JPS62249908A - コラ−ゲンの架橋反応抑制剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、コラーゲンと糖類とのメイラード反応による
コラーゲンの架橋形成（老化架橋）を抑制する架橋抑制
剤に関するものである。

〔従来の技術〕

従来より、食品あるいは医薬品等に配合されるリジン、
グルタミン酸やアラニン等のアミノ酸がガラクトースや
デキストロースなどの糖と反応し、かっ色物質を生成す
ることが知られており、この反応はメイラード反応と呼
ばれている。これに対して、上記褐変を抑制して長期保
存しても変色しない技術の開発が行なわれている。例え
ば、特開昭５８−１２９９４５号公報には、粒状の糖類
又はアミノ酸類の少なくとも一方の外周に特定の粘着性
物質の薄状被膜を設けることが開示され、又特開昭５８
−１６４６８３号公報には、含水量３％以下の多糖類を
アミノ酸に対して４０％以上添加した組成物が開示され
ている。

一方、生体内でも糖尿病患者のヘモグロビンや老人のコ
ラーゲンにメイラード反応がおこっている証拠が発見さ
れ、メイラード反応と糖尿病、あるいは老化との関連が
注目されている（糖尿病についてはＳ、　Ｒａｈｂａｒ
；　Ｃｈｉｎ、Ｃｈｉｍ、八ｃｔａ、２２２９６　（１
９６８）など、老化については、０゜Ｐｕｊｉｍｏｔｏ
　；　Ｂｉｏｍｅｄｉｃａｌ　Ｒｅｓ、５２７９　（１
９８４）など）。これは、生体内のたんばく質が対象で
あり、前記方法では、生体内で生じるメイラード反応を
抑制することができないので、新規技術の開発が望まれ
ている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

従って、本発明は、生体内で生じるメイラード反応、特
にコラーゲンの架橋反応を有効に抑制できる新規技術を
提供することを目的とする。さらに、本発明はコラーゲ
ンの架橋形成を抑制して結合組織の老化を抑制できる技
術を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、皮膚のコラーゲンに着目し、種々の化合物を
用いてコラーゲンのメイラード反応（老化架橋）の抑制
効果を調べた結果、尿素、グアニジン又はその塩が上記
効果を有するとの知見に基づいてなされたのである。

すなわち、本発明は、尿素、グアニジン及びその塩から
なる群から選ばれる少なくとも１種を含有することを特
徴とする、コラーゲンの架橋反応抑制剤を提供する。

本発明で用いるグアニジン塩としては、硝酸塩、塩酸塩
、硫酸塩、炭酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩な
どがあげられる。これらは、単独で又は２種以上の混合
物として用いることができる。

本発明では、特に尿素、グアニジン塩酸塩を用いるのが
好ましい。

上記化合物は、そのまま又は水やエタノールなどの溶媒
に溶解又は分散させた形態でコラーゲンの架橋形成抑制
剤として使用可能である。さらに、該架橋形成抑制剤に
は、各種添加物、例えば防腐剤、香料などを添加するこ
とができる。

〔発明の効果〕

本発明によればコラーゲンが糖類によって架橋されるの
を有効に防止することができる。そこで本発明の抑制剤
を用いると、人体中に含まれるコラーゲンの架橋によっ
て生じる皮膚の老化等各種の老化を効果的に防止するこ
とができる。

従って、本発明の架橋抑制剤は、化粧品や軟こう等の皮
膚外用剤、注射等の方法による医療用又は健康ドリンク
剤や健康食品等に配合して、用いることができる。

尚、皮膚外用剤として用いる場合には、外用剤中に本発
明の抑制剤が０，１〜１０重量％（以下％と略称する。

）含有されるようにするのがよい。

注射等の医療用に用いる場合、又は食品として用いる場
合には、体重１　ｋｇ当り本発明の抑制剤をそれぞれ０
．１〜１０ｍｇ、　０．０１〜１　ｍｇとなるように用
いるのがよい。

次に実施例により本発明を具体的に説明する。

〔実施例〕

実施例１ 尿素又はグアニジン塩酸塩をコラーゲン又はコラーゲン
とグルコースの系に種々の量で添加して各種サンプルを
つくり、コラーゲンの架橋抑制効果を調べた。

架橋抑制効果測定方法 若鶏の骨を粉砕・脱灰して得たコラーゲン１００ｍｇ、
０．２Ｍグルコースの０．２Ｍリン酸バッファー溶液（
ｐｔ１７．４　）　１　ｒｄ、および尿素又はグアニジ
ン塩酸塩を所定量とり、３７℃で４週間反応させた。

反応後、コラーゲンを濾別し、１０ｍｇのコラーゲンを
常法に従かいシアン化臭素（ＣＮＢｒ　）にて切断しく
ＣＢペプチドの生成）、アクリルアミドゲル電気泳動に
かけた。

この結果得られたＣＢペプチドケル電気泳動パターンの
例を第１図に、デンシトメトリーの測定結果を第２図に
示す。そこで、第１図のＡ部分（低分子量領域）に対す
るＢ部分（高分子量領域：メイラード反応により架橋が
形成されたコラーゲンの高分子物）の比を、用いたサン
プルの組成とともに表−１にまとめて示す。

尚、第１図においてコラーゲンは図の上側から下側に向
けて泳動し、上側が高分子量領域、下側が低分子量領域
である。各バンドは、図の右側に示した様なペプチドで
あると同定されている。又、第２図において、図の右側
が高分子量領域、左側が低分子量領域である。図中の番
号は、第１図のゲル電気泳動の主なピークに対応してお
り、それぞれ ｌ　　α１ＣＢ　ｅ ２　　α２　ＣＢ　４　＋αｌＣＢ。

３　　αＩＣＢ５．７ ４　　α＋　ＣＢ　６．７ ５　　α２ＣＢ３．５ に相当する。

表−１ 以上の結果より、尿素１３５　ｍＭ、あるいはグアニジ
ン塩酸塩２５〜１３５ｍＭ添加して、メイラード反応に
よるコラーゲンの架橋高分子化が抑制され、尿素および
グアニジン塩が老化架橋抑制に効果があることがわかっ
た。

なお、生体では、コラーゲンおよびグルコース濃度が、
本発明の評価法と比較して低いため、老化架橋は非常に
長時間かけておこると考えられ、尿素およびグアニジン
塩の投与量は本発明で効果のあった濃度範囲に限定され
ることはない。

実施例２ 次に本発明のコラーゲンの架橋抑制剤を添加した各種組
成物を次に示す。

クリーム配合例 軟こう配合例

【図面の簡単な説明】

第１図はコラーゲンのＣＢペプチドのゲル電気泳動を、
第２図はゲル電気泳動のデンントメ）　ＩＪ−を示す。 ヨト□αＩ　Ｃ８３，７ ＝ 手続補正書 １．事件の表示　　　昭和６１年特許願第９１７６８号
２、発明の名称　　　コラーゲンの架橋反応抑制剤３、
補正をする者 事件との関係　　出願人 名称　（６７６）ライオン株式会社 ４、代理人 ５、補正命令の日付　　自　　発 ６、補正の対象　　　　明細書の発明の詳細な説明の欄
７、補正の内容

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 尿素、グアニジン及びその塩からなる群から選ばれる少
   なくとも１種を含有することを特徴とする、コラーゲン
   の架橋反応抑制剤。