JPS6227496Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、テイルト・キヤブ型自動車の改良
に関する。

従来、この種のテイルト・キヤブ型自動車は、
キヤブをシヤシに対してテイルト・ピンのまわり
に回転し、そのキヤブを乗車位置から傾倒位置に
持ち上げ、また、そのキヤブを傾倒位置から乗車
位置に降ろすために、油圧ジヤツキ、すなわち、
油圧シリンダを備えてきている。

さらに、そのテイルト・キヤブ型自動車におい
て、キヤブはシヤシ上に弾性的に支持されている
ので、そのキヤブが乗車位置に置かれているとき
には、その油圧シリンダはそのキヤブに対して干
渉しないこと、換言するならば、そのキヤブの自
由運動を許容し、乗り心地を向上するように構成
されることが望ましく、近年では、そのようなキ
ヤブの自由運動を許容するために、油圧型ロス
ト・モーシヨン機構が多く採用されてきている。

すなわち、その油圧型ロスト・モーシヨン機構
は、その油圧シリンダにおける操作ロツドが引つ
込められ、ピストンがシリンダ内の所定の位置に
置かれるとき、そのピストンによつてそのシリン
ダ内に形成された上昇側および下降側シリンダ室
を互いに連絡するようにそのシリンダに形成され
たロスト・モーシヨン連通路よりなり、そのよう
な状態でのピストンの往復摺動を自由にし、その
キヤブの自由運動を許容し得るように構成されて
きている。

しかし、そのような油圧シリンダおよび油圧型
ロスト・モーシヨン機構を備えるテイルト・キヤ
ブ型自動車において、通常、ロスト・モーシヨン
域は、キヤブが乗車位置に置かれているときのキ
ヤブ・ストロークに合わせて予め設定され、その
キヤブが傾倒位置から乗車位置に降ろされる場合
に、その油圧シリンダの動作の停止は通常、キヤ
ブ・ロツクがなされるときに連動して消勢される
キヤブ・ロツク・スイツチによつて制御されてき
ているため、そのキヤブ・ロツクがなされると、
その油圧シリンダの動作が直ちに停止し、そのよ
うな状態で、そのピストンがロスト・モーシヨン
域に位置されず、換言するならば、そのロスト・
モーシヨン連通路がそのピストンによつて閉塞さ
れ、その油圧型ロスト・モーシヨン機構としての
効果が十分に発揮されず、乗り心地が阻害される
虞れがあつた。

この考案の目的は、キヤブが傾倒位置から乗車
位置に降ろされるとき、すなわち、走行姿勢に置
かれるとき、油圧シリンダにおけるピストンを所
定の位置に置き、油圧型ロスト・モーシヨン機構
におけるロスト・モーシヨン・ストロークを最大
限に利用して、そのキヤブの自由運動を円滑に許
容し、乗り心地を向上するところのテイルト・キ
ヤブ型自動車の提供にある。

それらを課題として、この考案のテイルト・キ
ヤブ型自動車は、シヤシと、乗車位置と傾倒位置
との間に回転されるように、そのシヤツの前方に
おいて、テイルト・シヤフトを介してそのシヤシ
に回転可能に連結され、かつ、そのシヤシ上に弾
性的に支持されるキヤブと、シリンダ、そのシリ
ンダ内に往復摺動可能に嵌め合わせられて、その
シリンダ内に上昇側および下降側シリンダ室を形
成するピストン、一端側をそのシリンダから出し
入れ可能にして、他端をそのピストンに連結する
操作ロツド、および、その操作ロツドが引つ込め
られ、そのピストンがそのシリンダ内の所定の位
置に置かれるとき、その上昇側および下降側シリ
ンダ室を互いに連結し、そのピストンの往復摺動
を自由にするロスト・モーシヨン連通路よりな
り、そのテイルト・シヤフトの後方において、そ
のシリンダ端をそのシヤシに、その操作ロツド端
をそのキヤブにそれぞれ回転可能に連結する油圧
シリンダと、電動型オイル・ポンプおよび切換え
バルブよりなり、油圧配管を介してその油圧シリ
ンダの上昇側および下降側シリンダ室に接続され
る油圧ユニツトと、そのキヤブの乗車位置におい
て、そのキヤブをそのシヤシに固定すキヤブ・ロ
ツク装置と、その電動型オイル・ポンプの電気回
路に接続され、そのキヤブが傾倒位置に置かれて
いるときに付勢され、かつ、そのキヤブが乗車位
置に置かれているときに消勢されるキヤブ・ロツ
ク・スイツチと、その油圧シリンダにおける上昇
側シリンダ室の圧力が所定の圧力以上のときに付
勢され、かつ、その圧力が所定の圧力以下のとき
に消勢されるように、その油圧シリンダ、および
その油圧シリンダをその油圧ユニツトに接続する
配管の何れか一方に配置され、その電動型オイ
ル・ポンプの電気回路において、そのキヤブ・ロ
ツク・スイツチに並列接続される圧力スイツチと
を含んで構成している。

以下、この考案に係るテイルト・キヤブ型自動
車の望ましい具体例について、図面を参照して説
明する。

第１ないし３図は、テイルト・キヤブ型トラツ
クとして具体化されたこの考案のテイルト・キヤ
ブ型自動車１０を示している。

そのテイルト・キヤブ型トラツク１０は、シヤ
シ１１と、そのシヤシ１１の前方において、その
シヤシ１１上に配置されたキヤブ１２と、そのキ
ヤブ１２をそのシヤシ１１上に弾性的に支持する
ように、そのキヤブ１２の前方をそのシヤシ１１
上に連結する左右のキヤブ・フロント・サスペン
シヨン１３と、そのキヤブ１２をそのシヤシ１１
上に弾性的に支持するように、そのキヤブ１２の
後方をそのシヤシ１１に連結するキヤブ・リア・
マウント（図示せず）と、そのキヤブ１２の乗車
位置と傾倒位置との間に回転させるように、その
キヤブ・フロント・サスペンシヨン１３の一方の
後方において、そのシヤシ１１とそのキヤブ１２
との間に配置され、かつ、ロスト・モーシヨン連
通路３４を備える油圧シリンダ１４と、電動型オ
イル・ポンプ３９、切換えバルブ４０などよりな
り、油圧配置４２，４３を介してその油圧シリン
ダ１４の上昇側および下降側シリンダ室３１，３
２に接続された油圧ユニツト１５と、そのキヤブ
１２の乗車位置において、そのキヤブ１２の後方
をそのシヤシ１１に固定するように、そのキヤ
ブ・リア・マウントとそのキヤブ１２の後方との
間に配置されたキヤブ・ロツク装置（図示せず）
と、その電動型オイル・ポンプ３９の電気回路４
９に接続され、そのキヤブ１２が傾倒位置に置か
れているときに付勢され、かつ、そのキヤブ１２
が乗車位置に置かれているときに消勢されるキヤ
ブ・ロツク・スイツチ１７と、その油圧シリンダ
１４における上昇側シリンダ室３１の圧力が所定
の圧力以上のときに付勢され、かつ、その圧力が
所定の圧力以下のときに消勢されるようにその油
圧シリンダ１４とその油圧ユニツト１５とを接続
する配管４３に設けられ、その電動型オイル・ポ
プン３９の電気回路４９において、そのキヤブ・
ロツク・スイツチ１７に並列接続された圧力スイ
ツチ１８とを含んで構成している。

左右のキヤブ・フロント・サスペンシヨン１３
は、それぞれ、シヤシ１１にボルト締めされたシ
ヤシ側ブラケツト１９と、キヤブ１２の前方にお
いて、そのキヤブ１２の下面にボルト締めされた
キヤブ側ブラケツト２０と、そのトラツク１０、
すなわち、そのシヤシ１１の縦方向に伸長され
て、そのシヤシ側およびキヤブ側ブラケツト１
９，２０間に配置された縦リンク２１と、その縦
リンク２１の前方端をそのシヤシ側ブラケツト１
９に回転可能に連結するテイルト・シヤフト２２
と、その縦リンク２１の後方端をそのキヤブ側ブ
ラケツト２０に回転可能に連結する連結シヤフト
２３と、その縦リンク２１のスプリング・シート
２５とそのキヤブ側ブラケツト２０のスプリン
グ・シート２６との間に配置されたコイル・スプ
リング２４と、その一端をそのテイルト・シヤフ
ト２２に、他端をそのキヤブ側ブラケツト２０に
固定されたピン２８にそれぞれ回転可能に連結さ
れたシヨツク・アブリーバ２７とより構成されて
いる。

キヤブ・リア・マウント（図示せず）は、既存
のテイルト・キヤブ型トラツクのキヤブ・リア・
マウントと同様に、そのシヤシ１１において、そ
のキヤブ１２の後方部分に相当する位置に配置さ
れ、コイル・スプリング（図示せず）を備えて、
そのキヤブ１２の後方部分を弾性的に支持するよ
うに構成されている。

油圧シリンダ１４は、シリンダ２９と、そのシ
リンダ２９内に往復摺動可能に嵌め合わせられ
て、そのシリンダ２９内に上昇側および下降側シ
リンダ室３１，３２を形成するピストン３０と、
一端側をそのシリンダ２９から出し入れ可能にし
て、他端をそのピストン３０に連結した操作ロツ
ド３３と、その上昇側シリンダ室３１に臨むよう
にして、そのシリンダ２９に組み込まれ、パイロ
ツト・バルブ４６を備えるチエツク・バルブ３６
と、その操作ロツド３３が引つ込められ、そのピ
ストン３０がそのシリンダ２９内の所定の位置に
置かれるとき、その上昇側および下降側シリンダ
室３１，３２を互いに連絡し、そのピストン３０
の往復摺動を自由にするように、そのシリンダ２
９に形成され、ホール５０，５１を備えるロス
ト・モーシヨン連通路３４と、その下降側シリン
ダ室３２をそのパイロツト・バルブ４６側に連結
する連通パイプ３５とより構成されている。

勿論、その油圧シリンダ１４は、そのチエツ
ク・バルブ３６を経由してその上昇側シリンダ室
３１に連絡されるポート４７と、その連通パイプ
３５を介してその下降側シリンダ室３２に連絡さ
れるポート４８とを備えている。

従つて、そのポート４７，４８に油圧が供給さ
れれば、その上昇側および下降側シリンダ室３
１，３２におけるピストン３０の受圧面積の差に
より、そのピストン３０が摺動し、その操作ロツ
ド３３の一端側がそのシリンダ２９から押し出さ
れる。

また、そのピストン３０が第２図に示されるよ
うな状態に置かれているとき、その上昇側および
下降側シリンダ室３１，３２は油圧型ロスト・モ
ーシヨン機構としてのロスト・モーシヨン連通路
３４を介して互いに連絡されているため、そのピ
ストン３０の往復摺動は自由になされる。

例えば、第２図に示された状態において、その
ピストン３０が右側に摺動すると、その下降側シ
リンダ室３２の圧油の一部がそのロスト・モーシ
ヨン連通路３４を介してその上昇側シリンダ室３
１に送られる。

そのような圧油の移動の際、そのピストン３０
の両側における受圧面積が異なることから、その
ピストン３０の摺動により、その上昇側シリンダ
室３１において増加する容積は、そのようにして
移動する圧油の量よりも大きくなるが、その容積
増加分に相当する圧油は、そのポート４７側から
吸い上げられ、そのチエツク・バルブ３６を通過
してその上昇側シリンダ室３１に送られる。

また、そのピストン３０が第２図において左側
に摺動すると、その上昇側シリンダ室３１内の圧
油の一部がそのロスト・モーシヨン連通路３４を
介してその下降側シリンダ室３２に送られる。

勿論、そのような圧油の移動の際、その上昇側
シリンダ室３１の余剰圧油は、連通パイプ３５を
通つてパイロツト・バルブ４６を押し付け、その
チエツク・バルブ３６を開き、その余剰圧油はそ
のポート４７から後述するオイル・リザーバ４５
側に戻される。

上述の油圧シリンダ１４におけるロスト・モー
シヨン連通路３４は、ピストン３０が第２図に示
されるような状態において、その上昇側および下
降側シリンダ室３１，３２を互いに連絡するもの
であれば、形態は任意であり、例えば、そのホー
ル５０，５１をシリンダ２９の外側でパイプを介
して連絡するように構成することも可能である。

上述のように構成された油圧シリンダ１４は、
そのシリンダ２９端をピン３７を介してそのシヤ
シ１１に回転可能に連結し、その操作ロツド３３
端をピン３８を介してそのキヤブ側ブラケツト２
０に回転可能に連結している。

油圧ユニツト１５は、電動型オイル・ポプン３
９および切換えバルブ４０を含んで構成され、油
圧配管４２，４３を介してその油圧シリンダ１４
のポート４７，４８に接続されている。

勿論、その切換えバルブ４０は、切換えレバー
４１の操作により、その電動型オイル・ポプン３
９でオイル・リザーバ４５から吸い上げられた油
をその油圧シリンダ１４のポート４７，４８に送
り、また、そのポート４７からの圧油をそのオイ
ル・リザーバ４５に戻すように構成されている。

キヤブ・ロツク装置（図示せず）は、そのキヤ
ブ１２が乗車位置に置かれているとき、そのキヤ
ブ１２の後方をそのシヤシ１１に固定するよう
に、上述したキヤブ・リア・マウントとそのキヤ
ブ１２との間に配置されている。

キヤブ・ロツク・スイツチ１７は、そのキヤブ
１２が傾倒位置に置かれているときに付勢され、
かつ、そのキヤブ１２が乗車位置に置かれている
ときに消勢されるように、そのキヤブ・ロツク装
置に内蔵されたもので、上述した油圧ユニツト１
５における電動型オイル・ポプン３９の電気回路
４９に設けられている。

圧力スイツチ１８は、その油圧シリンダ１４の
ポート４７とその油圧ユニツト１５とを接続する
配管４３に設けられ、その油圧シリンダ１４にお
ける上昇側シリンダ室３１の圧力が所定の圧力以
上のときに付勢され、かつ、その圧力が所定の圧
力以下のときに消勢されるように構成されてい
る。

その圧力スイツチ１８は、その電動型オイル・
ポンプ３９の電気回路４９において、そのキヤ
ブ・ロツク・スイツチ１７に並列接続されてい
る。

また、その圧力スイツチ１８は、所定の圧力に
よつて消勢される常閉型のものであれば形態は任
意であり、例えば、マイクロ・スイツチを内蔵し
たピストン・シリンダ型、ベローズ型、ダイヤフ
ラム型などのものが使用される。

勿論、上述の電動型オイル・ポプン３９の電気
回路４９には、メイン・スイツチ（図示せず）が
設けられ、さらにその電気回路４９はバツテリー
４４に接続されている。

次に、上述のテイルト・キヤブ型トラツク１０
のキヤブ・テイルト動作について説明する。

そのトラツク１０において、そのキヤブ１２が
第１図に示すように、乗車位置に置かれているな
らば、油圧シリンダ１４の上昇側および下降側シ
リンダ室３１，３２は、ロスト・モーシヨン連通
路３４を介して互いに連絡されているため、操作
ロツド３３の往復動が自由になり、そのキヤブ１
２のシヤシ１１に対する相対的動きが許容され、
そのキヤブ１２はそのシヤシ１１上に弾性的に支
持されることになり、、その結果、そのトラツク
１０の走行時、シヤシ１１側の振動がそのキヤブ
１２側に直接的に伝播されず、油圧シリンダ１４
のロツク作用によるキヤブ１２の乗り心地低下が
阻止される。

また、そのキヤブ１２が乗車位置から傾倒位置
に持ち上げられる場合において、メイン・スイツ
チを付勢し、キヤブ・ロツク装置を解除すると、
キヤブ・ロツク・スイツチ１７が付勢され、電動
型オイル・ポプン３９が駆動する。

そのような状態で、切換えバルブ４０の切換え
レバー４１を上昇側に操作すると、シリンダ２９
のポート４７，４８からピストン３０の両側にお
ける上昇側および下降側シリンダ室３１，３２に
圧油が供給される。

そのようにして圧油が供給されると、そのピス
トン３０の両側における受圧面積の差により、そ
のピストン３０がそのシリンダ２９内を摺動し、
操作ロツド３３が押し出され、そのキヤブ１２
は、テイルト・シヤフト１２を中心にして、乗車
位置から傾倒位置に回転される。

勿論、そのような油圧シリンダ１４の動作にお
いて、下降側シリンダ室３２内の圧油は、連通パ
イプ３５、ポート４８、および、切換えバルブ４
０を経由してポート４７に還流される。

また、その電動型オイル・ポプン３９が途中で
停止した場合には、チエツク・バルブ３６が閉
じ、その上昇側シリンダ室３１の圧油が保持さ
れ、操作ロツド３３の下降が防止される。

勿論、そのような操作により、そのキヤブ１２
が完全に傾倒された状態において、そのトラツク
１０におけるエンジンの点検整備作業を安全に行
なうことが可能になる。

さらに、その切換えレバー４１を下降側に操作
すると、その電動型オイル・ポンプ３９からの圧
油はそのポート４８のみに送られ、パイロツト・
バルブ４６を移動し、そのチエツク・バルブ３６
を開放する。

すなわち、圧油がその下降側シリンダ室３２に
送られ、その上昇側シリンダ室３１内の圧油はそ
の切換えバルブ４０を経由してオイル・リザーバ
４５に戻されるため、その操作ロツド３３がその
シリンダ２９内に引つ込められ、そのキヤブ１２
は傾倒位置から乗車位置に戻される。

勿論、その電動型オイル・ポプン３９が途中で
停止した場合には、そのポート４８に加えられる
圧力が低下するため、そのチエツク・バルブ３６
が閉じ、その操作ロツド３３の下降が防止され
る。

そのようにして、キヤブ１２が傾倒位置から乗
車位置に戻されると、そのキヤブ１２の後方部分
はキヤブ・ロツク装置によつてシヤシ１１側にロ
ツクされ、キヤブ・ロツク・スイツチ１７は消勢
されるが、そのような状態では、その油圧シリン
ダ１４における上昇側シリンダ室３１内の圧力が
所定の圧力よりも高いことから、圧力スイツチ１
８は付勢状態に置かれ、その操作ロツド３３はシ
リンダ２９内にさらに引つ込められる。

その操作ロツド３３が引つ込められ、ピストン
３０が所定の位置に達すると、その上昇側および
下降側シリンダ室３１，３２は、ロスト・モーシ
ヨン連通路３４によつて互いに連絡されるため、
その上昇側シリンダ室３１の圧力が低下して、そ
の所定の圧力よりも低くなり、その圧力スイツチ
１８は消勢される。

従つて、その電動型オイル・ポプン３９が自動
的に停止し、そのキヤブ１２が乗車位置に置かれ
た状態で、ロスト・モーシヨンを許容し得るよう
にピストン３０が適正に位置され、そのキヤブ１
２の自由運動が円滑になされる。

如上のこの考案によれば、シヤシに対してキヤ
ブを乗車位置から傾倒位置に持ち上げ、また、傾
倒位置から乗車位置に戻す油圧シリンダが、油圧
型ロスト・モーシヨン機構としてのロスト・モー
シヨン連通路を備えているので、そのキヤブがシ
ヤシに対して乗車位置にあるとき、すなわち、走
行姿勢にあるとき、そのキヤブの自由運動が円滑
になされ、しかも、その油圧シリンダの油圧ユニ
ツトにおける電動型オイル・ポプンの電気回路
に、キヤブ・ロツク・スイツチ、および、その油
圧シリンダの上昇側シリンダ室内の圧力に応じて
消勢される圧力スイツチが並列接続されているの
で、上述のようにキヤブが走行姿勢に置かれると
き、操作ロツドがさらに所定の位置まで下降し、
換言するならば、ピストンがその油圧シリンダ内
の所定の位置に置かれ、油圧型ロスト・モーシヨ
ン機構におけるロスト・モーシヨン・ストローク
が最大限に利用され、そのキヤブの自由運動が円
滑に許容されて乗り心地が向上し、極めて実用的
になる。

【図面の簡単な説明】

第１図はテイルト・キヤブ型トラツクとして具
体化されたこの考案のテイルト・キヤブ型自動車
を示す部分前方側面図、第２図はこの考案のテイ
ルト・キヤブ型自動車における油圧シリンダの一
部および油圧ユニツトを示す概説図、および、第
３図は電動型オイル・ポプンの電気回路に設けら
れたキヤブ・ロツク・スイツチおよび圧力スイツ
チを示す概説図である。 １０……テイルト・キヤブ型トラツク、１１…
…シヤシ、１２……キヤブ、１３……キヤブ・フ
ロント・サスペンシヨン、１４……油圧シリン
ダ、１５……油圧ユニツト、１７……キヤブ・ロ
ツク・スイツチ、１８……圧力スイツチ、２２…
…テイルト・シヤフト、２９……シリンダ、３０
……ピストン、３１……上昇側シリンダ室、３２
……下降側シリンダ室、３３……操作ロツド、３
４……ロスト・モーシヨン連通路、３９……電動
型オイル・ポプン、４０……切換えバルブ、４
２，４３……配管、４９……電気回路。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 シヤシと、 乗車位置と傾倒位置との間に回転されるよう
   に、そのシヤシの前方において、テイルト・シヤ
   フトを介してそのシヤシに回転可能に連結され、
   かつ、そのシヤシ上に弾性的に支持されるキヤブ
   と、 シリンダ、そのシリンダ内に往復摺動可能に嵌
   め合わせられて、そのシリンダ内に上昇側および
   下降側シリンダ室を形成するピストン、一端側を
   そのシリンダから出し入れ可能にして、他端をそ
   のピストンに連結する操作ロツド、および、その
   操作ロツドが引つ込められ、そのピストンがその
   シリンダ内の所定の位置に置かれるとき、その上
   昇側および下降側シリンダ室を互いに連結し、そ
   のピストンの往復摺動を自由にするロスト・モー
   シヨン連通路よりなり、そのテイルト・シヤフト
   の後方において、そのシリンダ端をそのシヤシ
   に、その操作ロツド端をそのキヤブにそれぞれ回
   転可能に連結する油圧シリンダと、 電動型オイル・ポンプおよび切換えバルブより
   なり、油圧配管を介してその油圧シリンダの上昇
   側および下降側シリンダ室に接続される油圧ユニ
   ツトと、 そのキヤブの乗車位置において、そのキヤブを
   シヤシに固定すキヤブ・ロツク装置と、 その電動型オイル・ポンプの電気回路に接続さ
   れ、そのキヤブが傾倒位置に置かれているときに
   付勢され、かつ、そのキヤブが乗車位置に置かれ
   ているときに消勢されるキヤブ・ロツク・スイツ
   チと、 その油圧シリンダにおける上昇側シリンダ室の
   圧力が所定の圧力以上のときに付勢され、かつ、
   その圧力が所定の圧力以下のときに消勢されるよ
   うに、その油圧シリンダ、およびその油圧シリン
   ダをその油圧ユニツトに接続する配管の何れか一
   方に配置され、その電動型オイル・ポンプの電気
   回路において、そのキヤブ・ロツク・スイツチに
   並列接続される圧力スイツチ とを含むテイルト・キヤブ型自動車。