JP5403582B2 - Atp産生促進剤 - Google Patents

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Description

本発明は、細胞増殖促進剤に関する。より詳しくは、食資源(コーヒー豆、サツマイモ、野菜など)由来の抗酸化物質を用いた細胞増殖促進剤、および該細胞増殖促進剤を有効成分として用いたアンチエイジング剤に関する。
生体の組織、臓器などの全ては、細胞を構成単位として形成されている。この構成単位となる細胞の増殖、代謝、修復、などの細胞本来の機能が低下すると、老化や各種疾病を引き起こす原因となる。例えば、高齢者の脳、皮膚、内臓、骨、など多くの組織では、退行性萎縮が起こり、組織内の細胞数も減少し、生理機能も低下する。
細胞内の全ての活動に必要なエネルギー源として、ATP(アデノシン3リン酸:Adenosine triphosphate)が重要な役割を担っている。ATPは、全ての生体の細胞中に存在し、全ての生命活動をつかさどる化学物質である。ATPは、エネルギーを電気的に蓄え、多くのエネルギー代謝に関与する。
ATPは、エネルギーを必要とする生体内反応においては、必ず使用される。例えば、糖代謝、生合成、能動輸送、筋収縮、など様々な生体内反応において、重要なエネルギー源として、ATPが機能している。
このように、生体のエネルギー代謝に重要な役割を担うATPは、その産生能が低下することにより、細胞の増殖、代謝、修復などの機能が低下し、老化、ひいては細胞死が誘導される場合がある。老化等により低下した細胞の機能を上昇させ、細胞分裂を促進させるためには、分裂に必要なエネルギーを細胞に補給することが大変重要である。
そこで、ATP産生を促進し、細胞の機能や細胞分裂に必要なエネルギー源として、ATPを細胞に補給することができ、その結果、細胞の増殖、代謝、修復などの機能の活性化および抗老化(アンチエイジング)の効果が期待できる。
細胞増殖を促進させる技術として、特許文献1には、チョウジ(フトモモ科、チョウジノキの花蕾)を低級アルコール及び/または水で抽出した抽出物から精油成分を除去した抽出物、あるいは予め精油成分を除去したチョウジを低級アルコール及び/または水で抽出した抽出物を含有することを特徴とする細胞増殖促進剤が開示されている。また、ATP産生を促進させる技術として、特許文献2には、ナンヨウスギ属植物の抽出物を用いたATP産生促進剤が開示されている。更に、特許文献3には、エルゴチオネインを有効成分とするATP産生促進剤が開示されている。
また、老化を防止する技術として、特許文献4には、バージンオリーブオイルと、ビタミンと、ビンカミン又はビンポセチン又はビンバーニンのような物質又はビンカマイナー又はクリオセラスロンギフロラスからの薬草抽出物とからなる老化防止用の経口投与組成物が開示されている。
ここで、本発明に関わりのあるカフェオイルキナ酸について説明する。カフェオイルキナ酸は、別名をクロロゲン酸(chlorogenic acid)といい、カフェ酸(caffeic acid)とキナ酸(quinic acid)がエステル結合した構成からなる化合物である。カフェオイルキナ酸は、ラジカル捕捉能を持つため、抗酸化作用を有し、また、糖分の吸収を遅らせる働きを持つと報告されている。
例えば、特許文献5には、クロロゲン酸類からなる血糖値上昇抑制剤として、モノカフェオイルキナ酸/ジカフェオイルキナ酸の重量比が120/1〜1/1である血糖値上昇抑制剤が提案されている。
特開2008−013522号公報 特表2007−106741号公報 特開2003−231626号公報 特開2008−017734号公報 特開2008−189681号公報
前述の通り、ATP産生を促進できれば、細胞の機能や細胞分裂に必要なエネルギー源としてATPを用いることができ、その結果、細胞の増殖、代謝、修復などの機能の活性化および抗老化(アンチエイジング)の効果が期待できる。前記のように、細胞増殖促進効果やATP産生促進効果を有する種々の物質が提案されているが、より効果の高い物質が期待されているのが現状である。
そこで、本発明は、より高い細胞増殖促進効果を有する物質を提供することを主な目的とする。
本発明者らは、細胞増殖促進効果を有する種々の物質を探索した結果、抗酸化物質の一つであるカフェオイルキナ酸に着目することにより、特定のカフェオイルキナ酸が高い細胞増殖促進効果を有することを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明では、まず、カフェオイルキナ酸を含有する細胞増殖促進剤を提供する。
本発明に係る細胞増殖促進剤は、ATPの産生を促進することにより細胞増殖を促進することができる。
本発明に係る細胞増殖促進剤に用いることができるカフェオイルキナ酸の構造は特に限定されないが、2個以上のカフェ酸がエステル結合した構造を有していることが好ましい。2個以上のカフェ酸がエステル結合した構造を有するカフェオイルキナ酸の一例としては、ジカフェオイルキナ酸またはトリカフェオイルキナ酸を好適に用いることができる。
ジカフェオイルキナ酸の一例としては、下記化学式(1)の化学構造式で示されたジカフェオイルキナ酸を挙げることができる。

また、トリカフェオイルキナ酸の一例としては、下記化学式(2)の化学構造式で示されたトリカフェオイルキナ酸を挙げることができる。

以上説明した本発明に係る細胞増殖促進剤は、これを有効成分として用いることにより、アンチエイジングに有用である。
また、本発明に係る細胞増殖促進剤は、薬理学的に許容され得る添加剤を加え、医薬品組成物または化粧料組成物として用いることができる。
本発明に係る細胞増殖促進剤は、高い細胞増殖促進効果を有するため、細胞機能の活性化およびアンチエイジングを実現することが可能である。
以下、本発明を実施するための好適な形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
<細胞増殖促進剤・アンチエイジング剤>
本発明に係る細胞増殖促進剤およびアンチエイジング剤は、カフェオイルキナ酸を有効成分とする。本発明に係る細胞増殖促進剤は、ATPの産生を促進することにより細胞増殖を促進することができる。即ち、高いATP産生促進効果を有することにより、細胞の機能や細胞分裂に必要なエネルギー源としてATPを用いることができ、その結果、細胞の増殖、代謝、修復などの機能の活性化およびアンチエイジングの効果を発揮する。
本発明に係る細胞増殖促進剤およびアンチエイジング剤に用いることができるカフェオイルキナ酸の構造は特に限定されないが、2個以上のカフェ酸がエステル結合した構造を有していることが好ましい。2個以上のカフェ酸がエステル結合した構造を有するカフェオイルキナ酸としては、例えば、ジカフェオイルキナ酸、トリカフェオイルキナ酸、など自由に選択して用いることができる。
より具体的な一例としては、前記化学式(1)の化学構造式に示す3,5−ジ−O−カフェオイルキナ酸、前記化学式(2)の化学構造式に示す3,4,5−トリ−O−カフェオイルキナ酸に加え、例えば、下記化学式(3)の化学構造式に示す3,4−ジ−O−カフェオイルキナ酸、下記化学式(4)の化学構造式に示す4,5−ジ−O−カフェオイルキナ酸、などが挙げられる。
また、2個以上のカフェ酸がエステル結合した構造を有するカフェオイルキナ酸に限らず、1個のカフェ酸がエステル結合した構造を有するカフェオイルキナ酸も、細胞増殖促進効果、ATP産生促進効果、およびアンチエイジング効果を発揮することが可能である。1個のカフェ酸がエステル結合した構造を有するカフェオイルキナ酸としては、例えば、下記化学式(5)の化学構造式に示す4−O−カフェオイルキナ酸が挙げられる。
本発明に係る細胞増殖促進剤およびアンチエイジング剤に用いることが可能な前記カフェオイルキナ酸は、例えば、所定の植物から成分を抽出し、分離・精製することにより得ることができる。この化合物を含有する植物としては、例えば、アメリカネナシカズラ、コーヒー、リンゴ、ブドウ、レモン、大根、玉ねぎ、マツ、ウコン、ヒマワリ、トウモロコシ、大麦、小麦、米、モロヘイヤなどが挙げられる。
そして、これらの植物から、各種溶媒を用いて有効成分を抽出することにより、得ることができる。抽出に用いる溶媒も特に限定されず、通常、植物抽出に用いることができる溶媒を1種または2種以上自由に選択して用いることができる。例えば、水、アルコール類、グリコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、ハロゲン化炭素類などを挙げることができる。アルコール類としては、エタノール、メタノール及びプロパノールなどが挙げられる。グリコール類としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ブチレングリコール及びプロピレングリコール等が挙げられる。ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。エステル類としては、酢酸エチル、酢酸プロピル、ギ酸エチルなどが挙げられる。これらの溶媒は単独或いは水溶液として用いても良く、任意の2種または3種以上の混合溶媒として用いても良い。
抽出方法も特に限定されず、通常、植物抽出で行う抽出方法を自由に選択して用いることができる。例えば、前記溶媒に前記植物の任意の部位を長時間浸漬した後に濾過する方法、溶媒の沸点以下の温度で加温、攪拌等しながら抽出した後に濾過する方法、などが挙げられる。
抽出した有効成分は、そのままでも本発明に係る細胞増殖促進剤およびアンチエイジング剤の有効成分として用いることができるが、当該有効成分を更に、適当な分離手段(例えば、分配抽出、ゲル濾過法、シリカゲルクロマト法、逆相若しくは順相の高速液体クロマト法など)により活性の高い画分を分画して用いることも可能である。
<医薬品組成物>
本発明に係る細胞増殖促進剤およびアンチエイジング剤は、その優れた細胞増殖促進効果、ATP産生促進効果およびアンチエイジング効果を利用して、医薬品組成物に好適に用いることができる。該医薬品組成物は、あらゆる剤型の医薬品に適用することができる。例えば、外用液剤、外用ゲル剤、クリーム剤、軟膏剤、スプレー剤、点鼻液剤、リニメント剤、ローション剤、ハップ剤、硬膏剤、噴霧剤、エアゾール剤、などの外用剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、懸濁液、エマルジョン剤、シロップ剤、エキス剤、丸剤、などの経口剤、または注射剤に適用することができる。
本発明に係る医薬品組成物には、薬理学的に許容される添加剤を1種または2種以上自由に選択して含有させることができる。例えば、本発明に係る医薬品組成物を外用剤に適用させる場合、基剤、界面活性剤、保存剤、乳化剤、着色剤、矯臭剤、香料、安定化剤、防腐剤、酸化防止剤、潤沢剤、溶解補助剤、懸濁化剤等の、医薬製剤の分野で通常使用し得る全ての添加剤を含有させることができる。
また、本発明に係る医薬品組成物を経口剤に適用させる場合、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、保存剤、着色剤、矯味剤、香料、安定化剤、防腐剤、酸化防止剤等の、医薬製剤の分野で通常使用し得る全ての添加剤を含有させることができる。また、ドラックデリバリーシステム(DDS)を利用して、徐放性製剤等にすることもできる。
また、本発明に係る医薬品組成物を注射剤に適用させる場合、例えば、溶剤、安定剤、溶解補助剤、懸濁化剤、保存剤、等張化剤、防腐剤、酸化防止剤等の、医薬製剤の分野で通常使用し得る全ての添加剤を含有させることができる。
本発明に係る細胞増殖促進剤およびアンチエイジング剤は、その有効成分が食資源(コーヒー豆、サツマイモ、野菜など)由来の化合物であるため、多剤との併用を注意する必要性が低い。そのため、既存のあらゆる薬剤を1種または2種以上自由に選択して、合剤とすることもできる。例えば、抗菌剤、消炎鎮痛剤、ステロイド剤、麻酔剤、抗真菌剤、気管支拡張剤、鎮咳剤、冠血管拡張剤、抗高血圧剤、降圧利尿剤、抗ヒスタミン剤、催眠鎮静剤、精神安定剤、ビタミン剤、性ホルモン剤、抗うつ剤、脳循環改善剤、制吐剤、抗腫瘍剤など、あらゆる薬剤を配合することができる。
本発明に係る細胞増殖促進剤およびアンチエイジング剤は、経皮投与、経口投与、皮内投与、皮下投与、筋肉内投与、静脈内投与、などにより全身又は局所においてその効果を発揮したり、あるいは投与部位において、局所的に効果を発揮したりする。
本発明に係る医薬品組成物において、細胞増殖促進剤およびアンチエイジング剤の含有量は特に限定されず、目的に応じて自由に設定することが可能である。
以上説明した本発明に係る医薬品組成物を用いた医薬品は、その有効成分が食資源(コーヒー豆、サツマイモ、野菜など)由来の化合物であるため、種々の疾患を罹患した患者に対しても安心して投与できる可能性も高い。また、長期間、連続的に投与しても副作用を心配する必要性も少ない。
<化粧料組成物>
本発明に係る細胞増殖促進剤およびアンチエイジング剤は、その優れた細胞増殖促進効果、ATP産生促進効果およびアンチエイジング効果を利用して、化粧料組成物に好適に用いることができる。該化粧料組成物は、あらゆる形態の化粧料に適用することができる。例えば、ローション、乳液、クリーム、美容液などのスキンケア化粧料、ファンデーション、コンシーラー、化粧下地、口紅、頬紅、アイシャドウ、アイライナーなどのメイクアップ化粧料、日焼け止め化粧料などに適用することができる。
本発明に係る化粧料組成物には、本発明に係る細胞増殖促進剤およびアンチエイジング剤に加え、通常化粧料に用いることができる成分を、1種または2種以上自由に選択して配合することが可能である。例えば、基材、保存剤、乳化剤、着色剤、防腐剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、保湿剤、紫外線吸収剤、香料、防腐防黴剤、体質顔料、着色顔料、アルコール、水などの、化粧品分野で通常使用し得る全ての添加剤を含有させることができる。
また、本発明に係る細胞増殖促進剤およびアンチエイジング剤は、その有効成分が食資源(コーヒー豆、サツマイモ、野菜など)由来の化合物であるため、他の有効成分との併用を注意する必要性が低い。そのため、本発明に係る化粧料組成物には、本発明に係る細胞増殖促進剤およびアンチエイジング剤に加え、他の有効成分を必要に応じて自由に配合することができる。
本発明に係る化粧料組成物において、細胞増殖促進剤およびアンチエイジング剤の含有量は特に限定されず、目的に応じて自由に設定することが可能である。
以上説明した本発明に係る化粧料組成物を用いた化粧料は、その有効成分が食資源(コーヒー豆、サツマイモ、野菜など)由来の化合物であるため、安全性が高く、長期間、連続的な使用が可能である。
<飲食物>
本発明に係る細胞増殖促進剤およびアンチエイジング剤は、その優れた細胞増殖促進効果、ATP産生促進効果およびアンチエイジング効果を利用して、飲食物に好適に含有させることができる。例えば、牛乳、ジュース、スポーツ飲料、お茶、コーヒー、紅茶などの飲料、醤油などの調味料、スープ類、クリーム類、各種乳製品類、アイスクリームなどの冷菓、各種粉末食品(飲料を含む)、保存用食品、冷凍食品、パン類、菓子類などの加工食品など、あらゆる飲食物に用いることができる。また、保健機能食品(特定保健機能食品、栄養機能食品、飲料を含む)や、いわゆる健康食品(飲料を含む)、濃厚栄養剤、流動食、乳児・幼児食にも用いることができる。あるいは、口中に一時的に含むもの、例えば、歯磨剤、染口剤、チューインガム等に含有させることもできる。更に、牛、馬、豚などの家畜用哺乳類、鶏、ウズラなどの家禽類、爬虫類、鳥類あるいは小型哺乳類などのペット類、養殖魚類などの飼料にも使用することが可能である。
本発明に係る飲食物には、本発明に係る細胞増殖促進剤およびアンチエイジング剤に加え、通常飲食物に用いることができる成分を、1種または2種以上自由に選択して配合することが可能である。例えば、各種調味料、保存剤、乳化剤、安定剤、香料、着色剤、防腐剤、pH調整剤などの、食品分野で通常使用し得る全ての添加剤を含有させることができる。
また、本発明に係る細胞増殖促進剤およびアンチエイジング剤は、その有効成分が食資源(コーヒー豆、サツマイモ、野菜など)由来の化合物であるため、他の有効成分との併用を注意する必要性が低い。そのため、飲食物には、本発明に係る細胞増殖促進剤およびアンチエイジング剤に加え、他の有効成分を必要に応じて自由に配合することができる。
飲食物における細胞増殖促進剤およびアンチエイジング剤の含有量は特に限定されず、目的に応じて自由に設定することが可能である。
以上説明した本発明に係る細胞増殖促進剤およびアンチエイジング剤を含む飲食物は、その有効成分が食資源(コーヒー豆、サツマイモ、野菜など)由来の化合物であるため、安全性が高く、長期間、連続的な摂取が可能である。
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。なお、以下に説明する実施例は、本発明の代表的な実施例の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
実施例1では、各種カフェオイルキナ酸の細胞増殖促進効果を調べた。具体的には、各種カフェオイルキナ酸の細胞増殖促進効果を、MTTアッセイにより検討した。MTTアッセイとは、相対的な生存細胞数を測定する方法である。MTT(3−(4,5−dimethylthiazol−2−yl)−2,5−diphenyltetrazolium bromide)は、生細胞中のミトコンドリア内脱水素酵素(フタル酸脱水素酵素)により、MTTホルマザンに還元される。産生されたMTTホルマザン量と生存細胞数は比例する。そこで、培養細胞中にMTT試薬を添加した後、550〜600nmにおける吸光度を測定してMTTホルマザン産生量(相対値)を取得することにより、相対的な生存細胞数を測定できる。
本実施例では、カフェオイルキナ酸として、アメリカネナシカズラ(学名「Cuscuta pentagona」、以下同じ)から抽出精製した前記化学式(1)の化学構造式に示す3,5−ジ−O−カフェオイルキナ酸(以下「3,5−di−CQA」とする。)、前記化学式(2)の化学構造式に示す3,4,5−トリ−O−カフェオイルキナ酸(以下「3,4,5−tri−CQA」とする。)、前記化学式(5)の化学構造式に示す4−O−カフェオイルキナ酸(以下「4−CQA」とする。)を用いた。また、比較対象として、キナ酸(以下「QA」とする。下記化学式(6)参照)、カフェ酸(以下「CA」とする。下記化学式(7)参照)を用いた。
また、本実施例では、生細胞として、ヒト神経芽腫細胞株SH−SY5Y(ATCC、CRL−2266)を用いた。この細胞は、1970年にヒトの骨転移がんから確立されたSK−N−SH(ATCC、HTB−11)の亜系を3回クローニングした細胞である(SK−N−SH− >SH−SY− >SH−SY5Y)。SH−SY5Y細胞(以下「SH細胞」とする。)は細胞接着因子の放出が少なく剥離しやすい性質を有している。
まず、96穴プレート(Falcon社製)をFibronectinでコートし、各ウエルにSH細胞を2×10cell/ml濃度で100μL/well播種し、24時間、37℃のCOインキュベーターで培養した。その後、各ウエルの培地を除去し、細胞の接着を確認し、Assay培地(「OPTI−MEM」、Gibco社製)で細胞を1回洗浄・除去した後、再度、その培地を100μL/well添加した。
次に、各ウエルに、3,5−di−CQA、3,4,5−tri−CQA、4−CQA、QA、CA溶液をそれぞれ、1、5、10μL添加し、72時間培養した。
次に、MTT試薬(株式会社同仁化学研究所製)をPBSで5mg/mLに希釈した後、各ウエルに10μL/wellずつ添加し、6時間培養した。そして、10%SDS溶液を各ウエルに100μL/well添加し、一晩(12時間)、COインキュベーター内に放置し、MTTホルマザンを完全に溶解させた。その後、プレートリーダー(「POWERSCAN HT」、大日本製薬株式会社製、「POWERSCAN」は登録商標)で570nmにおける吸光度を測定し、MTTホルマザン産生量(相対値)の値を得た。
結果を図1に示す。図1に示す通り、細胞増殖量は、3,5−di−CQA、3,4,5−tri−CQA、4−CQA、CAで処理した場合に、増加していることが分かった。特に、3,5−di−CQA、3,4,5−tri−CQAで処理した場合に、著しく増加することが分かった。また、カフェオイルキナ酸の構造上、カフェ酸の数が増加することにより、細胞増殖促進作用がより高く発現されることが分かった。
実施例1では、カフェオイルキナ酸が、細胞増殖促進作用を有することが分かった。また、カフェ酸の数が多いカフェオイルキナ酸の方がより高い細胞増殖促進作用を有することが分かった。
実施例2では、各種カフェオイルキナ酸のATP産生促進効果を調べた。本実施例では、カフェオイルキナ酸として、実施例1と同様に、アメリカネナシカズラ(学名「Cuscuta pentagona」、以下同じ)から抽出精製した前記化学式(1)の化学構造式に示す3,5−ジ−O−カフェオイルキナ酸(3,5−di−CQA)、前記化学式(2)の化学構造式に示す3,4,5−トリ−O−カフェオイルキナ酸(3,4,5−tri−CQA)を用いた。また、比較対象として、前記化学式(6)の化学構造式に示すキナ酸(QA)、前記化学式(7)の化学構造式に示すカフェ酸(CA)を用いた。
また、本実施例では、細胞内ATP量を測定するための細胞として、実施例1と同様に、ヒト神経芽腫細胞株SH−SY5Y(ATCC、CRL−2266)を用いた。
SH細胞2×10cells/mlを96well plateに播き、24時間後、QA、CA、4−CQA、3,5−di−CQA、3,4,5−tri−CQAで処理した。その処理濃度はそれぞれ、1、5、10μMとした。48時間処理後、細胞内ATP量の測定を行った。
結果を図2に示す。図2に示す通り、細胞内ATP量は、3,5−di−CQA、および3,4,5−tri−CQAで処理した場合に、著しく増加していることが分かった。また、カフェオイルキナ酸の構造上、カフェ酸の数が増加することにより、細胞内ATP産生促進作用がより高く発現させることが分かった。
実施例2では、2個以上のカフェ酸がエステル結合したカフェオイルキナ酸が、ATP産生促進作用を有することが分かった。また、カフェ酸の数が多いカフェオイルキナ酸の方がより高いATP産生促進作用を有することが分かった。
実施例3では、本発明に係る細胞増殖促進剤が、実際にエネルギー代謝を促進し得るか否かについて検討した。具体的には、プロテオミクス解析により、発現の変化があったタンパク質を同定した。なお、本実施例では、本発明に係る細胞増殖促進剤の一例として、前記化学式(2)の化学構造式に示す3,4,5−トリカフェオイルキナ酸(3,4,5−tri−CQA)を用いた。
プロテオミクス解析は、一般的に、二次元電気泳動法により細胞内のタンパク質を展開し、目的タンパク質を回収し、質量分析等の後、データベース解析を行って、タンパク質を同定する方法である。例えば、目的タンパク質の化学構造、総量、発現時期、翻訳後修飾、スプライシング、集合体形成などの高次情報解析を行うことができる。
<サンプル処理>
SH-SY5Y細胞を3.7×105cells/mlを100mmdishに播き、24時間後、3,4,5−tri−CQA(20μM)、βアミロイド(10μM)で72時間処理した。
なお、βアミロイドは、APP(アミロイド前駆体タンパク)の段階的分解により生成され、恒常的に細胞外へ放出されるものである。そして、βアミロイドが何らかの条件により不溶化すると、細胞外でβアミロイドが集積・凝集して沈着し、細胞を傷害する過程が進行すると考えられている。
<蛋白質抽出>
処理が終わった細胞から培地を吸い出し、10mLのTris-Sorbitolで2回洗浄した。次に、表1に示す組成のLysis bufferを2mL加え、セルスクーパーで掻き取った。細胞液を超遠心用チューブに移し、15分毎に上下攪拌しながら室温で1時間放置した。そして、15℃、46000rpmで1時間超遠心後の上澄み液を蛋白質抽出液とした。
<蛋白質濃度測定>
PlusOne 2-D Quant Kit(GE Healthcare)を用いて、牛血漿アルブミン(BSA)のスタンダードカーブを作成し、被験液の蛋白質量を求めた。
<二次元電気泳動〜一次元目等電点電気泳動〜>
本実施例における一次元目電気泳動には,Ettan IPGphorII等電点電気泳動システム(GE Healthcare)を使用した。IPGストリップはpHレンジを3−10とした18cmのIPGストリップ(Immobiline DryStrip)を使用し、ストリップの膨潤にはストリップホルダーを用いた。
CBB(CoomassieBrilliant Blue (PhastGel Blue R-350, GE Healthcare))染色でタンパク質を呈色するため、各タンパク質を350μg流した。そこでタンパク質濃度測定結果より、表2に示す組成の膨潤バッファーで試料曝露細胞タンパク質抽出液を希釈し、膨潤液とした。ストリップホルダーでIPGストリップを340μLの膨潤液に浸し、表2に示す組成のカバー液2mLで覆いふたをした。ストリップホルダーを前記Ettan IPGphorIIに設置し、12時間膨潤後、一次元電気泳動を行った。IPGストリップの泳動条件を表3に示す。
<二次元電気泳動〜二次元目SDS-PAGE〜>
本実施例における二次元目SDS-PAGEには、Ettan Daltsix電気泳動システム(Amershm Biosiences)を使用した。一次元電気泳動の終了したIPGストリップをシャーレに移し、表4に示す組成の平衡化溶液1を10mL加え、15分間シェーカーで揺らした。その後、平衡化溶液1を捨て、表4に示す組成の平衡化溶液2を10mL加え、同様に15分間シェーカーで揺らし、IPGストリップを平衡化した。
平衡化したIPGストリップをゲルの陰極側(上部)に設置し、分子量マーカー(Sample application piece) に10μLの分子量マーカー溶液(SDS-PAGE用)を染み込ませ、マーカーの拡散を防ぐために封入用アガロース50μLでSample application pieceをカバーし、封入用アガロースが固まった後、IPGストリップの横にセットしたしたもの)を添加後、表4に示す組成のアガロース溶液でゲルを封入した。泳動条件を表5に示す。
<タンパク質の検出>
二次元電気泳動によってゲル上で分離したタンパク質を、表6に示す組成のCBB染色液で染色し、タンパク質スポットパターンを検出した。泳動後のゲルを表6に示す定着液に浸し二時間揺らし、CBB染色液に浸し15分間染色後、定着液と同一の組成の洗浄液で二時間揺らし、タンパク質スポットを検出した。スポット解析にはImageMaster 2D Elite (GE Healthcare)を用いた。
<質量分析(Mass spectrometry)>
二次元電気泳動後のゲルより得られた特異スポットをゲルより切り出し、洗浄後、トリプシン酵素により消化処理を行った。MALDI-TOF-MS(Matrix-assisted laser desorption/ionization time-of-flight)を用いて、PMF(peptide mass fingerprinting)解析を行った。得られたペプチド配列情報をタンパク質データベースBLAST検索により、データベース上のタンパク質と照合し、特異スポットのタンパク質を同定した。特異スポットのタンパク質は、解糖系酵素タンパク質であるPhosphoglycerate kinase 1(PGAM1)、Glyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase(G3PDH)であることが分かった。
二次元電気泳動の結果を図3に示す。また、発現変化がみられたスポットの様子を図4に、スポットの発現量の測定結果を図5に、MALDI-TOF分析の結果を下記表7に、それぞれ示す。図3、図4、図5中、「Control」はコントロール(カフェオイルキナ酸及びβアミロイド溶液を添加しなかった場合)を、「Aβ」はβアミロイド溶液を添加した場合を、「CQA」はカフェオイルキナ酸を添加した場合を、「CQA+Aβ」はカフェオイルキナ酸とβアミロイドを添加した場合を、それぞれ示す。
図5に示す通り、3,4,5−トリカフェオイルキナ酸を添加した場合において、解糖系酵素タンパク質であるPhosphoglycerate kinase 1(PGAM1)、およびGlyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase(G3PDH)の発現量が、明らかに増加していることが分かった。
実施例3の結果より、本発明に係る細胞増殖促進剤は、解糖系酵素タンパク質の発現量を明らかに増加させることから、エネルギー代謝を促進させる機能を有することが分かった。
実施例4では、本発明に係る細胞増殖促進剤が、解糖系酵素タンパク質のmRNA発現にどのような影響を及ぼすかについて検討した。なお、本実施例では、本発明に係る細胞増殖促進剤の一例として、3,4,5−トリカフェオイルキナ酸(3,4,5−tri−CQA)を用いた。
SH細胞3.7×10cells/mlを100mmdishに播き、24時間後、3,4,5−tri−CQA(20μM)で処理した。4,8,16,24時間処理後、Total RNAの抽出を行った。逆転写酵素を用いてcDNAを作成し、Phosphoglycerate kinase 1(PGAM1)、およびGlyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase(G3PDH)のプライマーを用いてリアルタイムPCRを行った。
Phosphoglycerate kinase 1(PGAM1)のmRNA発現量の測定結果を図6に、Glyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase(G3PDH)のmRNA発現量の測定結果を図7に、それぞれ示す。
図6および図7に示す通り、3,4,5−トリカフェオイルキナ酸を添加することにより、解糖系酵素タンパク質であるPhosphoglycerate kinase 1(PGAM1)、およびGlyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase(G3PDH)のmRNA発現を増加させることが分かった(特に、8時間後)。
以上の結果より、本発明に係る細胞増殖促進剤は、細胞機能の活性化およびアンチエイジングを実現し得ることが示唆された。
実施例1におけるMTTアッセイの結果を示す図面代用グラフである。 実施例2における細胞内ATP量測定結果を示す図面代用グラフである。 実施例3における二次元電気泳動の結果を示す図面代用写真である。 実施例3における二次元電気泳動において、発現変化がみられたスポットの様子を示す図面代用写真である。 実施例3における二次元電気泳動において、スポットの発現量の測定結果を示す図面代用グラフである。 実施例4におけるPhosphoglycerate kinase 1(PGAM1)のmRNA発現量の測定結果を示す図面代用グラフである。 実施例4におけるGlyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase(G3PDH)のmRNA発現量の測定結果を示す図面代用グラフである。

Claims (2)

  1. トリカフェオイルキナ酸からなり、神経細胞においてATPの産生を促進するためのATP産生促進剤。
  2. 前記トリカフェオイルキナ酸は、下記化学式(2)の化学構造式で示されたトリカフェオイルキナ酸である請求項1記載のATP産生促進剤。
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