JPS6231718Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は内部に動力伝達用歯車が収納される歯
車箱の防音装置に関する。

第１図は、この種歯車箱の従前の１例を示し、
同図において１は歯車（図示せず）を軸支する下
箱、２は下箱１にボルト３により締着された上
箱、４は下箱１を基礎５に固定するためのアンカ
ーボルトである。

上記装置において下箱１に支承された歯車より
発生し伝達された振動は、ボルト３を介して上箱
２へ、またアンカーボルト４を介して基礎５へ
夫々伝達される。

このようにして伝達された振動は空気中に放射
され、有害な騒音となる。

本考案は上記に鑑みなされたもので歯車箱から
の振動の発散を防止することにより、歯車箱から
発生する騒音を低減することを目的とする。

以下第２図を参照して本考案の１実施例につき
説明すると、１１は歯車（図示せず）を支承する
下箱、１２は該下箱１１にボルト１３を介して固
定された上箱、１４，１５は上下防音カバー、１
８は上下防音カバー１４，１５を締着するための
ボルト、１６は防振材である。

上記防振材１６はゴム等の振動減衰能の高い弾
性材より成り、下箱１１の下端フランジ部１１ａ
を挾み込むように取付けてある。

上記防音カバー１４，１５は下箱１１及び１２
を囲繞し、かつ下側防音カバー１４はその下端部
をコの字状に折り曲げられて上記防振材１６を収
納している。

１９は上記下箱１１、防音カバー１４及び防振
材１６を一体に基礎１５に据付けるためのアンカ
ーボルトである。

上記構成を具えた防音装置において、下箱１１
に支承された歯車、軸受等より発生した振動は、
下箱１１及び上箱１２に伝達され、箱１１，１２
の表面を振動させ騒音を発生せしめる。

下箱１１は、防振材１６を介して支持し、歯車
箱１１，１２の質量ｍと防振材１６のばね定数ｋ
により定まる固有振動数fn を、歯車等より発生した振動の振動数ｆよりも充
分低くなるように設定する。

上記のようにして、歯車箱１１，１２より基礎
１７に伝達される振動を減少させることができ
る。

また、防音カバー１４，１５を、防振材１６及
び歯車箱１１，１２全体を囲繞して設けることに
より歯車箱１１，１２より発生する騒音を遮断す
る。更に防音カバー１４のコの字状部にて防振材
１６を覆つたことにより、防音カバー１４，１５
の間隙部よりの音の伝播を防止することができる
と共に下箱１１より防音カバー１４，１５への振
動伝達を防止できる。従つて全体として遮音効果
が非常に良好となる。

本考案は以上のように構成されており、本考案
によれば防音カバーで歯車箱全体を覆つたことに
より歯車箱の表面から放射される音波の外部への
伝達を遮断することができる。また、歯車箱と防
音カバーとの間に防振材を介装して基礎に取付け
ているので、歯車箱の振動が直接防音カバー及び
基礎へ伝達されるのを遮断することができ、全体
として従来のものに較べて格段に良好な遮音効果
を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の歯車箱の１例を示す断面図、第
２図は本考案の１実施例を示す第１図応当図であ
る。 １１……下箱、１２……上箱、１４，１５……
防音カバー、１６……防振材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部に歯車が収納された歯車箱をゴム等の防振
   材を介して基礎に固定し、上記歯車箱及び防振材
   を囲繞する防音カバーを設けたことを特徴とする
   防音歯車箱。