JPS6228250B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、トイレにおける人体局部洗浄装置
（以下単に洗浄装置という）の温水タンクに係わ
るものである。

近年水洗トイレが普及するに伴い、用便後の洗
浄装置の設置利用度もまた、増加の傾向にある。

貯湯式温水タンクに水道水を供給し、その供給
圧により、温水を洗浄ノズルへ導く温水洗浄装置
においては、加圧源としての供給水をタンクの底
部へ直接導入し、タンク上部の温水をノズルへ供
給することが洗浄水温を持続させる上からして好
ましい。

しかし、洗浄時にノズル自体を洗つてこれを清
潔化し、且つ、ノズル収納に伴う吐水を排出する
ためのオーバフローパイプを備えたタンクにおい
ては、流入管をタンク底部まで延長すると、排水
時サイホン現象によりタンク内の水が排出される
不都合が生ずる。従つて、従来のこの種のタンク
においては、水温持続上で良策と分り乍ら、流入
管をタンク底部まで延長させる構造とすることが
できなかつた。本発明ではこの欠陥の解消を計つ
たものである。

以下、図にもとづき本発明の実施例について説
明する。

１は図示せぬ水温加熱装置を具備するタンク
で、２はその給水口、３は、入口３ａが前記給水
口２と連通し、出口３ｂがタンク底部附近に向け
垂下開口する流入管である。

前記タンク１内の上部付近には洗浄水のノズル
流入管４が構成され、ノズル支持体５が固設され
る。

６はノズルで、先端部に適数個の噴出口６ａを
有し、スプリング７を介して前記ノズル支持体５
内で前後方向摺動可能に常時Ａ矢視方向へ附勢収
納される。

８は弁体で、ノズル流入管４内とノズル６の内
孔６ｂ間を連沿又は遮断するもので、常態では図
でみられるようにスプリング９により閉状態に在
る。

１０はバキユームブレーカで、タンク１と一体
的に該タンクの給水口２及び流入管３の入口３ａ
上に構成されている。このバキユームブレーカ１
０の上部には空気穴１３が設けられている。更に
バキユームブレーカ１０内には空気穴１３と給水
口２を開閉する弁１１が設けられている。

１２はオーバフローパイプで、その一端は前記
バキユームブレーカの小孔１０ａを介して該バキ
ユームブレーカに連通し、その他端部は前記ノズ
ル６の収納時における露出先端部上方附近に開口
する。

本発明の温水タンクは上記のように構成され、
以下、その作用効果について述べる。

洗浄装置の使用操作で、給水口から流入する水
圧により、弁１１が上昇して給水口２が開状態と
なる。これによりバキユームブレーカ１０内は流
入水により満水状態となる。バキユームブレーカ
１０内の流入水の一部は、小孔１０ａを通じてオ
ーバフローパイプにより、ノズル６上に流出して
該ノズルを清浄化ため給水口２より流入する水の
圧力が高い場合でも小穴１０ａによりオリフイス
作用が働きオーバフローパイプ１２内の水圧が急
激に上昇してノズル６を洗浄する時ノズル６に反
射して人体や衣服等に飛散することはない。

一方余剰の水は、流入管３を通じてタンク１の
底部に送られ、タンク内で加圧された上方部の温
水はノズル流入管４に流れ、ノズル６を進出せし
めると共に適所位置で弁体８を開として、噴出口
より温水を噴出して所望の局部洗浄が行われる。

この給水は、従来型の如くその入口と出口がタ
ンク上部に設けられた場合と異り、タンクの底部
に供給されるので、上部の温水が徐々にノズルに
導かれ、冷水が直接ノズルに流れることがない。

給水停止後（非使用時）給水口２から流入する
水圧がなくなるため、弁１１は下降し給水口は閉
状態となる。これによりタンク１内の加圧もなく
なるためノズル６の噴出口６ａからの噴射は止ま
りノズル６はスプリング９の付勢により後退す
る。この時、ノズル６内の水がタンク１内に流入
するため、水圧により流入管３を介してバキユー
ムブレーカ１０内にもどされる。更にバキユーム
ブレーカ１０から小孔１０ａを介してオーバフロ
ーパイプ２より排出される。この後ノズル６の後
退が終わるとタンク１内の水圧がなくなるためバ
キユームブレーカ１０内に空気穴１３をより空気
が入る。この空気により流入管３とオーバフロー
パイプ１２との間が遮されるため、サイホン現象
によりタンク１内の水がオーバフローパイプ１２
より流出することはない。

以上説明からして分るように、本発明の温水タ
ンクにおいては、ノズルに供給される水温が良好
に持続される。従つて使用者は快適で、不快感を
憶えることなく、また併せてタンク内洗浄水のサ
イホン現象による流出が防止でき、常時洗浄装置
を満足する使用状態におくことができるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図は本発明温水タンクの断面説明図である。 １……タンク、２……給水口、３……流入管、
３ａ……入口、３ｂ……出口、４……ノズル流入
管、５……ノズル支持体、６……ノズル、１０…
…バキユームブレーカ、１０ａ……小孔、１１…
…弁、１２……オーバフローパイプ、１３……空
気穴。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ タンクと、該タンクの上部に設けられた給水
   口と、入口が前記タンクの上部に設けられ、出口
   が前記タンク内の底部付近に開口する流入管と、
   前記タンク内の上部付近に開口し、ノズルと連通
   するノズル流入管と、前記流入管の入口と前記給
   水口の上部に設けられ前記給水口からの水圧によ
   り空気穴と前記給水口を開閉する弁装置を有する
   バキユームブレーカと、該バキユームブレーカの
   外壁に設けられ、且つ、前記バキユームブレーカ
   の前記空気穴よりも下方に位置する小孔と、該小
   孔を介して、前記バキユームブレーカと連通し、
   開口端が前記ノズルを洗浄するために前記ノズル
   の上方付近に位置するオーバフローパイプとを有
   する人体局部洗浄装置の温水タンク。