JPS62249739A - 通気性複合シ−トおよびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、通気性を有する複合シート、さらに詳しくは
、通気性を有する基材シートの上に多数のスリットをも
つ少くとも１つの熱可塑性重合体フィルムが積層されて
いる通気性複合シートに関する。さらに本発明は多数の
線条体を用いて上記スリットを形成する手法によって、
上記通気性複合シートを製造する方法に関する。

〔従来の技術〕

使い捨てカイロ、乾燥剤、殺虫剤、除湿剤、入浴剤、香
料、脱臭剤、脱酸素剤等を収容する包装には、外部から
酸素その他のガス分を取入れたり、内容物から特定のガ
ス分を外部へ発揮せしめるために制御された通気性をも
つことが要求される。

従来、複数のフィルムが積層された複合フィルムに通気
性を付与するために種々の方法が採られてきた。例えば
、フィルム面を引掻いたり、複合フィルムを多数の針が
植設されたロール上を通したりまたは微細な凹凸のある
２本の把持ロール間を通すことによって穿孔する方法が
採られている。

しかしながら、これらの方法自体および得られる通気性
複合シートは決して満足できるものではなかった。すな
わち、（イ）これらの方法によって付与される通気性は
バラツキが太き（一定でない、（ロ）複合フィルムの穿
孔工程の製造コストが無視できない、（ハ）フィルム面
を引掻く方法ではフィルム表面に無用の傷を生成するこ
とになり包装材料としての強度および外観を損う、等の
問題点があった。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明の目的は、上述の従来技術のもつ問題点を解決し
、任意の且つバラツキの小さい通気度を有する複合フィ
ルムを提供するとともに、そのような複合フィルムを工
業的有利に製造する方法を提供するにある。

〔問題点を解決するための手段〕

上述の目的は、厚さ方向に貫通する互に平行な多数のス
リットが設けられている少くとも一層の熱可塑性重合体
フィルムと通気性を有する基材シートとが積層されてい
ることを特徴とする本発明の通気性複合シートによって
達成される。

本発明の通気性複合シートは、通気性を有する基材シー
トとＴダイから溶融押出された直後の熱可塑性重合体フ
ィルム（Ａ）とを、それらの間に、互に平行な多数の線
条体を挾んだ状態で冷却ロールとプレスロールとで把持
して圧接し、冷却ロール表面で溶融フィルム（Ａ）を冷
却固化して複合フィルムを形成し、次いで固化したフィ
ルム（Ａ）と基材シートに挾まれた上記線条体を冷却形
成されたフィルム側に基材から引剥がすことによって、
固化したフィルム（Ａ）の層に、厚さ方向に貫通する多
数の互に平行なスリットを形成することを特徴とする第
１の方法によって製造される。

上記通気性複合シートは、また、通気性を有する基材シ
ート、互に平行な多数の線条体、Ｔダイから溶融押出さ
れた直後の熱可塑性重合体フィルム（Ａ）および予め形
成された他の熱可塑性重合体フィルム（Ｂ）とを、この
順序に積層するように、冷却ロールとプレスロールとで
把持して圧接し、冷却ロール表面で溶融フィルム（Ａ）
を冷却・固化して複合フィルムを形成し、次いで、固化
したフィルム（Ａ）と基材シートに挾まれた上記線条体
を該同化したフィルム側に基材から引剥がすことによっ
て固化したフィルム（Ａ）の層とフィルム（Ｂ）の層と
を厚さ方向に貫通する互に平行な多数のスリットを形成
することを特徴とする第２の方法によって製造される。

上記通気性複合シートは、さらにまた、上記第１の方法
において溶融フィルム（Ａ）が冷却・固化して形成され
た複合フィルムと、Ｔダイから溶融押出された直後の別
の熱可塑性重合体フィルム（Ｃ）とを該複合フィルムの
同化フィルム（Ａ）面が溶融フィルム（Ｃ）と接するよ
うに冷却ロールとプレスロールとで把持して圧接し、冷
却ロール表面で溶融フィルム（Ｃ）を冷却・固化せしめ
、次いで、上記複合フィルム中に埋設されている線条体
を該複合フィルム側に基材シートから引剥がすことによ
って、固化したフィルム（Ａ）の層と固化したフィルム
（Ｃ）の層を厚さ方向に貫通する互に平行な多数のスリ
ットを形成することを特徴とする第３の方法によって製
造される。

上記通気性複合シートは、さらにまた、通気性を有する
基材シート、互に平行な多数の線条体、Ｔダイから溶融
押出された直後の熱可塑性重合体フィルム（Ａ）および
予め形成された他の熱可塑性重合体フィルムまたは金属
箔（Ｂｏ）とを、この順序に積層するように、冷却ロー
ルとプレスロールとで把持して圧接し、冷却ロール表面
で溶融フィルム（Ａ）を冷却・固化して複合フィルムを
形成し、次いで、該複合フィルムと、Ｔダイから溶融押
出された直後の別の熱可塑性重合体フィルム（Ｃ１）と
を、該複合フィルムのフィルムまたは金属箔（Ｂｏ）が
溶融フィルム（Ｃ９）と接するように冷却ロールとプレ
スロールとで把持して圧接し、冷却ロール表面で溶融フ
ィルム（Ｃｏ）を冷却・固化せしめ、次いで、上記複合
フィルム中に埋設されている線条体を該複合フィルム側
に基材シートから引剥がすことによって、固化したフィ
ルム（Ａ）の層とフィルムまたは金属箔（Ｂｏ）の層と
固化したフィルム（Ｃ’）の層とを厚さ方向に貫通する
互に平行な多数のスリットを形成することを特徴とする
第４の方法によって製造される。

以下、添付図面を参照しつつ、本発明の通気性複合シー
トおよびその製造方法を具体的に説明する。

第１図は本発明の通気性複合シートの積層構造の一例を
模式的に示した拡大断面図であり、第２図は、この通気
性複合シートの斜視図である。

第１図および第２図に示すように、本発明の通気性複合
シートの最も単純で代表的なものは、通気性を有する基
材シート１と互に平行な多数のスリット３が設けられた
熱可塑性重合体フィルム２とからなる積層構造をもって
いる。基材シートの材質および厚さは、基材シートが適
度の通気性を持つ限り格別限定されない。基材シートと
してはセルロースパルプ抄造紙、合成繊維紙、編織布、
不織布、微細な通気孔を存するフィルム等が挙げられる
。フィルム２を構成する熱可塑性重合体としてはポリエ
チレン、エチレン、酢酸ビニル共電熱可塑性重合体が挙
げられる。

通気性複合シートの熱可塑性重合体フィルム層２は、互
に平行な多数のスリット３を有し、これらのスリット３
はフィルム２の厚さ方向に貫通している。スリット３の
巾および単位面積当りのスリットの本数は、目的とする
複合シートの通気度に応じて適宜選定される。

第１図および第２図に示す通気性複合シートは、前記第
１の方法によって製造される。この方法はバッチ式また
は連続式のいずれでも実施できるが、連続式が好ましい
。この第１の方法を実施するのに使用する好ましい装置
は第５図に示されている。

第５図において、ロールから引出された基材シート１、
エンドレス状の互に平行な多数の線条体８、およびＴダ
イから溶融押出される熱可塑性重合体フィルム２は、基
材シートｌとフィルム２が線条体８をはさんだ状態で、
冷却ロール１１とプレスロール１２との間に把持圧接さ
れる。このようにして貼合されて複合フィルムが形成さ
れる。

複合フィルムが冷却ロール１１を周回する間に溶融フィ
ルム２は冷却され、完全に固化する。複合フィルムが剥
離位置１０に達するとフィルム２と基材シート１にはさ
まれたエンドレス状の線条体８はフィルム２側に基材１
から引き剥がされる。

この用層１がしによってフィルム２０層を厚さ方向に貫
通する多数のスリットが形成される。このように形成さ
れた通気性複合シートは第１図に示すような積層構造を
もっている。

線条体８としては、ピアノ線、ポリエステル、ポリアミ
ド等の合成繊維糸もしくはモノフィラメント、綿糸等が
用いられる。線条体８の太さおよび配線密度は目的とす
る複合フィルムの通気度に応じて適宜選定する。

第３図に示す通気性複合シートは基材シート１、熱可塑
性重合体フィルム２および別の熱可塑性重合体フィルム
４からなる三層構造を有する。フィルム２およびフィル
ム４には、それらの厚さ方向に貫通する互に平行な多数
のスリット３が形成されている。フィルム２および基材
シート１は第１図に示すものと同様であるが、フィルム
４を構成する熱可塑性重合体としては、ポリエチレン、
エチレン・酢酸ビニル共重合体等のフィルム２の場合と
同様な熱可塑性重合体の中から選ぶことができる。

第３図に示す通気性複合シートは前記第２の方法によっ
て製造される。この第２の方法を実施するのに使用する
好ましい装置は第６図に示されている。第６図に示す装
置は第５図のものと類似しているが、基材シート１、線
条体８、溶融押出された熱可塑性重合体フィルム２とと
もに、予め形成された熱可塑性重合体フィルム４が冷却
ロール１１とプレスロール１２にて合体され、また、剥
離位置１０にて線条体８が前記フィルム側に基材シート
ｌから引き剥がされると、フィルム２とフィルム４の両
者をそれらの厚さ方向に貫通するスリットが形成される
。

第４図に示す通気性複合シートは、基材シート１、熱可
塑性重合体フィルム２、他の熱可塑性重合体フィルムま
たは金属ｇｔ３５、さらに他の熱可塑性重合体フィルム
６からなる四層構造を有する。

基材シート１、およびフィルム２は第３図の場合と同様
でよい。フィルムまたは金属箔５としては、フィルム２
と同様な熱可塑性重合体のフィルムおよびアルミニウム
箔その他の金属箔の中から選ぶことができる。また、フ
ィルム６も、フィルム２と同様な熱可塑性重合体のフィ
ルムの中から選ぶことができる。

第４図に示す上記通気性複合シートは、前記第４の方法
によって製造される。第４の方法を実施するのに使用す
る好ましい装置は第７図に示されている。第７図に示す
装置において、基材シート１、線条体８、溶融押出され
た熱可塑性重合体フィルム２および予め形成された他の
熱可塑性重合体フィルムまたは金属箔５はこの順序に一
体に積層され、溶融フィルム２が冷却ロール１１の周面
で冷却された後、さらに、この積層体の上に、溶融押出
された熱可塑性重合体フィルム６が第２の冷却ロールと
第２のプレスロールにて貼合される。

積層フィルムが剥離位置１０に達するとエンドレス状の
線条体８が該積層フィルム側に基材シートｌから引き宥
１がされ、フィルム２、フィルムまたは金属箔５、およ
びフィルム６をそれらの厚さ方向に貫通するスリットが
形成される。

なお、第３図に示す三層構造ををする通気性複合シート
は、前記第２の方法に代えて、前記第３の方法によって
製造することもできる。前記第３の方法は、第７図に示
すものと同様な装置を用いて、実施することができる（
但し、フィルムまたは金属箔５の供給を行わない）。な
お、これらの方法においてフィルムまたは金属箔４また
は５としてあらかじめ形成された積層体を用いることに
より種々の複合シートが作られることは勿論である。

本発明の通気性複合フィルムの基材シートとは反対側の
熱可塑性重合体フィルムは、ヒートシール可能な重合体
、例えばポリエチレンおよびエチレン・酢酸ビニル共重
合体からなることが好ましい。

また、本発明の通気性複合フィルムに形態安定性および
強度を付与するため（特に、互に平行な多数のスリット
に直交する方向に拡開力が働いてスリット巾が拡大し、
その結果、通気度が増大することかないようにするため
、熱プレスまたは熱ロールを用いて、第８図に示すよう
に、スリット３に直交する方向に互に平行に伸びる多数
のシーム１５を形成することが望ましい。

〔発明の効果〕

本発明の複合シートは任意の且つバラツキの小さい、通
気度を有するヒートシール可能なシートである。従って
、本発明の複合シートは、使い捨てカイロ、乾燥剤、殺
虫剤、除湿剤、入浴剤、香料、脱臭剤、脱酸素剤等を収
容する包装として有用である。

本発明の複合シートの製造に際しては、熱可塑性重合体
の溶融押出ラミネーション法と線条体を用いる技法とを
組合せることによって積層シートの形成と通気性付与と
を同一工程で行うことができ、工業的に著しく有利であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の通気性複合シートの積層構造の一例を
模式的に示す拡大断面図であり、第２図はこの通気性複
合シートの斜視図である。 第３図は本発明の通気性複合シートの積層構造の他の一
例を模式的に示す拡大断面図であり、第４図は本発明の
通気性複合シートの積層構造のさらに他の一例を模式的
に示す拡大断面図である。 第５図は本発明の通気性複合シートを製造する装置の一
例を示し、第６図は同様な装置の他の一例を示し、第７
図は同様な装置やさらに他の一例を示す図である。 第８図は本発明の通気性複合シートの他の一例を示す斜
視図である。 第１図 第２図 第３図 第４図 第７図 第８図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、厚さ方向に貫通する互に平行な多数のスリットが設
   けられている少くとも一層の熱可塑性重合体フィルムと
   通気性を有する基材シートとが積層されていることを特
   徴とする通気性複合シート。 ２、通気性を有する基材シートとＴダイから溶融押出さ
   れた直後の熱可塑性重合体フィルム（Ａ）とを、それら
   の間に、互に平行な多数の線条体を挾んだ状態で冷却ロ
   ールとプレスロールとで把持して圧接し、冷却ロール表
   面で溶融フィルム（Ａ）を冷却固化して複合フィルムを
   形成し、次いで固化したフィルムと基材シートに挾まれ
   た上記線条体を該固化フィルムの側に基材から引剥がす
   ことによって、固化したフィルム（Ａ）の層に、厚さ方
   向に貫通する多数の互に平行なスリットを形成すること
   を特徴とする通気性複合シートの製造方法。 ３、通気性を有する基材シート、互に平行な多数の線条
   体、Ｔダイから溶融押出された直後の熱可塑性重合体フ
   ィルム（Ａ）および予め形成された他の熱可塑性重合体
   フィルム（Ｂ）とを、この順序に積層するように、冷却
   ロールとプレスロールとで把持して圧接し、冷却ロール
   表面で溶融フィルム（Ａ）を冷却・固化して複合フィル
   ムを形成し、次いで固化したフィルム（Ａ）と基材シー
   トに挾まれた上記線条体を該フィルム（Ａ）、（Ｂ）の
   側に基材から引剥がすことによって固化したフィルム（
   Ａ）の層とフィルム（Ｂ）の層とを厚さ方向に貫通する
   互に平行な多数のスリットを形成することを特徴とする
   通気性複合シートの製造方法。 ４、通気性を有する基材シートとＴダイから溶融押出さ
   れた直後の熱可塑性重合体フィルム（Ａ）とを、それら
   の間に、互に平行な多数の線条体を挾んだ状態で冷却ロ
   ールとプレスロールとで把持して圧接し、冷却ロール表
   面で溶融フィルム（Ａ）を冷却固化して複合フィルムを
   形成し、次いで、該複合フィルムと、Ｔダイから溶融押
   出された直後の別の熱可塑性重合体フィルム（Ｃ）とを
   該複合フィルムの固化フィルム（Ａ）面が溶融フィルム
   （Ｃ）と接するように冷却ロールとプレスロールとで把
   持して圧接し、冷却ロール表面で溶融フィルム（Ｃ）を
   冷却・固化せしめ、次いで、上記複合フィルム中に埋設
   されている線条体を該フィルム（Ａ）、（Ｃ）側に基材
   シートから引剥がすことによって、固化したフィルム（
   Ａ）の層と固化したフィルム（Ｃ）の層を厚さ方向に貫
   通する互に平行な多数のスリットを形成することを特徴
   とする通気性複合シートの製造方法。 ５、通気性を有する基材シート、互に平行な多数の線条
   体、Ｔダイから溶融押出された直後の熱可塑性重合体フ
   ィルム（Ａ）および予め形成された他の熱可塑性重合体
   フィルムまたは金属箔（Ｂ′）とを、この順序に積層す
   るように、冷却ロールとプレスロールとで把持して圧接
   し、冷却ロール表面で溶融フィルム（Ａ）を冷却・固化
   して複合フィルムを形成し、次いで、該複合フィルムと
   、Ｔダイから溶融押出された直後の別の熱可塑性重合体
   フィルム（Ｃ′）とを、該複合フィルムのフィルムまた
   は金属箔（Ｂ′）が溶融フィルム（Ｃ′）と接するよう
   に冷却ロールとプレスロールとで把持して圧接し、冷却
   ロール表面で溶融フィルム（Ｃ′）を冷却・固化せしめ
   、次いで、上記複合フィルム中に埋設されている線条体
   を基材シートから引剥がすことによって、固化したフィ
   ルム（Ａ）の層とフィルムまたは金属箔（Ｂ′）の層と
   固化したフィルム（Ｃ′）の層とを厚さ方向に貫通する
   互に平行な多数のスリットを形成することを特徴とする
   通気性複合シートの製造方法。