JPS6225737Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ボタン型電池を駆動源とした水晶発
振式電子腕時計に関するものである。

従来の電子腕時計、特にアナログ式時計におい
ては、より薄型の時計を得る事に重点がおかれ、
第１図に示すように電池２、コイルブロツク３、
回路基板５、受７などがそれぞれ重ならない様に
配置されていた。

しかし、上記のように、各部品の平面的な重な
りをさけてムーブメントを構成した場合、電池の
径、回路基板のスペース、ステツプモータ駆動部
のスペース、輪列のスペースなど、それぞれ大き
なスペースを必要とする部品によりムーブメント
外径が大きくなつてしまう欠点があつた。

本考案は上記欠点に鑑みてなされたものであ
り、ムーブメント外径を最小限にとどめる事によ
り、全く新しいイメージの超小型ムーブメントを
表出させる事を目的としたものである。

以下、第２図及び第３図に示す一実施例に基づ
き、本考案を詳細に説明する。

本考案の基本的な構成は、電池２と文字板１２
との間を回路基板１１及び地板１とによつて複数
の層に分割し、これら分割された各層の間に輪列
及び電子部品等を配置する様に構成されたもので
ある。

さらに詳しく開示すれば、電池２はこれとほぼ
同径の回路基板１１の上方に配置されており、前
記回路基板１１の下面部と地板１との間に、コイ
ルブロツク３及びステータ４を中心としたステツ
プモータ駆動部が形成されている。又、前記地板
１と文字板１２との間は指針を駆動させる為の輪
列が構成されており、第２図でこれらの断面的レ
イアウトを開示している。この構成においては、
ロータ８ａのカナ８ｂは、地板１と回路基板１１
との間に構成されたステツプモータ駆動部から地
板１の反対側輪列部に突出して配置され、筒車９
の歯と直接噛み合つてその駆動力を輪列に伝達し
ている。又筒車９は日ノ裏カナと噛み合つてお
り、日ノ裏車１３は筒カナ１０と噛み合い指針が
作動される。この時、筒カナ１０と筒車９との回
転速度は12：１となる様に歯数が決められてい
る。

特にこの様に構成された本考案ムーブメント
は、その径を電池の外径とほぼ同径とする為、第
３図に示す様なステツプモータ駆動部が構成され
ている。詳述すれば、コイルブロツク３と一体ス
テータ４にを結合した時電池の外径とほぼ同径の
形状となる様に形成し、地板１上に前記コイルブ
ロツク３及びステータ４とをネジ１２、又はカシ
メ等の手段で結合固定し、リング状ステツプモー
タ駆動部を形成したものである。しかも前記ステ
ツプモータ駆動部は中心に穴を有するリング状で
ある為、上方又は下方に配置された回路基板１１
上の電子部品を穴内に収容する事ができ、ムーブ
メント径を小さくしたために生じた厚みを最小限
にくいとめる事ができる。

以上のように本考案によれば、ムーブメント厚
みの増大を極力最小限にとどめながら従来に例の
ない、しかもボタン型電池外径とほぼ同径の超小
型電子腕時計を構成する事ができ、その応用範囲
はきわめて広く、又デザイン的バラエテイーにと
んだ時計を実現可能とし、その効果は絶大であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の電子腕時計の平面図、第２図
は本考案電子腕時計の断面図、第３図は第２図に
基づいたリング状ステツプモータ駆動部を示す平
面図である。 １……地板、２……電池、３……コイルブロツ
ク、４……ステータ、５……回路ブロツク、７…
…受、８……ロータ、１１……回路基板、１２…
…文字板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ボタン型電池を駆動源とした水晶発振式電子腕
   時計において、コイルブロツク及びステータ、ロ
   ータから構成され、かつ前記ボタン型電池とほぼ
   同径のリング状に形成され、さらに前記ロータが
   偏心配置されたステツプモータ駆動部と、前記ス
   テツプモータ駆動部を載置する地板と、前記地板
   の下方に空隙を持つて平行配置された文字板と、
   前記地板と前記文字板の間の空隙に配置され指針
   を駆動させるための輪列とから成り、前記ロータ
   に同軸に固着されたロータカナが前記地板を洞貫
   して前記地板の反対側輪列部に突出して配置さ
   れ、前記輪列と直接噛み合う様構成されたことを
   特徴とする電子腕時計。