JPS6224578Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車両用回転シート装置における回転板
の支持構造の改良に関するものである。

従来、車両用回転シートのシートクツシヨン下
面に取付けられる回転板を脚部側に回転自在に取
付けるには、第１図に示すように、車体床面１に
固定した脚部２を有するシートスライダ３に円盤
状の支持部材４を載せた後、シートクツシヨン５
下面に取付けられる回転板６を前記支持部材４の
中心部に設けた支軸７に回転自在に枢支して前記
支持部材４上に設けられたローラ８上に載置する
と共に、さらにその上からリング状のガイド部材
９を重合させて前記支持部材４と共にビス１０に
より前記シートスライダ３に固定し、然る後、前
記シートクツシヨン５下面に突設された係止用突
起５ａを前記回転板６に立設された嵌合部材６ａ
に嵌込んでビス等で固定していた。６ｂは前記回
転板６上に突設されたストツパ片、６ｃは前記回
転板６の周側面に穿設されたロツク用孔である。
又、図中３ａはスライダロツク装置のレバー、４
ａは前記支持部材４の周縁近傍に穿設されたボル
ト孔、４ｂは前記ロツク用孔６ｃに係合するロツ
クレバーで、前記支持部材４の側方に設けられて
いる。７ａは前記支軸７に螺合されるナツト、９
ａは前記ガイド部材９下面の周縁近傍に穿設され
たボルト孔で、前記支持部材４のボルト孔４ａと
重合するようになされている。９ｂは前記ガイド
部材９の下面に突設されたストツパ片で、前記回
転板６上に突設されたストツパ片６ｂと接合する
ようになされている。

しかしながら、上記従来の方法では、支持部材
４とガイド部材９とを共締めしなければならない
ため、両部材のボルト孔４ａ，９ａをそれぞれ重
合させるため、それらの部品の精度をよくしなけ
ればならず、又、組付け作業も困難である等の問
題があるだけではなく、部品点数も多くなる等の
問題があつた。

そこで本考案は、上記従来の問題点に鑑みてな
されたものであつて、部品点数を減少させ、組付
けが簡単で、かつ、確実に回転シートを装着する
ことができ、しかも、該回転シートの回転動作を
軽快に行うことができるようにすることを目的と
するものであつて、そのため本考案ではシートク
ツシヨン１２下面に円形に形成され周縁に係合部
１７ｃを有する回転板１７が取付けられ、該回転
板１７の下面側には支軸３０により該回転板１７
の中心を枢支する回転板支持部材２５が設けら
れ、該回転板支持部材２５の周縁には前記回転板
１７の回転を許容し前記係合部１７ｃの上下動を
規制するように該回転板１７の係合部１７ｃに水
平方向に摺動自在に嵌合する回転板嵌合溝２５ａ
が形成され、前記回転支持部材２５の周縁には前
記回転板１７を前記回転板嵌合溝２５ａ内に出入
可能なように前記回転板嵌合溝２５ａが切欠かれ
た嵌合溝開口部２５ｃが形成され、前記回転板支
持部材２５の上面又は前記回転板１７の下面には
前記支軸３０を中心に前記回転板を回転させたと
き、相手側の面を転動自在なローラ１９が支軸３
０の周りに複数個取付けられ、前記回転板１７の
周縁には被ロツク機構が設けられ、前記回転板支
持部材２５には該被ロツク機構に係脱可能にロツ
ク機構が設けられている回転板の支持構造を提供
することにより所期の目的を達成するようにした
ものである。

以下、本考案を図示せる実施例に随つて説明す
る。

ａは自動車用回転シートであつて、シートバツ
ク１１とシートクツシヨン１２とから構成され、
シートクツシヨン１２の下面には、シートクツシ
ヨンフレーム１３から突出しているブラケツト１
４にビス１５止めされた支持フレーム１６を介し
て回転板１７がビス又は溶接等により固定されて
いる。

前記回転板１７は円形に形成され、その中心部
には軸孔１７ａが穿設されている。又該回転板１
７の周縁には係合部１７ｃを有し、該係合部１７
ｃには被ロツク機構であるロツク用孔１７ｂが適
宜間隔を存して複数個穿設されている。

１８はリクライニングデバイス、１８ａはリク
ライニングレバー、１９は前記回転板１７の下面
の前記軸孔１７ａ（支軸３０）を中心とした周縁
部近傍に適宜間隔を存して回転自在に取付けられ
たローラであつて、前記回転板１７を支軸３０を
中心として回転させたとき、後述する回転板支持
部材２５の上面を転動するようになされている。

尚、前記実施例では、ローラ１９を回転板１７
の下面に取付けたが、該ローラ１９を回転板支持
部材２５側に取付け、前記回転板１７が該ローラ
１９上を回転するようにしてもよい。

２０は車体フロアｂ上面に立設された脚部２１
に設けられた、前記回転シートａを車の前後方向
に移動させるシートスライダ装置であつて、アツ
パレール２２、ロアレール２３、スライダロツク
機構２４等から構成されており、該アツパレール
２２の上面には回転板支持部材２５が回転支持フ
レーム２６を介して固定されている。

前記回転支持部材２５は、その周縁に前記回転
板１７の回転を許容し前記係合部１７ｃの上下動
を規制するように該回転板１７の係合部１７ｃに
水平方向に摺動自在に嵌合する縦断面が〓状をな
す回転板嵌合溝２５ａ及び前記ローラ１９に掛か
る回転シートａの荷重を受ける荷重受面２５ａが
形成され、かつ、該回転板支持部材２５の周縁に
は前記回転板１７を前記回転板嵌合溝２５ａ内に
出入可能なように前記回転板嵌合溝２５ａが切欠
かれた嵌合溝開口部２５ｃが形成されている。し
たがつて、該回転板支持部材２５は平面から見て
略Ｕ字状をなしている。

２７はロツク機構であるロツクレバーであつ
て、前記回転板支持部材２５の側面に位置するよ
うに、該回転板支持部材２５を支持している前記
回転板支持フレーーム２６の一端に取付けられた
ブラケツト２８にピン２９により回動自在に取付
けられ、その先端２７ａは前記回転板支持部材２
５の側面に設けられたロツク用開口部２５ｄより
前記回転板１７のロツク用孔１７ｂに出入自在に
なされ、通常は前記ピン２９に取付けられたスプ
リング（図示せず）により前記ロツク用孔１７ｂ
内に位置し、前記回転板１７の回転を阻止するよ
うになされている。

次に本考案による回転シートａの取付手順につ
いて説明する。

先ず回転板１７を回転板支持部材２５の嵌合溝
開口部２５ｃ側から、該回転板支持部材２５の回
転板嵌合溝２５ａに挿入し嵌合させ、支軸３０に
より回転自在に軸支する。３１は前記支軸３０に
螺合するナツト、３２は前記支軸３０に嵌合させ
るスペーサである。

次に回転板１７に固定された支持フレーム１６
のビス孔１６ａとシートクツシヨンフレム１３か
ら突出されているブラケツト１４のビス孔１４ａ
とを重合させ、ビス１５により螺締して固定す
る。尚、場合により、前記回転支持部材２５に回
転板１７を嵌合させた後、回転板嵌合溝２５ａの
開口端２５a′にボルト３３を挿入し、ナツト３４
により螺締して該開口端２５a′を補強し、回転シ
ートａの荷重による該部の変形（開き）を防止す
るようにすることもあれば、又、回転板１７の下
面と回転板支持部材２５の荷重受面２５ｂに、互
いに当接する回転ストツパ３４ａ，３４ｂを設け
て回転方向と戻り方向を設定することもあるが、
これらは特に必須のものではない。

上述した実施例では回転板支持部材２５の左右
いずれか一方に回転板１７を挿入する嵌合溝開口
部を設けて該部から回転板１７を嵌合するように
したが、これは、該回転板支持部材２５に掛る回
転シートａの荷重は、前後方向に掛る荷重が大き
く、左右方向に掛る荷重は然程大きくないので主
として前後方向に掛る荷重のみを支えることがで
きればよいので、実用上問題はなく、その分軽量
化できる。又、上述した実施例ではシートスライ
ダ装置２０を有する回転シートａについて説明し
たが、該シートスライダ装置２０を装備していな
い回転シートａにも応用することができる。

以上述べたように本考案によれば、シートクツ
シヨン下面に取付けられる回転板を回転板支持部
材の側方から嵌合させて取付けるようにしたので
組付けが簡単であり、しかも、回転板支持部材は
回転板嵌合溝、荷重受面等を一体に成形すること
ができるので、部品点数も減少でき、かつ、軽量
化が図れると共に、部品精度の管理を容易にする
ことができる等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の回転板の取付構造を示す分解斜
視図、第２図は本考案による回転板の取付構造を
示す分解斜視図、第３図は回転板と支持部材との
嵌合状態を示す平面図、第４図は同上の要部拡大
断面図である。 ａは回転シート、ｂは車体フロア、１７は回転
板、１７ａはロツク用孔、２０はシートスライダ
装置、２１は脚部、２５は回転板支持部材、２５
ａは回転板嵌合溝、２５ｂは荷重受面、２５ｃは
嵌合溝開口部、２７はロツクレバー、３０は支
軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シートクツシヨン１２下面に円形に形成され周
   縁に係合部１７ｃを有する回転板１７が取付けら
   れ、該回転板１７の下面側には支軸３０により該
   回転板１７の中心を枢支する回転板支持部材２５
   が設けられ、該回転板支持部材２５の周縁には前
   記回転板１７の回転を許容し前記係合部１７ｃの
   上下動を規制するように該回転板１７の係合部１
   ７ｃに水平方向に摺動自在に嵌合する回転板嵌合
   溝２５ａが形成され、前記回転支持部材２５の周
   縁には前記回転板１７を前記回転板嵌合溝２５ａ
   内に出入可能なように前記回転板嵌合溝２５ａが
   切欠かれた嵌合溝開口部２５ｃが形成され、前記
   回転板支持部材２５の上面又は前記回転板１７の
   下面には前記支軸３０を中心に前記回転板を回転
   させたとき、相手側の面を転動自在なローラ１９
   が支軸３０の周りに複数個取付けられ、前記回転
   板１７の周縁には被ロツク機構が設けられ、前記
   回転板支持部材２５には該被ロツク機構に係脱可
   能にロツク機構が設けられていることを特徴とす
   る車両用回転シートにおける回転板の支持構造。