JPS6223265Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、モータ本体の内部の配置された励磁
コイルが装着されているステータ基板部と、モー
タ本体の外部に配置されたモータ駆動用回路部品
が取付けられている駆動回路部と、これらのステ
ータ基板部と駆動回路部との間に介在しているリ
ード部とをそれぞれ有するフレキシブルプリント
基板を具備し、上記リード部が上記ステータ基板
部と上記駆動回路部とを結線している所定の回路
パターンを有する偏平型ブラシレスモータの取付
け構造において、上記リード部がＵ字状に形成さ
れると共に、このＵ字状の撓み状態を保持するた
めにこのＵ字状部分の上記駆動回路部側の端部の
近傍において上記フレキシブルプリント基板をモ
ータ取付基台に対して固定保持している固定部を
有することを特徴とする偏平型ブラシレスモータ
の取付け構造に関するものである。

ロータマグネツトとステータの励磁コイルとが
軸方向に対向している偏平ブラシレスモータで
は、励磁コイルがスピーカのボイスコイルのよう
に働き、しかもスイツチング電流を流すので、振
動及びこれに伴う騒音が生じ易い。特に、コイル
が装着されたステータ基板をコアレスタイプに
し、またこのステータ基板をフレキシブルプリン
ト基板で構成する場合には、振動、騒音が特に大
きくなる欠点がある。

本考案は上述の問題点にかんがみてなされたも
のであつて、ステータ基板として用いられるフレ
キシブルプリント基板を有効に利用して振動、騒
音を低減するようにしている。

以下本考案の一実施例を図面を参照して説明す
る。

第１図は２相スイツチングタイプのブラシレス
モータの縦断面図、第２図は第１図のコイル基板
１９の平面図、第３図はコイル基板１９に取付け
られるICの平面図、第４図はモータがシヤーシ
３７に取付けられた状態の部分断面図をそれぞれ
示している。

第１図に示すように、円形のステータ基板１の
中央には円筒状のスリーブ２がかしめ固定されて
いる。このスリーブ２の中心穴の上下端部分には
焼結金属の含油軸受３，４が圧入されている。こ
のステータ基板１のスリーブ２に取付けられた軸
受３，４によつて軸６を備えるロータ７が回転自
在に支持されている。

軸６の一端には、真鍮のボス８を介して円板状
のロータヨーク９が固定されている。このロータ
ヨーク９はプレス部品によつて形成されている。
またロータヨークの表面には、リング状の補助ヨ
ーク１７を介して扇形のＮ，Ｓ複数対のマグネツ
ト１６が接着固定されている。このマグネツト１
６と近接対向してステータ２０が固定側に配置さ
れている。このステータ２０はコイル基板１９及
びＡ相とＢ相とから成る励磁コイル２１から構成
されている。コイル基板１９は、フレキシブルプ
リント基板で構成され、スペーサ２２を介してス
テータ基板１に固定されている。コイル基板１９
の表面側には回路パターンが形成され、この回路
パターン１８によつて第２図のように励磁コイル
２１のリード端子が結線されると共に、コイル基
板１９はモータ本体の外部に引き出されて、そこ
にモータ駆動用回路素子２６及びIC２７がそれ
ぞれ装着されている。

ステータ２０のコイル２１と所定の間隔を隔て
て円板状バツクヨーク１０がロータ７と共に回転
するようにボス８の上端部に取付けられている。
なおバツクヨーク１０はマグネツト１６の吸引力
によつてロータ７のボス８に固着される。モータ
本体が組立てられた状態では、軸６にワツシヤ１
４，１５が挿通され、また軸受３，４を保持して
いるスリーブの両端部に合成樹脂のキヤツプ部材
１１，１２が嵌め込まれる。更に軸６の先端側に
はプーリー１３が装着される。

第１図のモータには、第４図に示すようにケー
ス３３が取付けられ、例えば、テープレコーダの
シヤーシ３７にクツシヨンシート３６を介して取
付けられる。またコイル基板１９はモータケース
３３の端子導出口のゴムブラケツト３８のスリツ
トを通して外部に導出される。コイル基板１９は
スペーサ３４を介してシヤーシ３７に固定され
る。このときコイル基板１９の取付け穴４０にビ
ス３５を挿通させた状態で基板１９が固定される
ので、基板１９のリード部３９が第４図にＵ字状
に撓められた状態に基板１９が保持される。

Ｕ字状に撓められたリード部３９は、モータの
振動、騒音を吸収させるために極めて効果的に働
く。即ち、本実施例のモータは、第１図のよう
に、マグネツト１６とバツクヨーク１０との間の
磁界中にコイル２１が薄いフレキシブルプリント
基板上に配置され、またスイツチング電流がコイ
ルに流されるので、スピーカのボイスコイルと同
じ作用によつて振動騒音が生じ易い。しかし第４
図に示すように、Ｕ字状の撓み部分を形成し、こ
の撓み部分の弾性復元力でもつて基板１９に常に
一方方向から応力を与えれば、振動は極めて効果
的に抑制される。また発生した振動はＵ字状部の
弾性でもつて効果的に減衰及び吸収される。

基板１９の回路部分１９ａには、第１図に示す
ように駆動回路素子２６及びIC２７が取付けら
れる。回路部分１９ａの先端側には、第２図に示
すように複数のコネクタ端子３０が形成されてい
る。これらのコネクタ端子３０は、電源、接地及
びサーボ電圧入力、正逆切換信号等を回路部に供
給または外部に導出するために用いられる。基板
１９の回路部分１９ａの先端側は、第３図に示す
モータ駆動用IC２７の放熱フイン２８に接着固
定される。従つて、基板１９がフレキシブルプリ
ント基板で構成されていても、コネクタ端子部を
補強することができる。コネクタ端子部は放熱フ
イン２８と共にコネクタに挿入される。従つてコ
ネクタ端子部を補強するための余分な部品は不要
である。

なお基板１９の端子３０の側にIC２７の放熱
フイン２８を接着することは電気絶縁上好ましく
ないので、IC２７は他の回路素子２６と同じ側
に取付けられる。このためIC２７の端子２９
は、第１図に示すように、基板１９の部品面から
パターン面に挿通され、第２図のようにパターン
１８にハンダ固定される。

本考案は、上述のように、フレキシブルプリン
ト基板のリード部により形成したＵ字状部分によ
つて、偏平形ブラシレスモータ特有のモータ本体
の振動を抑制するようにしたから、簡単な構造で
以て上記振動及びこれに伴う騒音を極めて効果的
に防止することが出来る。特に、上記Ｕ字状部分
の駆動回路部側の端部の近傍においてフレキシブ
ルプリント基板をモータ取付基台に対して固定保
持する固定部を設けたので、上記Ｕ字状部分がモ
ータ本体と上記固定部との間に位置することにな
り、このために、Ｕ字状部分の所定形状の保持
と、駆動回路部への振動の伝達の阻止とをそれぞ
れ効果的に達成することが出来、従つて上記振動
及びこれに伴う騒音を一層効果的に防止すること
が出来る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであつて、
第１図は２相スイツチングタイプのブラシレスモ
ータの縦断面図、第２図は第１図のコイル基板の
平面図、第３図は第２図のコイル基板に取付けら
れるICの平面図、第４図はモータがシヤーシに
取付けられた状態の部分断面図である。 なお図面に用いられた符号において、７……ロ
ータ、１６……マグネツト、１９……コイル基板
（フレキシブルプリント基板）、２１……励磁コイ
ル、３７……シヤーシ（モータ取付基台）、３９
……リード部、である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. モータ本体の内部の配置された励磁コイルが装
   着されているステータ基板部と、モータ本体の外
   部に配置されたモータ駆動用回路部品が取付けら
   れている駆動回路部と、これらのステータ基板部
   と駆動回路部との間に介在しているリード部とを
   それぞれ有するフレキシブルプリント基板を具備
   し、上記リード部が上記ステータ基板部と上記駆
   動回路部とを結線している所定の回路パターンを
   有する偏平型ブラシレスモータの取付け構造にお
   いて、上記リード部がＵ字状に形成されると共
   に、このＵ字状の撓み状態を保持するためにこの
   Ｕ字状部分の上記駆動回路部側の端部の近傍にお
   いて上記フレキシブルプリント基板をモータ取付
   基台に対して固定保持している固定部を有するこ
   とを特徴とする偏平型ブラシレスモータの取付け
   構造。