JPS6228385Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は狭少な空間であつても蓋の部分を取り
外して使用できる、主として据置タイプのツール
ボツクスに関する。

トラツクなどに据付けるツールボツクスにおい
て、とくにダンプトラツクでは第１図のように荷
台１の側面前部にツールボツクス２を据付けてい
るが、燃料タンク３やあるいはスペアタイヤ（図
示せず）なども、この荷台１の側面に取付けられ
る関係で、ステツプ４の部分にツールボツクス２
の蓋８が干渉することがあつた。

つまり、ツールボツクス２は第２図ａのよう
に、ボツクス本体７に対して、前方開口部を覆う
蓋８が、その下部をヒンジ９，９によつて回転自
在に支持され、上部は鍵１０で締結されるように
なつていたため、蓋８の開放時に第２図ｂのよう
に、ステツプ４にツールボツクス２ａの蓋８ａが
干渉するのであつた。

この干渉を防ぐために、小型なツールボツクス
２ｂにより、蓋８ｂが開くときの回転半径を小さ
くしたり、あるいはツールボツクス２ｂに示すよ
うに奥の方に据付けたりしているが、収納スペー
スは減少するし、取扱い操作上も問題があつた。

本考案はこのような問題を解決するために、ボ
ツクス本体に蓋を回転自在に支持するヒンジを脱
着可能に形成し、蓋を閉じたときにボツクス本体
の開口部周縁に設けたフランジに蓋が当接して、
ヒンジが解脱するのを防ぐ一方、蓋をわずかに開
いたときに前記フランジと蓋との間にヒンジを外
すのに必要な間隙が生じるようにして、狭小な空
間においても蓋の取外しを容易に行えるようにし
たツールボツクスを提供することを目的とする。

以下、本考案の実施例を図面にもとづいて説明
する。

第３図は正面、第４図は側面からそれぞれ見た
もので、第５図はヒンジ部分の断面をあらわして
いる。

直方体のボツクス本体１０は、前面に方形の開
口部１１が形成され、開口部１１の下面にフラン
ジ１２が折曲形成される。

開口部１１を覆う開閉蓋１３は、同様に方形に
形成され、その周囲にフランジ１４が折曲形成さ
れる。

蓋１３は開口部１１よりも大きく、その下部フ
ランジ１４の内側には、対称的位置に２個所ヒン
ジ１５の挿込部１６が取付けられる。

これに対応してボツクス本体１０の下面には、
ヒンジ１５の受部１７が設けられる。

ヒンジ挿込部１６と受部１７とは脱着可能なヒ
ンジ１５を構成するもので、第６図、第７図のよ
うに、挿込部１６は取付板１８の一部をＵ字形に
折返した係止片１９が一体的に形成され、また受
部１７は取付板２０から直角に折曲した２つの軸
受片２１によつて回転軸２２の両端を支持してお
り、回転軸２２の部分に窓部２３を通して係止片
１９が挿入係止される。

ところで、上記Ｕ字状に折り返された係止片１
９は、第５図に示すように、前記窓部２３への挿
込み長さｍが、蓋１３を前記回転軸２２を中心と
して所定角度（90度未満でよい）だけ開いたとき
に生じる蓋１３の内面とボツクス本体１０との間
の間隔の最小値ｌよりも小さく、かつ蓋１３を前
記間隔ｌの分だけボツクス本体１０に近付けたと
きに前記窓部２３から抜け出る方向に折返し形成
される。この場合、蓋１３の開き角度が前記θ以
上になるとつねにｌ＞ｍであるから、蓋１３をθ
以上の角度だけ開いた状態で白抜き矢印で示した
方向に移動させることにより、係止片１９を回転
軸２２から外すことが可能となる。

したがつて、この蓋１３の開き角度θを、ボツ
クス本体10の据付け位置とステツプ４などの障害
物との位置関係から決め、これにもとづいて係止
片１９の挿込み長さを決定する。

なお、第３図において２５は蓋１３を閉めたと
きに保持するボツクス本体１０に設けたフツク
で、蓋１３の鍵穴２６を通して回転することによ
りロツクする。

このように構成してあるので、蓋１３を取り外
すときは、ヒンジ１５を中心にして所定角度θ以
上回転させ、次いで蓋１３の面と直角方向に蓋１
３を押し込み、係止片１９を回転軸２２から外す
と、蓋１３はそのまま下方あるいは側方へスライ
ドさせることにより、ボツクス本体１０から取り
外すことができる。

蓋１３を閉めるには、これと全く逆の操作を行
えばよく、蓋１３をぴつたりと閉じた状態でフツ
ク２５をかける。

このとき蓋１３の内面は開口部１１のフランジ
１２に当接し、かつ挿込部１６の係止片１９はそ
の折曲部分が回転軸２２にほぼ当接することによ
り、そのラツプ量がｍとなり、蓋１３は確実に、
しかもヒンジ１５が何かの原因で変形しても閉じ
た状態では最も外れにくくなる。

上記実施例はボツクス本体１０の下面にヒンジ
受部１７、蓋１３のフランジ部１４にヒンジ挿入
部１６を取り付けてあるが、逆に蓋１３のフラン
ジ部１４にヒンジ受部１７、ボツクス本体１０の
下面にヒンジ挿入部を取り付けてもよい。

このように本考案によれば、ボツクス本体に対
して蓋を回動自由に支持するヒンジを、蓋を所定
のわずかな開度だけ開いただけで解脱可能となる
ようにしたので、ボツクス前面に狭小なスペース
しか取れない場合であつても、蓋の開閉を自由に
行うことができ、この結果、据付位置の制約が少
なくなり、しかも従来に比べて収納スペースの拡
大や操作性の向上がはかれる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置の取付状態を示す車両側面
図、第２図ａは同じくツールボツクスの斜視図、
第２図ｂは側面図である。第３図は本考案の正面
図、第４図は側面図、第５図はヒンジ部分の断面
図、第６図はヒンジ挿込部の平面図、第７図はヒ
ンジ受部の平面図である。 １０……ボツクス本体、１１……開口部、１３
……開閉蓋、１４……フランジ、１５……ヒン
ジ、１６……挿込部、１７……受部、１９……係
止片、２２……回転軸、２３……窓部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ボツクス本体に開口部を形成し、この開口部閉
   じる開閉蓋を設け、この蓋は脱着自在なヒンジを
   介して一端が回動自由にボツクス本体に支持され
   るとともに、ヒンジは蓋又はボツクス本体の一方
   に固着されかつＵ字状に折り返された係止片をも
   つ挿込部と、他方に固着されかつ前記係止片が挿
   し込まれる窓部に回転軸を横架した受部とから構
   成され、前記Ｕ字状係止片はその前記窓部への挿
   込み長さが、蓋を前記回転軸を中心として所定角
   度だけ開いたときに生じる蓋の内面とボツクス本
   体との間の間隔の最小値よりも小さく、かつ蓋を
   前記間隔の分だけボツクス本体に近付けたときに
   前記窓部から抜け出る方向に折返し形成される一
   方、ボツクス本体のヒンジ付近にフランジを設
   け、蓋を閉めたときに蓋の内面がフランジと当接
   するように構成したことを特徴とするツールボツ
   クス。