JPS623509Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は建造物に於て、主としてガラス等が装
着される建具枠や窓障子等が第２図イ，ロの如く
水平面で凸又は凹の曲率を有する湾曲材である場
合若しくは第３図に於ける上部の如く垂直面で曲
率を有する湾曲材に対して室外側より押縁を水平
方向より移動して湾曲材に当接可能とし、押縁を
容易に固定する取付構造に関する。

従来湾曲材に押縁を正面方向より水平移動にて
固定するときは第１図イの如く押縁を点線の如く
変形させて挿入したり、場合によつて挿入不可能
であるので、同ロ図の如く方形の押縁を湾曲材に
対して上方（下方）よりねじ止めする工法が採用
されて来たが、ねじ止め個所が多数のため押縁の
取付に工数を必要とした。以下図面を参照しなが
ら実施例につき本考案の詳細を説明する。第２図
イは室内より見て凸湾曲してるガラス壁面で、ロ
は第２図に於ける矢視ロ〜ロ視横断面図である。
第３図はガラス壁面又は建具の上部が垂直面に於
て上方に凸湾曲してる正面図である。第４図は第
２図イ及び第３図に於て矢視−側断面であ
る。第２図の壁面及び第３図の壁面又は建具は、
上枠１ａ、下枠１ｂ、無目２及び縦枠３より構成
されてる。４は左右に連窓するための方立であ
る。そして上枠１ａ、下枠１ｂ及び無目２は第２
図の壁面では加工された湾曲材５に相当して水平
曲率を有し、第３図に於ては縦枠３と上枠１ａと
が一体の湾曲材５に相当して垂直曲率を有してい
る。此れ等のアルミニウム合金型材よりなる湾曲
材にガラス等を嵌装するために取付けるべき同じ
く型材よりなる押縁６を正面より水平方向に取付
けようとするものである。第２図及び第３図は何
れも同一の湾曲材５を使用してるので〜視断
面図では同一で、即ち第４図となる。第４図は図
で左側が室外である。無目２の上表面を２ｂ、下
表面を２ａとすると湾曲材の下面に取付けられた
押縁のサフイクスをａとして、同じく上面のサフ
イクスをｂとすれば６ａ，６ｂは上述の湾曲材５
にそれぞれ取けられる押縁で天地を逆にすれば同
一断面である。併し同一断面に限定するものでは
無いが、実用上現地取付けに際しては同一断面で
あることが生産性向上のうえでも好ましい。

次に建物用湾曲材５として存在する場合を分類
すると、水平曲率を有するものとして室内より見
て凸及び凹曲線であり、凸カーブは極めて広く採
用されてる。一方第３図の如く垂直曲率を有する
湾曲材及び第３図と逆の凹形垂直曲率を有する湾
曲材の四種類が実際に使用され得るものである。

次に押縁の断面形状について述べると、其の外
観略方形で、其の上面又は下面には後述する湾曲
材の係止受部と嵌着するため、室外側には外係止
爪７が室内側には内係止爪８が一体に設けられて
いる。そして内外係止爪は位置的に上下方向に段
差を有している。そして係止爪７，８は何れも室
内側を向いており、爪の先端は山状突条９を具備
している。又係止爪が無い対応する一辺は方形部
より室外へ延出して其の先端は垂直にしてガラス
押え座１０を形成してる。次に湾曲材５は其の上
下方向にて上表面又は下表面の室外側に、前記長
方形状押縁６の室内外側の係止爪７，８が保持す
る距離と略同じ長さの距離差を以つて外係止受部
１１と内係止受部１２が湾曲材と一体に形成さ
れ、且つ該係止受部１１及び１２は互に段差を有
している。そして係止受部の懐内は前記押縁６の
先端と相似形である。

次に本押縁６の使用法について概説する。先ず
第２図の如き水平曲率を有し、室内側より見て凸
カーブの湾曲材５即ち上枠１ａに対しては、第５
図に示す如く湾曲材１ａのカーブと合致させるよ
うに水平曲率半径Ｒなる押縁６を室内側より真直
ぐに水平に押し込めば容易に内外係止爪７及び８
は内外係止受部１１，１２とに嵌着固定される。
それは段差１３があるので水平方向より真直ぐに
押し込むことを可能としたもので、数多くの押縁
を取り付ける現場作業の能率を向上せしむること
が出来た。同様に第２図の下枠１ｂなる湾曲材５
に対しては、前記断面を第６図の如く天地逆とし
て水平曲率半径Ｒを有する押縁６にて嵌着取付け
るものである。第２図イに於て室内側より見てロ
が凹カーブの場合も前述と略同様なる故説明を略
すが、此の場合は押縁の長さを僅か短か目にすれ
ば、両端が円滑に挿入可能である。

次に第３図の如き湾曲材５が垂直曲率を有する
場合には、第７図の如く湾曲材５に合せて垂直曲
率半径Ｒを有する押縁６を用いて同様に水平方向
より真直ぐ水平に押し込むことで湾曲材５に嵌着
して取付ることが出来る。

以上説明したとおり実施例では全部同一断面を
有する押縁６にて水平又は垂直曲率を有する湾曲
材５に対して水平方向より押し込むことにより押
縁を取り付けることが出来る。なお図に於て１４
はガラス、１５は合成樹脂製等のガラス押えであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図イ，ロは従来例の側断面図、第２図イは
本考案により押縁を取付けた正面図、第２図ロは
横断面図である。第３図は上部湾曲を示す正面図
である。第４図は第２図イ及び第３図に於ける
〜視側断面図である。第５図第６図第７図は押
縁の断面図及び使用例の説明用図である。 ５……湾曲材（１ａ，１ｂ，２）、６……押
縁、７……外係止爪、８……内係止爪、９……山
状突条、１０……ガラス押え座、１１……外係止
受部、１２……内係止受部、１３……段差、１４
……ガラス、Ｒ……曲率半径。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ガラス等が嵌め込まれるアルミニウム合金型
   材よりなる建具枠等の湾曲材は、水平又は垂直
   曲率を有し、其の断面に於てガラス等の装着面
   には互に位置的に上下方向に段差を有し向きを
   同じくする外係止受部と内係止受部が一定間隔
   を保持して一体に設けられ、 断面ほぼ方形の押縁には、前記湾曲材の内外
   係止受部に対応して上下方向に段差を有し向き
   を同じくする内係止爪と外係止爪が一体に設け
   られ、 前記押縁の内外係止爪が水平方向移動により
   湾曲材の内外係止受部と嵌着する湾曲材と押縁
   の取付構造。 (2) 押縁６の内係止爪８が設けられている対辺が
   延設されて其の先端にガラス押え座１０を形成
   した押縁である実用新案登録請求の範囲第(1)項
   記載の湾曲材と押縁の取付構造。