JPS623502Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は合成樹脂製窓外枠を金属製アンカーを用
いて木造建築物の窓形成用開口に出窓形式でも固
定可能となしうるばかりでなく、固定作業が容易
かつ迅速に行いえて、また固定した状態が安定的
で、窓外枠の外周面を同じく合成樹脂製のカバー
により被覆して見栄えをよくした窓枠構造に関す
る。

その断熱性のため特に寒冷地等で多用される傾
向にありながら、強度的に金属製のものより劣る
合成樹脂製窓外枠は建築物の窓形成用開口に、安
定的に固定する必要があり、特に窓形成用開口に
出窓形式で固定するのは困難である。

また該窓外枠を固定したときに外周面が目視可
能であつて見栄えがよくないばかりか、この部分
特に下面外周面から雨水が浸入し易いのを防止す
る必要がある。

本案では、合成樹脂製窓外枠を用いた窓枠構造
におけるこれら問題点を解決するために、窓外枠
を金属製アンカーを用いて、建築物側の取付用基
台に固定し、かつ窓外枠外周面に合成樹脂製カバ
ーを取付けてなる窓枠構造を提供せんとするにあ
る。

以下、本案の窓枠構造の詳細が更に添付の図面
により開示される。

図中１は木造建築物において窓形成用開口を建
築物側壁に設け、該開口周縁に取付けた木枠、そ
の他の材質により構成される取付用基台であり、
合成樹脂製窓外枠７を取付用基台１から外側に張
り出した状態の出窓形式になるように金属製アン
カー２に固定し、該アンカー２を基台１に固定し
てなるとともに、窓外枠７の外周面に合成樹脂製
カバー１５を外装して本案の窓枠構造が形成され
る。

更に、図示した実施例ではカバー１５の下部空
間に建築物前壁として断熱材層８を配し、外装モ
ルタル仕上げ９をして構成している。

窓外枠７は、塩化ビニル等の合成樹脂製であ
り、枠材の１つの外面長さ方向に、一方には先端
を折曲５ａして膨出部５を形成した突条６を、他
方には挾持用空間３をはさんで断面半円状５ｂの
膨出部５を有する突条６を、それぞれ折曲５ａし
た膨出部５並びに断面半円状５ｂの膨出部５を内
方へ向けて相対向並設して形成した取付脚部４
を、該突条６…の先端面を面一状態に設定して２
つ以上図示した実施例では４つ突設するととも
に、枠材外周面側に位置する取付脚部４のうち外
側には断面半円状５ｂの膨出部５を有する突条６
を配して形成されている。

次に金属製アンカー２は、窓外枠７の枠材外面
に形成した前記取付脚部４の挾持用空間３で代表
される凹部に嵌入できる突片１０を上設した窓外
枠取付台１１と該取付台１１の下面に下設した脚
部１２とで構成されるものであり、具体的には、
第１図において断面形状で示されるもの、または
第２図に例示した形状のもの等が本案の窓枠構造
に適用可能である。

この金属製アンカー２は、前記窓外枠７の取付
脚部４の挾持用空間３に嵌入可能な突片１０を窓
外枠取付台１１に上設し、かつ該突片１０を１つ
の取付脚部４の挾持用空間３に嵌入したとき少な
くとも窓外枠７の外周面側に位置する取付脚部４
のうち外側に位置する断面半円状５ｂの膨出部５
を有する突条６は遊端状態にして窓外枠７を支持
しうる大きさの窓外枠取付台１１と、該取付台１
１の前記突片１０と直交側に突設した脚部１２と
で構成される。

また合成樹脂製カバー１５は、前記窓外枠７の
断面半円状５ｂの膨出部５を有する突条６を挾持
する一方の突条１３と、これと対向並設した内側
の突条２１が前記取付脚部４の挾持用空間３に内
挿しうる大きさであり、内面に前記断面半円状５
ｂの膨出部５を受け入れる凹部２１′を主体片１
７の先端に対設して形成される。

しかして第１図に図示したように合成樹脂製窓
外枠７を取付用基台１に対して出窓形式で固定せ
んとするときには、窓外枠７の枠材外面の取付脚
部４の挾持用空間３に、アンカー２を一定間隔ま
たは長尺なものであるときには１本ものを、アン
カー２の取付台１１上の突片１０を利用して嵌入
して、枠材外周面側に位置する取付脚部４のうち
外側に位置する断面半円状５ｂの膨出部５を有す
る突条６のみを遊端状に残した状態でビス等で固
定し、次いでこの窓外枠７に取付けられたアンカ
ー２の脚部１２を取付用基台１に釘打ちまたはネ
ジ止め等により固定１４し、窓外枠７の外周面側
における前記遊端状の突条６にカバー１５を主体
片１７がアンカー２の取付台１１の外側に位置す
るようにして装着して本案の窓枠構造が形成され
る。

図示した実施例ではカバー１５下部をコーキン
グ１８で外面処理している。

なお図中１９は内障子、２０は内障子用額縁で
ある。

以上のようになる本案の窓枠構造は、金属製ア
ンカーの窓外枠取付台に上設した突片を窓外枠の
枠材外面長さ方向に形成した２条の突条よりなる
取付脚部の挾持用空間に嵌入させて固定している
から、両者の固定は落し込みのみの単純な作業で
あり、このように窓外枠に固定したアンカーの脚
部により取付用基台に容易に固定しえて、固定作
業を容易なものとし、作業をも迅速なものとなし
うる。

また窓外枠の取付脚部を形成する２条の突条は
遊端状であること並びに一方には先端を折曲した
膨出部、他方には断面半円状の膨出部をそれぞれ
内方へ向けて形成しているから、仮りに該取付脚
部の挾持用空間幅よりもアンカーの突片の肉厚が
稍大きくとも嵌入可能であり、精度に厳密性を要
求されないばかりか、アンカーとして長尺物を用
いたときに反りを生じていても充分対応しえ、嵌
入作業時にはアンカーの突片には膨出部の先端面
しか当接しないから摩擦力は小さく作業は容易で
ある。

更に合成樹脂製窓外枠は金属製アンカーを介し
て取付用基台に固定されるとともに、金属製アン
カーの外側には同じく合成樹脂製カバーが位置し
ているから、固定後には該アンカーにより、出窓
形式であつてもガラスの重量を充分に支持しえて
外力による窓外枠の変形をも防止して安定的な固
定状態となり、金属製アンカーは合成樹脂製窓外
枠並びにカバーに被覆された状態にあつて、断熱
効果が損なわれるおそれもないのである。

また合成樹脂製窓外枠の仕様を変えることなく
アンカーの仕様を変えるだけで外付け、半外付
け、内付け工法への対応が可能である。

次に窓外枠の外周面における突条にカバーを外
装することにより、窓外枠外周面を被覆して見栄
えのよい窓枠構造を提供しうる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の窓枠構造の実施例断面図、第２
図はアンカーの他実施例の斜視図である。 １：取付用基台、２：アンカー、３：挾持用空
間、４：取付脚部、５：膨出部、６，１３，２
１：突条、７：窓外枠、８：断熱材、９：外装モ
ルタル仕上げ、１０：突片、１１：取付台、１
２：脚部、１４：固定、１５：カバー、１７：主
体片、１８：コーキング、１９：内障子、２０：
額縁。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 枠材の１つの外面長さ方向に、一方には先端を
   折曲５ａして膨出部５を形成した突条６を、他方
   には挾持用空間３をはさんで断面半円状５ｂの膨
   出部５を有する突条６を、それぞれ折曲５ａした
   膨出部５並びに断面半円状５ｂの膨出部５を内方
   へ向けて相対向並設して形成した取付脚部４を、
   該突条６…の先端面を面一状態に設定して２つ以
   上突設するとともに、 枠材外周面側に位置する取付脚部４のうち外側
   には断面半円状５ｂの膨出部５を有する突条６を
   配してなる合成樹脂製窓外枠７と、 前記窓外枠７の取付脚部４の挾持用空間３に嵌
   入可能な突片１０を後述する窓外枠取付台に上設
   し、かつ該突片１０を１つの取付脚部４の挾持用
   空間３に嵌入したとき少なくとも窓外枠７の外周
   面側に位置する取付脚部４のうち外側に位置する
   断面半円状５ｂの膨出部５を有する突条６は遊端
   状にして窓外枠７を支持しうる大きさの窓外枠取
   付台１１と、該取付台１１の前記突片１０と直交
   側に突設した脚部１２とで構成した金属製アンカ
   ー２と、 前記窓外枠７の断面半円状５ｂの膨出部５を有
   する突条６を挾持する一方の突条１３と、これと
   対向並設した内側の突条２１が前記取付脚部４の
   挾持用空間３に内挿しうる大きさであり、内面に
   前記断面半円状５ｂの膨出部５を受け入れる凹部
   ２１′を主体片１７の先端に対設した合成樹脂製
   カバー１５とよりなり、 アンカー２の取付台１１の突片１０を窓外枠７
   の前記１つの取付脚部４の挾持用空間３に嵌入し
   て固定し、該アンカー２を木造建築物本体の取付
   用基台１に固定してなるとともに、窓外枠７の外
   周面側における前記遊端状の突条６にカバー１５
   を主体片１７がアンカー２の取付台１１の外側に
   位置するようにして装着してなることを特徴とす
   る木造建築物における窓枠構造。