JPS6229690Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ 産業上の利用分野 本考案は２本又はそれ以上のプラスチツク製パ
イプを直角その他の角度に交差させてボルト、ネ
ジ等で強固に固着させることのできるものに関す
る。

従来の技術 複数の、例えば２本のプラスチツク製パイプを
組み合せて固定するような場合双方を適宜の角度
で交差させて固着させなければならない。従来の
この固着手段は双方のパイプに貫通孔を穿つて、
これらの貫通孔にボルトを通してナツト等により
締付けて固着させていた。

考案が解決しようとする問題点 周知のように強固に固着させようとすればする
ほど固く締付けなければならない。パイプがプラ
スチツクであるとプラスチツクは柔らかいもので
あるため、固く締付けたときパイプが変形し、場
合によつてはひびが入り、ついには破壊される場
合がある。そのため従来は十分な強さに固く締付
けることができず、使用中緩む等の問題があつ
た。

本考案はこのような欠点を除き、相互に強固に
固着させることのできる固着手段有するプラスチ
ツク製パイプを提供することを目的とするもので
ある。

［考案の構成］ 問題点を解決するための手段 そのため本考案は直径方向に穿つた貫通孔にあ
らかじめ金属製パイプを挿入しておくようにした
ものである。この金属製パイプの長さは略プラス
チツク製パイプの外径と等しいものを使用する。
しかし、単に孔に金属製パイプを挿入しただけで
はすぐ外れてしまい取扱がやつかいになるので、
貫通孔の一方に切欠部を形成させ、金属製パイプ
の外表面に前記切欠部に挿入できる断面形状であ
つて、プラスチツク製パイプの内径に略等しい長
さの止め金具を取り付ける。この金属製パイプを
貫通孔に通して回転させて止め金具で安定させる
ことを特徴とするものである。

作 用 金属製パイプの外表面に細長い止め金具を取り
付けておくと、切欠部を形成させた側からは、こ
の金属製パイプをプラスチツク製パイプに挿入さ
せることができるが、反対側の孔からは出すこと
ができない。また、上記止め金具の長さはプラス
チツク製パイプの内径にほぼ等しくなつており、
周知のようにパイプ内断面は直径に比し他の部分
の径が小さいので、金属製パイプをプラスチツク
製パイプに挿入して回転させると止め金具の両端
がプラスチツク製パイプの内部に引掛り金属製パ
イプが固定される。従つて、通常の孔の開いたパ
イプと同様に取り扱うことができ、しかも貫通孔
には金属製パイプがあるのでこれにボルトを通し
て強固に締付けてもプラスチツク製パイプには一
切力がかからず、変形したり破損したりすること
がなく、強固に固着させておくことができる。

実施例 第１図は本実施例プラスチツク製パイプ１，２
を直角に交差させてボルト３により固着させよう
とするものであり、パイプ１に示すように一方の
貫通孔４に切欠部５を形成させてある。この貫通
孔４，４間に鉄パイプ６を通す。この鉄パイプ６
の表面には前記切欠部５の中に入れることができ
る止め金具７が溶接により固定されている。この
止め金具７は本実施例においては鉄筋等に使用す
る丸棒をプラスチツク製パイプ１の内径にほぼ等
しい長さに切断して使用している。この溶接によ
る固定は全体を溶接する必要はなく一部を溶接す
るだけで十分である。また、溶接である必要はな
いが、溶接による方法が最も簡単である。本実施
例ではさらにこの鉄パイプ６の両端に長手方向へ
の切り込み１０を適宜の箇所に形成させている。
上記止め金具７を有する鉄パイプ６を貫通孔４を
通してプラスチツク製パイプ１に入れ回転させる
と、第３図にも示すように通常パイプの内部は直
径部が最も長く、その上又は下の径は直径より短
いので、止め金具７がプラスチツク製パイプ１の
内側に引掛り動かなくなる。さらにプラスチツク
製パイプ１に差し込んだ鉄パイプ６の先端部、前
記切り込み１０を形成させた部分にパテを埋め込
みこの鉄パイプ６が回転しないようにすることが
望ましい。

上記本実施例プラスチツク製パイプ１，２をボ
ルト３で固着させようとするときには、第１図の
ように、その鉄パイプ６の部分を合せて交差さ
せ、ボルト３を通して両端にナツト８，８を取り
付けて締付け固着るだけで良い。図示の例に使用
したボルト３は図示のようにパイプの両端にねじ
を切つたものであるが、通常のボルトを用いても
何ら差し支えない。

鉄パイプ６の長さは図示のようにプラスチツク
製パイプ１の外径とほぼ等しくし、ナツトによる
締付圧力を全てこの鉄パイプ６で受けるようにし
てある。鉄パイプ６がプラスチツク製パイプ１の
外径より長い場合には両端を削り調整する。

従つて、前記したようにプラスチツク製パイプ
１，２にはどのように強く締付けても力が加わる
ことがないので、これが変形したり、さらには破
壊されたりすることがない。

考案の効果 以上のように本考案によれば金属製パイプが貫
通して取り付けられているので、本考案パイプ同
士を固着させるときには、この金属製パイプを通
してボルトが通され、その端部にナツトが締付け
られるのでプラスチツク製パイプに締付圧が加わ
らない。従つて、パイプにひびが入つたり、破損
するおそれがないので強固に固着させることがで
きる。

その上、本考案では金属製パイプの外表面にプ
ラスチツク製パイプの内径にほぼ等しい長さの止
め金具が取り付けてあり、プラスチツク製パイプ
内に金属製パイプを挿入した後、これを回転させ
て金属製パイプを貫通孔から抜けなくさせてある
ので、取扱が単に貫通孔を穿たれたプラスチツク
製パイプと同様となり簡単となる。しかも、この
金属製パイプのプラスチツク製パイプへの固定は
単に貫通孔に差し込んで回すだけであるので極簡
単である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例固着手段による固着方法
を示す斜視図、第２図は本実施例に使用するプラ
スチツク製パイプの縦断面図、第３図はその横断
面図、第４図は鉄パイプの先端部の斜視図、第５
図は本実施例の断面図。 １，２：プラスチツク製パイプ、３：ボルト、
４：貫通孔、５：切欠部、６：鉄パイプ、７：止
め金具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プラスチツク製パイプに直径方向に貫通孔を穿
   ち、該貫通孔の一方に切欠部を形成させ、この貫
   通孔に外表面に前記切欠部に挿入できる断面形状
   であつて、プラスチツク製パイプの内径に略等し
   い長さの止め金具を取り付けたプラスチツク製パ
   イプの外径と略等しい長さの金属製パイプを通
   し、該金属製パイプを回転させて止め金具で安定
   させたことを特徴とするプラスチツク製パイプ固
   着手段。