JPS6228541Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動三輪車等の少くとも二輪の後輪を
有する鞍乗り型三輪又は四輪バギー車のリヤキヤ
リヤ装置に関するものである。

自動三輪車等の後二輪間の空間に物入れを設
け、物入れに開閉自在に蓋体を設け、更に物入れ
上に枠状のキヤリヤを設けた場合、キヤリヤの物
入れ上方の部分は蓋体の開閉動のため空けておく
必要があり、一方、この部分が空いている場合、
この空間よりも若干大きいか、これよりも小さい
荷物をキヤリヤを用いて蓋体上方に搭載すること
は困難となる。

本考案は以上を改善すべくなされたもので、そ
の目的とする処は、平面枠状のキヤリヤ本体の前
後、左右の平行するメンバ間に一端を回動自在に
枢着し、他端を係止する如くこの間に架け渡され
た少くとも二本のメンバからなるサブキヤリヤを
設け、サブキヤリヤ上で枠体内の空間よりも小さ
い荷物を搭載支持可能とし、下の物入れの蓋開放
時にはサブキヤリヤを一端を支点として回動せし
め、蓋上方を開放するようにし、物入れの付設、
キヤリヤの有用性を向上せしめ得る如くしたリヤ
キヤリヤ装置を提供するにある。

次に本考案の好適一実施例を添付図面に従つて
詳述する。

第１図は自動三輪車の平面図を、第２図は同側
面図を示し、自動三輪車１はフレーム２前端部の
ヘツドチユーブ３を介して前輪４を支持するフロ
ントフオーク５を操向自在に枢支し、トツプブリ
ツジ６上にはハンドル７を、又前方にはヘツドラ
イト８を各付設し、ヘツドライト８の周りにはガ
ード９を、更にフロントフエンダ１０上方にはフ
ロントフオーク上部で取付支持されたフロントキ
ヤリヤ１１が設けられる。フレーム２の前部下部
にはエンジン１２を搭載し、上部には燃料タンク
１３を搭載し、これの後方にはシート１４が配設
され、シート１４の下には前方から気化器１５、
エアクリーナ１６、バツテリ１７の順で付属機器
が配設されている。

シート１４の下から後方に左右二本のフレーム
リヤ部２ａ，２ａが延出され、後部の下に左右二
輪の駆動輪をなす後輪１２，１２が配設される。
シート後方部に臨む左右のリヤメンバ２ａ間には
クロスメンバ２ｂを架設し、開放されたメンバ２
ａの後端部間にクロスメンバ１８ａを備えるリヤ
キヤリヤパイプ１８を横架し、メンバ２ａ，２
ａ，２ｂ，１８ａで囲まれる空間で後輪１２，１
２間の空間に物入れをなすバツグ１９を挿入配設
し、バツグ１９は上部四周をメンバで囲んで取付
支持し、下部がこれよりも下方に垂下する。バツ
グ１９上は蓋体２０で覆い、蓋体２０は前端をヒ
ンジ２１として前上方に持ち上げで開放し、図は
閉じた状態を示す。

シート１４の後方で以上のバツグ１９上方にリ
ヤキヤリヤの１部を成すメインキヤリヤ２３を設
ける。メインキヤリヤ２３は後輪１２，１２上を
覆う左右のリヤフエンダ２２，２２の幅よりも若
干内側迄幅方向に長さを有するように設けられ
る。メインキヤリヤ２３はシート直後の左右方向
の前部横メンバ２４、後端の後部横メンバ２５及
び両メンバ２４，２５の両端を繋ぐ左右のメンバ
２６，２６からなり、前後のメンバ２４，２５間
は蓋体２０の前後の長さより大きい。左右のメン
バ２６，２６の内側で蓋体２０の左右よりも上外
方には中間の左右のメンバ２７，２８が前後方向
に設けられ、メンバ２７，２８，２４，２５で囲
まれる平面方形の枠状空間は蓋体２０よりも大き
く、メンバ２６，２７と２８，２６との間にはサ
ブクロスメンバ２９が架設されている。従つて蓋
体２０は上方にヒンジ２１を支点として持ち上げ
て揺動させ、蓋体を開いても上方のメンバで開
蓋、閉蓋動を阻害されることはない。

かかるメンバ２４，２５，２７，２８で囲まれ
る空間にサブキヤリヤ３０を設ける。サブキヤリ
ヤ３０は前後のメンバ２４，２５と離間して平行
する二本のメンバ３１，３１と、このメンバ３
１，３１間に架設され、両端をこれに固着された
相互に離間する二本の左右のメンバ３２，３２と
からなる。左右のメンバ３２，３２の両端には前
後のメンバ３１，３１の接合部外方に突出する取
付ベース３３…を備え、これには荷物を取付保持
するための孔３３ａが設けられている。前後のメ
ンバ３１，３１の一端３１ａをＣ型に折曲し、こ
れの先端を延出３１ｂし、延出部３１ｂに孔３４
を設け、端部３１ａをメインキヤリヤ２３の一方
の側メンバ２７の上半部に上から抱き付かせ、一
方、端部手前の下面にビス３５で一端を止着し、
メンバ２７の下半を囲む係止片３６の他端３６ａ
を孔３４に係合し、メンバ３１，３１の各一端を
メンバ２７に回動自在に枢着する。各メンバ３
１，３１の他端３１ｃをＣ型に折曲し、これの先
端部３１ｄを逆方向に折曲して係止部を形成し、
端部３１ｃを他方の側メンバ２８上半部上に抱き
付かせてメンバ３１，３１をメンバ２７，２８間
に架設支持せしめ、一方、側メンバ２８下面には
弾性バンド３７の基部をビス等３８で止着し、バ
ンド３７の先部に設けた係止孔３７ａを係止部３
１ｄに係合して弾性的に係止し、メンバ３１，３
１の他端はメンバ２８に連結される。かかる状態
でサブキヤリヤ３０上に荷物を積載する。尚実施
例では端部３１ｃに孔３１ｅを設け、一方、メン
バ２８上には突起３９を設け、メンバ端部３１ｃ
をこれら３１ｅ，３９の係合でも位置決めするよ
うにした。ところでバンド３７を係止部３１ｄか
ら外すことによりサブキヤリヤ３０はメンバ２７
を支点として揺動可能となり、上方に回動させる
ことによりサブキヤリヤ３０はメンバ２４，２
５，２７，２８から外れ、バツグ１９の蓋２０を
開閉することができることとなる。

以上実施例では自動三輪車に実施したが、少く
とも二輪の後輪を有する鞍乗り型バギー車であれ
ば実施の対象は任意である。

以上で明らかな如く本考案によれば、後二輪間
の空間を利用してその蓋体の開閉を保障された物
入れを得られるばかりでなく、蓋体上方のサブキ
ヤリヤとメインキヤリヤとで構成される大面積の
キヤリヤをも同時に得ることができ、この種の鞍
乗り型バギー車の荷物積載量を大幅に増大させる
ことが可能となり、且つ以上を簡単な構成で企図
することができ、又サブキヤリヤの着脱操作も容
易である等多大の利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は自動三輪車の平面図、第２図は同側面図、第３
図はサブキヤリヤの平面図、第４図は第３図の４
−４線断面図である。 尚図面中１９は物入れ、２０は蓋体、２３はメ
インキヤリヤ、３０はサブキヤリヤである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 少くとも二輪の後輪を有する鞍乗り型三輪又は
   四輪バギー車において、座席後方の後二輪間に上
   下に揺動させて開閉する蓋体を備える物入れを設
   け、物入れおよび上記後二輪の上方に蓋体よりも
   大きな枠部を有するメインキヤリヤを上記後二輪
   間にわたつて設け、上記枠部を構成する前後、左
   右の一方の平行する二本のメンバ間に一端を一方
   のメンバに枢着し、他端を他方のメンバに係止し
   た上下に揺動可能なサブメンバからなるサブキヤ
   リヤを設けたことを特徴とする鞍乗り型バギー車
   のリヤキヤリヤ装置。