JPS6224674Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は型枠支持金物に関するものである。

従来、たとえばエレベーター室の囲壁を施工す
るための型枠の組立て作業は、エレベーター室の
底部から上階に向つて順次に足場パイプを組み立
て、足場板を設置し、この足場版に作業者が乗つ
て行つていた。しかし上記による方法は足場パイ
プの組み立てに多くの時間を要するので、型枠の
組立て作業が非能率となつていた。

本考案の目的は、型枠を支持する支持金物を利
用して足場を組み立てるようにすることにより、
型枠の組立て作業を能率よく容易に行えるように
したもので、本考案の特徴は、両側にそれぞれ組
み立てた型枠に取り付けた各セパレーターの内端
部側に支持し、外側面に横ばた材を保持する溝部
を設けてある支持パイプと、この支持パイプに挿
着し両支持パイプを連結する連結棒とを具備する
ことである。

以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明す
る。第１図において、たとえばエレベーター室な
どの囲壁を施工するための内外それぞれの型枠
Ｋ，Kaは、両側ともに縦ばた材Pa，Paおよび横
ばた材Pb，Pc、セパレーター１，１ａ、このセ
パレーターの両端部に取り付けたリブ座金２，２
および支持パイプ３，３ａ、このリブ座金と支持
パイプを締め付け固定するナツト４，４で保持し
かつ固定してある。

ここで一方（第１図左方）の支持パイプ３の具
体的構成を第２図に基づいて説明する。支持パイ
プ３は、その径方向に上記セパレーター１の内側
端部が貫通する貫通孔５が設けてある。支持パイ
プの外周側面にはこの貫通孔を挟んで上下に溝部
６，６が設けてあり、両溝部は内部で内側の横ば
た材Pb，Pbを位置保持する。また支持パイプ３
の軸心方向の支持孔７には連結棒８の一端部が挿
着可能である。

他方の支持パイプ３ａも上記支持パイプ３と実
質的に同一構成で、対応する構成部分には支持パ
イプ３の構成部分に示す符号に「ａ」を付してあ
る。

連結棒８両端部は下方へ直角に屈曲した連結部
８ａ，８ｂとなつており、各連結部は支持パイプ
３，３ａの支持孔７，７ａに上方より挿し込ん
で、組み立てた両側の型枠の間隔を固定してい
る。連結棒８には、図示の例ではその中央部に連
結棒の長さを調整する調整手段が設けてある。す
なわち連結棒８を２本の棒部材９，９ａで構成
し、両棒部材の対向端部にねじ部１０，１０ａを
設けて、逆ねじとなつている両ねじ部をターンバ
ツクル（スリーブ）１１で連結している。このタ
ーンバツクルを回わすことにより連結棒８の長さ
を調整できる。

なお、支持パイプ３，３ａの溝部６，６ａは実
施例のようにパイプを凹ませたもの以外、パイプ
を切欠して孔をあけたものであつてもよい。そし
て支持パイプ３，３ａは円筒状に限られず、角筒
状であつてもよい。さらに支持体はパイプである
必要はなく、上端部より軸心に連結棒８の端部が
挿入可能の支持孔を設けたものであればよい。

型枠支持金物の使用法を型枠の組み立てと共に
説明する。まず片側（第１図左側）の型枠Ｋ，
Kaの内側型枠Ｋの外面に縦ばた材Paを、さらに
その外側より横ばた材Pb，Pbを配管し、型枠に
取り付けてあるセパレーター１の内端部に支持パ
イプ３を貫通孔５を通じて取り付けて、溝部６，
６内に横ばた材Pb，Pbを係合保持し、そしてセ
パレーターの内端部（右端部）にナツト４を取り
付けて締め付けて、型枠Ｋ，Kaを固定する。他
側（右側）の型枠Ｋ，Kaの組み立て及び固定も
同様にして行う。その後、ターンバツクル１１を
適宜回して連結棒８の長さを調整してから、両端
部８ａ，８ｂを各支持パイプ３，３ａの支持孔
７，７ａに上方より挿入して、連結棒で両支持パ
イプを連結する。このようにして複数の連結棒８
を第１図紙面に垂直方向に適宜間隔を置いて配設
する。その後、各連結棒の上に仮想線で示した足
場板Ａ，Ａを渡込み、この足場板上に作業者が乗
つて上方への型枠の組み立てを行なう。また、コ
ンクリートの固化後は下階側の型枠や支持金物を
取り外して、この支持金物を上階側への型枠の枠
組みに転用する。

連結棒８に長さ調整手段を設ければ、連結棒の
長さを調整することができ、このため内側の型枠
Ｋ，Ｋの間隔が異なる場合であつても１種類の連
結棒で対応できる。

以上説明したように本考案によれば、型枠間を
支持する支持体を設け、この支持体を連結する連
結棒が足場板の足場枠として利用できるようにし
たので、従来のように足場パイプを組み上げてい
くようなものに比べて、型枠の組立て作業を能率
よく、容易に行なえる上、設備の簡略化が計れ、
また両端の組み立てた型枠の間隔を保持できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す型枠支持金物
の使用状態の正面図、第２図は支持パイプの斜視
図である。 １，１ａ……セパレーター、３，３ａ……支持
パイプ、５，５ａ……貫通孔、６，６ａ……溝
部、７，７ａ……支持孔、８……連結棒、１１…
…ターンバツクル。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 両側にそれぞれ組み立てた型枠に取り付けて
   あるセパレーターの端部が貫通する貫通孔を径
   方向に設け、外側部に横ばた材を保持する溝部
   を設け、一端部より軸心方向に支持孔が形成し
   てある一対の支持体と、 両端部が上記支持孔に挿着し、両支持体を連
   結する連結棒と を具備する型枠支持金物。 (2) 実用新案登録請求の範囲第１項において、連
   結棒には長さ調整手段を設けていることを特徴
   とする型枠支持金物。