JPS6230038Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、クリーニング装置に係り、詳細に
は、電子写真複写機等の画像形成装置における像
担持体の残留現像剤を除去するクリーニング装置
に関するものである。

本考案の係る像担持体表面に弾性クリーニング
ブレードを当接して残留現像剤を除去するブレー
ドクリーニング方式の装置はコンパクトな構成
で、高効率クリーニングを可能とする為、実用装
置において広く用いられている。

ところで、ブレードクリーニング方式の場合、
ブレードの当接エツジ部に蓄積する除去現像剤が
像担持体の移動力を受けて、ブレードの当接エツ
ジ部沿に側方に広がり、ブレードの端部から漏れ
る傾向にあつた。

従来、この様なブレード端部からの除去現像剤
の漏れ出し対策として、そのブレード端部にスポ
ンジ等のシール部材を配設していたが、必ずしも
良好なものでなかつた。

例えば、弾性クリーニングブレードとシール部
材の接触部から像担持体移動方向沿に漏れ出した
り、又、長期間の使用ではシール部材のスポンジ
の弾性が損われ、像担持体との密着性が不十分と
なつて側方へ漏れ出す現象が生じた。

本考案は上述の点に鑑み成されたもので、除去
現像剤が周囲に漏れ出すことを防止したクリーニ
ング装置を提供するものである。

以下、本考案の詳細を、具体例により図面を参
照して説明する。

第１図は、本考案に基づく具体例クリーニング
装置を説明する部分斜視図である。

１が、電子写真感光体ドラム等の像担持体で、
矢印方向に回転する。像担持体の周囲には、現像
手段、転写手段等が実際には配設されているが、
図では省略した。

この像担持体の転写終了後の表面には、現像剤
が残留しているが、この表面に、エツジを当接す
る様に、クリーニング装置の弾性クリーニングブ
レード２が配設される。

この弾性クリーニングブレード２の側端部に、
シート状の漏れ防止部材３が配設される。シート
状の漏れ防止部材３のブレード側端部はそのブレ
ード端部と密着させ、或いは図示の如くブレード
側端部と像担持体表面間に挾まれる様に位置せし
める。このシート状部材の表面には、モルトブレ
ンゴム等の飛散防止部材４が貼着され除去現像剤
への側方への漏れ出し飛散を阻止している。

そして、シート状部材は、弾性バネ５，５によ
り像担持体の進行方向沿に張力を受けつつ、その
像担持体表面に押圧される。従つて、像担持体表
面とシート部材は密着し、その間から除去現像剤
が漏れ出すことがないのである。

そして、この弾性バネ５，５及び前記弾性クリ
ーニングブレード２は、クリーニング装置のケー
シング６に固定される。又、このケーシング６内
には、像担持体の進行方向と略直交した側方へ除
去現像剤を搬送する搬送スクリユー７が配設され
ている。

又、８はケーシングの側板である。

次に、上述構成において、除去現像剤の漏れ出
しが阻止される機構について説明する。

第２図に示すのが、上述構成装置の平面図で、
同一部材は同一図番で示している。

像担持体１は、同図では矢印ａの方向に移動
し、弾性クリーニングブレード２で通過を阻止さ
れ該付着表面から除去された現像剤Ｔが、矢印ｂ
の如くブレードエツジ沿に移動するものが現われ
る。ところが、前述の如くブレードの側端部には
シート状部材３が配設されているので、側方に移
動していた除去現像剤Ｔは、そのシート上に乗り
上げ、像担持体の搬送力の影響から遮断される。

これにより除去現像剤Ｔの側方移動が阻止され
る。しかも、図示例の如く、クリーニング装置が
像担持体の回転上昇側に配設されているので除去
現像剤はｃ方向に落下する。従つて、弾性クリー
ニング・ブレードの当接エツジ部から除去現像剤
が離れるので、ブレード当接エツジ部に蓄積せず
漏れ出す恐れが無い。又、クリーニング効率へも
悪影響を及ぼす恐れがないので好都合である。

上述したシート状部材は、弾性クリーニングブ
レードの端部を乗せる構成とする場合には150μ
以下とすることが好ましい。即ち、150μ以下で
あれば、ブレードの圧接力を十分与えれば、端部
で生ずる段差部のすき間が実質的に封鎖されるか
らである。

そして、このシート状部材の材質としては、ス
テンレス、リン青銅、ハガネ等の金属薄板、或い
はポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、
ポリアセテート等の高分子樹脂のフイルム等が良
好である。

第３図は、第１図で示さなかつた本考案具体例
装置の像担持体支軸方向反対側での部分斜視図で
ある。前述図示部材と共通部材は、同一図番を付
して示している。ケーシング、側板等は省略して
いる。又、搬送スクリユー７は、像担持体表面よ
り側方へ突出し除去現像剤を回収部へ排出する。

ところで、弾性クリーニングブレード２の側端
部においては、中央部と押圧力が同一でも持上り
易いものである。しかも、上記の如く、シート状
部材にそのブレード側端部を乗せていると、像担
持体表面に直接接触している弾性クリーニングブ
レードエツジ部と、そのシート状部材に乗つたエ
ツジ部で段差が生じる。この段差を実質的に密閉
状態として保つには、弾性クリーニングブレード
全体に十分均一な圧接力を与えれば十分である
が、これは、クリーニングに要する以上の圧接力
である場合が多い。そして全体に過大な圧接力を
与えておくことは、像担持体表面を不当に傷める
ことになり、又駆動負荷も増大させることにな
る。又、弾性クリーニングブレードの摩耗をも早
めるので好ましいものではない。

この様な場合に、シート状部材の上に乗せた弾
性クリーニングブレードの側端部にバネ部材を当
接して、側端部の押圧力を補充する構成とするこ
とは極めて有効となる。即ち、段差部の密閉性
は、弾性クリーニングブレード全体にクリーニン
グ力を与える為の圧接力と、更にバネ部材による
補助押圧力で十分に保たれ、一方、弾性クリーニ
ングブレードの像担持体表面と接触する部分は、
クリーニング力を発揮するに足る圧接力が加えら
れているに過ぎない。それ故、像担持体に、不当
な負荷を与える恐れがなく、又ブレードの摩耗も
軽減されるのである。

第３図示装置では、そのバネ部材９を設けた構
成を示しており、弾性クリーニングブレードの反
体側端部へも同様のバネ部材を配置しても良いこ
とは勿論である。

第４図は、第３図示装置の断面図を示すもの
で、前記バネ部材９は、他端をケーシング６に固
着されている状態が示される。

上述の如き構成の実施例クリーニング装置を電
子写真複写装置の感光体クリーニングに用いた場
合、例えばＡ−４サイズの転写材で連続して５万
枚の画像転写を成して、その後のクリーニング性
能を調べたところ、クリーニング装置の側方への
除去現像剤の漏れは全く発生しておらず、又複写
装置内への除去現像剤の飛散も見出せなかつた。
因に、上述したシート状部材を外し従来構成のク
リーニング装置で同一複写装置を動作させたとこ
ろ、A4サイズの転写材で５千枚の転写を成した
後には、クリーニング装置の側方からの除去現像
剤の漏れが顕著となつていた。

以上、具体例により詳述した如く、本願考案装
置は、移動する像担持体上に残留する現像剤を除
去して像担持体表面をクリーニングする装置にお
いて、像担持体表面にエツジを当接し、その表面
に付着した残留現像剤の通過を阻止する弾性クリ
ーニングブレードと、弾性クリーニングブレード
の側端部に当接し、その側端エツジ部の押圧力を
増加させる押圧力付与部材とを有することを特徴
とする。

そして、上記構成により弾性クリーニングブレ
ードの側端部から除去現像剤が漏れ出すことを防
止し、長期間の使用においても像担持体の損耗及
びブレー５の摩耗の極めて少ない良好なクリーニ
ングを可能とするものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に基づく具体例クリーニング
装置の部分斜視図、第２図は、第１図示装置の平
面図、第３図は、本考案具体例装置の異なる部分
斜視図、第４図は、第３図示装置の断面図であ
る。 図中、１は像担持体、２は弾性クリーニングブ
レード、３はシート状漏れ防止部材（シート状部
材と略称）、４は飛散防止部材、５は弾性バネで
ある。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 移動する像担持体上に残留する現像剤を除去し
   て像担持体表面をクリーニングする装置におい
   て、 像担持体表面にエツジを当接し、その表面に付
   着した残留現像剤の通過を阻止する弾性クリーニ
   ングブレードと、 該弾性クリーニングブレードの端部と像担持体
   との間に、像担持体に密着して設けられたシート
   状部材と、 上記弾性クリーニングブレードの端部を像担持
   体に対して押圧する押圧力付与部材とを有するこ
   とを特徴とするクリーニング装置。