JPS623316Y2

JPS623316Y2 -

Info

Publication number: JPS623316Y2
Application number: JP1978150387U
Authority: JP
Priority date: 1977-11-04
Filing date: 1978-11-02
Publication date: 1987-01-26
Also published as: JPS5487524U; DE2749417A1; US4225155A; DE2749417C2

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、斜め肩掛け安全ベルトのドア側の端
部が、ケースとこのケースに差し込み可能な舌片
とからなるベルトバツクルを介して、移動体に固
定され、移動体が駆動装置により車体の側部範囲
のガイドに沿つて、安全ベルトを乗員の体から離
す非保持位置から乗員の体に接触させる後方保持
位置へ摺動可能であり、移動体の所定の後方保持
位置において、ベルトバツクルが空間的に所定の
位置を占め、移動体の所定の後方保持位置の範囲
において、電気スイツチが次のように空間的に車
体に固定され、すなわち移動体が後方保持位置に
あるときに、スイツチの操作体がベルトバツクル
によつて操作されるように固定され、ベルトバツ
クルが後方保持位置にあつて閉じているときに、
スイツチが第１の切換え位置を占め、ベルトバツ
クルが後方保持位置から離れているときまたは開
放しているときに、スイツチが第２の切換え位置
を占める、車輛、特に自動車の乗員を後方保持す
るパツシブ式安全装置に関する。

〔従来の技術〕

この種の安全装置はパツシブ式と呼ばれ、後方
保持装置、特に安全ベルトの装着および取り外し
を行う際に、乗員の操作を必要としない。その理
由はこの装置および取り外しが、例えば車のドア
の開閉と共に自動的に行われるからである。この
種の安全装置は開発を期待されている。なぜな
ら、一般の乗員は、乗員の保護用に設けた安全ベ
ルトを乗心地または他の理由から装着しない傾向
を示すからである。

安全ベルトの一端を座席に隣接したドアに乗員
の肩の高さ位置で固定し、安全ベルトの自動的な
装着および取り外しをドアの開閉に従つて行うパ
ツシブ式安全装置（ドイツ連邦共和国特許公開第
2247595号公報）の他、次のようなパツシブ式安
全ベルトも知られている（ドイツ連邦共和国特許
公開第2254103号公報およびドイツ連邦共和国特
許公開第2522415号公報）。すなわち、斜め肩掛け
ベルトのドア側の端部を、車体の側部範囲のガイ
ド内に設けた移動体に固定し、該移動体が、駆動
装置、例えば負圧操作式ピストンシリンダ装置ま
たは電気モータにより、乗員の体から安全ベルト
を外した取り外し位置から、安全ベルトを体に接
触させる後方保持位置に移動させるパツシブ安全
装置が知られている。緊急の場合に、装着した安
全ベルトを外すことができるようにするために、
すなわち例えば車両事故の後で例えば安全ベルト
の巻取装置がベルトを固定保持しつづけることに
より乗員を後方保持しつづける場合に、安全ベル
トを取り外すことを可能にするため、公知のパツ
シブ安全装置では、ベルト系にいわゆる緊急開放
バツクルを接続することが一般的に行われてい
る。この緊急開放バツクルは通常は閉じている
（ドイツ連邦共和国特許公開第2247595号公報およ
びドイツ連邦共和国特許公開第2505971号公報）。

更に、後方保持位置に達したときに、バツクル
が警報装置用兼インターロツク用スイツチを作動
させることが、特開昭51−2118号公報によつて知
られている。この場合、バツクルのスルートング
が細長い舌片を備え、この舌片がバツクルの中を
貫通してスイツチに作用するようになつているの
で、バツクル装置の構造が複雑である。更に、舌
片が非常に長いので、事故の後車両から脱出する
際にスルートングをケースから外しにくい、すな
わち安全ベルトを外しにくいという欠点がある。

〔考案の目的〕

本考案の目的は、緊急時に安全ベルトを容易に
外すことができ、かつ構造が簡単である、インタ
ーロツク装置または信号装置用のスイツチを備え
たパツシブ式安全装置を提供することである。

〔考案の構成〕

この目的は、冒頭に述べた種類の安全装置にお
いて、本考案に従い、ベルトバツクルの舌片が移
動体に固定され、ケースが安全ベルトのドア側の
端部に固定され、移動体が後方保持位置にあると
きにスイツチの操作体がケースによつてのみ操作
可能であり、かつケースが舌片から外れていると
きは操作体の操作が行われないように、電気的ス
イツチが空間的に配置されていることによつて達
成される。

〔考案の効果〕

本考案では、上記のように、バツクルのケース
によつて、スイツチを操作するようにしたので、
構造がきわめて簡単で製作コストが安い。更に、
スイツチを操作する機構がバツクルの開放操作の
邪魔にならないので、バツクルが取り外しが容易
である。すなわち、緊急時に安全ベルトを簡単に
外すことができる。

〔実施例〕

次に本考案を図示の実施例に基づいて詳細に説
明する。

第１図には、乗員の肩に付設したパツシブ式安
全装置の安全ベルトの枢着点を操作する負圧作動
式駆動装置が略示してある。この場合、１は安全
ベルト、２は車体の側部範囲に設けたガイド３内
を摺動する移動体である。移動体２には、安全ベ
ルト１が乗員の肩側の端部で枢着されている。安
全ベルトは斜め肩掛けベルトとして形成され、そ
の下端は図示していない巻取装置によつて保持さ
れている。巻取装置は車体トンネル部または座席
の車体中心側に固定されている。移動体２用のガ
イド３は座席に隣接したドア開口部４の上側に設
けられている。第１図に示した移動体２の位置で
は、安全ベルト１のその取り外し位置１６にあ
り、この位置では乗員の体から離れている。ガイ
ド３の他の右側端は、移動体２の後方保持位置を
規定し、この位置で安全ベルト１は乗員の体に接
触している。ガイド３の配置は車体の構造に応じ
て決められる。従つて、ガイド３を第１図に示し
た配置と異なり、下方に曲げずに水平方向に延ば
すこともできる。

第１図に示したピストンシリンダ装置７によ
り、ガイド３内での移動体２に駆動操作が行われ
る。ピストンシリンダ装置７に負圧を加えるため
に、ピストンシリンダ装置は導管１１を介して、
図示していないエンジン吸気管の負圧取り出し位
置に接続され、この負圧取り出し位置への断接は
同様図示していない電子操作式切換弁を介して制
御される。負圧操作式ピストンシリンダ装置の代
わりに、他の駆動装置、例えば電気モータも適用
できる。ピストンシリンダ装置７はワイヤ１０
ａ，１０ｂを介して移動体２に接続されていて、
その際ワイヤ１０ａと１０ｂの間には、増速転向
ローラ１３が、移動体の操作長さを大きくするた
めに設けられている。取り外し位置１６から後方
保持位置５へ移動体２を移動させる際に、ピスト
ンシリンダ装置７は戻しバネ１４に抗して作動
し、該戻しバネ１４はワイヤ１２ａ，１２ｂ並び
に増速転向ローラ１３を介して移動体２に接続さ
れている。

移動体２は第１図に示した安全ベルト装置の取
り外し位置から出発し、例えばスリツト付管によ
り形成したガイド３に沿つて移動する。この時ピ
ストンシリンダ装置７が図示していない切換弁を
操作することにより負圧取り出し位置に接続さ
れ、作動シリンダ内に生ずる負圧により、ピスト
ンは図面で右側の出発位置から左方へ移動する。
このようにして、ガイド３内の移動体２が右方へ
摺動し、後方保持位置５に達する。この場合同時
に、戻りバネ１４が引張られる。従つて、ピスト
ンシリンダ装置７により生じる力が適当な制御手
段により除かれると、戻しバネ１４は移動体２を
再びその取り外し位置１６に戻す。パツシブ式の
安全装置のためにこの種駆動装置を形成制御する
ことは公知であり、本考案の目的ではないので、
この点に関してはこれ以上説明しない。安全ベル
ト１を固定した移動体が後方保持位置５で静止す
ることだけが重要である。

第２図に示した実施例では、斜め肩掛け安全ベ
ルト１のドア側の端部が、ガイド３内を摺動する
移動体２にベルトバツクル６を介して固定されて
いる。ベルトバツクル６は移動体２に固定されて
いるので、移動体の所定の後方保持位置５では空
間的に所定の位置を占める。バツクル６は、移動
体に固定された舌片６１と、ベルト１の一端に接
続されたケース６２とを含み、該ケースは舌片６
１を受け入れてこれを固定保持する。第２図の実
施例では、バツクル舌片６１は移動体２に固定さ
れ、他方舌片を挿入するケース６２は安全ベルト
１のドア側の端部に接続されている。インターロ
ツク装置に所属する電気スイツチ８は移動体の所
定の後方保持位置範囲で車体９に固定されてい
る。スイツチ８は、移動体２がその所定の後方保
持位置５にありかつバツクルケース６２に舌片６
１が差し込まれているときにのみ、スイツチの操
作体８１がケース６２により操作されるように空
間的位置に配置されている。電気スイツチ８は、
ベルトバツクル６が後方保持位置５にあるとき第
１位置を占め、バツクルが後方保持位置から離れ
たときにまたは開放されたときに、第２位置を占
める。信号装置またはインターロツク装置は、安
全ベルトが装着されているかいないかの信号を伝
達する。対応する信号を発信するためには、先ず
移動体２がその所定の後方保持位置にあり、かつ
ベルトバツクルがつながれていることが必要であ
る。バツクルが外れている場合、すなわち舌片６
１がケース６２から外れている場合、電気スイツ
チの操作体８１は操作されない。その理由は舌片
６１が操作体から離れているからである。

第２図の実施例では、電気スイツチ８はバツク
ルの下側に設けられ、その際スイツチの操作体８
１は垂直に指向している。当然、他の配置、例え
ばケースから横方向へ指向させることができる。
また、第２図には更に、電気スイツチ８から図示
していないインターロツク装置または信号装置へ
通じる電気導線８３が示してある。

本考案によるパツシブ式安全装置は、所定の後
方保持装置にのみに限定されるものではない。例
えば、斜肩掛けベルトと乗員の膝の範囲に設けた
変形体とを組み合わせた後方保持装置にも適用で
きる。また、本考案による保持装置は、場合によ
り２個の枢着点を摺動可能にしたパツシブ式３点
安全ベルトにも対応して適用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は駆動装置を有するパツシブ式安全ベル
ト装置の原理図、第２図は第１図の円形部分の詳
細を示す斜視図である。１……安全ベルト、２……移動体、３……ガイ
ド、６……バツクル、７……駆動装置、８……電
気スイツチ、９……車体、６１……舌片、６２…
…ケース、８１……操作体。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】斜め肩掛け安全ベルト１のドア側の端部が、ケ
ース６２とこのケースに差し込み可能な舌片６１
とからなるベルトバツクル６を介して、移動体２
に固定され、移動体２が駆動装置７により車体の側部範囲の
ガイド３に沿つて、安全ベルト１を乗員の体から
離す非保持位置から乗員の体に接触させる後方保
持位置へ摺動可能であり、移動体２の所定の後方保持位置において、ベル
トバツクル６が空間的に所定の位置を占め、移動体２の所定の後方保持位置の範囲におい
て、電気スイツチ８が次のように空間的に車体９
に固定され、すなわち移動体２が後方保持位置に
あるときに、スイツチの操作体８１がベルトバツ
クル６によつて操作されるように固定され、ベルトバツクル６が後方保持位置にあつて閉じ
ているときに、スイツチ８が第１の切換え位置を
占め、ベルトバツクルが後方保持位置から離れている
ときまたは開放しているときに、スイツチが第２
の切換え位置を占める、車輛、特に自動車の乗員を後方保持するパツシ
ブ式安全装置において、ベルトバツクル６の舌片６１が移動体２に固定
され、ケース６２が安全ベルト１のドア側の端部
に固定され、移動体２が後方保持位置にあるときにスイツチ
の操作体８１がケース６２によつてのみ操作可能
であり、かつケース６２が舌片６１から外れてい
るときは操作体８１の操作が行われないように、
電気的スイツチ８が空間的に配置されていること
を特徴とするパツシブ式安全装置。