JPS6226949B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、自転車やオートバイ等の筒状フレー
ム型車輌、或はその他の筒状フレーム型装置に使
用し、ロツク用ケーブルを上記フレームの中空筒
体内に収納し、車輌を柱等の固定部材に係止する
場合には上記ロツク用ケーブルを引出し得るよう
にしたケーブルロツク装置に関する。

〔従来の技術〕

本発明に関しては、米国特許第4007614号
（1977年２月15日）に記載の「車輛用ロツク
（Lock for Vehicles）」、特にケーブルを車輛のフ
レームの筒部内に収納し、ケーブルロツクとして
使用する場合に引出す構成のケーブルロツク装置
を参照されたい。

即ち本発明は、車輛に最初から装備し得る
他、、既存の車輛にも付属品として容易に取付け
得る構造を提供する点で、前記米国特許に記載さ
れた装置を改良したものである。

同様に車輌のフレームの筒部内に予め装備し、
使用の際引き出す構成のケーブルロツク装置が、
特開昭51−132556号公報に開示されている。これ
にあつては、抜け止めのためのケーブル端部に固
定する保持装置として、ワツシヤ、割りリング、
コイル等を使用しているが、その取付けに際して
は筒状フレームを事前に取外しておいて内部に装
着するか、又はケーブルを筒口から挿入して一旦
底部から引出し該保持装置を取付けるもので、取
付けが煩雑である。

更に別の保持装置として、開口を有するソケツ
トと、ケーブル端部を該ソケツト内に締着するね
じからなるケーブルニツプルも上記特開昭51−
132556号公報に開示されている。ニツプルは通常
位置においてケーブルの長さに対し横断方向に延
在するが、挿入に際しては斜めに向きを変え長手
方向に挿入可能であり、一旦挿入されると通常位
置に戻るので抜去不能となる。しかしこのケーブ
ルニツプルは２種類の部材を必要とし、かつソケ
ツト部とねじが振動等のためゆるんで外れる恐れ
がある。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明は、完成車輌のフレームに単に挿入する
だけで抜去不能となり、構造簡単でしかもねじ等
のゆるみによつて脱落する恐れのないケーブルロ
ツク装置を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明の上記目的は、中空のフレーム部材の壁
を貫通してこの壁に固定され且つ一部が上記フレ
ーム部材内に侵入した入口筒を具備すると同時
に、該入口筒を通過し得る寸法とされたケーブル
と、このケーブルの内方端部に設けられ同様に入
口筒を通過し得る寸法とされたストツパ筒を具備
し、該ストツパ筒を、先端を斜めに切取つた円筒
で構成し、ケーブルが湾曲するとこの斜めに切取
つた円筒の長い方の壁の先端がケーブルの内方端
部から遠ざかる方向に突出して同ケーブルに対し
て起上ることにより、入口筒の壁と干渉し合い該
入口筒の内方端部に引掛かつてケーブルの抜けを
防止することを特徴とするケーブルロツク装置を
提供することによつて達成される。

本発明の他の目的並びに特徴は、当該業者に対
して本発明の原理を、本発明の使用法と共に詳細
に述べた以下の説明、及び特許請求の範囲から明
らかになろう。

次に本発明を図面を参照して詳述するが、本発
明のケーブルロツク装置は、例えば自転車、三輪
車、オートバイ、モータスクータ等、更には芝生
用道具類、芝刈器、スクータ等、筒状のフレーム
部材を使用した各種の開放フレーム型車輛及び装
置に使用されるものである。

〔実施例〕

第１図において、２０は車輛域は他の装置のフ
レーム、２２は該フレーム２０の筒部材を示す。
この筒部材２２には斜めに穴２４が穿設されてい
る。２６は外径が実質的に上記穴２４の直径に等
しい短い入口筒で、一部が筒部材２２内にあり、
一部が同部材外にあるように穴２４に挿通されて
いる。この入口筒２６は、筒部材２２に対して約
30゜傾斜した状態で、穴２４の周縁部に溶接によ
り固定されている。

３０はＯリングで、前記入口筒２６の外端近傍
でその内周面に形成された環状溝に収納され、ケ
ーブルを水密に保持する。

４０は複数の硬鋼製ストランドからなるケーブ
ル、４２は該ケーブル４０の一端に固定されたス
トツパ筒を示す。このストツパ筒４２は、短い円
筒の一端を斜めに切除し、一端を尖端４４とした
傾斜状の部分で構成したもので、この短いストツ
パ筒４２はケーブル４０の前記端部に溶接されて
いる。従つて、ケーブル４０が湾曲すると、前記
尖端４４がケーブル４０から遠ざかつて入口筒２
６の内端と干渉し合うことになり、装置の取付け
後の抜けを防止する。尚、ストツパ筒４２の外径
も前記入口筒２６の内径より若干小径となつてお
り、ケーブル４０をフレームの筒部材２２内に螺
入する際、ストツパ筒４２を入口筒２２内に通す
ことができる。

ケーブル４０及びストツパ筒４２が入口筒２６
内に螺入されると、ストツパ筒４２は筒部材２２
内で下方に向けられる。ストツパ筒４２の前記尖
端４４は起き上がつた状態になるため、入口筒２
６の端部に引掛かつてケーブル４０の抜けを防止
する。

尚、入口筒２６は、車輛の製造時に取付け、オ
プシヨンとしてのケーブルロツクが必要でない場
合にはキヤツプを嵌めておくことができる。或
は、販売点において既存の車輛に取付けてもよ
い。

更に、５０はケーブル４０の他端に設けられた
ループアセンブリで、円筒形の係留片５２を具
え、ケーブル４０の端部が上記係留片５２の端部
凹所に収納されている。尚、ケーブル４０に対す
る係留片５２の固定は、スナツプリング、溶接、
或はその他の手段を使用して通常の態様で実施し
得る。

上記係留片５２には、表面に凹部５６と凹部５
８が形成されており、Ｕ字状ループ片５４の一端
が一方の凹部５６に、他端が他方の凹部５８に固
定されている。従つて、このループ片５４と前記
係留片５２は本質的に一体のユニツトとなる。

前記Ｏリング３０は、前述の通り水密手段とし
て作用する他、悪天侯下での使用の後にケーブル
４０が筒部材２２内に収められるとき、ケーブル
４０から水を取除く脱水素子としても機能する。
この種のケーブルは通常ビニールコーテイングさ
れており、上記した脱水効果により、ケーブル４
０は常に乾燥した清浄な状態に保たれる。

また、入口筒２６の内端と、該内端から離れた
筒部材２２の壁部の間には間隔があるため、スト
ツパ筒４２及びケーブル４０を外部から挿入する
ことができ、一旦挿入すると、ストツパ筒４２の
形状により抜けを防止できる。

ケーブル４０は中空の筒部材２２内に収納され
ているが、使用時にはこれを引出して柱や車輪の
リム等に巻付け、南京錠等を使用して固定する。

〔発明の効果〕

上記の通り、本発明のケーブルロツク装置は構
造が簡単で、ケーブル端部に溶接されるため振動
等でねじがゆるみ抜け落ちることがなく、ストツ
パ筒４２が一旦挿入されるとその尖端４４が完全
に突けを防止する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を収納状態で示す開放フレーム
型車輛の要部説明図、第２図は同構成の詳細を示
す拡大断面図である。 ２６……入口筒、３０……Ｏリング、４０……
ケーブル、４２……ストツパ筒、４４……ストツ
パ筒尖端、５２……係留片、５４……ループ片。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 自転車やオートバイ等の筒状フレーム型車
   輌、或はその他の筒状フレーム型装置に使用し、
   ロツク用ケーブル４０を上記フレーム２０の中空
   筒体２２内に収納し、車輌を柱等の固定部材に係
   止する場合には上記ロツク用ケーブル４０を引出
   し得るようにしたケーブルロツク装置において、 (a) 中空のフレーム部材２２の壁を貫通してこの
   壁に固定され且つ一部が上記フレーム部材内に
   侵入した入口筒２６を具備すると同時に、 (b) 該入口筒２６を通過し得る寸法とされたケー
   ブル４０と、このケーブルの内方端部に設けら
   れ同様に入口筒２６を通過し得る寸法とされた
   ストツパ筒４２を具備し、該ストツパ筒４２
   を、先端を斜めに切取つた円筒で構成し、ケー
   ブル４０が湾曲するとこの斜めに切取つた円筒
   ４２の長い方の壁の先端４４がケーブル４０の
   内方端部から遠ざかる方向に突出して同ケーブ
   ルに対して起上ることにより、入口筒２６の壁
   と干渉し合い該入口筒の内方端部に引掛かつて
   ケーブルの抜けを防止することを特徴とするケ
   ーブルロツク装置。 ２ ケーブル４０の外方端部に細長い部材５２か
   らなる係止ループ５０を固定し、この係止ループ
   ５０の一端に形成した凹部にケーブル４０の前記
   外方端部を係着し、更にこの細長い部材の一側に
   Ｕ字状ループ部材５４の各脚部を固定したことを
   特徴とする、特許請求の範囲第１項に記載のケー
   ブルロツク装置。