JPS6224344Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はオートリバース式テープレコーダに
係わり、更に詳述すればマイクロカセツトを使用
したシングルキヤプスタン式オートリバース機構
に関するものである。

従来よりオートリバース機構に関しては種々の
方法があり、例えば各テープ走行方向により独立
した２個のキヤプスタンを有するものは２つのフ
ライホイール、ピンチローラ等が必要であるため
大型となり、また磁気ヘツドをそのテープ走行方
向に応じて切り換える機構として別々にヘツドを
カセツトの左右の開口に入れ換えるもの、あるい
は磁気ヘツドを回転させたり上下動させるもの等
が用いられているため装置が大がかりとなり磁気
ヘツドを切り換えるための駆動機構を別説しなけ
ればならず構成が複雑であつた。

また１つのキヤプスタンによりその回転方向を
反転することによつてピンチローラ等の切り換え
機構やテープ移送機構等を簡略化して小型化を可
能にしたシングルキヤプスタン式のものにして
も、磁気ヘツドを選択的に出し入れしたり、回転
したりして切り換えるための磁気ヘツド切換機構
を別設しているため依然として構成が複雑でコス
ト高となるものであつた。

本考案は上述した欠点を除去するためになされ
たものでその特徴とするところは、固定基板に摺
動自在に配された板上の中心部にピンチローラを
両側に磁気ヘツドを備えた回動自在のヘツド基板
と、正逆回転するキヤプスタンと一体の第１の回
転体と、キヤプスタンの中心を回動支点としたシ
ーソ片と、該シーソ片上に回転可能に設けられか
つ上記第１の回転体に噛合する正転中間車と逆転
中間車との２個の遊星回転体と、該遊星回転体の
正転・逆転中間車のいずれか一方に選択的に噛合
して回転する正転・逆転用の巻取リール受部材、
前記可動基板上に配され前記遊星回転体の他方と
噛合して回動せしめる係合部を有する第２の回転
体と、該第２の回転体の係合部に係合し上記遊星
回転体の回動に応じて前記ヘツド基板を回動動作
せしめる切換部材とを具備し、正転磁気テープ走
行時にはキヤプスタンを正転磁気テープ駆動方向
へ回転させ、前記第１の回転体と遊星回転体の正
転中間車とによる回転車同志の食い込み回転力で
前記シーソ片をキヤプスタンの正転回転方向へ回
動させ、前記遊星回転体の正転中間車を正転用巻
取リール受部材に噛合させると共に前記第２の回
転体の回転力で前記ヘツド基板を前記切換部材を
介して正転方向へ回動させて磁気テープを正転側
へ巻取らせ、また逆転磁気テープ走行時にはキヤ
プスタンを逆転磁気テープ駆動方向へ回転させて
前記第１の回転体と遊星回転体の逆転中間車を逆
回転させ、その回転力で前記シーソ片を逆方向に
回動させ前記逆転中間車を逆転用巻取リール受部
材に噛合させると共に第２の回転体の回転力で前
記ヘツド基板を前記切換部材を介して逆転方向へ
回動させて磁気テープを逆転側へ巻取らせるよう
にした新規なオートリバース式テープレコーダを
提供するものである。

以下本考案を図に示す一実施例について詳述す
る。

第１図及び第２図において、固定基板１の下面
にはフライホイール５を取付けたキヤプスタン６
を支持するスラスト軸受３を取付けた補助基板２
が支持杆４を介して前記固定基板１より所定の間
隔を設けて取付けられている。前記キヤプスタン
６はその中間を固定基板１に明けられた穴７に上
面側より挿入しナツト９で固定され後述する遊星
ギヤ取付用のシーソ片１０の支軸となるブツシユ
８によつて支持されている。一方１１は略Ｔ字状
をなす可動基板で、前記固定基板１上に取り付け
られたガイドピン１４ａ〜１４ｃの径小部をその
長孔１２ａ〜１２ｃに裏面側より表面側に突入さ
せ、可動基板１１の表面に突出した部分をＥリン
グ１５で固定することにより、前記固定基板１よ
り所定の間隔を保持した状態で前記長孔１２ａ〜
１２ｃの長さだけ水平方向に移動できるように配
設され、周知の図示しない手段により停止時には
可動基板１１と固定基板１上のカセツト支持ピン
１６間に取付けられたスプリング１３に抗してキ
ヤプスタン６から離間した状態すなわち第１図及
び第２図の状態に位置しているものである。

前記固定基板１のガイドピン１４ｃの両側位置
には一対の正転・逆転用のリール受部材１７ａ，
１７ｂが配設されており、特に第４図ａにて明ら
かなように、正転・逆転用のリール受部材１７
ａ，１７ｂの下部には同軸にリールギヤ１８aa，
１８ｂがスプリング１９ａ，１９ｂによるクラツ
チ機構を介してスリツプ回転が可能となるように
配されている。また前記した如く遊星ギヤ取付用
のシーソ片１０はこれ自体ブツシユ８により回動
自在に取付けられており、特に第３図を供に参照
して明らかなように、その両端には、軸２１ａ，
２１ｂを回転軸として一対の正転・逆転遊星ギヤ
２０ａ，２０ｂがそれぞれスプリング２２ａ，２
２ｂによるフリクシヨン機構２２を介してキヤプ
スタン６と一体に回転する第１のギヤ６ａに常に
噛合するように取り付けられており、さらに前記
支軸２１ａ，２１ｂの先端に形成された径小部を
ＥリングＥで正転・逆転遊星ギヤ２０ａ，２０ｂ
が抜けないように保持されているものである。従
つて正転・逆転遊星ギヤ２０ａ，２０ｂはいずれ
もスプリング２２ａ，２２ｂからなるフリクシヨ
ン機構２２により、遊星ギヤ取付用のシーソ片１
０との間に弾性による摩擦を有しているため正
転・逆転遊星ギヤ２０ａ，２０ｂと遊星ギヤ取付
用のシーソ片１０は互いに負荷を有した状態で回
動するようになされたものである。すなわち第１
図においてキヤプスタン６が時計回りに回転する
と、キヤプスタン６と一体の第１のギヤ６ａによ
り正転・逆転遊星ギヤ２０ａ，２０ｂはそれぞれ
反時計回りに回転することとなるが、これと同時
に遊星ギヤ取付用のシーソ片１０は正転・逆転遊
星ギヤ２０ａ，２０ｂとの間に前記スプリング２
２ａ，２２ｂからなるフリクシヨン機構による摩
擦があるためこれ自体時計回りに回動するもので
ある。またキヤプスタン６が反時計回りに回転し
た際は正転・逆転遊星ギヤ２０ａ，２０ｂが時計
回りに回転するとともに前記シーソ片１０自体も
反時計回りに回動するようになされている。

また、第１図，第２図，第４図ｂ、ｃにて明ら
かなように可動基板１１にはピンチローラ２４が
支軸２５により前記可動基板１１と一体の延在部
である支持片２３に回転自在に取り付けられてお
り、さらに前記可動基板１１上にはピンチローラ
２４の支軸２５を回動軸として後述する機構によ
りシーソ動作し、両側に例えば消去及び録再ヘツ
ド２６ａ，２６ｂを設けたシーソ式ヘツド基板２
８が配されているものである。また該シーソ式ヘ
ツド基板２８の延在部の一部で形成された一対の
係合爪２９間には、後述する切換部材３４に設け
た係合ピン３５が係合しており、この切換部材３
４の動作により係合ピン３５を介して前記シーソ
式ヘツド基板２８をシーソ動作せしめるものであ
る。

すなわち特に第２図にて明らかなように前記切
換部材３４は一端を前記可動基板１１の上面に軸
３４Ａによつて回動自在に枢着され、且つ他端に
は前記可動基板１１に明けられた長孔３０を貫通
して可動基板１１下面側に突出する係合ピン３３
が設けられている。

また、可動基板１１の下面には前記係合ピン３
３と係合してこれを揺動する長孔３２を有し、そ
の周囲の歯部に歯欠部３１ａを形成した第２のギ
ヤ３１（以下歯欠ギヤと称する）が軸３１ｂによ
り回動自在に配されている。

なお歯欠ギヤ３１は後述する第５図以下の動作
状態において前記正転・逆転遊星ギヤ２０ａ，２
０ｂのいずれか一方と噛合することにより回動
し、その長孔３２により前記切換部材３４上の係
合ピン３３をその回動方向に従つて左動、あるい
は右動することにより、前記切換部材３４を軸３
４Ａを中心に回動せしめ、この動作により前記切
換部材３４上の係合ピン３５を介して前記シーソ
式ヘツド基板２８をピンチローラの支軸２５を中
心にシーソ式に回動せしめ、そのテープ走行切換
方向に対応した磁気ヘツド２６ａまたは２６ｂを
カセツトａ内の磁気テープに接触せしめるもので
ある。

さらに前記シーソ式ヘツド基板２８と前記可動
基板１１との間には正，逆テープ走行方向それぞ
れの場合に対応する前記シーソ式ヘツド基板２８
の位置を選択的に安定とするためのスナツプアク
シヨン式の略Ω形反転スプリング３６が配されて
いるものである。

また各図において３７ａ，３７ｂは前記固定基
板１に取付けられたマイクロカセツトａの位置決
め用ピン、３８は前記可動基板１１の摺動動作範
囲においてキヤプスタン６を逃げるための長孔、
３９ａ，３９ｂは前記可動基板１１上に設けら
れ、前記シーソ式ヘツド基板２８の位置決めを行
なうストツパピン、４０はカセツト押圧保持用バ
ネである。

本考案のオートリバース機構は以上のような構
成となつており次にその動作について各図を参照
して順をおつて説明する。

第１図及び第２図は停止状態を示すもので、周
知の手段により可動基板１１が図中において手
前、すなわちキヤプスタン６から離間する方向に
スプリング１３に抗して摺動した状態にあり、図
示しないモータ及び電気回路は断状態となされて
いる。なお第１図においてはシーソ式ヘツド基板
２８がテープ右方向走行に切り換わつている状態
を示しており、前記シーソ式ヘツド基板２８は時
計回りに回動して位置決め用ストツパピン３９ｂ
にその一端を当接して位置決めされ、さらにこの
位置を反転スプリング３６によりテープ右方向走
行状態に保持されているものである。またこのと
き前記シーソ式ヘツド基板２８下面の歯欠ギヤ３
１は反時計方向に回動した状態にありすなわち図
にて明らかなようにその歯欠部３１ａが逆転遊星
ギヤ２０ａの方向に対向した状態にある。しかし
ながら前記の如く可動基板１１は停止位置にあり
スプリング１３に抗してキヤプスタン６より離間
せる状態にあるため前記逆転遊星ギヤ２０ａと歯
欠ギヤ３１は対向するも離間されており、また前
記シーソ式ヘツド基板２８上のピンチローラ２４
もキヤプスタン６より離間し、消去及び録再ヘツ
ド２６ａもカセツトａより離間した状態にあるも
のである。

なおこの状態においては遊星ギヤ取付用のシー
ソ片１０は反時計方向に回動した状態にあつて正
転遊星ギヤ２０ｂはテープ右方向走行における巻
取りリールとなる正転用のリール受部材１７ｂの
リールギヤ１８ｂに噛合した状態にある。

この状態において図示しない操作釦を操作して
テープ右方向走行を行なうことによつて図示しな
い周知の手段により、第５図に示すように可動基
板１１がキヤプスタン６の方向にスプリング１３
の弾力で摺動し、ピンチローラ２４はキヤプスタ
ン６にスプリング１３の弾力性で圧接し、また消
去及び録再ヘツド２６ａがマイクロカセツトａ内
の磁気テープに接触せしめられることとなる。一
方キヤプスタン６は反時計方向に回転するため前
記正転・逆転遊星ギヤ２０ａ，２０ｂはともに第
１のギヤ６ａを介して時計回り回転し、従つて正
転遊星ギヤ２０ｂにより巻取り側となる正転用の
リール受部材１７ｂが反時計回りに回転するもで
ある。また逆転遊星ギヤ２０ａには前記歯欠ギヤ
３１が接近するが、その噛合位置には歯欠部３１
ａがきているため前記逆転遊星ギヤ２０ａの回転
は伝達されずシーソ式ヘツド基板２８は変位しな
い。

以上でテープ右方向走行状態となるものである
が、この状態において図示しないテープ左方向走
行用の操作釦を操作することにより、図示しない
周知の手段によりキヤプスタン６はただちに回転
方向を反転して時計回りに回転を開始する。従つ
てキヤプスタン６と同軸に配された第１のギヤ６
ａも時計回りに回転し、正転・逆転遊星ギヤ２０
ａ，２０ｂは反時計方向に回転されるとともに遊
星ギヤ取付用のシーソ片１０自体時計回りに回動
して逆転遊星ギヤ２０ａはテープ左方向走行状態
において巻取り側となる逆転用のリール受部材１
７ａのリールギヤ１８ａに噛合し、これを時計方
向に回転せしめ、一方正転遊星ギヤ２０ｂは可動
基板１１の下面に配された歯欠ギヤ３１の歯部に
噛合してこれを時計方向に回動せしめることとな
る。この切換動作の途中の状態を第６図に示す。
ここで逆転遊星ギヤ２０ａとリールギヤ１８ａ、
遊星ギヤ２０ｂと歯欠ギヤ３１との噛合はいずれ
もギヤ同志喰い込む方向であり、前記シーソ片１
０は前述したスプリング２２ａ，２２ｂのフリク
シヨン機構２２による負荷のため、常にキヤプス
タン６の回転方向に附勢されており従つてギヤ同
志の噛合は常に完全である。

そして正転遊星ギヤ２０ｂにより時計回りに回
動される歯欠ギヤ３１は、所定角度回転して遊星
ギヤ２０ｂとの噛合位置に歯欠部３１ａがくると
それ以上回転を伝達されなくなり停止する。この
歯欠ギヤ３１の時計方向回転動作により、長孔３
２、切換部材３４上の係合ピン３３を介してその
切換部材３４を可動基板１１上の回動軸３４Ａを
中心に時計方向に回動せしめ、結局前記切換部材
３４上のピン３５がシーソ式ヘツド基板２８をそ
の係合爪２９をもつてピンチローラ２４の支軸２
５を中心に反時計回りに回動し、その一端が前記
可動基板１１上ストツパ３９ａに係止されること
により、第７図ａ及び第７図ｂに示すテープ左方
向走行状態となるものである。この時消去及び録
再ヘツド２６ｂが２６ａに変わつてマイクロカセ
ツトａ内の磁気テープに接触するようになるもの
である。

またこのシーソ式ヘツド基板２８の切り換え動
作は上述のように歯欠ギヤ３１と前記正転・逆転
遊星ギヤ２０ａ，２０ｂの噛合回転により行なわ
れるが、一方可動基板１１とシーソ式ヘツド基板
２８の間に配された反転スプリング３６の反転動
作により歯欠ギヤ３１が所定角度以上回転して正
転・逆転遊星ギヤ２０ａ，２０ｂと噛合する点に
歯欠部３１ａがきたと同時にスプリング３６の反
転動作でシーソ式ヘツド基板２８はその一端がス
トツパピン３９ａまたは３９ｂに係止される位置
までスナツプアクシヨン式に回動してしまうよう
になされているためシーソ式ヘツド基板２８の位
置は各テープ走行方向において安定に保持される
とともに、歯欠ギヤ３１もテープ走行方向の切換
え動作の指示がない以上噛合位置にある遊星ギヤ
には常に歯欠部３１ａが対向するように保持され
ているものである。すなわちシーソ式ヘツド基板
２８の切換え動作か、歯欠ギヤ３１と反転スプリ
ング３６の両方の作用で行なわれるため、動作が
敏速且つ確実に行なわれ、切換え後のガタつきや
誤動作も全くない。

この第７図ａ及び第７図ｂのテープ左方向走行
状態を図示しない操作釦によりテープ右方向走行
に切り換えると、前述した動作と原理的に全く同
様であるが、キヤプスタン６の回転方向がただち
に反時計回りに反転し、正転・逆転遊星ギヤ２０
ａ，２０ｂの回転も時計方向に切り換わると同時
に遊星ギヤ取付用のシーソ片１０も反時計方向に
回転する。従つて正転遊星ギヤ２０ｂが正転用の
リール受部材１７ｂのリールギヤ１８ｂに噛合し
てこれを反時計方向に回転し、正転用のリール受
部材１７ｂがテープ右方向走行状態における巻取
り側リールとなる。一方逆転遊星ギヤ２０ａはリ
ールギヤ１８ａを離れ歯欠ギヤ３１の歯部に噛合
してこれを反時計方向に回動し、前述した切換動
作と全く同様にその長孔３２を介して切換部材３
４を軸３４ａを中心に反時計方向に回動して左動
し、その係合ピン３５及びシーソ式ヘツド基板２
８の係合爪２９を介してシーソ式ヘツド基板２８
を支軸２５を中心に時計回りに回動して前記反転
スプリング３６によりストツパピン３９ｂに前記
シーソ式ヘツド基板２８の一端が係止されるまで
回動したところで、第５図に示すようなテープ右
方向走行状態となるものである。

また、テープ右方向走行状態においては正転遊
星ギヤ２０ｂが巻取りリールとなる正転用のリー
ル受部材１７ｂのリールギヤ１８ｂを回転し、逆
転遊星ギヤ２０ａは歯欠ギヤ３１の歯欠部３１ａ
と対向しており、言い換えれば、テープ走行方向
が次に切り換わる際正転遊星ギヤ２０ｂには歯欠
ギヤ３１の歯部が対向しており遊星ギヤ取付用シ
ーソ片１０が回動した際にはすぐに噛合可能な状
態にあり、すなわちテープ右方向走行状態のとき
にはテープ左方向走行状態への切換えがスタンバ
イ状態になつていると言うことができる。従つて
テープ走行方向切換えはキヤプスタン６の回転方
向を反転するだけでただちに行なうことができる
ものである。

なお、以上の説明では可動基板１１が後退して
いる第１図の状態を停止状態として説明したが、
ようするに正転・逆転遊星ギヤ２０ａ，２０ｂと
シーソ式ヘツド基板２８を切り換え制御する歯欠
ギヤ３１との関連を断とした状態であり、これ
は、正転・逆転用のリール受部材１７ａ，１７
ｂ、キヤプスタン６の回転方向によりシーソ式ヘ
ツド基板２８が誤作動して切り換わらないように
シーソ式ヘツド基板２８を切り換えるための歯欠
ギヤ３１と正転・逆転遊星ギヤ２０ａ，２０ｂと
の噛合を断とするとともにピンチローラ２４をテ
ープから離すため可動基板１１を後退させた状態
であり、この状態において図示しない周知の手段
により、一時停止，早送り，巻戻し等を行なうこ
とができることは言うまでもない。

以上述べたようにこの考案は固定基板に摺動自在
に配それた可動基板上の中心部にピンチローラを
両側に磁気ヘツドを備えた回動自在のヘツド基板
と、正逆回転するキヤプスタンと一体の第１の回
転体と、キヤプスタンの中心を回動支点としたシ
ーソ片と、該シーソ片上に回転可能に設けられか
つ上記第１の回転体に噛合する正転中間車と逆転
中間車との２個の遊星回転体と、該遊星回転体の
正転・逆転中間車のいずれか一方に選択的に噛合
して回転する正転・逆転用の巻取リール受部材、
前記可動基板上に配され前記遊星回転体の他方と
噛合して回動せしめる係合部を有する第２の回転
体と、第２の回転体の係合部に係合し上記遊星回
転体の回動に応じて前記ヘツド基板を回動動作せ
しめる切換部材とを具備し、正転磁気テープ走行
時にはキヤプスタンを正転磁気テープ駆動方向へ
回転させ、前記第１の回転体と遊星回転体の正転
中間車とによる回転車同志の食い込み回転力で前
記シーソ片をキヤプスタンの正転回転方向へ回動
させ、前記遊星回転体の正転中間車を正転用巻取
リール受部材に噛合させると共に前記第２の回転
体の回転力で前記ヘツド基板を前記切換部材を介
して正転方向へ回動させて磁気テープを正転側へ
巻取らせ、また逆転磁気テープ走行時にはキヤプ
スタンを逆転磁気テープ駆動方向へ回転させて前
記第１の回転体と遊星回転体の逆転中間車を逆回
転させ、その回転力で前記シーソ片を逆方向に回
動させ前記逆転中間車を逆転用巻取リール受部材
に噛合させると共に第２の回転体の回転力で前記
ヘツド基板を前記切換部材を介して逆転方向へ回
動させて磁気テープを逆転側へ巻取らせるように
したので、キヤプスタンの回転力を有効に利用し
てその回転方向に従つて確実、且つ極めて敏速に
ヘツド基板を切り換えることができ、プランジヤ
等の電力消費を伴なう装置などを用いる必要もな
く部品数も少なく構成が簡単で小型化が可能であ
る等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図はいずれも本考案の一実施例を示すもので、
第１図はオートリバース機構の停止状態を示す平
面照図、第２図は第１図におけるＡ−A′線に沿
う拡大断面図、第３図は遊星ギヤ機構の拡大断面
図、第４図ａは遊星ギヤ機構とその近傍部の斜視
図、第４図ｂは可動基板とシーソ式ヘツド基板と
の組合せ構成を示す斜視図、第４図ｃは本考案の
オートリバース機構にマイクロカセツトを装着し
た状態を示す斜視図、第５図はテープ右方向走行
状態を示す平面図、第６図はテープ右方向走行状
態よりテープ左方向走行状態に切り換わる途中の
状態を示す平面図、第７図ａはテープ左方向走行
状態を示す平面図、第７図ｂは第７図ａにおける
Ｂ−B′線に沿う拡大断面図である。 １……固定基板、５……フライホイール、６…
…キヤプスタン、６ａ……第１のギヤ、１０……
シーソ片、１１……可動基板、１７ａ，１７ｂ…
…正転・逆転用のリール受部材、１８ａ，１８ｂ
……リールギヤ、２０ａ，２０ｂ……正転・逆転
遊星ギヤ、２２……フリクシヨン機構、２４……
ピンチローラ、２５……支軸、２６ａ，２６ｂ…
…磁気ヘツド、２８……シーソ式ヘツド基板、３
１……第２のギヤ（歯欠ギヤ）、３４……切換部
材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 固定基板に摺動自在に配それた可動基板上の中
   心部にピンチローラを両側に磁気ヘツドを備えた
   回動自在のヘツド基板と、正逆回転するキヤプス
   タンと一体の第１の回転体と、キヤプスタンの中
   心を回動支点としたシーソ片と、該シーソ片上に
   回転可能に設けられかつ上記第１の回転体に噛合
   する正転中間車と逆転中間車との２個の遊星回転
   体と、該遊星回転体の正転・逆転中間車のいずれ
   か一方に選択的に噛合して回転する正転・逆転用
   の巻取リール受部材、前記可動基板上に配され前
   記遊星回転体の他方と噛合して回動せしめる係合
   部を有する第２の回転体と、該第２の回転体の係
   合部に係合し上記遊星回転体の回動に応じて前記
   ヘツド基板を回動動作せしめる切換部材とを具備
   し、正転磁気テープ走行時にはキヤプスタンを正
   転磁気テープ駆動方向へ回転させ、前記第１の回
   転体と遊星回転体の正転中間車とによる回転車同
   志の食い込み回転力で前記シーソ片をキヤプスタ
   ンの正転回転方向へ回動させ、前記遊星回転体の
   正転中間車を正転用巻取リール受部材に噛合させ
   ると共に前記第２の回転体の回転力で前記ヘツド
   基板を前記切換部材を介して正転方向へ回動させ
   て磁気テープを正転側へ巻取らせ、また逆転磁気
   テープ走行時にはキヤプスタンを逆転磁気テープ
   駆動方向へ回転させて前記第１の回転体と遊星回
   転体の逆転中間車を逆回転させ、その回転力で前
   記シーソ片を逆方向に回動させ前記逆転中間車を
   逆転用巻取リール受部材に噛合させると共に第２
   の回転体の回転力で前記ヘツド基板を前記切換部
   材を介して逆転方向へ回動させて磁気テープを逆
   転側へ巻取らせるようにしたことを特徴とするオ
   ートリバース式テープレコーダ。