JPS6231325B2 - - Google Patents

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JPS6231325B2
JPS6231325B2 JP9592978A JP9592978A JPS6231325B2 JP S6231325 B2 JPS6231325 B2 JP S6231325B2 JP 9592978 A JP9592978 A JP 9592978A JP 9592978 A JP9592978 A JP 9592978A JP S6231325 B2 JPS6231325 B2 JP S6231325B2
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JP
Japan
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water
polymerization
present
soft contact
methacrylate
Prior art date
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Expired
Application number
JP9592978A
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English (en)
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JPS5496057A (en
Inventor
Hisao Magarya
Hironobu Atsuzawa
Juji Kosaka
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Menicon Co Ltd
Original Assignee
Toyo Contact Lens Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyo Contact Lens Co Ltd filed Critical Toyo Contact Lens Co Ltd
Priority to JP9592978A priority Critical patent/JPS5496057A/ja
Publication of JPS5496057A publication Critical patent/JPS5496057A/ja
Publication of JPS6231325B2 publication Critical patent/JPS6231325B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は軟質コンタクトレンズ材料及びその製
造方法に係り、特に浸水脆化を起こさない軟質コ
ンタクトレンズ材料を提供せんとするものであ
る。 従来から使用されてきた軟質コンタクトレンズ
材料は、アクリル酸またはメタクリル酸とアルキ
レングリコール、ポリアルキレングリコールまた
はグリセリンのような脂肪族ポリヒドロキシ化合
物とのジエステルを架橋剤とし、これに対し百乃
至数百倍量のアクリル酸またはメタクリル酸とア
ルキレングリコール、ポリアルキレングリコール
またはグリセリンのような脂肪族ポリヒドロキシ
化合物とのモノエステルを配合し、これらを水溶
性重合開始剤の存在下で共重合せしめて製造され
る。 然し乍ら、従来法により製造した重合体を素材
とする軟質コンタクトレンズは、吸水により重合
体分子間の水素結合がゆるみ浸水膨潤して軟質状
態を呈示するのであるから、吸水状態特にその最
大吸水状態における機械的強度の低下が著しい。
従つて、従来法による重合体から成る軟質コンタ
クトレンズは、材質の浸水脆化が大きいために、
装脱時に亀裂が入つたり破損したりすることが多
かつた。 シリコーン樹脂を素材とする軟質コンタクトレ
ンズも実用化されているけれども、この種の素材
は着用に当たつて甚しい異質感を与える欠点があ
る。本発明は、ヒドロキシアルキル基を有するビ
ニル化合物の単一重合体、共重合体及び架橋され
た重合体が示す浸水脆化性を改良すべく考案され
たものである。 本発明による軟質コンタクトレンズ材料におい
ては、側鎖末端に水素結合を形成し得る極性基を
有する親水性の重合体が集合して形成された球状
ミセルが、比較的長い側鎖を有するポリビニル化
合物の絡み合いにより形成される線状ミセルの網
目の内部に包み込まれた形で存在する。側鎖を有
するポリビニル化合物として主鎖と側鎖の結合部
分に比較的弱い極性基を有するポリビニル化合物
を用いれば、親水性の重合体との親和性が良好と
なるから好適である。 側鎖末端に水素結合を形成し得る極性基を有す
る重合体は、その極性に基因する副原子価力(主
として水素結合)によつて集結し、球状ミセルを
形成するものと考えられる。一方、疎水性の側鎖
を有するポリビニル化合物は、分子間の副原子価
力が弱いために、鎖状分子が相互に綿団子状に絡
み合つて線状ミセル又は層状ミセルを形成してい
ると考えられる。 側鎖末端に水素結合を形成し得る極性基を有す
る親水性重合体のみから成る材料は、吸水すると
分子間の親水基を結びつけていた副原子価力が弱
まり、分子運動が容易になるために軟化するので
あるが、この際著しい脆化を呈する。本発明によ
る軟質コンタクトレンズ材料においては、この浸
水脆化状態がコンタクトレンズ材料の全域に及ぶ
のを防ぐために、比較的長い側鎖を有するポリビ
ニル化合物から成る骨格重合体が配されている。
即ち、本発明による材料は、叩解により物理的に
“絡み合い”しかも親水性のOH基の示す副原子
価力によつて互いに結合したセルロース繊維から
成る紙に似た構造を有する。 側鎖末端に水素結合を形成し得る極性基を有す
る親水性重合体を形成するモノマーとして本発明
において最も好適に使用される原料としては、ア
ルキレングリコールのモノアクリレート類、アル
キレングリコールのモノメタクリレート類、脂肪
族ポリヒドロキシ化合物のモノアクリレート類及
び脂肪族ポリヒドロキシ化合物のモノメタクリレ
ート類であるがアミノアルコール類(オキシアル
キルアミン類)とアクリル酸またはメタクリル酸
とのエステルを使用することもでき、市販に供さ
れているこの種のモノマーの例として、例えばメ
タクリル酸ジメチルアミノエチル及びメタクリル
酸ジメチルアミノエチル等を挙げることができ
る。側鎖にエポキシ基またはテトラヒドロフリル
基を有するメタクリル酸エステル、例えばメタク
リル酸グリシジル、メタクリル酸テトラヒドロフ
ルフリル等を使用することもできる。 一方、重合して比較的長い側鎖を持つポリビニ
ル化合物を与えるモノマーとして本発明において
好適に使用されるモノマーは、例えばアクリル酸
プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチ
ル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ヘキサデシ
ル等の炭素数3個以上のアルコール類とアクリル
酸とのエステル及びメタクリル酸プロピル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタ
クリル酸―2―エチルヘキシル、メタクリル酸ラ
ウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸
ステアリル等の炭素数3個以上のアルコール類と
メタクリル酸とのエステルである。これらのエス
テル類が重合すれば、カルボニル基の炭素を含め
て炭素数4個以上の側鎖を持つポリアクリル樹脂
となる。側鎖に含まれる炭素の数は要求される特
性、特に目的とする軟質コンタクトレンズ材料の
所望吸水率及び吸水時の所望強度によつて変化さ
せればよい。重合体混合物の骨格となる線状ミセ
ルを形成させるためには、側鎖の炭素数はカルボ
ニル基の炭素を含めて4個以上である必要があ
る。骨格重合体の側鎖に含まれる炭素数の上限値
を制約する因子は、主としてモノマーの製造の困
難性及び重合速度である。極く一般的には、性状
のよい軟質コンタクトレンズの材料となり得るモ
ノマーの炭素数の上限値は十数個乃至二十数個程
度であるが、上述のように炭素数19個の側鎖の場
合には本発明の効果が確認されており、少なくと
も骨格重合体の側鎖の炭素数が4個乃至19個の範
囲に於ては本発明の効果を得る事が出来る。 本発明による軟質コンタクトレンズ材料は、上
述のアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステ
ルに、目的物の所望含水率及び浸水後の所望強度
に応じて、アルキレングリコールのモノメタクリ
レート及び脂肪族ポリヒドロキシ化合物のモノメ
タクリレートから成る群から選んだ1種又は2種
以上のモノマーを配合し、一段階重合反応又は二
段階重合反応によつて重合せしめて製造する。 重合触媒としては、重合開始剤として一般に用
いられている重過硫酸塩類、有機過酸化物類又は
アゾイソブチロニトリル等を使用する。 比較的長い側鎖、即ち炭素数4個以上の側鎖、
を持つ上述のビニルモノマーに、臨界温度即ち重
合反応開始温度の比較的低い重合触媒、例えばア
ゾイソブチロニトリルを添加し、よく撹拌し乍ら
臨界温度より10乃至15℃低い温度で予備加熱処理
して第一重合予備混合物を得る。別に、アルキレ
ングリコールのモノメタクリレート類及び脂肪族
ポリヒドロキシ化合物のモノメタクリレート類か
ら選んだ1種又は2種以上のモノマーに比較的臨
界温度の高い重合触媒、例えば過酸化ベンゾイル
を添加し、よく撹拌し乍ら臨界温度より10乃至15
℃低い温度で予備加熱処理して第二重合予備混合
物を得る。 次に、上記の第一及び第二重合予備混合物を均
一に混合した後、混合物を重合温度に加熱して重
合固化せしめる。更に得られた重合物を重合温度
より10乃至20℃以上高い温度で数時間程度、後加
熱処理して寸法安定性のよい重合体とする。 第一重合予備混合物に添加する重合触媒の臨界
温度と第二重合予備混合物に添加する重合触媒の
臨界温度とがほぼ同一である場合、或いは第一及
び第二重合予備混合物に同一の重合触媒を使用す
る場合には、予備重合温度を変化させることによ
り、両方の重合予備混合物の反応状態を規正す
る。 又、最初から夫々のモノマーを混合して一段階
重合反応によつて目的物を製造する場合には、反
応速度比が相当に相違するモノマーを組み合わせ
ればよい。 本発明によれば、浸水脆化を起こすことのな
い、浸水膨張率が安定した重合体を得ることがで
き、軟質コンタクトレンズ材料として特に優れた
重合体を提供できる。 以下に、本発明の好適な実施例を掲げて、本発
明の実施態様を明らかにするとともに、本発明に
よる軟質コンタクトレンズ材料から製造したレン
ズの吸水性、吸水後の強度、光学的分解能等の諸
特性について、既知の軟質コンタクトレンズと比
較した試験結果を示して、本発明につき更に詳細
に説明する。 実施例 1 メタクリル酸イソブチルに、重合触媒としてア
ゾイソブチロニトリル0.1%を加えてよく溶解
し、振盪しながら40℃で48時間処理し、第一重合
予備混合物を取得した。別にメタクリル酸―2―
ヒドロキシエチルに、重合触媒として過酸化ベン
ゾイル0.1%を加えてよく溶解し、振盪しながら
55℃で48時間処理し、第二重合予備混合物を取得
した。第一及び第二重合予備混合物を、メタクリ
ル酸イソブチル0.4モルに対しメタクリル酸―2
―ヒドロキシエチル0.6モルのモル比に相当する
混合比で混合し、内径12mmの一端を閉じたガラス
管に仕込み、上部空間に窒素ガスを充填して気密
に封管した。これを振盪しながら、40℃、50℃、
60℃及び70℃で夫々10時間宛加熱処理して、管の
内容物を重合させた。重合物を封管から取り出
し、80℃で2時間、90℃で2時間及び100℃で2
時間、後加熱処理して目的物を得た。 実施例 2 メタクリル酸ステアリルに、重合触媒としてア
ゾイソブチロニトリル0.1%を加えてよく溶解
し、振盪しながら40℃で24時間処理し、重合予備
混合物を取得した。メタクリル酸―2―ヒドロキ
シプロピルに、重合触媒としてアゾイソブチロニ
トリルを0.1%添加した溶液を調製し、これを
徐々に上記の重合予備混合物に、メタクリル酸ス
テアリル0.1モルに対しメタクリル酸―2―ヒド
ロキシプロピル0.9モルのモル比になるような混
合比で、添加した。次に全体をよく混合した後、
40℃で24時間処理し、内径が12mmの一端を閉じた
ガラス管に仕込み、上部空間に窒素ガスを充填し
て気密に封管した。これを40℃、50℃、60℃で各
20時間宛加熱処理して、管の内容物を重合させ
た。重合物を封管から取り出し、80℃で6時間後
加熱処理して目的物を得た。 上記の実施例は本発明の軟質コンタクトレンズ
材料の具体的な製造方法を示す例にすぎず、本発
明に使用することのできる原料として明細書中に
列挙した物質を用いて製造された本発明による軟
質コンタクトレンズ材料は次のような優れた特徴
をもつている。 (1) 解像力が高く、装用時における解像力の劣化
が小さい。 (2) 吸水後における機械的強度が非常に大きい。 (3) 含水率が大きいにも拘らず膨潤比が小さい。 (4) 膨潤化、機械的強度の経時変化が少ない。 (5) 一定の含水率に達するために要する時間が短
く、吸水後においては保水性がよい。 (6) 酸素透過性が高く、従つて本発明による材料
を用いて製造したレンズは連続装用可能な時間
が長い。 上記の諸特徴は、いずれも軟質コンタクトレン
ズの材料として重要な長所である。 次に本発明による軟質コンタクトレンズのうち
実施例1で得られたもの(以下本発明品1とい
う)について、その諸特性を既知のコンタクトレ
ンズの特性と比較して分説する。比較の対照とし
て選んだ既知の軟質コンタクトレンズは、既知の
軟質コンタクトレンズのうちでは比較的優れた特
性を有する下記の2種である。 (A) チエコスロバキヤ国製の軟質コンタクトレン
ズ「スポフアレンズ(SPOFA LENS)」―商
標名―(以下、スポフアと略称する)。 (B) 本件出願人の先願に係る特許発明の方法(特
公昭47―44033号参照)により製造したレンズ
(以下、先願発明品と略称する)。 この先願発明品は、アクリル酸又はメタクリ
ル酸のアルキレングリコール、或は此等とグリ
セリンの如き脂肪族ポリヒドロキシ化合物との
モノエステル1モルに対し、カルボキシル基個
数として3個又は3個以上を側鎖にもつ芳香族
カルボン酸を0.0005モル乃至0.02モル加えて塊
状重合を行ないたる後、重合温度より10℃以上
高い温度において熱処理を行なつて製造したも
のである。 先ず、光学性能として特に重要な解像力につい
ては、小穴式チヤートを用い解像力投影試験機に
よる投影試験を行つた。初期解像力テスト結果は
表1の通りであつた。
【表】 ここで、親水性コンタクトレンズの解像力につ
いて考察する場合において、 1 レンズ自体の表面の形の変化、 2 装用されたときの表面の形の変化、 3 前面が空気に露出されるために起こる水分蒸
発による表面変形並びに透過率の低下を原因と
する結像力劣化、 等を主因とする解像力の劣化にも注目せねばなら
ない。従来品にあつては、表面乾燥に伴い短時間
のうちに解像力が顕著に劣化することが認められ
る。これに対し、本発明品1にあつては、模型角
膜にその軟性を利用して密着装着したレンズにつ
いての試験結果によれば、従来品の数倍乃至10倍
以上の劣化時間の遅れが認められる。本発明品1
の場合には、初期解像力(80ライン/mm以上)が
数十秒乃至1分間程度持続する。本発明品1の解
像力持続時間が従来品に比し顕著に優れているこ
とは、実際に装用者に装用させた場合における、
装用者のマバタキの頻度を観察することによつて
も確かめることができた。 次に、各試料を0.9%NaCl水溶液に浸漬し、完
全に吸水させ、完全膨脹した状態における機械的
特性についてのテスト結果を表2に示す。尚、表
2中の数値は、ゴム強度を除き、Kg/cm2単位で示
す。
【表】 とした場合の数値
装用中のレンズの性能の安定、装用刺戟の減
少、角膜への酸素の供給のためには、レンズの含
水量が多いことが有効である。然し乍ら、含水率
の大きな材料は膨潤比(吸水時の寸法/乾燥時の
寸法)が大きいのが普通である。膨潤比の大きな
材料を用いた場合には、レンズ製作時における困
難性と工作誤差の増大がもたらされる。 本発明による材料は、含水率が大きいにも拘ら
ず、膨潤比が小さいという優れた特徴を有する。
表3に従来品との比較試験結果を示す。
【表】 周期的に膨潤―乾燥サイクルを繰り返し行つた
場合において、材料の膨潤比の経時的変化が少な
いことが実際的な見地から特に重要な特性であ
る。膨潤比の経時的変化の少ない材料は、レンズ
形状に成形した場合の経時的寸法変化も小さく、
後述する理由から材質強度の経時的低下も小さい
と考えられるからである。 試験片を37±1℃に保たれた0.9%NaCl水溶液
に2時間浸漬後引き上げ、これを21℃のデシケー
タ中に2時間放置して乾燥するという膨潤―乾燥
サイクルを繰り返し行つた場合の膨潤比の経時変
化を表4に示す。
【表】 表4の結果から、本発明品1による材料は膨潤
化の経時的変化が殆んど認められず、レンズ材料
として望ましい性質を持つことは明らかである。 膨潤比の変化を惹き起こす本質的な原因は解明
されていないけれども、本発明者等の研究によれ
ば、膨潤―乾燥サイクル試験の結果、材料の強度
の経時的変化が認められるところからして、材質
の疲労現象と考えることが正しいと想像される。
次に上記と同様の膨潤―乾燥サイクル(37±1℃
の水中に2時間浸漬―21℃のデシケータ中で2時
間乾燥)を繰り返し行つた場合について、引張り
弾性係数の変化を調べた結果を、次表5に示す。
【表】 表5の結果から明らかなように、本発明品1は
強度の経時変化が少なく、特性がより安定してい
ることがわかる。 親水性コンタクトレンズにおいては、含有され
る水分(涙液)の量が、レンズの光学的性能及び
装用時に及ぼす影響が大きい。又、装用中のレン
ズは開瞼中はその表面から水分を蒸発し、マバタ
キ時に涙液を補給される過程を繰返す。従つて、
コンタクトレンズ材料としては、含有水分量及び
表面蒸発の性質が重要な特性となる。一般的には
含水量を多くすると材質の強度は急速に低下する
が、本発明による材料は含水量が多く、しかも吸
水時の強度が従来品の十数倍に及ぶものであるこ
とは上述の通りである。次に吸水の速さ及び表面
蒸発速度に関する試験成績について述べる。 表6に示すデータは、乾燥したレンズを0.9%
NaCl水溶液に浸漬したときの含水率Wc(含有水
分/全重量)の時間的変化を示す表である。
【表】 表6から明らかなように、本発明品1は水分の
吸収が速やかであり、約10分で飽和吸水状態に達
する。又、飽和時の含水率も著しく高い。 次に、吸水したレンズを空気中で放置した場合
における表面乾燥による残留含水率の変化を示す
試験結果を表7に示す。
【表】 表7の結果からみて、本発明品1は空気中に露
出した場合における含有水分の喪失量が少ないこ
とが明らかである。実際に装用された場合開瞼中
は、レンズ後面は角膜と介在する涙液層を挾んで
密着し空気から遮断されており、レンズ前面のみ
が空気に露出している。この状況に近い状態にお
ける水分の蒸発を測定するために、レンズを生理
食塩水上に浮かべて放置し、一定時間毎に試料を
抜き取り、試料の水と接触していた面に付着した
水分を布で拭き取つて各試料について残留含水率
を測定した結果を表8に示す。
【表】 表8の結果から明らかなように、本発明品1は
含水率の経時的変化が少なく、乾燥し難い性質を
もつている。この乾燥し難いという有利な性質に
より、本発明の材料を用いて製作した軟質コンタ
クトレンズは、表面乾燥に起因する光学的諸特性
(結像力、解像力等)の低下が少なく、装用時に
おける眼瞼粘膜への刺戟が少ない。又、吸水が速
やかで且つ乾燥し難い性質を有するから、涙液交
換を容易にする利点があり、特に風のある日の装
用を著しく楽にする効果がある。 次に酸素透過性についての比較試験結果を表9
に示す。
【表】 本発明品1の場合には、従来品の2倍乃至4倍
の酸素透過性があることが、表9から明らかであ
る。 酸素透過性は連続装用可能な時間とも関係があ
るので、最後に初期装用時間、即ち初めてコンタ
クトレンズを装用する患者が特に練習することな
く連続装用し得る時間、を比較した一例を表10に
示す。
【表】 以上、本発明品1の諸特性について従来品と比
較しながら述べたが、実施例2で得られたもの
(以下本発明品2という)についても本発明品1
とほぼ同等の試験結果を得た。その結果を表1乃
至表10に対応させて表11乃至表20に示す。
【表】
【表】 値
【表】
【表】
【表】 した場合の成績
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 本発明による材料が軟質コンタクトレンズの材
料として卓越した特性を有するものであること
は、叙上の比較試験結果から充分に理解できよ
う。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 炭素数3乃至18個を有するアルキルアルコー
    ルのアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エス
    テル重合体の線状ミセルと、該線状ミセルに包み
    込まれた状態で存在する水素結合を形成し得る極
    性基を置換基として有するアルキルアルコールま
    たはアルキレンアルコールのアクリル酸エステル
    またはメタクリル酸エステル重合体の球状ミセル
    とから構成されることを特徴とする軟質コンタク
    トレンズ材料。
JP9592978A 1978-08-07 1978-08-07 Soft contact lens material Granted JPS5496057A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9592978A JPS5496057A (en) 1978-08-07 1978-08-07 Soft contact lens material

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9592978A JPS5496057A (en) 1978-08-07 1978-08-07 Soft contact lens material

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5496057A JPS5496057A (en) 1979-07-30
JPS6231325B2 true JPS6231325B2 (ja) 1987-07-08

Family

ID=14150951

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9592978A Granted JPS5496057A (en) 1978-08-07 1978-08-07 Soft contact lens material

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