ｌを形成しておりしかもデツ
キ部２１には２つの部分円筒状膨出部２２が形成
され、２個の洗い桶または洗面用ボールを同時に
流し部２２内に収納することができる。本実施例
においても部分円筒状膨出部２２の円弧形成内壁
の内径は部分円筒状膨出部２２の最奥部口縁２２
ａと流し部２３の前側縁２３ａ間の距離の略半分
となるような寸法となつており、前記実施例の場
合と同様に洗面用ボール等が容易に収納されるこ
とができる。

尚、上記の２実施例で述べたように給水栓８，
２０の取付位置はデツキ上であつて部分円筒状膨
出部７，２２の口縁部に取付けたので短い吐出管
を有する給水栓でも流し部内に吐水することがで
き、従つて流し部内に収容された洗い桶やボール
内に給水することができる。

以上のように本考案に係る流し台は流し台本体
の奥行き幅を小さくなすことができるので、狭い
場所にも容易に取付けることができるとともに、
給水栓のハンドルが前側よりの近い位置にあるの
で給水操作が幼児でも容易に行なえるという効果
があり、さらに洗い桶や洗面ボール等を流し部内
に安定状態に収納して使用できるという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る流し台の第１実施例を示
す正面図、第２図は同第１図の−線矢視図、
第３図は同流し台の上面平面図、第４図は第２実
施例の流し台を示す正面図、第５図は同流し台の
上面平面図、第６図は同第５図の−線矢視
図、第７図は同−線矢視図である。 １……流し台本体、５，２２……流し部、５
ａ，２３ａ……前側口縁、６，２１……デツキ
部、７，２２……部分円筒状膨出部、７ａ，２２
ａ……最奥部口縁、８，２０……給水栓。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 略矩形状の流し台本体の後奥部にデツキ部を有
   し、同デツキ部の前面側には所要深さの流し部を
   有する流し台において、デツキ部には水平断面が
   部分円状の部分円筒状膨出部をその底部が流し部
   を略一様な深さを有するように、しかも同部分円
   形成半径Ｒが流し部の前側口縁と部分円筒状膨出
   部の最奥部口縁間の距離Ａの略1/2となるように
   形成させ、さらに流し部の部分円筒状膨出部の口
   縁に沿う位置において上記デツキ部上に給水栓を
   取付け固定したことを特徴とする流し台。