JPS6231128B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、便器洗浄装置、特に起動部より発す
る信号に基づいて大便器、小便器等へ洗浄水を流
し、便器を洗浄する装置に関する。

（従来の技術） 従来、この種の便器洗浄装置は、一般に起動
部、該起動部からの起動信号に基づいて作動する
制御部、この制御部の出力を受けて作動する駆動
部、及び駆動部の作動に連係して便器に給水する
給水部により構成されており、起動部としては、
手動により起動信号を発生させるものと、便器の
使用を感知して自動的に起動信号を発生させるも
のがある。

しかし乍ら前者は身体的障害等のため手動によ
り起動信号を発生させることができない場合、起
動信号を発生させるための操作をするのを忘れた
ような場合等には、便器の使用があつたにもかか
わらず便器の洗浄は行なわれない。

一方、後者は便器の使用を感知する感知部の設
置場所によつては、便器を掃除するために便器に
水を流す場合にうまくゆかない等の不都合があ
る。

そこで、手動により起動信号を発生させる操作
部と感知により自動的に起動信号を発生させる感
知部の両方を設け、いずれの側から発生された起
動信号によつても制御部が作動するようになすこ
とが考えられるが、このようにすると、操作部を
操作して洗浄を行なつた後、便所から出る等で感
知部が作動しても洗浄が行なわれ無駄に水が使用
されるというような不都合が生ずる。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は手動による起動信号と、感知により自
動的に発生される起動信号のいずれかが発生し、
便器が洗浄された後、所定時間内は再度起動信号
の発生があつても便器の洗浄が行なわれないよう
にすることである。

（問題を解決するための手段） 上記問題を解決するために本発明が講ずる技術
的手段は、手動による操作部と、便器の使用を自
動的に感知する感知部と、上記操作部又は感知部
からの起動信号に基づいて作動する制御部と、上
記制御部の出力を受けて作動する駆動部と、上記
駆動部の作動に連係して便器に給水する給水部と
により構成され、上記制御部は前記起動信号を受
けると作動してタイマースタート信号を出すと共
に自己保持するメモリー回路と、メモリー回路か
らの信号でT₁時間作動し、タイムアツプすると
タイムアツプ信号を出すT₁タイマー回路と、T₁
タイマー回路のタイムアツプ信号を受けてメモリ
ー回路にメモリーリセツト信号を出すメモリーリ
セツト回路と、前記メモリー回路からの信号で
T₂時間巾の出力信号を出すT₂タイマー回路と、
T₂タイマー回路からの出力信号を増巾して駆動
部に出力を出す出力回路とを備えるものである。

（作 用） 耐して、本発明の上記技術的手段によれば、最
初に手動による起動信号若しくは感知になる起動
信号が発生されると、制御部はこの起動信号に基
づいて駆動部を作動させると共にT₁時間の禁止
時間を始動し、この禁止時間中に再び操作された
り、感知部の感知があつても、その起動信号を制
御部は受けつけない。

そして、禁止時間が経過すると再び制御部は次
の起動信号を受けつけ出力を発生して駆動部を作
動する。

（実施例） 以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を詳
細に説明する。

便器洗浄装置は操作部a₁、感知部a₂、制御部
ｂ、駆動部ｃ、給水部ｄより構成されており、上
記給水部ｄより、便器ｅ内に水が供給されるよう
になつている。

そして図示例では便器ｅは水洗大便器Ｅであ
り、これに給水する給水部ｄはフラツシユバルブ
Ｄにて構成され、その流出口３が瀉水管４を介し
て大便器Ｅに接続している。

図中１はフラツシユバルブＤの本体で給水源に
接続された流入口２と流出口３とを連絡する流路
には弁（図示せず）が形成されている。

弁は駆動部ｃにより適当な機構で開閉され、本
実施例では電磁石と起動杆（図示せず）を介して
作動するように構成されている。

又、図中５は止水栓、６は駆動部ｃ及びフラツ
シユバルブＤを壁に埋込んで施工した際のカバ
ー、７は身体障害者用の手摺である。

第３図は本便器洗浄装置の１実施例を示すブロ
ツク図で、この装置は手動で操作する操作スイツ
チa₁−１及び起動信号発生回路a₁−２とから成る
操作部a₁と、自動的に大便器Ｅの使用を感知する
感知スイツチa₂−１及び起動信号発生回路a₂−２
とより成る感知部a₂とを備えており、上記操作ス
イツチa₁−１としては、例えば自己復帰型押釦ス
イツチ８が感知スイツチa₂−１としては、例えば
第１図に示すような光電反射型光電スイツチ９や
第２図に示すようにドア１２に取付けたマグネツ
ト１１と共動してその接近により大便器Ｅの使用
を感知する近接式のドアスイツチ１０が用いられ
る。

操作スイツチa₁−１の投入信号及び感知スイツ
チa₂−１の感知信号は適当な方法で電圧に変換さ
れ、起動信号発生回路a₁−２，a₂−２へ伝えられ
る。

本実施例においては操作スイツチa₁−１が操作
されている時、及び感知スイツチa₂−１が感知し
ていない時、電圧が高くなるように変換されてい
る（第４図参照）。起動信号発生回路a₁−２，a₂
−２は例えば微分回路から成り、電圧が低い状態
の時から電圧が高い状態へ移ると正のパルス信号
からなる起動信号を発生し、制御部ｂへ伝える。
即ち、起動信号は操作スイツチa₁−１が操作され
た時点及び感知スイツチa₂−１が大便器の使用を
感知しなくなつた時点において発生する。

起動信号発生回路a₁−２，a₂−２は共用しても
よい。

制御部ｂは起動部ａからの起動信号を受けると
作動し、T₁タイマー回路ｂ−２とT₂タイマー回
路ｂ−４とをスタートさせるタイマースタート信
号を出すと共に自己保持即ち記憶するメモリー回
路ｂ−１と、メモリー回路ｂ−１からの信号で
T₁時間作動し、タイムアツプするとタイムアツ
プ信号を出してメモリーリセツト回路ｂ−３を作
動させるT₁タイマー回路ｂ−２と、T₁タイマー
回路ｂ−２からのタイムアツプ信号を受けてメモ
リー回路ｂ−１にその記憶を消すメモリーリセツ
ト信号を出すメモリーリセツト回路ｂ−３と、前
記メモリー回路ｂ−１からの信号でT₂時間巾の
出力信号を出力回路ｂ−５に出すT₂タイマー回
路ｂ−４と、T₂タイマー回路ｂ−４からの出力
信号を増巾して駆動部ｃを構成せる電磁石に通電
する出力回路ｂ−５とにより構成される。

尚、T₁タイマー回路ｂ−２のタイムアツプ時
間T₁及びT₂タイマー回路ｂ−４のタイムアツプ
時間T₂はそれぞれ適宜の時間にセツト可能と
し、ここではT₁を25〜30秒、T₂を１秒にセツト
する。

駆動部ｃは電磁石によりフラツシユバルブＤの
起動杆を作動せしめ、弁を開閉動する機構により
構成される。

以下動作によつて説明する。

押釦スイツチ８が投入されたり、光電スイツチ
９がドアースイツチ１０が大便器Ｅの使用を感知
し、その感知がなくなると、起動信号発生回路a₁
−２もしくはa₂−２が作動し、起動信号を発生
し、制御部ｂへ伝える。

制御部ｂは起動部ａから起動信号を受けると、
メモリー回路ｂ−１が作動し、T₁タイマー回路
ｂ−２とT₂タイマー回路ｂ−４とをスタートさ
せ、自己保持即ち記憶状態となる。メモリー回路
ｂ−１が記憶状態の時には起動部ａから何度起動
信号を受けてもT₁タイマー回路ｂ−２とT₂タイ
マー回路ｂ−４へは新たなスタート信号を出さな
い。

T₂タイマー回路ｂ−４は、メモリー回路ｂ−
１から信号を受けるとT₂時間巾の出力信号を出
して出力回路ｂ−５を作動させ、出力回路ｂ−５
はT₂時間駆動部ｃに出力を出す。従つて駆動部
ｃの電磁石に通電され電磁フラツシユバルブＤか
ら成る給水部ｄが駆動し、大便器Ｅに給水してこ
れを洗浄する。

一方T₁タイマー回路ｂ−２は、メモリー回路
ｂ−１からの信号を受けると作動を開始し、T₁
時間後タイムアツプしてメモリーリセツト回路ｂ
−３を作動させメモリー回路ｂ−１の記憶を消
す。

従つて、最初の起動信号で電磁フラツシユバル
ブＤが駆動されると共にメモリー回路ｂ−１が記
憶状態になり、記憶状態の時に何度起動信号を受
けても電磁フラツシユバルブＤは駆動されない。
最初の起動信号を受けてからT₁時間経過して、
T₁タイマー回路ｂ−２がタイムアツプしメモリ
ーリセツト回路ｂ−３を介してメモリー回路ｂ−
１の記憶が消された後起動信号を受けると、再び
電磁フラツシユバルブＤが駆動される。その時、
再びメモリー回路ｂ−１が記憶状態になるのは言
うまでもない。

而して使用に際しては用便後操作スイツチa₁−
１例えば押釦スイツチ８を押せば電磁フラツシユ
バルブＤが作動し一定量の水が供給され便器が洗
浄されせる。T₁時間内に押釦スイツチ８を更に
押したり、人が立ち去る等して感知スイツチa₂−
１例えば光電スイツチ９やドアースイツチ１０に
よる感知が無くなる等、起動信号発生回路a₁−２
もしくはa₂−２が何度起動信号を発生しても、電
磁フラツシユバルブＤは作動しない（第５図イ参
照）。従つて従来のフラシユバルブや電気を利用
した給水装置を有する便所装置のように吐水途中
にハンドルや押釦等を押した時吐水が続く様なこ
とがない。

又、操作スイツチと感知スイツチとで重複して
洗浄するようなこともない。

更に身体に障害があること等により、使用後押
釦スイツチ８を押すことができなくても、又、人
が押し忘れても、光電スイツチ９やドアースイツ
チ１０等が便器の使用を感知して人が立ち去る等
感知が無くなると、起動信号発生回路a₂−２が起
動信号を発生し、便器を確実に洗浄する（第５図
ロ参照）。

本装置において、T₁時間（禁止時間）を25〜
30秒、T₂時間を１秒にセツトしたのは給水部ｄ
に電磁フラツシユバルブＤを用いたからであり、
電磁フラツシユバルブＤは電磁石に１秒間通電す
ると約10〜15秒流水し必要な流量が得られるの
で、更にいたずら等で操作スイツチａ−１を操作
して更に流水させるような無駄を防止する為であ
る。

更に、人は一般に押釦スイツチ操作後20秒以内
に立ち去るからである。（また電磁石の間歇定格
として約15〜20秒必要である。） その他用途に応じ、一回の使用に要する給水時
間に対応してT₁時間、T₂時間を決定する。

次に第６図に本便器洗浄装置のブロツク図の他
の実施例を示す。本実施例は先に述べた実施例の
応用で、感知部a₂に遅延回路a₂−３を、感知部a₂
と制御部ｂの間に重複洗浄防止部ｘを夫々設けた
ものである。遅延回路a₂−３は感知が一定時間
T₃（例えば５秒〜10秒）以上続かないと感知信
号を起動信号発生回路a₂−２へ伝えない公知の遅
延回路で、ドアを故意に何度も開閉するなどして
感知部a₂を作動させ無駄に水を流す等のいたずら
を防止するものである。重複洗浄防止部ｘは重複
洗浄防止回路ｘ−１、第２メモリーリセツト回路
ｘ−２、第２メモリー回路ｘ−３及びアンドゲー
ト回路ｘ−４から構成され、人が用便後操作部a₁
を操作して大便器Ｅを洗浄すると、例え禁止時間
T₁経過後人が便所から出て感知部a₂が作動して
も洗浄を行なわないようにするものである。

即ち、感知スイツチa₂−１が感知している時に
出力回路ｂ−５が一旦作動するとアンドゲート回
路ｘ−４が働いて第２メモリー回路ｘ−３が記憶
状態になる。重複洗浄防止回路Ｘ−１は第２メモ
リー回路ｘ−３が記憶状態の時には感知部a₂の起
動信号を制御部ｂへ伝えない。従つて、用便後操
作部a₁により洗浄がなされると例え禁止時間T₁
経過後人が便所から出て感知部a₂が起動信号を発
生しても洗浄は行なわれない。尚、禁止時間内の
操作部a₁及び感知部a₂の起動信号による洗浄は行
なわれず、禁止時間経過後の操作部a₁の起動信号
では洗浄されるのは勿論である。

第２メモリーリセツト回路ｘ−２は感知スイツ
チa₂−１が感知すると作動し、第２メモリー回路
ｘ−３の記憶を消す。従つて、人が便所の中へ入
ると第２メモリー回路ｘ−３の記憶が消える。も
し、操作部a₁による洗浄がなされなかつた場合は
人が用便後便所から立ち去る等感知がなくなると
第２メモリー回路ｘ−３は記憶状態ではないので
感知部a₂による起動信号は重複洗浄防止回路ｘ−
１を通つて制御部ｂに入り、第１実施例と同様に
便器を確実に洗浄する。タイムチヤートを第７
図、第８図に示す。本実施例の様にすれば、より
確実にいたずらや重複洗浄を防止できる。

尚、便宜上ブロツク図において重複洗浄防止部
ｘを独立したものとして書いているが、制御部ｂ
に含めることもできる。

尚、上述せる実施例は本発明の特別な構造につ
いて説明したものであり、これにより本発明が限
定されるものではない。

例えば給水部ｄとしてタンクを利用した電磁サ
イホンやT₂タイマーによる通電時間と開弁時間
が等しい一般の電磁弁を用いることもできる。
又、前示実施例では起動信号がが発生するとすぐ
洗浄するようになしたが、必要に応じて操作部も
しくは感知部もしくは両方に限時回路を設けて起
動信号が発生してから間をおいて洗浄するように
することも出来る。

更に、第２実施例において感知部に遅延回路を
設けた例を示したが、操作部にも遅延回路を設け
て、一定時間操作スイツチが操作されないと起動
信号を発生しないようにすることも可能である。

又、感知部は感知がなくなつた時点において起
動信号を発生したが、感知した時点において起動
信号を発生するようにすることもでき、更にその
組合せも勿論できる。

又、操作スイツチとして自己復帰型の押釦スイ
ツチを用いたが、タツチスイツチ、レバースイツ
チ、スナツプスイツチ、更には手で光線をさえぎ
る方式の光電スイツチ等手動で操作できるスイツ
チであれば何を用いても良く、更には感知スイツ
チとして光電スイツチやドアースイツチを用いた
が、マツトスイツチ、超音波スイツチ、弁座スイ
ツチ、静電容量式のスイツチ等便器の使用を自動
的に感知するスイツチであれば何を用いても良
い。

（効 果） 本発明は以上のように構成したので、操作スイ
ツチ等手動操作部の操作により、便器を洗浄する
ことが出来るのは勿論、身体的障害等のため操作
部を操作出来ない場合や、操作部を操作するのを
忘れたような場合等、便器の使用があつたにもか
かわらず、操作部が操作されないときには感知部
からの信号により便器が自動的に洗浄されるをも
つて、便器は確実に洗浄され、常に清潔に保たれ
る。

また、手動操作部または感知部からの起動信号
により、洗浄及び禁止時間始動を行なうように
し、禁止時間中の起動信号は無視するようにした
ので、禁止時間中に操作部を何度操作しても洗浄
は行なわれず、操作部を操作して洗浄を行なつた
後便所から出る等で感知部が作動しても洗浄は行
なわれない。従つて、無駄に水が使用されること
がなく節水を計ることが出来る。

依つて所期の目的を達成し得る。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明便器洗浄装置の実施態様を示し、
第１図、第２図は装置全体の概略説明図で、第１
図は光電式感知部を使用した状態、第２図はドア
ースイツチ式感知部を使用した状態を示す。第３
図は装置全体の１実施例を示すブロツク図、第４
図、第５図は第３図のタイムチヤートを示し、第
４図イは操作部のみの場合、ロは感知部のみの場
合を示す。第５図は感知部と操作部とが重なつた
場合で、イは操作部が操作された場合を示し、ロ
は操作部が操作されない場合を示す。第６図は他
の実施例を示すブロツク図、第７図、第８図は第
６図のタイムチヤートを示し、第７図イは操作部
のみの場合、ロは感知部のみの場合を示す。第８
図は操作部と感知部が重なつた場合を示す。 図中、a₁……操作部、a₂……感知部、ｂ……制
御部、ｂ−１……メモリー回路、ｂ−２……T₁
タイマー回路、ｂ−３……メモリーリセツト回
路、ｂ−４……T₂タイマー回路、ｂ−５……出
力回路、ｃ……駆動部、ｄ……給水部、ｅ……便
器。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 手動による操作部と、便器の使用を自動的に
   感知する感知部と、上記操作部又は感知部からの
   起動信号に基づいて作動する制御部と、上記制御
   部の出力を受けて作動する駆動部と、上記駆動部
   の作動に連係して便器に給水する給水部とにより
   構成され、上記制御部は前記起動信号を受けると
   作動してタイマースタート信号を出すと共に自己
   保持するメモリー回路と、メモリー回路からの信
   号でT₁時間作動し、タイムアツプするとタイム
   アツプ信号を出すT₁タイマー回路と、T₁タイマ
   ー回路のタイムアツプ信号を受けてメモリー回路
   にメモリーリセツト信号を出すメモリーリセツト
   回路と、前記メモリー回路からの信号でT₂時間
   巾の出力信号を出すT₂タイマー回路と、T₂タイ
   マー回路からの出力信号を増巾して駆動部に出力
   を出す出力回路とを備えることを特徴とする便器
   洗浄装置。