JPS6225005Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、現用回線及び予備回線を有するデジ
タル信号伝送装置の回線切替装置に関する。

一般に信号伝送回路は、複数の現用回線に対し
予備回線を有する。そして、この現用、予備の回
線切替は、受信側に於ける受信信号の異常を検出
することによつて行われる。いま、信号として複
数の非同期デジタル信号を伝送する場合、伝送装
置の機能としては前記非同期デジタル信号の同期
化、及び信号伝送路の異常検出等が含まれる。従
来の伝送装置では、信号伝送路の異常検出を受信
側での受信信号及びスタツフの有無により行つて
いるので、送信器への入力信号がない場合、この
ような検出方法により異常検出し現用から予備へ
回線を切替えている。

例として現用回線３本及び予備回線１本を持つ
装置について第１図を用いて説明する。この伝送
装置は、受信側で受信信号の有無、及びスタツフ
率を監視し、スタツフ率があらかじめ定められた
値より低い場合や、受信信号が無い場合、異常と
して検出し、現用から予備へ回線を切替える。い
ま、符号２０４で示す現用回線１を用いて１ａ点
から１ｂ点へ信号を伝送中に、２０４の現用回線
１上で故障が生じた場合、回線切替器１ｂ，１ｃ
を２０３の予備回線側に切替えることによつて信
号を送り続けることができる。しかし、切替器１
ｂ以前、あるいは１ｃ以後の故障であれば、前記
予備回線に切替えても、信号は断せざるを得な
い。そこで、回線切替器間の回線上での故障は、
あるいは回線切替器前後の故障かを区別して、前
者なら前記予備回線に切替え、後者なら予備回線
には切替えずにこの予備回線を他の回線の回線切
替器間故障、例えば符号２０５，２０６で示す現
用回線２，３における故障に備えておければ、予
備回線を有効に用いることができると考えられ
る。

そこで回線切替器前の故障により、送信器に信
号が入力されない場合、受信側で異常検出し現用
から予備へ回線が切替わらないようにするには、
前記送信器への入力信号がないことを送信側で検
出し、受信側へ知らせなくてはならない。その方
法として、ひとつは、受信側異常検出機能を停止
させる方法があり、もうひとつは、受信側での受
信信号及びスタツフが有となるように送信側から
信号を送る方法がある。後者は、受信側の異常検
出装置の改善を必要としないという利点がある。

なおこの図で２０１は予備回線をチエツクする
為の信号を発生する回路、２０２は回路２０１の
信号を受け予備回線が正しく動作しているか検出
する回路、２ｂ，２ｃおよび３ｂ，３ｃは、それ
ぞれ現用回線２および３から予備回線２０３へ切
替える回線切替器、１ａ，２ａ，３ａは送信器側
デジタル信号入力、１ｄ，２ｄ，３ｄは受信器側
デジタル信号出力である。

本考案は、以上の考察に基づき、現用回線の故
障を、回線切替器間の故障と、回線切替器前の故
障による送信器側入力信号断とに区別し、前者に
対する保護としてのみ予備回線を利用することに
よつて、予備回線を有効に用いるようにしたデジ
タル信号伝送回線切替装置を提供することを目的
とする。

この目的のために、本考案は、現用回線及び予
備回線を有し複数の非同期デジタル信号をスタツ
フ同期により同期化して伝送しかつ該信号の現
用、予備の回線切替えを受信側での受信信号及び
スタツフの有無を検出することにより行なうよう
になつたデジタル信号伝送路の回線切替装置にお
いて、入力信号の有無を検出する検出回路と、前
記検出回路の出力にそれぞれ接続されたバツフア
メモリ及びスタツフ制御回路とを有し、前記バツ
フアメモリは、前記検出回路で入力信号有りと検
出された場合入力信号を貯え、入力信号無しと検
出された場合あらかじめ定められた信号を発生し
かつこれを貯えるようになつており、前記スタツ
フ制御回路は、前記検出回路で入力信号有りと検
出された場合入力信号のスタツフ同期がとれるよ
うスタツフパルスの入力信号への挿入を制御し、
入力信号無しと検出された場合前記バツフアメモ
リから読み出された信号にあらかじめ定められた
スタツフ率となるようスタツフパルスを挿入する
ようにしたものである。

本考案を、第２図に示したブロツク図に用いて
説明する。

第２図は本考案を実現するのに必要かつ十分な
デジタル信号を時分割多重するためにスタツフパ
ルスを挿入したスタツフ同期をとる回路を示した
ものである。

複数の非同期デジタル信号を、時分割多重し伝
送する場合、あらかじめ、各デジタル信号の同期
をとつておかねばならない。この場合の手段とし
てスタツフ同期を用いた伝送装置で、かつ前記信
号の現用、予備の切替えを受信側での受信信号、
及びスタツフの有無を検出することにより制御す
る装置において、送信側に検出回路１０９、及
び、前記検出回路で入力信号有りと検出された場
合入力信号を貯え入力信号無しと検出された場合
あらかじめ定められた信号を発生しかつこれを貯
えるバツフアメモリ１０４、及び、前記検出回路
で入力信号有りと検出された場合入力信号のスタ
ツフ同期が取れるようスタツフパルスの入力信号
への挿入を制御し入力信号無しと検出された場合
前記バツフアメモリから読み出された信号にあら
かじめ定められたスタツフ率となるようスタツフ
パルスを挿入するスタツフ制御回路１０６、を付
加することにより、伝送路１からデジタル信号が
インターフエイス回路１０１に入力される場合
に、検出回路１０９は入力信号有りと検出する。
インターフエイス回路１０１により変換されたデ
ジタル信号は、伝送路２を通り、クロツク再生回
路１０２に入力される。再生されたクロツクは分
周回路１０３で分周される。分周されたクロツク
を用いて、バツフアメモリ１０４に変換されたデ
ジタル信号を書き込む。非同期デジタル信号の速
度をｆ_INとし、これよりやや高い情報速度ｆ_Hに
同期化する場合、伝送路１２及び１５を伝わつて
分周回路１０７で分周されたｆ_Hと、伝送路６か
らの分周されたｆ_INとを位相比較器１０５で位相
比較し、その結果を伝送路８及び１８を通してス
タツフ制御回路１０６へ送る。スタツフ制御回路
１０６では、伝送路１３で送られて来た位相比較
点での位相差を読みとり、読みとつた位相差が１
ビツト近くなら情報速度ｆ_Hのクロツクから１ビ
ツト抜く。その結果、伝送路１１のチヤンネル選
択信号が伝送路１０からの信号を読み込まず、伝
送路９からのスタツフパルスを１個挿入するよう
チヤンネル選択回路１０８を動作させる。スタツ
フ同期のとられた信号は、伝送路１４を通つて時
分割多重回路で時分割多重され送信される。

伝送路１からデジタル信号がインターフエイス
回路１０１に入力されない場合、検出回路１０９
は入力信号無しと検出する。入力信号無しを検出
した検出回路１０９は次の２つのことを行う。ひ
とつは、伝送路１６を用いてバツフアメモリ１０
４に信号を送る。検出回路１０９からの信号を受
けたバツフアメモリ１０４は、あらかじめ定めら
れた信号を発生し、貯える。もうひとつは、伝送
路１７を用いてスタツフ制御回路１０６に信号を
送る。検出回路１０９からの信号を受けたスタツ
フ制御回路１０６は、前記バツフアメモリ１０４
から読み出された信号にあらかじめ定められたス
タツフ率となるようスタツフパルスを挿入する。

以上の如く本考案によれば、送信側へデジタル
信号が入力されない場合、送信側であらかじめ定
められた信号を、あらかじめ定められたスタツフ
率で受信側に送ることができ、その結果、受信側
で受信信号異常は検出されず、現用から予備への
回線切替は起きない。このように予備回線を現用
回線の回線切替器間の故障に対してのみ備えるこ
とができることとなるので、現用回線に対して少
ない予備回線を有効に用いることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は現用回線および予備回線を有する伝送
装置の保護回路を系統的に示した図、第２図は本
考案を実現するのに必要かつ十分なデジタル信号
を時分割多重するためにスタツフパルスを挿入し
たスタツフ同期をとる回路を示した図である。 １０１……インターフエイス回路、１０２……
クロツク再生回路，１０３，１０７……分周回
路、１０４……バツフアメモリ、１０５……位相
比較器、１０６……スタツフ制御回路、１０８…
…チヤンネル選択回路，１０９……検出回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 現用回線及び予備回線を有し複数の非同期デジ
   タル信号をスタツフ同期により同期化して伝送し
   かつ該信号の現用、予備の回線切替えを受信側で
   の受信信号及びスタツフの有無を検出することに
   より行なうようになつたデジタル信号伝送路の回
   線切替装置において、入力信号の有無を検出する
   検出回路と、前記検出回路の出力に接続されかつ
   前記検出回路で入力信号有りと検出された場合入
   力信号を貯え、入力信号無しと検出された場合あ
   らかじめ定められた信号を発生しかつこれを貯え
   るバツフアメモリと、前記検出回路の出力に接続
   されかつ前記検出回路で入力信号有りと検出され
   た場合入力信号のスタツフ同期がとれるようスタ
   ツフパルスの入力信号への挿入を制御し、入力信
   号無しと検出された場合前記バツフアメモリから
   読み出された信号にあらかじめ定められたスタツ
   フ率となるようスタツフパルスを挿入するスタツ
   フ制御回路とを有することを特徴とする回線切替
   装置。