JPS6230575Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、流し台、調理台、棚、家具など器
具類の脚取付け装置に関する。

〔従来の技術、及びその問題点〕

従来、この種の脚取付け装置としては、嵌合自
在な方形筐体を天板下面と脚の上端に各々固着
し、該方形筐体どうしを嵌着せしめて脚を天板に
取付けるもの（実公昭45−26701号公報）、あるい
は、ボルトを挿着した円錐状の嵌合筒を天板下面
に固着し、他方、パイプ製脚内には弾性筒体を遊
装すると共に、該弾性筒体の下端にナツトを内接
せしめ、上記嵌合筒を弾性筒体内に挿通してボル
トをナツトにねじこみ、弾性筒体を圧着すること
により取付けるもの（実公昭48−36403号公報）
が知られている。

しかしながら、上記第１の脚取付け装置は、単
に方形筐体どうしを嵌着せしめて取付けるにすぎ
ないものであるから、その取付けは不充分でガタ
つきやすいのみならず、強度的にも問題があり、
しかも、方形筐体どうしを嵌着せしめたさいには
脚の向きを自由に調整することができないため、
常に、天板に対する方形筐体取付けの位置決めが
非常に面倒で手間のかかるものであつた。

また、第２の脚取付け装置は、ナツトにボルト
をねじこむことにより弾性筒体を圧展せしめ、嵌
合筒の外周面と脚の内周面とを一体に圧着せしめ
るものであるから、取付け作業が非常に面倒であ
り、特に、ボルトのねじこみ量は脚の向き、及び
弾性筒体の圧展量に応じて適正に行わなければな
らないため非常にその操作が面倒であり、ひいて
は、適正な取付けが行われにくいものであつた。
しかも、嵌合筒と脚の上部は弾性筒体を介して間
接的に連結するものであるから、重量の大な物品
を截置したさいには脚が揺動してガタつきやすい
欠点があつた。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案は、従来の問題点を一挙に解決しよう
とするもので、截頭錐体状の雄部２，２ａ，２ｂ
と、該雄部２，２ａ，２ｂが嵌り合い自在とされ
た雌部９，９ｂとよりなり、上記雄部２，２ａ，
２ｂの外周面にはその中心線方向に沿つて所定間
隔毎に突条５が、雌部９，９ｂの内周面には該突
条５に対応して係合長溝１１が各々形成せられ、
上記雄部２，２ａ，２ｂと雌部９，９ｂとはその
一方が天板１の下面に下向きに、他方が脚８の上
端に上向きに各々取付けられると共に、ボルト１
３でもつて一体に締結するように構成されたもの
である。

〔作用〕

截頭錐体状の雄部２，２ａ，２ｂを雌部９，９
ｂに嵌合せしめるため、所謂くさび効果を発揮し
てその嵌合を強固なものとすることができる。ま
た、雄部２，２ａ，２ｂの外周面に突条５が形成
されると共に、雌部９，９ｂの内周面に係合長溝
１１が形成されているため、雌雄部２，２ａ，２
ｂ，９，９ｂの嵌合時における接触面積を増大せ
しめて嵌合をより確実なものとすることができる
のみならず、脚８の回り止め機能を発揮せしめる
ことができ、しかも、天板１に対する雄部２，２
ａ，２ｂなどの取付け位置がずれても突条５と係
合長溝１１との係合位置をずらすことにより脚８
の向きを適正に調整できる。

〔実施例〕

以下に、この考案を図面に示す１実施例につい
て説明する。

第１図及び第２図は第１実施例を示すもので、
同図中、１は調理台を構成する金属製天板、２は
該天板１の下面四隅に止ネジ３を介して下向きに
取付けられた截頭中空円錐状の雄部、４は該雄部
２の基端面に一体形成された取付け板、５は同雄
部２の中心線方向に沿つてその外周面に所定間隔
毎に形成された突条、６は同雄部２内に水平に形
成された仕切壁、７は該仕切壁６の中心に形成さ
れたメネジ部である。８はアングル材よりなる
脚、９は該脚８の上端部に固着された方形体状の
雌部で、該雌部９には前記雄部２が嵌合自在なテ
ーパ孔１０が形成されると共に、該テーパ孔１０
の内周面には前記突条５に対応して係合長溝１１
が所定間隔毎に形成せられている。１２は上記雌
部９の底壁にあけられたボルト挿通孔、１３はボ
ルトを示す。

この考案にかかる脚取付け装置は、第１図に示
すように、脚８の向きを適正に保持した状態で雌
部９のテーパ孔１０内に雄部２を嵌合せしめ、そ
の突条５を係合長溝１１に係合せしめる。しかる
のち、ボルト挿通孔１２よりボルト１３を差しこ
み、雄部２のメネジ部７にねじこんで雌雄部２，
９を一体に締付けることにより脚８を天板１に取
付ける。

第３図は、雄部の他の実施例を示すもので、雄
部２ａを中実体とし、その下面より中心線方向に
沿つてメネジ部７ａを形成した点が第１実施例と
相違し、その他は第１実施例の雄部２と同一であ
り、同一符号は同一部分を示す。このさい、雄部
９は第１実施例のものを使用するとよい。第４図
は、第２実施例を示すもので、天板１下面に雌部
９ｂが取付け板４ｂを介して下向きに取付けられ
ると共に、脚８上端には截頭円錐体状の雄部２ｂ
が上向きに取付けられたもので、雄部２ｂ底壁に
あけられたボルト挿通孔１２ｂよりボルト１３を
挿入し、雌部９ｂに形成されたメネジ部７ｂにね
じこみ、雄部２ｂと雌部９ｂとを一体に締付ける
ものである。その他は第１実施例と同一であり、
同一符号は同一部分を示す。

なお、上記実施例において、雄部２，２ａ，２
ｂ及び雌部９，９ｂは少なくとも嵌合自在な截頭
錐体状であればよく、上記実施例の形状に限定さ
れるものでないこと勿論である。また、上記実施
例は調理台を示したが、これに限定されるもので
なく、流し台、棚その他の厨房器具、家具、机な
どにも適用することができるものである。

〔考案の効果〕

この考案は上述のように構成されているから、
脚８の向きを適正に保持した状態で雌部９，９ｂ
に雄部２，２ａ，２ｂを嵌合せしめ、その突条５
を係合長溝１１に係合せしめたのち、ボルト１３
でもつて雌部９，９ｂと雄部２，２ａ，２ｂとを
一体に締付けるという極めて簡単な操作により脚
８を天板１に確実に取付けることができるもので
ある。そして特に、この考案は截頭錐体状の雄部
２，２ａ，２ｂを雌部９，９ｂに嵌合せしめるた
め、所謂クサビ効果を発揮してその嵌合を強固な
ものとすることができ、また、雄部２，２ａ，２
ｂの外周面には所定間隔でもつて突条５が形成さ
れると共に、雌部９，９ｂの内周面に係合長溝１
１が形成されているため、雄雌部２，２ａ，２
ｂ，９，９ｂの嵌合時における接触面積を増大せ
しめてその嵌合を確実にすることができるのみな
らず、脚８の回り止め機能を有効に発揮せしめる
ことができ、しかも、例え、天板１に対する雄部
２，２ａ，２ｂなどの取付け装置がずれても突条
５と係合長溝１１との係合位置をずらすことによ
り脚８の向きを適正に調整することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は第１実施例を示す垂直断面図、第２図
は同雄部２と雌部９とを示す半截断面図、第３図
は雄部２ａの他の実施例を示す半截断面図、第４
図は第２実施例を示す垂直断面図である。 １……天板、２，２ａ，２ｂ……雄部、５……
突条、８……脚、９，９ｂ……雌部、１１……係
合長溝、１３……ボルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 截頭錐体状の雄部２，２ａ，２ｂと、該雄部
   ２，２ａ，２ｂが嵌り合い自在とされた雌部９，
   ９ｂとよりなり、上記雄部２，２ａ，２ｂの外周
   面にはその中心線方向に沿つて所定間隔毎に突条
   ５が、雌部９，９ｂの内周面には該突条５に対応
   して係合長溝１１が各々形成せられ、上記雄部
   ２，２ａ，２ｂと雌部９，９ｂとはその一方が天
   板１の下面に下向きに、他方が脚８の上端に上向
   きに各々取付けられると共に、ボルト１３でもつ
   て一体に締結するように構成されてなる器具類の
   脚取付け装置。