JPS6234892B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、洗浄水を容器内部に送入するための
少くとも１個の流入開口と着色した洗浄水を容器
内部から放出するための流出部分とを持ち洗浄水
着色剤塊片を内部に納めるようにした容器を備え
た便器洗浄水着色装置に関する。

前記したような便器洗浄水着色装置はたとえば
ジエイ・ゴダード・エンド・サンズ・リミテツド
（J.Goddard ＆ Sons Limited）を発明者とす
る英国特許第1057865号明細書等でよく知られて
いる。この特許明細書によれば浸食性着色剤塊片
すなわち洗浄水により外側から内方に徐々に溶解
し又は今解し或は溶解し且つ分解する着色剤片を
含む受容体は便器の洗浄水の貯そう内に入れ又は
つり下げる。

この着色剤塊片は主成分として染料又は顔料の
ような可溶性着色剤を含む。便器内の洗浄水は青
色に着色するのがよい。もちろんこのような着色
剤塊片は又消毒剤又は脱臭剤と共に洗浄剤を含む
ことも知られている。長期にわたりたとえば１箇
月又は数箇月にわたり反復して便器の洗浄装置を
使用した後に、洗浄水が貯水そうから着色されな
いで出るときは、これによつて着色剤塊片が消耗
し着色剤が使い尽くされていることを示してい
る。着色剤の使い尽くされた着色剤塊片を新らた
なものと交換するには、使用者が貯水そうのふた
をはずし新らたな着色剤塊片を入れ次でふたをも
との場所に締付けなければならない。しかしこの
ような貯水そうは熱可塑性樹脂材から作られるこ
とが多くなり、放出弁を内部に取付けた後ふたは
接着剤又は熱溶着により貯水そうに固定するので
交換ができなくなつている。

着色剤塊片から便器貯水そう内の洗浄水中に放
出した、このような着色剤塊片の各活性成分とく
に脱臭剤の有効性は極めて弱く従つて満足が得ら
れないから、このような成分を含む着色剤塊片は
マデイスン・ケミカル・コーポレイシヨン
（Madison Chemical Corporation）を発明者とす
る仏国特許第1602063号明細書〔又セイモア・リ
ービツト（Seymour Leavitt）を発明者とする
1976年12月26日付米国特許願第693488号明細書と
くにその第３図参照〕に記載してあるように便器
の内側壁の小さなみぞ穴付き容器たとえば小さな
細長いかご内に或る時間にわたりつり下げてお
く。

しかしこの種の便器洗浄剤塊片は、通常その中
に含む脱臭剤、消毒剤及び洗浄剤のほかに、便器
の洗浄ごとに便器内の洗浄水をたとえば青色に着
色するように青色染料のような着色剤を含んでい
ると、この場合本出願人が多くの試験で確認した
障害すなわち、洗浄ごとに洗浄水の流れが静まつ
た後にもなお着色剤塊片の後垂れが残るという障
害がある。すなわち洗浄水の滴が着色剤塊片の浸
食性に従つて長い時限にわたり実際上多くの場合
５ないし10hr又はそれ以上にわたり便器の側壁に
沿い流下し続ける。これ等の滴内の着色剤の濃度
は時間と共に増して、便器の側壁に色たとえば青
色のしまが生ずる。このしまは着色剤塊片容器か
ら下方に延び便器が汚れた感じの悪い状態にな
る。このしまは後垂れが長く続くほどそれだけ除
去がむずかしくなる。

本発明の目的は、この問題を解決し、洗浄ごと
に着色剤塊片から着色剤濃度の次第に増す滴の後
垂れにより便器の内側壁を汚す前記した切実な障
害を伴わないで、リービツトの洗浄剤塊片の場合
に述べたのと同様に便器内につり下げることので
きる初めに述べたような便器洗浄水着色装置を提
供しようとするにある。

本発明の他の目的は、薄めて着色した洗浄水だ
けを放出する前記したような便器洗浄水着色装置
を提供しようとするにある。

これ等の目的は、本発明によれば、便器の内側
に容器をつり下げるつり下げ部片と、前記容器の
内部に位置し洗浄ごとに着色剤塊片から滴下する
濃厚な色の滴を集めるようにした希釈室とを備
え、この希釈室の底部に流出部分を設けた前記し
たような便器洗浄水着色装置により達成できる。

本発明による便器洗浄水着色装置の好適とする
実施例では、希釈室は、 (a) 容器内にその中の希釈室の上端部を横切つて
設けられこの希釈室内に前記容器の上部部分か
ら洗浄水を通すための少くとも１個の穴を持
ち、前記容器内で前記希釈室の上方に洗浄水着
色剤塊片を支えるようにした支持部片を備え、 (b) 前記容器に底部及び側壁を設け、これ等の側
壁を前記希釈室の上端部まで閉じ、 (c) 前記流出部分を前記容器の底部に位置させ、
前記流出部分に前記希釈室から同室内の最低の
溜まり高さ位置になるまで洗浄水をサイホン作
用で吸出すようにしたサイホン装置を設けてあ
る。

前記支持部片は、洗浄水により浸食される着色
剤塊片の比較的大きい破片が希釈室内に落下する
のを防ぐのに十分なだけ狭い複数個の穴を形成し
てある。さらにこれ等の支持部片は、容器の内側
壁からこの容器の内部への突起により構成しても
よい。これ等の支持部片は又、着色剤塊片を支え
るようにした格子板又は穴あき板により構成して
もよい。

前記サイホン装置は、希釈室の下部部分に着色
洗浄水をその希釈室内の静水内のもとで吸い出す
ように吸い引し管を備えている。

この吸い引し管は、希釈室の底部に密封状態で
挿入され吸い出し管上端部を彎曲させてその上部
穴が希釈室の底部に近接するようにするのがよ
い。

最も好適とする実施例では吸い引し管は、希釈
室の底部に直立して密封状態で挿入され、上部穴
は希釈室の上端部に近接し、下部穴は前記底部に
又はその下方に位置させてある。この実施例では
サイホン装置はさらに、前記吸い引し管の上端部
が内側に開口する閉じた上部部分を持ち希釈室の
底部に取付けたカバー部片を備えている。このカ
バー部片はさらに、希釈室からカバー部片の内部
にそして進んで吸引管内に着色洗浄水を通すよう
に希釈室の底部の付近に又はこの底部に口を備え
ている。

以下本発明便器洗浄水着色装置の実施例を添付
図面について詳細に説明する。

第１図、第２図、第３図及び第４図に示した実
施例による本発明便器洗浄水着色装置は、ほぼ深
いといの形状を持つ容器１を備えている。前壁
２、後壁３及び端部側壁４，５はそれぞれ下方領
域をこのといの高さの約半分の高さまで閉じられ
底部６と共に希釈空間すなわち希釈室７を囲んで
いる。希釈室７は、本着色装置を便器内につり下
げ便器の洗浄機構を駆動したときに水位８まで洗
浄水を満たすことができる。４個の壁２，３，
４，５では水位８の上方に、各部分１０により相
互に隔離した窓９を形成してある。各部分１０の
若干はそれぞれ内側にスペーサ突起１１を備えて
いる。支持部片として支持リブ１２が水位８にお
いて容器１の内部空間内に垂直に突出している。
支持リブ１２には格子板又は穴あき板１３を乗せ
るのがよい。第３図に鎖線で示した着色剤塊片１
４は前記の支持部片に乗せてある。穴あき板１３
を使うときは、その穴は塊片１４の徐徐の浸食に
よりくずれる比較的大きい破片がこれ等の穴を経
て希釈室７内に落ち込まないように狭くするのが
よい。容器１はその上端部１５を開放するのがよ
い。

第１図、第２図、第３図及び第４図の実施例で
は容器１の底部６にサイホン装置を設けてある。
このサイホン装置は、なるべくは逆さの杯状の形
を持ち底部６の内面に乗り底部６の近くで側壁１
６ａに口１７を形成したカバー部片１６を備えて
いる。底部６にはカバー部片１６の中央に、環状
のみぞ１９を形成した円周方向リムを持つ穴１８
を形成してある。管軸線に対し横方向の閉鎖フラ
ンジ２１を持つ直線の放出管２０はそのフランジ
２１をみぞ１９内に密封状態で押込んである。フ
ランジ２１は放出管２０と一体にするのがよい。
放出管２０は、このようにしてカバー部片１６に
同軸に取付けられ軸線方向の流出ダクト２２を備
えている。放出管２０と、放出管２０の上端部が
カバー部片１６の閉じた屋根壁１６ｂの近くまで
突出するカバー部片内部空間２３とは、合わせて
サイホン装置を構成する。このサイホン装置によ
り最高で水位８まで希釈室７を満たす着色した洗
浄水を便器の洗浄ごとに、室７内の水面が口１７
の上端部にふたたび降下し終るまで吸い出す。底
部６の上方に残る液体溜まり２４では増大する着
色剤濃度を持つ洗浄水の後垂れの滴を集めて希釈
する。しかしこのサイホン装置のサイホン効果に
よつて後垂れの現象は著しく減り又は全くなくな
る。

好適とする実施例では容器１は射出成形法によ
り合成プラスチツク材から一体に作ることができ
る。この場合放出管２０はそのフランジ２１を着
色装置の組立てのために底部穴１８のみぞ１９内
に押込む。

容器１は、公知の弾性つり下げクリツプ２６を
挿入する留め具又は留め環２５により普通の方法
で装備する。クリツプ２６により容器１は便器の
上部内側壁にこの便器の内方に突出する縁ビード
の下方に取付ける。このリム縁ビードは又外方に
突出させてもよい。

便器の洗浄機構を駆動するとき、洗浄水は便器
の少くとも後壁の内側でこの上部縁ビードの下側
に沿い、又は他の形式のこのような便器ではその
全周のまわりで縁ビードの下側における出口か
ら、多少の圧力のもとに流れる。この場合洗浄水
の流れに若干の乱流が生じてつねに十分な量の洗
浄水が容器１内に浸透し着色剤塊片からの着色剤
と共に、存在する場合には洗浄剤又は消毒剤のよ
うな他の成分を溶解し又は浸食する。次でこのよ
うな成分を含んだ洗浄水は格子板又は穴あき板１
３の穴を経て、又は穴あき板１３のないときは各
支持リブ１２の間を通りその下方の希釈室７内に
流れる。

洗浄ごとに希釈室７内に集まる静圧洗浄水の静
水圧のもとに、着色洗浄水は次で、カバー部片１
６及び放出管２０により構成したサイホン装置を
経て容器１から便器内に流れる。着色剤濃度の増
大した洗浄水滴の後垂れ従つて容器１の下側の便
器側壁の汚れが生じない。

第５図に示した実施例ではサイホン装置は彎曲
し下向きに開口する曲がり部分３０ａを持つ簡単
な吸引管３０から成つている。曲がり部分３０ａ
の穴は希釈室７の内側でその底部６にその上方に
近接している。しかしこの実施例の製造又は組立
ては、吸引管３０が合成プラスチツク材から作る
のが比較的むずかしいので一層複雑である。但し
この実施例の組立ては、この実施例に中央底部穴
１８のの環状みぞ１９に連関できる環状フランジ
を設けてあれば、第１図ないし第４図の実施例の
組立てと同様である。

第６図及び第７図に示した実施例は、洗浄水が
便器後壁の内側だけでなく又上部の内方に突出す
る便器縁の周辺の下側にも放出するこのような便
器内につり下げるのにとくに適したドラム形容器
３１を備えている。水位８の下方で希釈室７とそ
の中のサイホン装置とは第１の実施例の場合と同
様に構成してある。そして水位８の領域では容器
３の内部に突出する支持棒１２又は格子板か穴あ
き板或はこれ等の両方を第１の実施例の場合と同
様に設けてある。

容器３１の上部部分では、便器の側壁に当たる
ようにした容器後壁３３は閉じるのがよい。しか
し前壁３２は口４０により相互に隔離した若干の
みぞ穴すなわち窓３９を形成してある。前壁３２
及び後壁３３の内側から突出するようにスペーサ
部片４１を設けてもよい。

容器３１は、上壁に細長い軸線方向に延びるみ
ぞ穴４５を形成され、後壁３３に隣接するみぞ穴
縁部に上向きに突出するそらせ板４３を設けてあ
る。この実施例では又着色剤塊片４４は、支持棒
１２又はこれに乗せた格子板か穴あき板に乗せス
ペーサ部片４１により保持してある。スペーサ部
片４１により、塊片４４が容器壁に当たり不均等
な浸食の起るのを防ぐ。

又締付けクリツプ４６を設けてある。クリツプ
４６により容器３１は便器内につり下げられ、そ
らせ板４３の上縁部が上部の内方に突出する便器
縁の下側に衝合し、この下側の洗浄水出口オリフ
イスがそらせ板４３の内方に便器の内部に向つて
位置するようにする。これ等のオリフイスから放
出する洗浄水又は便器縁下側に沿う流れはそらせ
板４３によりそらされ軸線方向みぞ穴４５を経て
着色剤塊片４４上に流れる。

その他の点ではすべて、この実施例の希釈室７
及びサイホン装置の作用は第１図ないし第４図及
び第５図の各実施例の場合と同じである。

以上本発明をその実施例について詳細に説明し
たが本発明はなおその精神を逸脱しないで種々の
変化変型を行うことができるのはもちろんであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明便器洗浄水着色装置の好適とす
る実施例の斜視図、第２図は第１図の着色装置を
一部を縦断面にして示す正面図、第３図は第２図
の―線に沿う断面図、第４図は第１図の平面
図である。第５図は本着色装置の他の実施例を一
部を横断面で示す側面図である。第６図は本着色
装置のなお別の実施例の横断面図、第７図は第６
図の縮小斜視図である。 １……容器、４，５……端部側壁、６……底
部、７……希釈室、１２……支持リブ、１３……
穴あき板、１４……着色剤塊片、１５……開放上
端部、１６……カバー部片、２０……放出管、２
４……液体溜まり、２６……つり下げクリツプ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 着色剤塊片を収納する収納部分、洗浄水を着
   色剤塊片収納部分へと案内する少なくとも１個の
   入口穴、着色洗浄水の溜めを残して着色洗浄水を
   吸出すサイホン通路を着色洗浄水出口として形成
   した希釈室部分、および便器内部に吊下げるため
   の吊下げ部片を備えた便器洗浄水着色装置であつ
   て、 希釈室部分を収納部分より下方に位置させて洗
   浄操作後に着色剤塊片から流下する濃厚液滴を希
   釈室内に貯えるように成し、 希釈室部分と収納部分との間に、着色剤塊片を
   希釈室の上方に保持する保持部片をもたせ、 保持部片の水平位置をサイホン通路の頂部より
   上方に位置させると共に、保持部片に希釈室の上
   方から希釈室内へと洗浄水を案内する少なくとも
   １個の通過穴をもたせ、 保持部片の水平位置より上方の収納部分の側壁
   に少なくとも１個の前記入口穴を位置させ、 着色洗浄水出口を希釈室部分の底部に位置さ
   せ、 サイホン通路の頂部を前記保持部片の水平位置
   より下方に位置させた ことを特徴とする、便器洗浄水着色装置。 ２ 保持部片に設ける通過穴の寸法を着色剤塊片
   より充分に小さくして塊片の落下を防ぐようにし
   た前項１に記載の着色装置。 ３ 保持部片に収納部分内壁から延びて保持部分
   を支持する突出部分をもたせた前項２に記載の着
   色装置。 ４ 保持部片を網により構成した前項２に記載の
   着色装置。 ５ サイホン通路を、上端部が保持部片水平位置
   の近くにそして下端部が装置底部より下方に位置
   するように装置底部に垂直に取付けた吸出管と、
   この吸出管上端部を囲むと共に装置底部付近には
   洗浄水を希釈室から吸出管上端部へと送るための
   穴を設けてあるカツプ部片とにより構成した前項
   １〜４のいずれかに記載の着色装置。