JPS6235103Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、像担持体上に残留する現像剤を除去
するクリーニング装置に係り、特に可撓性支持部
材の端部に像担持体面と接触するクリーニング部
材と共にシール部材を付設した新規で有効なクリ
ーニング装置に関するものである。

従来、電子写真法等に基づき感光体上に形成さ
れた静電潜像を直接感光体上で、或いは他の静電
像保持部材上に転写後現像して利用後、その感光
体或いは他の静電像保持部材等の像担持体を再使
用する為に、その像担持体表面にゴム或いは合成
樹脂製の板状体弾性ブレードのエツジを当接して
クリーニングする弾性ブレードクリーニング装置
が小型で簡易な構造と成し得るものとして提案さ
れ、汎用されている。

ところで、この様なクリーニングに際して像担
持体の側端から除去現像剤が落下する現像が生じ
るので、上記の様な弾性ブレードの側端にシール
部材を貼着してその落下を防止することが行なわ
れていた。

然るに、この弾性ブレードとシール部材の貼着
部沿に除去現像剤が侵入し、時としてクリーニン
グ済像担持体側迄漏れ出す現象が生じた。

この為、除去現像剤の像担持体外への不要な落
下を阻止し得るものの、クリーニング済像担持体
面を汚染することになつた。

本考案は、上記の点に鑑み成されたもので、像
担持体側端から除去現像剤を不用意に落下させる
ことなく、像担持体上の残留現像剤を良好に除去
することを可能とするクリーニング装置を提供せ
んとするものである。

上記目的を達するため、本考案は次のような構
成を持つ。即ち、画像形成装置の像担持体上に残
留する現像剤を除去するクリーニング装置におい
て、前端部を上記像担持体に当接して現像剤を除
去するクリーニングブレードと、上記クリーニン
グブレードの長手方向の端部と接触して設けられ
上記クリーニングブレードの前方へ突出したシー
ル部材とを有し、上記シール部材が上記クリーニ
ングブレードとの接触部の前方を覆う張出し部を
持つて構成されていることを特徴とするクリーニ
ング装置である。

以下本考案の詳細を具体例により図面に基づき
説明する。

第１図に示すのが、本考案に基づく具体例クリ
ーニング装置の部分斜視図である。

図では、ドラム状像担持体１の略頂部に配置し
た場合を示している。

ドラム状像担持体１は、光導電層を有する感光
体を表面に設置したもの、或いは、静電像を保持
しうる部材を表面に設置したもの、又磁性現像剤
を磁気的に吸着する磁性像を担持しうる部材を表
面に設置したもの等、各種の場合がある。そし
て、矢示方向に移動する該像担持体１の周沿に
は、例えば、感光体の場合には、図示しない静電
潜像形成手段、現像手段、転写手段がクリーニン
グ手段の前に順次配列されているのである。

本考案に基づく具体例クリーニング装置は、適
度な弾性力を有する例えばリン青銅板の如き金属
薄板で構成した可撓性支持部材２の長手方向の一
端部に、クリーニング部材３が固設される。クリ
ーニング部材３は、例えば、ゴム或いは合成樹脂
製の板状体であつて、像担持体１表面と当接する
エツジ部３_１を具えたものである。上記の可撓性
支持部材２は、クリーニング部材３の略中央に埋
設された状態となるが、これは、例えば、その可
撓性支持部材２の端部にゴム或いは合成樹脂でク
リーニング部材形状のモールドを成すことにより
得るものである。（上記構成は、チツプブレード
と称し得るものである。） ところで、このクリーニング部材３は、可撓性
支持部材２の端部全域を覆うものではなく、少な
くとも側方を残した状態、即ち、クリーニング部
材３の側方に可撓性支持部材２の側部が突出した
状態としている。

そして、この側部に、スポンジ等の弾性物質よ
り成るシール部材４が設けられている。

このシール部材は、クリーニング部材３のクリ
ーニングエツジ部３_１より突出する構成として、
像担持体１の移動方向と略直交する側方へ除去現
像剤が落下することを防止することが出来る。

図示例構成では、更に、そのクリーニングエツ
ジ部３_１の側端部を一部覆う張出し部４_１を設け
て、クリーニング部材とシール部材の側部隣接面
に除去現像剤が侵入することを良好に阻止出来る
のである。

一方、上記可撓性支持部材２のクリーニング部
材３を設けた端部と反対端側は、挾持手段５の上
板５_１及び下板５_２の間に挾持される。そしてこ
の可撓性支持部材２を挾持する挾持手段５は、図
示しないクリーニング装置ケーシングに回動自在
に設けた回動軸６に固定され、適度な圧接力で像
担持体上にクリーニングエツジ部の当接を可能と
するものである。

上記具体例構成装置においては、矢印方向に移
動する像担持体表面に残留する現像剤は、該像担
持体１表面に当接したクリーニング部材３のエツ
ジ部３_１の阻止作用により像担持体表面に静電的
に強力に吸着した状態から解放分離される。この
除去現像剤は後に第３図にて説明する様な搬送手
段で像担持体表面外に排除される。ところが、除
去現像剤の一部は、像担持体移動方向略直交方向
の像担持体側方へと移動して、その表面外へ落下
しようとするものである。然るに、この側方位置
にシール部材４が配置されているので、それ以上
像担持体側方へ移動することを阻止することが出
来る訳である。

しかも、本具体例装置においては、そのシール
部材４中に、クリーニング部材と同様に可撓性支
持部材２が延長して存在しているので、例えシー
ル部材の突出端の下部に除去現像剤がもぐり込む
場合が生じても、その可撓性支持部材の端部の存
在する部分において十分な阻止力が作用している
ので、それ以上奥へ広がることがなくクリーニン
グ済の像担持体面に悪影響を及ぼす恐れもないの
である。

第２図に示すのは、本考案に基づくクリーニン
グ装置のブレード部分の変形例を説明する部分斜
視図である。

図示の如く、可撓性支持部材２′のクリーニン
グ部材３の固着部から突出した側部において、前
述第１図と異なる構成としたもので、その可撓性
支持部材２′の側部が、突出部２₁′を有する。こ
の突出部２₁′はシール部材４′の突出部における
芯材として利用しうる構成としたものである。

この様な構成とする事で可撓性支持部材２′に
よりクリーニング部材３のクリーニング、エツジ
部３_１を適度な圧接力で像担持体に圧接するに際
し、その可撓性支持部材２′の突出部２₁′がシー
ル部材４′を効果的に像担持体面に圧接するので
ある。シール部材４′の像担持体接触面への除去
現像剤の侵入を更に良好に阻止するものである。

特に、この様な構成の場合、シール部材をクリ
ーニング部材の材質より変形し易いものを選択す
ると十分な変形が可となり良好なものである。
又、可撓性支持部材２′の突出部２₁′を単に平面
的に突出するのみならず、該支持部材の像担持体
表面への圧接角度に応じて適当な傾斜を設けてお
くことも有効である。

第３図に示すのは本考案に基づく更なる変形例
装置構成を説明するものである。

前述図面と共通部材は同一番号を付して示して
いる。

図示装置は、第１図にて説明したと同様に可撓
性支持部材２の端部にクリーニング部材３とシー
ル部材４を固設したものであるが、更に、像担持
体面に当接したシール部材４の背面から、押圧部
材７により、像担持体表面に押圧力を与える様に
したものである。即ち、押圧部材７は、シール部
材４の背面全域或いは適当な領域に接触し、押圧
力を印加出来る構成であつて、この押圧動作は、
クリーニング部材の圧接と連動して押圧する構成
と出来る。押圧部材７は、例えば、クリーニング
部材エツジ部沿に開口を設け、内部に搬送スクリ
ユーを配設した搬送パイプの一部を利用すること
が出来る。この様にするとクリーニングエツジ部
においては、除去現像剤の排出を成し、一方シー
ル部材上では、そのシール部材の押圧を成すの
で、コンパクトな構成と成し得て良好である。

勿論、押圧部材７は、搬送手段とは独立に設け
ても良い。特に、この様な押圧部材を設けると、
クリーニング部材の圧接力調整と別にシール部材
の押圧力を調整出来るので、シール部材の除去現
像剤阻止効果を良好と出来るので好ましいもので
ある。

これらの押圧力は、機械的にレバー等の設定位
置を規定して成したり、或いはソレノイド等の駆
動力を利用し、更に他の適当な手段により、いず
れかを単独で、或いは、組合わせて利用しうるこ
とは勿論である。

尚、上述の如く、本考案具体例装置のクリーニ
ング部材及びシール部材は、可撓性支持部材の端
部を覆う如く設けられているが、この可撓性支持
部材の広い面に対して両側を対象構成としておく
ことは長期間の使用を可能として良好である。

即ち、クリーニング部材のクリーニングエツジ
の一方が消耗した場合に、可撓性支持部材部分
を、裏返して挾持することによりクリーニング部
材の新たなクリーニングエツジが利用出来ること
になるからである。

ところで、上記第１図示構成の装置において、
３mm厚のゴム製のクリーニング部材とした場合
に、シール部材として例えば３〜８mm厚の独立気
泡のウレタンホームを利用すると良好な結果を得
る。又、その際の可撓性支持部材のクリーニング
部材より側部への突出厚は３mm以上程度、又その
側部に付けたシール部材のクリーニングエツジ部
側への張出し量は３mm以上あると良好であつた。

以上具体例により説明した如く本考案は、像担
持体周囲に除去現像剤の飛散を生ずる恐れがな
く、かつ良好なクリーニングを可能とする秀れた
ものである。

本願考案は、上記具体例に限られず、本願考案
の趣旨を照らして各種変形が可能なることは勿論
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に基づく具体例クリーニング
装置の部分斜視図である。第２図は、本考案に基
づくクリーニング装置のブレード部分の変形例を
説明する部分斜視図である。第３図は、本考案に
基づく更なる変形例装置構成を示す部分斜視図で
ある。 図中、１：像担持体、２：可撓性支持部材、
３：クリーニング部材、４：シール部材、５：挾
持部材、６：回動軸、７：押圧部材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 画像形成装置の像担持体上に残留する現像剤を
   除去するクリーニング装置において、 前端部を上記像担持体に当接して現像剤を除去
   するクリーニングブレードと、 上記クリーニングブレードの長手方向の端部と
   接触して設けられ上記クリーニングブレードの前
   方へ突出したシール部材とを有し、 上記シール部材が上記クリーニングブレードと
   の接触部の前方を覆う張出し部を持つて構成され
   ていることを特徴とするクリーニング装置。