JPS62257469A - 装飾用シ−トの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 （産業上の利用分野） この発明は、表面に起毛による装飾層を備えた装飾用シ
ートの製造方法に関するものである。

（従来の技術） 自動車内装品、屋内装置品等の各種合成樹脂成形品にお
いては、優れた外観を付与するとともに、樹脂表面の傷
、色むら等の欠陥を隠したり、高級感を出したりするた
めに、表面に装飾を施すことが有用である。

さらに、外観状の問題のみならず、手触り感を良好とす
るためには、樹脂成形品の表面に植毛層を形成すること
が望ましい。

この植毛層の形成方法としては、従来より静電植毛法が
一般に用いられている。

そして、近年、前記植毛は見た目に高級感があり、手触
り感にも優れたバンクスキン稠のものが好まれる傾向に
ある。

（発明が解決しようとする問題点） しかし、上記静電植毛法は、植毛方向が成形品のどの部
分においても常に成形面に対して垂直となるため、成形
品全体としては画一的なものとなり、外観上の面白みに
欠けていた。

又、この植毛方法では、成形品の表面にパイルを接着す
るため、高価なパイルと接着剤とが別に必要となり、さ
らに、少なくとも接着工程と静電植毛工程との二工程が
必要になる。従って、材料コストがかさむとともに、製
造時間及び製造コストがかさむという問題がある。

又、前記静電植毛法で製品を形成するためには、完成さ
れた製品例々に植毛作業を行わなければならないため、
一度に複数個処理するためには大掛かりな装置を必要と
し、この大掛かりな装置を採用する場合には製造コスト
がかさむという問題がある。

さらに、この静電植毛法では前記バックスキン調の手触
り感で見た目に高級感のあるものは非常に出しにくいと
いう問題もある。

従って、本発明の目的は前記植毛法に用いられた高価な
パイルや接着剤を不要とし、成形品に貼り付けるだけで
、外観が変化に冨み、さらには、手触り感も優れている
という装飾層を備えた装飾用シートの製造方法を提供し
ようとするものである。

発明の構成 （問題点を解決するための手段） この発明は前記問題点を解決するため、布の表面に液状
樹脂を塗布し、布の裏面から気体を吹き付けることによ
り液状樹脂を起毛させながら硬化させるとともに、該液
状樹脂の上方から気体を吹き付けることにより前記起毛
の方向を制御するという手段を採用している。

（作用） 表面に液状樹脂を塗布した布の裏面から気体を吹き付け
ると、該気体は前記布の目の間を通り抜ける。このとき
、前記気体は布の目の間を通るごとによって細く絞られ
その圧力がさらに増すため、前記布の表面側の樹脂中を
細く突き抜ける。この気体の突き抜けにより、その近傍
の樹脂が毛ば立ったように起立され細長いパイル状の起
毛部となる。この気体の突き抜けと平行して、前記液状
樹脂は塗布後から硬化が開始されているため、前記起毛
部は起立した状態で硬化される。さらに、起電部成形時
において液状樹脂側の上方から気体を吹き付けるため、
その吹き付は方向によって起毛方向が制御される。従っ
て、前記気体の吹き付は方向を様々に変えることによっ
て起毛表面全体として見ると様々な模様となって現れる
。

（実施例） 以下、この発明を自動車のセンターピラー内装材の表面
に貼り付ける表皮に具体化した一実施例を第１〜４図に
従って説明する。

まず、この方法によって形成されたセンターピラー内装
材７について説明すると、第２，３図に示すように、Ａ
ＢＳ樹脂にて形成された基材ｌの表面には接着剤が塗布
され接着剤層２を形成している。

前記接着剤層２の表面には本実施例の表皮ＩＯが接着さ
れており、以下、この表皮１０について説明する。

この表皮１０は接着剤層２に接着された通気性を有する
布としての不織布３と、その表面に一体的に形成された
ポリエステル樹脂製の加飾部４とから構成されている。

前記加飾部４は前記不織布３と一体的に接合された基部
５と、該基部５から立体的に起立した起毛部６とから構
成されている。該起毛部６は１本１本がパイル状に突出
形成されるとともに、個々にはしっとり感と柔軟性とを
有しており、全体としてバックスキン調の手触り感を呈
するようになっている。

又、前記表皮１０は前記起毛部６の起立方向が所定間隔
おきに斜め方向に制御されているため、センターピラー
内装材７全体として見ると横縞模様が形成されているよ
うに見える。

以上のように構成されたセンターピラー内装材７は、表
面に貼り付けられた表皮ｌＯの起毛部６によって従来の
バックスキンを貼り付けたセンターピラー内装材と略同
−の手触り感を備えており、見た目に横縞模様に見え、
優れた手触り感とともに、全体として高級感を出してい
る。

次に、以上のように構成されたセンターピラー内装材７
の製造方法を第１．　３．　４図に従って説明する。

まず、この方法に用いる装置のうち、前記表皮１０を形
成する装置について説明すると、ロール状の不織布３を
送り出す送出機構を備えた送出軸１１の前方（第１図に
おける右側を示す）には液イ犬樹脂を前記不織布３に塗
布する塗布機構のノズル１２が設けられている。前記ノ
ズル１２の前方には液状樹脂の溶剤をある程度飛ばすた
めの複数の赤外線ランプ１３が設けられている。前記赤
外線ランプ１３の前方には表面に起毛部６を形成するた
めのホットエアーＨを前記不織布３の下側から吹き付け
るエアー吹出機構の吹出口１４が設けられており、該ホ
ットエアーＨは前記液状樹脂の硬化を促進させている。

前記吹出口１４の不織布３を挟んで対向する部分には前
記起毛部６の起毛方向を制御するためのエアーを吹き付
ける第二吹出口１５が設けられている。この第二吹出口
１５は起毛方向を自由に変えられるように傾動可能とな
っている。

続いて、この装置を用いて本実施例のセンターピラー内
装材７を形成する方法を説明する。

まず、ロール状に巻回された不織布３を前記送出軸１１
に取り付け、咳送出軸１１の回転によってその先端を前
記ノズル１２部分に導く。

この動作によって前記不織布３がノズル１２部分に配置
されると、該ノズルＩ２から液状のポリエステル樹脂を
流して液状の樹脂層１５を形成する。

その後、前記赤外線ランプ１３で前記液状樹脂層１５中
の溶剤をある程度飛ばすとともに、不織布３の裏面とな
る下側から該不織布３に向かって加圧したホットエアー
Ｈを前記吹出口１４から吹き付ける。

すると、前記ホントエアーＩ］は不織布３の細かな目の
間を通り液状樹脂に吹き付けられ、ホットエアーＨの圧
力で該樹脂のエアーが当たった部分が隆起される。とこ
ろが、前記ホットエアー■（は不織布３の細かな目の間
を通ってくるため、さらに吹き出し圧が上がり、前記隆
起部分の樹脂層１５を細く突き抜けるこことなる。従っ
て、第４図に示すように、前記液状樹脂層１５のその部
分は毛ば立たったように起立されて細長いパイル状の起
毛部６を形成することとなる。このため、前記樹脂層１
５はホットエアーＨにより、起立される起毛部６と起立
していない基部５との二層に形成される。なお、前記ホ
ットエアーＨの吹き付けによって前記液状樹脂の硬化が
促進される。さらに、この起毛部６の形成工程において
、その上方に設けられた第二吹出口１６から前記起毛部
６に対して斜め方向となるエアーＡを吹き付け、前記起
毛部６を傾斜させた状態で硬化させる。そして、このエ
アーＡの吹き付けを行う部分と行わない部分とを交互に
設ける。

すると、１本１本がしっとり感と柔軟性とを備えるたバ
イル上の起毛部６により、加飾部４全体としてはバック
スキン調の手触り感を備えたものとなるとともに、表皮
１０全体としオ見ると複数本の横縞が形成されているよ
うに見える。

最後に、このように形成された表皮１０を１基材ｌより
大きめにトリミングするとともに、射出成形により形成
され、且つ表面に接着剤が塗布されたＡＢＳ樹脂製の基
材１に対して接着し、外周を基材ｌの裏面に巻き込んだ
状態とすれは、表面全体がバックスキン調に形成され、
且つ、外観が横縞状に見えるセンターピラー内装材７を
形成することができる。

以上、本実施例によれば、表面の加飾部４の起毛部６の
起毛方向が連続的に変えられていることによって全体と
して横縞状に見え、優れた外観を呈するとともに、該加
飾部４はバックスキン調の手触り感を生じさせるため、
センターピラー内装材７全体に高級感を持たすことがで
きる。

又、上記方法によれば、高価なパイルと接着剤を必要と
する静電植毛法を用いることなく装飾を施すことができ
るとともに、該静電植毛法では非常に出しにくいバック
スキン調の手触り感を簡ｈ１に出すことができる。又、
このハックスキン８周の加飾部４は実際のバ・ツクスキ
ンを使用する場合に比べ非常に安価に装造することがで
きる。

又、表皮１０成形工程が一連の連続工程によって行われ
るため、非常に短い製造時間で製造することができる。

さらに、この表皮１０はシート状態で形成されるため、
本実施例のセンターピラー内装材７以外の部品に対して
も簡単に変更して具体化することができる。

又、不織布３を用いたため、装飾用シート全体としては
柔らかくてフィツト感のあるものとすることができる。

又、不織布３の目の間には液状樹脂が進入しているため
、機械的なアンカー効果を生じ、不織布なく、例えば、
次に示すように変更して具体化することも可能である。

（１）前記第二吹出口１６から吹き付けるエアーＡは前
記実施例のエアーの他、ホットエアーＨを用いて良く、
その吹き付は圧力や吹き付は方向は形成したい模様によ
って様々に変えることができる。

（２）前記実施例においては、起毛部６成形後で硬化前
に起毛部６の起毛方向を制御しているが、起毛部６の形
成と同時に起毛方向を制御しても良い。

（３）前記布３は前記実施例の不織布の他、平織布、綾
織布、朱子織布等の布や、さらには編物を用いても良い
。こうすれば、編み目の立体構成によって起毛部６が立
体的となるため、外観をさらに面白みのあるものとする
ことができる。

（４）前記液状樹脂は前記実施例のポリエステル樹脂の
他、ポリウレタン等の液体状樹脂を用いても良く、さら
には、次に述べる樹脂を用いても良い。但し、この場合
には（）内に示す溶剤を入れる必要がある。こうすれば
、起毛部６の硬さ、太さ、及び長さを任意に変えること
ができる。

■ポリアミド杉（脂（アルコール） ■ポリ塩化ビニル（テトラヒドロフラン）■ペーストＰ
ＶＣ（可塑ｒｊ） （５）前記ホットエアーＩ■の圧力及び温度も、形成す
る起毛部６の長さ及び直径によって任意に変更すること
が可能であるとともに、前記液状ｔＬ４脂の粘度も前記
起毛部６の長さ及び直径によって任意に変更することが
可能である。

（６）本発明は前記実施例のセンターピラー内装材の他
、自動車のドアの内張り、天井材、インストメンドパネ
ル、ハンドルカバー等の自動車内装品を始め、家具、建
具、壁材等の各種樹脂成形品に取り付ける装飾用シート
に具体化することも可能である。

発明の効果 以上詳述したように、本発明の方法は外観が変化に富み
、手触り感にも優れることによって高級感を備えた装飾
用シートが簡単、且つ安価に製造することができるとい
う優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の製造工程を示す概略図、第２図は本発
明の製造方法によって成形された自動車用のセンターピ
ラー内装材を示す正面図、第３図は第２図のＡ−Ａ線断
面図、第４図は第１図の方法において、樹脂層の表面に
起毛部ができる状態を示す部分拡大断面図である。 布・・３　　起毛部・・６

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、布（３）の表面に液状樹脂を塗布し、布（３）の裏
   面から気体（Ｈ）を吹き付けることにより液状樹脂を起
   毛（６）させながら硬化させるとともに、該液状樹脂の
   上方から気体（Ａ）を吹き付けることにより前記起毛（
   ６）の方向を制御することを特徴とする装飾用シートの
   製造方法。 ２、前記布（３）は不織布であることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項に記載の装飾用シートの製造方法。 ３、前記液状樹脂はポリエステル樹脂であることを特徴
   とする特許請求の範囲第１項に記載の装飾用シートの製
   造方法。