JPS6223008B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6223008B2
JPS6223008B2 JP11151878A JP11151878A JPS6223008B2 JP S6223008 B2 JPS6223008 B2 JP S6223008B2 JP 11151878 A JP11151878 A JP 11151878A JP 11151878 A JP11151878 A JP 11151878A JP S6223008 B2 JPS6223008 B2 JP S6223008B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chloride
reaction
phosgene
solution
aromatic polyester
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP11151878A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5538824A (en
Inventor
Hajime Mori
Katsuhisa Kamyama
Katsuhiko Nakamura
Katsuyuki Sakata
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Kasei Corp filed Critical Mitsubishi Kasei Corp
Priority to JP11151878A priority Critical patent/JPS5538824A/ja
Priority to US06/068,067 priority patent/US4260731A/en
Priority to CA334,620A priority patent/CA1133185A/en
Publication of JPS5538824A publication Critical patent/JPS5538824A/ja
Publication of JPS6223008B2 publication Critical patent/JPS6223008B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は芳香族ポリエステルポリカーボネート
の製造法に関するものである。詳しくは、機械的
性質、熱安定性、耐薬品性、透明性等の諸性質が
すぐれ、溶融成形加工に好適な芳香族ポリエステ
ルポリカーボネートを工業的に有利に製造する方
法に関するものである。 芳香族ポリエステルポリカーボネートを製造す
る方法として、2,2―ビス(4―ヒドロキシフ
エニル)プロパン、すなわちビスフエノールAと
テレフタロイルクロリドとホスゲンとを原料とし
て、ピリジンを含有する有機溶媒中で、均一系で
反応させる方法が知られている。(特開昭52―
128992) しかしながら、この方法によるときは、酸結合
剤として使用するピリジンが、水溶性でその沸点
が水の沸点に近いために水との分離が容易でな
く、上記した反応において生成したピリジン塩酸
塩からアルカリ水溶液を用いてピリジンを遊離さ
せて回収しようとしても、完全に回収することは
困難であつて損失が大きく、また悪臭による作業
環境の悪化を招く等、工業的に充分満足し得るも
のとはいえなかつた。 そこで本発明者らは、この問題を解決するため
に、ピリジンのごとき酸結合剤を使用することな
く、それに代えてカセイアルカリ水溶液を使用す
る界面反応を利用することにより工業的に有利に
芳香族ポリエステルポリカーボネートを製造する
方法を見出し、すでに出願した。 しかしながら、この方法によつて製造された芳
香族ポリエステルポリカーボネートは、軟化温度
が高く、溶融粘度も高いため成形性の点で必ずし
も満足すべきものではなかつた。例えば、射出成
形によつて成形品を製造する場合、高い成形温
度、金型温度および射出圧力を必要とするが、高
い温度を採用することは樹脂の熱劣化の原因とな
り、高い射出圧力を採用することは製品の歪の原
因となるなどの不都合があり、しかもコスト高と
なるので、その成形性の改善が望まれていた。 本発明者らは、成形性の改善された芳香族ポリ
エステルポリカーボネートを製造すべく鋭意研究
を重ねた結果、テレフタロイルクロリド類と共に
特定割合のイソフタロイルクロリド類を併用し、
これをビスフエノールAおよびホスゲンと反応さ
せることにより、テレフタロイルクロリド類を単
独で用いて製造した芳香族ポリエステルポリカー
ボネートに比し、溶融温度および溶融粘度が低
く、成形性が大巾に改善され、しかも、機械的性
質、熱安定性、耐薬品性、透明性などの諸性質は
ほとんど差がないことを知得して本発明を完成し
た。 すなわち、本発明は成形性が改善された芳香族
ポリエステルポリカーボネートを、工業的に有利
に製造することを目的とするものであり、その要
旨とするところは、ジヒドロキシジアリール化合
物のアルカリ性水溶液と、テレフタロイルクロリ
ド類およびイソフタロイルクロリド類の混合物の
有機溶媒溶液とを混合して末端―OH基を有する
低分子ポリエステルオリゴマーを得る第1工程、
第1工程で得られた低分子ポリエステルオリゴマ
ーにホスゲンを作用させて末端―OCOCl基を有
する低分子ポリエステルオリゴマーを得る第2工
程、および第2工程で得られた低分子ポリエステ
ルオリゴマーの有機溶媒溶液に、ジヒドロキシジ
アリール化合物のアルカリ性水溶液を作用させて
重縮合を行う第3工程を包含し、かつテレフタロ
イルクロリド類とイソフタロイルクロリド類の混
合物の使用量が、ジヒドロキシジアリール化合物
に対し、モル比で0.5〜0.75であることを特徴と
する芳香族ポリエステルポリカーボネートの製造
法に存する。 本発明を詳細に説明するに、本発明で使用する
ジヒドロキシジアリール化合物としては、一般式
〔〕 〔式中 Xは、
【式】
【式】―O―,―S―, ―SO― または―SO2―で示される2価の基、 Rは、水素原子、1価の炭化水素残基またはハ
ロゲン原子であつて、同種のものであつても異種
のものであつてもよい。 R′は、2価の炭化水素残基を示す。〕 で表わされるジヒドロキシジアリール化合物であ
り、具体的には、 ビス(4―ヒドロキシフエニル)メタン、 1,1―ビス(4―ヒドロキシフエニル)エタ
ン、 2,2―ビス(4―ヒドロキシフエニル)プロ
パン、 2,2―ビス(4―ヒドロキシフエニル)ブタ
ン、 2,2―ビス(4―ヒドロキシフエニル)オク
タン、 ビス(4―ヒドロキシフエニル)フエニルメタ
ン、 2,2―ビス(4―ヒドロキシ―3―メチルフ
エニル)プロパン 1,1―ビス(4―ヒドロキシ―3―第3ブチ
ルフエニル)プロパン、 2,2―ビス(4―ヒドロキシ―3―ブロモフ
エニル)プロパン、 2,2―ビス(4―ヒドロキシ―3,5ジブロ
モフエニル)プロパン 2,2―ビス(4―ヒドロキシ―3,5ジクロ
ロフエニル)プロパンのようなビス(ヒドロキシ
アリール)アルカン類、 1,1―ビス(4―ヒドロキシフエニル)シク
ロペンタン、 1,1―ビス(4―ヒドロキシフエニル)シク
ロヘキサンのようなビス(ヒドロキシアリール)
シクロアルカン類、 4,4′―ジヒドロキシジフエニルエーテル、 4,4′―ジヒドロキシ―3,3′―ジメチルジフ
エニルエーテルのようなジヒドロキシジアリール
エーテル類、 4,4′―ジヒドロキシジフエニルスルフイド、 4,4′―ジヒドロキシ―3,3′―ジメチルジフ
エニルスルフイドのようなジヒドロキシジアリー
ルスルフイド類、 4,4′―ジヒドロキシジフエニルスルホキシ
ド、 4,4′―ジヒドロキシ―3,3′―ジメチルジフ
エニルスルホキシドのようなジヒドロキシジアリ
ールスルホキシド類、 4,4′―ジヒドロキシジフエニルスルホン、 4,4′―ジヒドロキシ―3,3′―ジメチルフエ
ニルスルホンのようなジヒドロキシジアリールス
ルホン類 等があげられる。 これら、ジヒドロキシジアリール化合物のアル
カリ性水溶液を調製するために使用されるアルカ
リとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウムのような苛性アルカリがあげ
られるが、工業的には水酸化ナトリウムを用いる
のがよい。 ジヒドロキシジアリール化合物の濃度は任意に
選ぶことができるが、液量をあまり多くしないこ
とが望ましいことから、飽和濃度付近の濃度を選
ぶのがよい。 テレフタロイルクロリド類としては、テレフタ
ロイルクロリドの他に、その核にハロゲン原子、
アルキル基を有するテレフタロイルクロリド、例
えば2,5―ジクロルテレフタロイルクロリド、
2,5―ジブロムテレフタロイルクロリド、クロ
ルテレフタロイルクロリド、メチルテレフタロイ
ルクロリド、2,5―ジメチルテレフタロイルク
ロリドなどがあげられる。 イソフタロイルクロリド類としては、イソフタ
ロイルクロリドの他にテレフタロイルクロリド類
と同様その核にハロゲン原子、アルキル基を有す
るものであつてもよい。 本発明において、これらテレフタロイルクロリ
ド類とイソフタロイルクロリド類は混合物として
使用されるが、以下該混合物を混合フタロイルク
ロリド類と略称することがある。 これら混合フタロイルクロリド類の溶媒として
使用される有機溶媒としては、水に不溶性のもの
ならばどんなものでもよく、例えば塩化メチレ
ン、クロロホルム、ジクロルエタン、トリクロル
エタン、テトラクロルエタン、1,2―ジクロル
エチレン、ジクロルベンゼンのような塩素化炭化
水素等があげられる。またこれらとジオキサン、
テトラヒドロフラン、アセトフエノン、トルエ
ン、キシレン、シクロヘキサン、アセトン、n―
ヘプタン等の有機溶媒との混合物も使用可能であ
る。 工業的には塩化メチレンを使用するのがよい。 混合フタロイルクロリド類の濃度は使用する溶
媒の種類によつて差があるが、例えば塩化メチレ
ンを使用する場合、1重量%〜飽和濃度、好まし
くは2〜10重量%程度を選ぶのがよい。 テレフタロイルクロリド類とイソフタロイルク
ロリド類との混合比率は、モル比で9:1〜2:
8、好ましくは8:2〜3:7となるようにすれ
ばよい。 イソフタロイルクロリド類の混合量が少なすぎ
ては芳香族ポリエステルポリカーボネートの成形
性の改良が充分ではなく、逆に多すぎる場合は、
芳香族ポリエステルポリカーボネートの機械的性
質が低下するようになるので成形性(流動性)と
機械的性質の両者を勘案して所望の混合比率が適
宜に選択される。 本発明方法の第1工程においては、前記したジ
ヒドロキシジアリール化合物のアルカリ性水溶液
と混合フタロイルクロリド類の有機溶媒溶液とを
混合してエステル化する。 ジヒドロキシジアリール化合物と混合フタロイ
ルクロリド類との混合比率はジヒドロキシジアリ
ール化合物が過剰であることが必要でありモル比
で1:0.5〜0.75、好ましくは1:0.6〜0.7程度を
選ぶのがよい。混合フタロイルクロリド類の比率
が1に近くなると高分子量のオリゴマーを生成す
るようになり、さらに比率が大きくなると、末端
が―OH基のオリゴマーが得られにくくなり、目
的とする芳香族ポリエステルポリカーボネートの
製造が困難となる。逆に混合フタロイルクロリド
類の比率が小さいと未反応のジヒドロキシジアリ
ール化合物が多くなり、後続する第2工程におい
てホスゲンと反応して種々の分子量のオリゴマー
やエステル結合を含まないオリゴマーなどを生成
するので不都合である。 上記両溶液を混合するエステル化は、充分短時
間で行なうことが好ましい。例えば充分な撹拌下
3秒〜5分間、好ましくは5秒〜2分間反応させ
ればよい。 反応液中における滞留時間をあまりに長くとる
と、混合フタロイルクロリド類の加水分解が起つ
たり、高分子量のオリゴマーを生成するおそれが
あるので、充填塔、オリフイス塔、棚段塔、中空
管などのような流通式反応器、ピンミキサーなど
のような瞬間混合機などを使用して、適宜反応時
間を制御するのが好ましい。 反応温度、反応圧力は特に制限はなく、通常の
界面重合の条件が適用できる。 エステル化を終つた反応混合物は、末端―OH
基を有する低分子ポリエステルオリゴマー、副生
塩化アルカリを含有する有機溶媒―水系のエマル
ジヨンである。 本発明においては、第2工程において上記反応
混合物にホスゲンを作用させて末端―OH基を―
OCOCl基に変える。 ホスゲンの使用量は、上記第1工程で使用した
ジヒドロキシジアリール化合物に対し、上記第1
工程で使用した混合フタロイルクロリド類とホス
ゲンとの和としてモル比で1〜3、好ましくは
1.25〜2となるように選ぶのがよい。 ホスゲンの使用量があまりに少いとオリゴマー
の末端―OH基を十分に―OCOCl基に変えること
ができない。逆に多いことは反応自体には特に支
障はないが、未反応ホスゲンの回収が必要とな
り、またホスゲンの分解が多くなつて得策ではな
い。 この第2工程の操作は上記第1工程におけると
同様、充分短時間で行なわれ、例えば充分な撹拌
下3秒〜5分間、好ましくは5秒〜2分間反応さ
せればよい。第2工程においても滞留時間があま
りに長いと、第1工程で製造された低分子量のポ
リエステルオリゴマーのOH基末端とクロロホー
メート末端とが結合して高分子量のオリゴマーを
生成するおそれがあるので、第1工程で製造され
たポリエステルオリゴマーの分子量をあまり変化
させないように、第1工程におけると同様の反応
器を用い、短い滞留時間でホスゲン化を行なうこ
とが好ましい。 かくしてホスゲンを作用させて得られる反応混
合物は、末端―OCOCl基を有する低分子ポリエ
ステルオリゴマーの有機溶媒溶液と主として副生
塩化アルカリを含有する水溶液との混合物であ
る。 本発明においては、次いで第3工程において上
記第2工程で得られた反応混合物にジヒドロキシ
ジアリール化合物のアルカリ水溶液を作用させて
重縮合を行う。上記反応混合物はそのまま使用し
てもよいが、副生塩化アルカリを含む水相を分離
した後第3工程に供給してもよい。 第3工程で使用するジヒドロキシジアリール化
合物としては、前記第1工程で使用したものと同
種のものであつても異種のものであつてもよく、
その使用量は第2工程で得られた―OCOCl基末
端を有するポリエステルオリゴマーの―OCOCl
基に対して当量以上、好ましくは、当量の1.1〜
2倍程度が使用される。当量より少いと重縮合が
十分進まなくなる。逆に多いことは反応自体には
支障はないが、未反応ジヒドロキシジアリール化
合物を洗浄工程で除去する必要があり、洗浄工程
の負担を大きくするので得策ではない。 この第3工程の重縮合に際しては、重合触媒と
して、有機溶媒溶液に対して0.001〜1重量%の
アミン類を使用するのが好ましい。 アミン類としてはトリメチルアミン、トリエチ
ルアミン、トリーn―プロピルアミン、トリ―n
―ブチルアミンのような脂肪族第3級アミンが好
適である。 重合触媒の添加は重縮合反応開始前であればい
つでもよいが、特に第2工程以前に重合触媒を添
加しておくと、第2工程終了後水相を分離する場
合、相分離を容易にする効果があるので好まし
い。 また、重縮合に際しては目的とするポリマーの
重合度に応じてフエノール、P―ターシヤリーブ
チルフエノール、2,6―ジメチルフエノール、
などの分子量調節剤を使用することができる。こ
の分子量調節剤も第2工程以前に添加しても特に
支障はない。 第3工程の重縮合は、撹拌下30分間〜数時間行
えばよく、装置としては撹拌槽などが使用され
る。 反応温度、反応圧力は特に制限はなく、通常の
界面重合の条件が適用できる。 重縮合反応を行つて得た反応混合物は、芳香族
ポリエステルポリカーボネートを含有する有機溶
媒溶液と、主として副生塩化アルカリを含有する
水溶液とからなるので、水相を分離するかまたは
分離することなく、順次水洗浄、酸性水溶液洗浄
および水洗浄する等の精製を行い、得られた精製
有機溶媒溶液から有機溶媒を留去するかあるいは
貧溶媒を加える等の手段によつて芳香族ポリエス
テルポリカーボネートを取得する。 本発明方法によるときは、容易な操作で安定し
て、ジヒドロキシジアリール化合物残基:ベンゼ
ンジカルボン酸残基:カーボネート結合の組成モ
ル比が1:0.33〜0.75:0.67〜0.25程度、ガラス
転移点Tgが165〜195℃程度で、末端カルボキシ
基が10当量/106gポリマー以下と少なく、機械的
性質、熱安定性、耐薬品性、透明性等の諸性質が
すぐれ、しかも成形性が大幅に改善された芳香族
ポリエステルポリカーボネートを製造することが
できるので、工業的に極めて有利である。 以下、実施例によつて本発明を具体的に説明す
るが、本発明はその要旨をこえない限り以下の実
施例に限定されるものではない。 以下の実施例中、〔η〕は、ポリマーの0.6g/
dl塩化メチレン溶液を用い20℃で測定したηspか
ら、式ηsp/c=〔η〕+0.427〔η〕2Cにより算
出した値(固有粘度)であり、Tgは、示差走査
熱分析により求めた値(ガラス転移点)であり、
組成モル比は、赤外線スペクトル分析により―
COO―基1740cm-1および―OCOO―基1770cm-1
のピーク比より求めた値である。 なお、テレフタロイルクロリドおよびイソフタ
ロイルクロリドを、それぞれTPCおよびIPCと略
記した。 実施例 1 TPC2.5KgとIPC2.5Kgとを塩化メチレン95Kgに
溶解した溶液と、ビスフエノールA6Kgとトリエ
チルアミン6gを40の5%(重量)水酸化ナト
リウム溶液に溶かしたビスフエノールAのアルカ
リ水溶液を調製した。 このTPCとIPCとを含有する塩化メチレン溶液
およびビスフエノールAのアルカリ水溶液をそれ
ぞれ24.4Kg/hrおよび16.1Kg/hrの流量で内径4
mm長さ20mのステンレス管に供給した。このステ
ンレス管はコイル状に巻き水槽中に浸漬して冷却
した。更にこの管の入口から8mのところに内径
3mmの管を通してホスゲンを0.6Kg/hrの流量で
供給した。反応液は出口から流出して受器に入る
と直ちに2相分離した。約1時間連続反応させた
ところで反応液を約1採取した。この液は直ち
に2相分離するので、オリゴマーを含有する塩化
メチレン相を250ml採取しこれにP―tert―ブチ
ルフエノール0.25gを加え、1のフラスコ中で
激しく撹拌しながら、ビスフエノールA40gを
3.0%水酸化ナトリウム溶液500gに溶かした溶液
と、トリエチルアミン0.05gとを加え1時間重縮
合反応を行つた。反応温度は26〜30℃であつた。
得られた反応液は静置して2相に分離したのちポ
リマーを含有する塩化メチレン相を常法に従つて
水洗浄、酸洗浄、水洗浄を順次に行い、次いで溶
媒の塩化メチレンを蒸発させて乾固し白色固形樹
脂を得た。 この樹脂は〔η〕が0.76、Tgは180℃であつ
た。また、樹脂中のビスフエノールA残基:テル
フタル酸残基とイソフタル酸残基の和:カーボネ
ート結合のモル比は1:0.58:0.42であつた。 実施例 2 TPCとIPCの等量混合物を塩化メチレンに溶解
して調製した5%(重量)溶液と、ビスフエノー
ルA15部(重量)とトリエチルアミン0.05部を5
%水酸化ナトリウム水溶液100部に溶解して調整
したビスフエノールAのアルカリ性水溶液とを、
実施例1において用いたのと同じ反応管にそれぞ
れ33.5Kg/hrおよび21.6Kg/hrの流量で供給し、
管の途中からホスゲンを1.08Kg/hrの流量で供給
した。 反応器の出口から流出した反応液を10のセト
ラーに導き、連続的に水相と塩化メチレン相に分
離した。 分離した塩化メチレン相は、オーバーフロー型
排出管を有する50のバツフル付撹拌槽(第1重
合槽)へ供給し、同時に、ビスフエノールA35部
を2.5%水酸化ナトリウム水溶液600部に溶解した
溶液60Kg/hrと、P―ターシヤリーブチルフエノ
ールの6%塩化メチレン溶液0.5Kg/hrを供給し
て重縮合反応を行い、オーバフロー管から流出し
た反応液は、第1重合槽と同一仕様の第2重合槽
に導入して重縮合反応を完結させた。 第2重合槽のオーバーフロー管から流出した反
応液を10のセトラーに供給して水相と塩化メチ
レン相に分離し、塩化メチレン相をオーバーフロ
ー型排出管を有する15撹拌槽と10のセトラー
の組合せで、水洗浄、塩酸洗浄および水洗浄を行
つた。洗浄液はそれぞれ塩化メチレン溶液の2重
量倍を用いた。 洗浄を終つた塩化メチレン相を、130℃の蒸気
でジヤケツト加熱したニーダー中に供給し、塩化
メチレンを蒸発させてフレーク状の樹脂を得た。
次いで該樹脂をバツチ式の真空乾燥器を用いて
140℃、10Torrで8時間乾燥した。 かくして得た乾燥フレークを、40mmφのベント
式押出機を用い300℃で押出してチツプ化した。 このチツプを分析したところ、〔η〕が0.63
で、Tgは177℃であり、ビスフエノールA残基:
テレフタル酸残基とイソフタル酸残基の和:カー
ボネート結合のモル比は1:0.45:0.55であつ
た。また、末端カルボキシ基は0.8μ当量/g樹
脂であつた。 このチツプを3.5オンスの射出成形機とASTM
の物性測定片成形用金型を用い、樹脂温度350
℃、射出圧80〜90Kg/cm2、金型温度145℃の条件
で射出成形を行つたところ、良好な成形品が得ら
れた。 実施例 3〜6 下記表に示すTPCとIPCの混合物を用い、実施
例1におけると全く同様にして白色の樹脂を得
た。これらの分析結果を第1表に示す。
【表】 比較例 1 実施例2において、TPCとIPCの混合物の代り
にテレフタロイルクロリドのみを使用した他は実
施例2と全く同様にして反応を行い、フレーク状
の乾燥樹脂を得、チツプ化した。 このチツプを分析したところ〔η〕が0.52で、
Tgが184℃であつた。またビスフエノールA残
基:テレフタル酸残基:カーボネート結合のモル
比は1:0.46:0.54であつた。 このチツプを用い実施例2におけると同様に成
形を行つたところ樹脂の流れが悪くシヨートシヨ
ツトした。良好な形状の成形品を得るには樹脂温
度を385℃に上げて射出圧を100Kg/cm2にする必要
があつた。この時、樹脂温度が高くなつたために
成形品中に一部ヤケの発生がみられた。 比較例 2 TPC2.5KgとIPC2.5Kgとを塩化メチレン45Kgに
溶解した溶液と、ビスフエノールA6Kgとトリエ
チルアミン6gを40の5%(重量)水酸化ナト
リウム溶液に溶解したビスフエノールAのアルカ
リ水溶液を調整した。 このビスフエノールAのアルカリ水溶液と塩化
メチレン及びホスゲンをそれぞれ16.1Kg/hr、
12.2Kg/hr、0.6Kg/hrの流量で内径4mm、長さ
20mのステンレス管に供給した。更にこの管の入
口から8mのところに上記TPCとIPCとを含有す
る塩化メチレン溶液を12.2Kg/hrの流量で供給し
た。このステンレス管はコイル状に巻き全体を水
槽中に浸漬し冷却した。 出口から流出する反応液は乳化し分離が悪く、
約4時間静置後水相と塩化メチレン相が分離し
た。水相中には3500ppmのテレフタル酸とイソ
フタル酸の混合物が含まれており、TPCとIPCの
加水分解があつた。 2相分離して得られたオリゴマーを有する塩化
メチレン相を250ml採取し、実施例1と同様の方
法で重合を行なつた。得られた反応液は乳化し静
置分離不能であつたので、遠心分離機により2相
の分離を行なつた。ポリマーを含有する塩化メチ
レン相を常法に従つて、水洗浄、酸洗浄、水洗浄
を行なつたがいずれの場合も分離は極めて悪く、
また中間層が生成し洗浄精製に多大の労力を要
し、工業生産には好ましいものではなかつた。 最終洗浄後の塩化メチレン相から溶媒の塩化メ
チレンを蒸発させ乾固し、固形ポリマーを得た
が、このポリマーは淡黄色に着色していた。 このポリマーの〔η〕は0.53、ガラス転移点
Tgは162℃であつた。また、未端カルボキシル基
は80μeq/gで熱安定性が悪く、物性低下、着
色が大であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ジヒドロキシジアリール化合物のアルカリ性
    水溶液と、テレフタロイルクロリド類およびイソ
    フタロイルクロリド類の混合物の有機溶媒溶液と
    を混合して末端―OH基を有する低分子ポリエス
    テルオリゴマーを得る第1工程、第1工程で得ら
    れた低分子ポリエステルオリゴマーにホスゲンを
    作用させて末端―OCOC1基を有する低分子ポリ
    エステルオリゴマーを得る第2工程、および第2
    工程で得られた低分子ポリエステルオリゴマーの
    有機溶媒溶液に、ジヒドロキシジアリール化合物
    のアルカリ性水溶液を作用させて重縮合を行う第
    3工程を包含し、かつ第1工程において、テレフ
    タロイルクロリド類とイソフタロイルクロリド類
    の混合物の使用量が、ジヒドロキシジアリール化
    合物に対し、モル比で0.5〜0.75であることを特
    徴とする芳香族ポリエステルポリカーボネートの
    製造法。 2 テレフタロイルクロリド類とイソフタロイル
    クロリド類とのモル比が9:1〜2:8である特
    許請求の範囲第1項記載の芳香族ポリエステルポ
    リカーボネートの製造法。 3 第2工程におけるホスゲンの使用量が、第1
    工程において使用したジヒドロキシジアリール化
    合物に対し、テレフタロイルクロリド類とイソフ
    タロイルクロリド類とホスゲンとの和として、モ
    ル比で1〜3である特許請求の範囲第1項記載の
    芳香族ポリエステルポリカーボネートの製造法。 4 第1工程を3秒間〜5分間で行うことを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載の芳香族ポリエ
    ステルポリカーボネートの製造法。
JP11151878A 1978-09-11 1978-09-11 Production of aromatic polyestercarbonate Granted JPS5538824A (en)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11151878A JPS5538824A (en) 1978-09-11 1978-09-11 Production of aromatic polyestercarbonate
US06/068,067 US4260731A (en) 1978-09-11 1979-08-20 Aromatic polyester-polycarbonate
CA334,620A CA1133185A (en) 1978-09-11 1979-08-27 Aromatic polyester-polycarbonate

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11151878A JPS5538824A (en) 1978-09-11 1978-09-11 Production of aromatic polyestercarbonate

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5538824A JPS5538824A (en) 1980-03-18
JPS6223008B2 true JPS6223008B2 (ja) 1987-05-21

Family

ID=14563343

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11151878A Granted JPS5538824A (en) 1978-09-11 1978-09-11 Production of aromatic polyestercarbonate

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5538824A (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57170924A (en) * 1981-04-15 1982-10-21 Mitsubishi Chem Ind Ltd Preparation of aromatic polyester polycarbonate resin
US4465820A (en) * 1983-06-03 1984-08-14 General Electric Company Copolyestercarbonates
JP4541001B2 (ja) * 2004-02-19 2010-09-08 出光興産株式会社 ポリカーボネート樹脂製造用コモノマー及びその製造方法
JP4663994B2 (ja) * 2004-02-19 2011-04-06 出光興産株式会社 ポリカーボネート共重合体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5538824A (en) 1980-03-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4194038A (en) Poly(ester-carbonates) from dicarboxylic acid chlorides
JPS61130335A (ja) ジメチルマレイミド末端基を有する芳香族ポリエステル、その製造方法及びその使用
JPH0149730B2 (ja)
US3290409A (en) Preparation of polycarbonate resins
EP0028353B1 (en) Process for producing an aromatic polyesterpolycarbonate
JPS6240371B2 (ja)
JPH0662753B2 (ja) ハイドロキノン―ビスフエノール環式コポリカーボネート及びその製造法
CN111187403B (zh) 一种硅氧烷共聚碳酸酯及其制备方法
JPS6325016B2 (ja)
JPS6223008B2 (ja)
JPH032904B2 (ja)
JPS6147162B2 (ja)
JPH06502216A (ja) 高分子量 ハロゲン化ポリカーボネートの製造方法
JPH078905B2 (ja) ハイドロキノン―ビスフエノール環式コポリカーボネートからの線状コポリカーボネート
JPH06239999A (ja) ポリエーテルスルホンを含むエステルの製造方法
JPS6312097B2 (ja)
JPS6221011B2 (ja)
JPH0118939B2 (ja)
JP2722556B2 (ja) 芳香族ポリカーボネートの製造方法
JPH0757793B2 (ja) 芳香族ポリカーボネートの製造方法
JPS5922734B2 (ja) 共重合型難燃性ポリカ−ボネ−トの製造方法
JPH05170894A (ja) 芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法
JPS5938232A (ja) 芳香族ポリエステルポリカ−ボネ−トの製造法
NL8203707A (nl) Werkwijze voor de bereiding van polyesterpolycarbonaat.
JPS62297319A (ja) ポリカ−ボネ−ト樹脂の製造方法