JP2722556B2 - 芳香族ポリカーボネートの製造方法 - Google Patents
芳香族ポリカーボネートの製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は芳香族ポリカーボネートの製造方法に関し、
さらに詳しくは高温における成型時に着色の少ない芳香
族ポリカーボネートを製造する方法に関する。
さらに詳しくは高温における成型時に着色の少ない芳香
族ポリカーボネートを製造する方法に関する。
従来、芳香族ポリカーボネートの製造方法として、二
価のフェノールのアルカリ水溶液とホスゲンとを有機溶
剤の存在下で反応させて、クロロホルメート基を含有す
る低分子量のポリカーボナートオリゴマーを形成し、次
いで該オリゴマーを高乳化状態に形成維持し重合させる
ことにより高分子量の芳香族ポリカーボネートを製造す
る方法が知られている(特公昭37−2198号公報)。この
方法は高分子量の芳香族ポリカーボネートを迅速に形成
する利点を有する反面、極めて安定な乳化状態を形成す
るため、反応終了後のポリマー溶液から不純物を除去す
るための分離精製に多大の労力を要し、さらにたとえ十
分精製したとしても得られるポリマーは熱安定性が悪
く、高温成型時に着色するため成型条件が制限されてい
る。
価のフェノールのアルカリ水溶液とホスゲンとを有機溶
剤の存在下で反応させて、クロロホルメート基を含有す
る低分子量のポリカーボナートオリゴマーを形成し、次
いで該オリゴマーを高乳化状態に形成維持し重合させる
ことにより高分子量の芳香族ポリカーボネートを製造す
る方法が知られている(特公昭37−2198号公報)。この
方法は高分子量の芳香族ポリカーボネートを迅速に形成
する利点を有する反面、極めて安定な乳化状態を形成す
るため、反応終了後のポリマー溶液から不純物を除去す
るための分離精製に多大の労力を要し、さらにたとえ十
分精製したとしても得られるポリマーは熱安定性が悪
く、高温成型時に着色するため成型条件が制限されてい
る。
また、重縮合時に触媒として三級アミンを使用する方
法が知られている(米国特許第3775601号)が、この方
法によれば、通常の撹拌で容易に高分子量の芳香族ポリ
カーボネートを得ることはできるが、三級アミンがクロ
ロホルメートと反応し熱的に不安定なウレタン結合を形
成するため、高温成型時に着色し、色調良好な製品が得
られない。
法が知られている(米国特許第3775601号)が、この方
法によれば、通常の撹拌で容易に高分子量の芳香族ポリ
カーボネートを得ることはできるが、三級アミンがクロ
ロホルメートと反応し熱的に不安定なウレタン結合を形
成するため、高温成型時に着色し、色調良好な製品が得
られない。
本発明は、成型時に着色の少ないポリカーボネートの
製造法を提供するものである。
製造法を提供するものである。
すなわち、本発明の要旨は、二価のフェノールのアル
カリ水溶液とホスゲンとを有機溶剤の存在下で反応させ
て、低分子量のポリカーボネートオリゴマーを形成さ
せ、次いで該オリゴマーを乳化状態に維持し重合させる
ことにより高分子量の芳香族ポリカーボネートを製造す
る方法において、二価のフェノールとホスゲンとの反応
を二価フェノールに対するホスゲンの割合が1.05〜1.4
(モル比)となるように行い、且つ高乳化状態にあるポ
リカーボネートの分子量が所定の値の70%以上になった
時点で、三級アミンを添加し高分子量芳香族ポリカーボ
ネートを形成することを特徴とする芳香族ポリカーボネ
ートの製造方法に存する。
カリ水溶液とホスゲンとを有機溶剤の存在下で反応させ
て、低分子量のポリカーボネートオリゴマーを形成さ
せ、次いで該オリゴマーを乳化状態に維持し重合させる
ことにより高分子量の芳香族ポリカーボネートを製造す
る方法において、二価のフェノールとホスゲンとの反応
を二価フェノールに対するホスゲンの割合が1.05〜1.4
(モル比)となるように行い、且つ高乳化状態にあるポ
リカーボネートの分子量が所定の値の70%以上になった
時点で、三級アミンを添加し高分子量芳香族ポリカーボ
ネートを形成することを特徴とする芳香族ポリカーボネ
ートの製造方法に存する。
以下、本発明を更に詳しく説明する。
本発明で使用される二価フェノールとは、ビス(4−
ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン(以下、ビスフェノールAと称す)、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)フェニルエタン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)
プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチ
ルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−
3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン
のようなビス(ヒドロキシアリール)アルカン類、1,1
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,
1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シ
クロヘキサンのようなビス(ヒドロキシアリール)シク
ロアルカン類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテ
ル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′ジメチルジフェニルエ
ーテルのようなジヒドロキシジアリールエーテル類、4,
4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4′−ジヒ
ドロキシ−3,3′ジメチルジフェニルスルフィドのよう
なジヒドロキシジアリールスルフィド類、4,4′−ジヒ
ドロキシジフェニルスルホキシド、4,4′−ジヒドロキ
シ−3,3′ジメチルジフェニルスルホキシドのようなジ
ヒドロキシジアリールスルホキシド類、4,4′−ジヒド
ロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシ−3,
3′ジメチルジフェニルスルホンのようなジヒドロキシ
ジアリールスルホン類等があげられる。これらは単独で
または2種以上混合して使用されるが、フロログリシ
ン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、α,α′,α″−トリス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼンのような3官
能性化合物を適当量併用し分岐型ポリカーボネートとす
ることもできる。
ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン(以下、ビスフェノールAと称す)、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)フェニルエタン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)
プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチ
ルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−
3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン
のようなビス(ヒドロキシアリール)アルカン類、1,1
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,
1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シ
クロヘキサンのようなビス(ヒドロキシアリール)シク
ロアルカン類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテ
ル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′ジメチルジフェニルエ
ーテルのようなジヒドロキシジアリールエーテル類、4,
4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4′−ジヒ
ドロキシ−3,3′ジメチルジフェニルスルフィドのよう
なジヒドロキシジアリールスルフィド類、4,4′−ジヒ
ドロキシジフェニルスルホキシド、4,4′−ジヒドロキ
シ−3,3′ジメチルジフェニルスルホキシドのようなジ
ヒドロキシジアリールスルホキシド類、4,4′−ジヒド
ロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシ−3,
3′ジメチルジフェニルスルホンのようなジヒドロキシ
ジアリールスルホン類等があげられる。これらは単独で
または2種以上混合して使用されるが、フロログリシ
ン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、α,α′,α″−トリス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼンのような3官
能性化合物を適当量併用し分岐型ポリカーボネートとす
ることもできる。
これらの二価フェノールはアルカリ水溶液に溶解分散
させて使用される。アルカリとしては水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、特に水
酸化ナトリウムが好ましい。溶解分散させる二価フェノ
ールとアルカリのモル比は1:1.5〜3.5が好ましく、水溶
液中の二価フェノールの濃度は5〜15重量%が好まし
い。二価フェノールの酸化着色を防止するために、酸化
防止剤として亜硫酸ナトリウム、亜二チオン酸ナトリウ
ム等の還元剤を添加しても良い。
させて使用される。アルカリとしては水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、特に水
酸化ナトリウムが好ましい。溶解分散させる二価フェノ
ールとアルカリのモル比は1:1.5〜3.5が好ましく、水溶
液中の二価フェノールの濃度は5〜15重量%が好まし
い。二価フェノールの酸化着色を防止するために、酸化
防止剤として亜硫酸ナトリウム、亜二チオン酸ナトリウ
ム等の還元剤を添加しても良い。
ホスゲン化反応、重縮合反応で使用される有機溶剤
は、水に対して実質的に不溶でかつ反応に対して不活性
であり、しかもポリカーボネートを溶解する有機溶剤で
ある。具体的には、塩化メチレン、クロロホルム、ジク
ロルエタン、テトラクロルエタン等の塩素化脂肪族炭化
水素、クロルベンゼン、ジクロルベンゼン、クロルトル
エン等の塩素化芳香族炭化水素などがあげられる。ま
た、これらとジオキサン、テトラヒドロフラン、トルエ
ン、シクロヘキサン、n−ヘプタン等の有機溶剤との混
合物も使用可能であるが、工業的には塩化メチレンが好
ましい。
は、水に対して実質的に不溶でかつ反応に対して不活性
であり、しかもポリカーボネートを溶解する有機溶剤で
ある。具体的には、塩化メチレン、クロロホルム、ジク
ロルエタン、テトラクロルエタン等の塩素化脂肪族炭化
水素、クロルベンゼン、ジクロルベンゼン、クロルトル
エン等の塩素化芳香族炭化水素などがあげられる。ま
た、これらとジオキサン、テトラヒドロフラン、トルエ
ン、シクロヘキサン、n−ヘプタン等の有機溶剤との混
合物も使用可能であるが、工業的には塩化メチレンが好
ましい。
生成するポリカーネートの分子量を調節するために、
一般に一官能性の化合物が分子量調節剤として使用され
る。具体的には、フェノール、p−クレゾール、p−第
三ブチルフェノール等の一価フェノール、それらのクロ
ロホルメート、安息香酸クロライド、p−トルイル酸ク
ロライド等の芳香族一価カルボン酸クロライドなどがあ
げられる。
一般に一官能性の化合物が分子量調節剤として使用され
る。具体的には、フェノール、p−クレゾール、p−第
三ブチルフェノール等の一価フェノール、それらのクロ
ロホルメート、安息香酸クロライド、p−トルイル酸ク
ロライド等の芳香族一価カルボン酸クロライドなどがあ
げられる。
ホスゲンを導入してのホスゲン化反応により低分子量
のポリカーボネートを得る方法としては、従来よりよく
知られている方法が採用できる。例えば、二価のフェノ
ールのアルカリ水溶液と非混和性有機溶剤の撹拌下ホス
ゲンを導入し反応させる方法(特公昭37−2198)、二価
のフェノールのアルカリ水溶液と有機溶剤を管型反応器
に導入し、混相流を形成せしめ、これにホスゲンを導入
し反応させる方法(特公昭46−21460)、二価のフェノ
ールが特定の濃度となる様に、アルカリ水溶液、有機溶
剤、ホスゲンを、冷却された循環反応混合物に供給反応
させる方法(特開昭62−267324)、等の方法より低分子
量のポリカーボネートを得ることが可能である。導入す
るホスゲンは液状、ガス状または有機溶媒溶液のいずれ
の状態であってもよい。その量は、二価フェノールに対
して、通常モル比で1.05〜1.4程度である。また、分子
量を調節するための一官能性の化合物は、このホスゲン
化反応に添加しても良いが、一官能性の化合物とホスゲ
ンの反応により生成低分子化合物が成型時のガス発生や
金型汚染の原因となるのでホスゲン化反応終了後、また
は、重縮合反応中に添加することが望ましい。
のポリカーボネートを得る方法としては、従来よりよく
知られている方法が採用できる。例えば、二価のフェノ
ールのアルカリ水溶液と非混和性有機溶剤の撹拌下ホス
ゲンを導入し反応させる方法(特公昭37−2198)、二価
のフェノールのアルカリ水溶液と有機溶剤を管型反応器
に導入し、混相流を形成せしめ、これにホスゲンを導入
し反応させる方法(特公昭46−21460)、二価のフェノ
ールが特定の濃度となる様に、アルカリ水溶液、有機溶
剤、ホスゲンを、冷却された循環反応混合物に供給反応
させる方法(特開昭62−267324)、等の方法より低分子
量のポリカーボネートを得ることが可能である。導入す
るホスゲンは液状、ガス状または有機溶媒溶液のいずれ
の状態であってもよい。その量は、二価フェノールに対
して、通常モル比で1.05〜1.4程度である。また、分子
量を調節するための一官能性の化合物は、このホスゲン
化反応に添加しても良いが、一官能性の化合物とホスゲ
ンの反応により生成低分子化合物が成型時のガス発生や
金型汚染の原因となるのでホスゲン化反応終了後、また
は、重縮合反応中に添加することが望ましい。
本発明においては、ホスゲン化反応によってクロロホ
ルメート基を含有する低分子量のポリカーボネートオリ
ゴマーを形成させ、次いで反応生成物を乳化状態にし、
この乳化状態を維持しながら該低分子量のポリカーボネ
ートオリゴマーを重縮合して高分子量のポリカーボネー
トにする。反応媒体を乳化状態にするにあたり、低分子
量のポリカーボネートオリゴマーは、ホスゲン化反応の
反応混合物としてそのまま使用することも、また、ホス
ゲン化反応の反応混合物を静置または遠心分離により水
相を除去し、得られた低分子量のポリカーボネートオリ
ゴマーの有機溶剤溶液に、新たに水およびアルカリを添
加して使用することもできる。
ルメート基を含有する低分子量のポリカーボネートオリ
ゴマーを形成させ、次いで反応生成物を乳化状態にし、
この乳化状態を維持しながら該低分子量のポリカーボネ
ートオリゴマーを重縮合して高分子量のポリカーボネー
トにする。反応媒体を乳化状態にするにあたり、低分子
量のポリカーボネートオリゴマーは、ホスゲン化反応の
反応混合物としてそのまま使用することも、また、ホス
ゲン化反応の反応混合物を静置または遠心分離により水
相を除去し、得られた低分子量のポリカーボネートオリ
ゴマーの有機溶剤溶液に、新たに水およびアルカリを添
加して使用することもできる。
重合反応を乳化状態で行うにあたり、良好な乳化状態
を維持するために反応混合液中の水相と有機相の比率
は、通常体積比で有機相1.0に対し水相0.1〜2.5が好ま
しい。また、有機溶剤中のポリカーボネート濃度は8〜
30重量%好ましくは10〜20重量%である。
を維持するために反応混合液中の水相と有機相の比率
は、通常体積比で有機相1.0に対し水相0.1〜2.5が好ま
しい。また、有機溶剤中のポリカーボネート濃度は8〜
30重量%好ましくは10〜20重量%である。
乳化させる方法としては、高速撹拌する方法、撹拌下
にアルカリ水溶液を添加する方法、等がある。単純な撹
拌機(パドル、プロペラ、タービン、カイ型翼など)を
用いて、回転数を高くして乳化することも可能である
が、乳化の程度に限界がある。従って、本特許の場合の
様に、触媒を実質的に添加する事なく目的とする分子量
のポリカーボネートを得るには、さらに高度の乳化状態
とすることが好ましい。ここでいう高度の乳化状態と
は、たとえば、乳化状態とした後、約2時間以内に所定
の分子量のポリマーが得られる程度の乳化状態である。
この様な、高度の乳化状態を得るための装置としては、
ホモジナイザー、ホモミキサーなどの高速撹拌機、コロ
イドミル、オリフィスミキサー、フロージェットミキサ
ー、超音波乳化機などがあるが、これらは、単純な撹拌
機で得られる液滴径の乳化状態に比べて微細な液滴径の
高度の乳化状態が得られるので特に有効である。本発明
においては、上記の単純な撹拌機による乳化状態、高度
の乳化状態、またはそれらの組合せを適宜使用すること
ができる。
にアルカリ水溶液を添加する方法、等がある。単純な撹
拌機(パドル、プロペラ、タービン、カイ型翼など)を
用いて、回転数を高くして乳化することも可能である
が、乳化の程度に限界がある。従って、本特許の場合の
様に、触媒を実質的に添加する事なく目的とする分子量
のポリカーボネートを得るには、さらに高度の乳化状態
とすることが好ましい。ここでいう高度の乳化状態と
は、たとえば、乳化状態とした後、約2時間以内に所定
の分子量のポリマーが得られる程度の乳化状態である。
この様な、高度の乳化状態を得るための装置としては、
ホモジナイザー、ホモミキサーなどの高速撹拌機、コロ
イドミル、オリフィスミキサー、フロージェットミキサ
ー、超音波乳化機などがあるが、これらは、単純な撹拌
機で得られる液滴径の乳化状態に比べて微細な液滴径の
高度の乳化状態が得られるので特に有効である。本発明
においては、上記の単純な撹拌機による乳化状態、高度
の乳化状態、またはそれらの組合せを適宜使用すること
ができる。
従来公知の方法は、撹拌状態において三級アミンを触
媒として添加し重縮合反応を行なうか或いは上記の様に
して得られた高度の乳化状態において重縮合反応を行な
う。本発明においては、乳化状態にする際には三級アミ
ン等の触媒を実質的に添加する事なく、機械的に高度の
乳化状態とし、高乳化状態にあるポリカーボネートの分
子量が所定の値の70%以上好ましくは80%以上になった
時点で、三級アミンを添加し重縮合反応を完結させる。
媒として添加し重縮合反応を行なうか或いは上記の様に
して得られた高度の乳化状態において重縮合反応を行な
う。本発明においては、乳化状態にする際には三級アミ
ン等の触媒を実質的に添加する事なく、機械的に高度の
乳化状態とし、高乳化状態にあるポリカーボネートの分
子量が所定の値の70%以上好ましくは80%以上になった
時点で、三級アミンを添加し重縮合反応を完結させる。
分子量が所定の値の70%以上になる前に三級アミンを
添加すると、オリゴマーやポリマーに残存するクロロホ
ルメートと三級アミンが反応し熱的に不安定なウレタン
結合を形成しポリマー末端に取り込まれるため、高温に
おける成型時に着色の少ないポリマーが得られない。一
方分子量が所定の値の70%以上、好ましくは80%以上に
なった時点で三級アミンを添加することによりポリマー
に残存するクロロホルメートが無くなるか無視できる量
となるため、ウレタン結合のポリマー末端への取り込み
が無視できるだけでなく、重合液から不純物を除去する
工程におけるポリマー溶液と抽出水の分液性も改善され
るため不純物の少ないポリマーが得られ、高温における
成型時に着色の少ないポリマーを得ることができる。
添加すると、オリゴマーやポリマーに残存するクロロホ
ルメートと三級アミンが反応し熱的に不安定なウレタン
結合を形成しポリマー末端に取り込まれるため、高温に
おける成型時に着色の少ないポリマーが得られない。一
方分子量が所定の値の70%以上、好ましくは80%以上に
なった時点で三級アミンを添加することによりポリマー
に残存するクロロホルメートが無くなるか無視できる量
となるため、ウレタン結合のポリマー末端への取り込み
が無視できるだけでなく、重合液から不純物を除去する
工程におけるポリマー溶液と抽出水の分液性も改善され
るため不純物の少ないポリマーが得られ、高温における
成型時に着色の少ないポリマーを得ることができる。
分子量が所定の値の70%以上となるのは高乳化の程度
によるが通常乳化後5〜60分後であるが、あらかじめ同
じ条件で分子量の経時変化を測定し添加時期を定めれば
よい。
によるが通常乳化後5〜60分後であるが、あらかじめ同
じ条件で分子量の経時変化を測定し添加時期を定めれば
よい。
添加する三級アミンとしては、トリエチルアミン、ト
リ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ジ
エチルアミノピリジン等があるが、洗浄工程での除去の
容易さから工業的にはトリエチルアミンが望ましい。
リ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ジ
エチルアミノピリジン等があるが、洗浄工程での除去の
容易さから工業的にはトリエチルアミンが望ましい。
三級アミンの添加量は、使用する二価フェノールに対
して、0.001〜1.0モル%、好ましくは0.01〜0.5モル%
である。0.001モル%未満では、分液性改善の効果が少
なく、1.0モル%を越えると分液性改善の効果はあるも
のの、洗浄工程に於ける三級アミンの抽出除去に多大の
労力を要し好ましくない。
して、0.001〜1.0モル%、好ましくは0.01〜0.5モル%
である。0.001モル%未満では、分液性改善の効果が少
なく、1.0モル%を越えると分液性改善の効果はあるも
のの、洗浄工程に於ける三級アミンの抽出除去に多大の
労力を要し好ましくない。
三級アミンの添加の際の混合、撹拌方法については特
に限定はなく、重合時の高乳化条件で添加しても良い
が、高乳化したエマルジョンの合一を促進し不純物除去
工程における分液性をより改善するためには、重合時に
比べより緩やかな混合撹拌条件で三級アミンを混合する
ことが望ましい。
に限定はなく、重合時の高乳化条件で添加しても良い
が、高乳化したエマルジョンの合一を促進し不純物除去
工程における分液性をより改善するためには、重合時に
比べより緩やかな混合撹拌条件で三級アミンを混合する
ことが望ましい。
三級アミン添加後は、そのまま撹拌を継続し、目的の
分子量に達した時点で反応を終了する。反応終了後の反
応混合物の水相には、アルカリ金属の水酸化物、炭酸
塩、塩化物、有機相には三級アミン等が大量に含まれて
おり、これを除去するために、反応混合物をそのまま、
または有機溶剤や水で希釈後、静置分離または遠心分離
にて水相と有機相に分離する。その後、有機相に含まれ
る三級アミン、アルカリ成分を塩酸、リン酸等の酸性水
溶液にて抽出除去し、さらに有機相に不純物がなくなる
まで充分に水洗を行い、水洗の終わった有機相から常法
により有機溶剤を除去し固体状の高分子量芳香族ポリカ
ーボネートが得られる。
分子量に達した時点で反応を終了する。反応終了後の反
応混合物の水相には、アルカリ金属の水酸化物、炭酸
塩、塩化物、有機相には三級アミン等が大量に含まれて
おり、これを除去するために、反応混合物をそのまま、
または有機溶剤や水で希釈後、静置分離または遠心分離
にて水相と有機相に分離する。その後、有機相に含まれ
る三級アミン、アルカリ成分を塩酸、リン酸等の酸性水
溶液にて抽出除去し、さらに有機相に不純物がなくなる
まで充分に水洗を行い、水洗の終わった有機相から常法
により有機溶剤を除去し固体状の高分子量芳香族ポリカ
ーボネートが得られる。
〔発明の効果〕 本発明によって得られるポリカーボネートは通常10,0
00〜100,000の平均分子量を有しその成形品はポリカー
ボネート固有の優れた物性を有するだけでなく、高温成
型における熱安定が著しく向上するため着色の少ない成
形品を得ることができるので、従来品に比べその用途範
囲を大きく拡大する利点を有する。
00〜100,000の平均分子量を有しその成形品はポリカー
ボネート固有の優れた物性を有するだけでなく、高温成
型における熱安定が著しく向上するため着色の少ない成
形品を得ることができるので、従来品に比べその用途範
囲を大きく拡大する利点を有する。
以下、実施例にて本発明を具体的に説明するが、本発
明はその要旨を越えない限りこれらに限定されるもので
はない。
明はその要旨を越えない限りこれらに限定されるもので
はない。
実施例中の%はすべて重量%である。
なお、実施例中の平均分子量(Mv)は、ポリマーの0.
6g/dl塩化メチレン溶液を用いて20℃で測定したηspか
ら、式 ηsp/C=〔η〕(1+0.28ηsp) 〔η〕=1.23×10-5Mv0.83 から計算した値である。
6g/dl塩化メチレン溶液を用いて20℃で測定したηspか
ら、式 ηsp/C=〔η〕(1+0.28ηsp) 〔η〕=1.23×10-5Mv0.83 から計算した値である。
また、ポリマー中の窒素量は、三菱化成(株)製全窒
素分析計TN−10型にて測定した値である。
素分析計TN−10型にて測定した値である。
実施例1 ファウドラー翼付き3001反応器を用いてビスフェノー
ルA22.8kgを6%苛性ソーダ167kgに溶解し、150rpmの撹
拌下、塩化メチレン77kgを仕込み、さらにホスゲン11.7
kgを90分かけて反応温度20±1℃で吹き込み、低分子量
のポリカーボネートオリゴマーを生成した。次に分子量
調節剤としてp−第三ブチルフェノール510gを塩化メチ
レン10kgに溶解し仕込み、さらに、6%苛性ソーダ40kg
を加え、To型ホモミキサーを用いて回転数3000rpmで3
分間撹拌し高度の乳化状態とした。次に再びファウドラ
ー翼で撹拌を開始し、約30秒分子量が18000に上昇した
時点で10%トリエチルアミン水溶液100gを添加した。そ
の後、30±1℃で1時間反応を行った。最終分子量は21
500であった。
ルA22.8kgを6%苛性ソーダ167kgに溶解し、150rpmの撹
拌下、塩化メチレン77kgを仕込み、さらにホスゲン11.7
kgを90分かけて反応温度20±1℃で吹き込み、低分子量
のポリカーボネートオリゴマーを生成した。次に分子量
調節剤としてp−第三ブチルフェノール510gを塩化メチ
レン10kgに溶解し仕込み、さらに、6%苛性ソーダ40kg
を加え、To型ホモミキサーを用いて回転数3000rpmで3
分間撹拌し高度の乳化状態とした。次に再びファウドラ
ー翼で撹拌を開始し、約30秒分子量が18000に上昇した
時点で10%トリエチルアミン水溶液100gを添加した。そ
の後、30±1℃で1時間反応を行った。最終分子量は21
500であった。
この反応液に塩化メチレン70kgを加え10分間撹拌した
後撹拌を停止し、水相と有機相を分離した。分離した有
機相に0.1N塩酸50kgを加え15分間撹拌し、トリエチルア
ミン及び、少量残存するアルカリ成分を抽出した後撹拌
を停止し、水相と有機相を分離した。さらに分離した有
機相に純水50kgを加え15分間撹拌した後撹拌を停止し、
水相と有機相を分離した。この操作を抽出排水中の塩素
イオンが検出されなくなるまで(3回)繰り返した。
後撹拌を停止し、水相と有機相を分離した。分離した有
機相に0.1N塩酸50kgを加え15分間撹拌し、トリエチルア
ミン及び、少量残存するアルカリ成分を抽出した後撹拌
を停止し、水相と有機相を分離した。さらに分離した有
機相に純水50kgを加え15分間撹拌した後撹拌を停止し、
水相と有機相を分離した。この操作を抽出排水中の塩素
イオンが検出されなくなるまで(3回)繰り返した。
得られた精製ポリカーボネート溶液をニーダーで粉化
し、乾燥後、押出機(シリンダー温度280℃)でペレッ
ト化した。このペレット中の窒素含有量は、1.5ppmであ
った。
し、乾燥後、押出機(シリンダー温度280℃)でペレッ
ト化した。このペレット中の窒素含有量は、1.5ppmであ
った。
このペレットを射出成形機(日精樹脂工業(株)製FS
80S−12ASE型)を用い280℃で、可塑化後シリンダー内
で15秒滞留させ、厚さ3.2mm、60mm角の見本板を成型し
た。また、可塑化後シリンダー内での滞留時間を5分と
した見本板も成型した。
80S−12ASE型)を用い280℃で、可塑化後シリンダー内
で15秒滞留させ、厚さ3.2mm、60mm角の見本板を成型し
た。また、可塑化後シリンダー内での滞留時間を5分と
した見本板も成型した。
この見本板の色調(YI値)を色差計(スガ試験機
(株)SM−4−CH型)で測定し、表−1の結果を得た。
(株)SM−4−CH型)で測定し、表−1の結果を得た。
15秒滞留のYIが小さいことは定常成型時の色調が良好
であることを示し、15秒滞留と5分滞留のYIの差(ΔY
I)が小さいことは高温における熱安定性が良好である
ことを示す。
であることを示し、15秒滞留と5分滞留のYIの差(ΔY
I)が小さいことは高温における熱安定性が良好である
ことを示す。
実施例2 実施例1と同じ反応器で、ビスフェノールA22.8kgを
6%苛性ソーダ167kgに溶解し、150rpmの撹拌下、塩化
メチレン77kgを仕込み、さらにホスゲン11.7kgを90分か
けて反応温度20±1℃で吹き込んだ。吹き込み終了後撹
拌を停止し、水相と有機相を分離し、低分子量のポリカ
ーボネートオリゴマーを含む有機相を得た。次にこの有
機相に分子量調節剤としてp−第三ブチルフェノール51
0g、塩化メチレン50kgを仕込みを添加し、To型ホモミキ
サーを用いて回転数3000rpmで撹拌しながら、6%苛性
ソーダ60kgを加え、5分間撹拌し高度の乳化状態とし
た。次に再びファウドラー翼で撹拌を開始し、約15分後
分子量が19500に上昇した時点で10%トリエチルアミン
水溶液100gを添加した。その後、30±1℃で1時間反応
を行った。最終分子量は21300、窒素含有量1.1ppmであ
った。
6%苛性ソーダ167kgに溶解し、150rpmの撹拌下、塩化
メチレン77kgを仕込み、さらにホスゲン11.7kgを90分か
けて反応温度20±1℃で吹き込んだ。吹き込み終了後撹
拌を停止し、水相と有機相を分離し、低分子量のポリカ
ーボネートオリゴマーを含む有機相を得た。次にこの有
機相に分子量調節剤としてp−第三ブチルフェノール51
0g、塩化メチレン50kgを仕込みを添加し、To型ホモミキ
サーを用いて回転数3000rpmで撹拌しながら、6%苛性
ソーダ60kgを加え、5分間撹拌し高度の乳化状態とし
た。次に再びファウドラー翼で撹拌を開始し、約15分後
分子量が19500に上昇した時点で10%トリエチルアミン
水溶液100gを添加した。その後、30±1℃で1時間反応
を行った。最終分子量は21300、窒素含有量1.1ppmであ
った。
この反応液を実施例1と同じ方法で精製、粉化、乾燥
後、押出機でペレット化した。
後、押出機でペレット化した。
このペレットを射出成形機を用い実施例1と同じ方法
で色調の評価を行ない、表−1の結果を得た。
で色調の評価を行ない、表−1の結果を得た。
実施例3 5%苛性ソーダ720kgにビスフェノールA100kg、亜二
チオン酸ナトリウム100gを溶解し、ビスフェノールAの
アルカリ水溶液を調整する。このビスフェノールAのア
ルカリ水溶液および塩化メチレンを、それぞれ139kg/H
r、56kg/Hrの流量で、内径6mm長さ20mの管型反応器(二
重管式でジャケット部には冷却水を通し反応器出口の温
度を25℃に保つ)に導入し、これにホスゲンを8.5kg/Hr
の流量で吹き込み連続反応を行った。管型反応器の出口
には1001の撹拌槽を設置し200rpmで撹拌し反応を完結さ
せ、反応成生物は静置分離により速やかに分離し低分子
量のポリカーボネートオリゴマーを含む有機相を得た。
チオン酸ナトリウム100gを溶解し、ビスフェノールAの
アルカリ水溶液を調整する。このビスフェノールAのア
ルカリ水溶液および塩化メチレンを、それぞれ139kg/H
r、56kg/Hrの流量で、内径6mm長さ20mの管型反応器(二
重管式でジャケット部には冷却水を通し反応器出口の温
度を25℃に保つ)に導入し、これにホスゲンを8.5kg/Hr
の流量で吹き込み連続反応を行った。管型反応器の出口
には1001の撹拌槽を設置し200rpmで撹拌し反応を完結さ
せ、反応成生物は静置分離により速やかに分離し低分子
量のポリカーボネートオリゴマーを含む有機相を得た。
上記の低分子量のポリカーボネートオリゴマーを含む
有機相と、p−第三ブチルフェノール1%含む塩化メチ
レンを、それぞれ60kg/Hr、30kg/Hrの流量で、6000rpm
で回転するパイプラインホモミキサー2SL型に導入し、
そこに20ppmの亜二チオン酸ナトリウムを含む5%苛性
ソーダを23kg/Hrの流量で導入し連続的に高度の乳化状
態とした。高乳化状態にある反応混合物は、2槽連続撹
拌槽(各80L容量、ファウドラー翼:180rpm)に連続的に
供給した。2槽連続撹拌槽の二槽目には10%トリエチル
アミン水溶液を30g/Hrで連続的に添加した。一槽目のポ
リマーの分子量は20500、二槽目の分子量は21800、窒素
含有量1.0ppmであった。
有機相と、p−第三ブチルフェノール1%含む塩化メチ
レンを、それぞれ60kg/Hr、30kg/Hrの流量で、6000rpm
で回転するパイプラインホモミキサー2SL型に導入し、
そこに20ppmの亜二チオン酸ナトリウムを含む5%苛性
ソーダを23kg/Hrの流量で導入し連続的に高度の乳化状
態とした。高乳化状態にある反応混合物は、2槽連続撹
拌槽(各80L容量、ファウドラー翼:180rpm)に連続的に
供給した。2槽連続撹拌槽の二槽目には10%トリエチル
アミン水溶液を30g/Hrで連続的に添加した。一槽目のポ
リマーの分子量は20500、二槽目の分子量は21800、窒素
含有量1.0ppmであった。
撹拌槽の第二槽をでた反応液は実施例1と同じ方法で
精製、粉化、乾燥後、押出機でペレット化した。このペ
レットを射出成形機を用い実施例1と同じ方法で色調の
評価を行ない、表−1の結果を得た。
精製、粉化、乾燥後、押出機でペレット化した。このペ
レットを射出成形機を用い実施例1と同じ方法で色調の
評価を行ない、表−1の結果を得た。
実施例4 実施例3と同様にして製造した低分子量のポリカーボ
ネートオリゴマーを含む有機相と、p−第三ブチルフェ
ノールを1%含む塩化メチレンを、それぞれ60kg/Hr、3
0kg/Hrの流量で、4000rpmで回転するパイプラインホモ
ミキサー2SL型に導入し、そこに5%苛性ソーダを23kg/
Hrの流量で導入し連続的に高度の乳化状態とした。高乳
化状態にある反応混合物は、実施例3と同じ2槽連続撹
拌槽に連続的に供給した。2槽連続撹拌槽の二槽目には
10%トリエチルアミン水溶液を30g/Hrで連続的に添加し
た。一槽目のポリマーの分子量は17800、二槽目の分子
量は21700、窒素含有量1.2ppmであった。
ネートオリゴマーを含む有機相と、p−第三ブチルフェ
ノールを1%含む塩化メチレンを、それぞれ60kg/Hr、3
0kg/Hrの流量で、4000rpmで回転するパイプラインホモ
ミキサー2SL型に導入し、そこに5%苛性ソーダを23kg/
Hrの流量で導入し連続的に高度の乳化状態とした。高乳
化状態にある反応混合物は、実施例3と同じ2槽連続撹
拌槽に連続的に供給した。2槽連続撹拌槽の二槽目には
10%トリエチルアミン水溶液を30g/Hrで連続的に添加し
た。一槽目のポリマーの分子量は17800、二槽目の分子
量は21700、窒素含有量1.2ppmであった。
撹拌槽の第二槽をでた反応液は実施例1と同じ方法で
精製、粉化、乾燥後、押出機でペレット化した。このペ
レットを射出成形機を用い実施例1と同じ方法で色調の
評価を行ない、表−1の結果を得た。
精製、粉化、乾燥後、押出機でペレット化した。このペ
レットを射出成形機を用い実施例1と同じ方法で色調の
評価を行ない、表−1の結果を得た。
実施例5 実施例3と同様にして製造した低分子量のポリカーボ
ネートオリゴマーを含む有機相と、p−第三ブチルフェ
ノールを1%含む塩化メチレンを、それぞれ60kg/Hr、3
0kg/Hrの流量で、5000rpmで回転するパイプラインホモ
ミキサーSL型に導入し、そこに6.5%苛性ソーダを18kg/
Hrの流量で導入し連続的に高度の乳化状態とした。高乳
化状態にある反応混合物は、実施例3と同じ2槽連続撹
拌槽に連続的に供給した。2槽連続撹拌槽の二槽目には
10%トリエチルアミン水溶液を30g/Hrで連続的に添加し
た。一槽目のポリマーの分子量は20800、二槽目の分子
量は21500、窒素含有量0.9ppmであった。
ネートオリゴマーを含む有機相と、p−第三ブチルフェ
ノールを1%含む塩化メチレンを、それぞれ60kg/Hr、3
0kg/Hrの流量で、5000rpmで回転するパイプラインホモ
ミキサーSL型に導入し、そこに6.5%苛性ソーダを18kg/
Hrの流量で導入し連続的に高度の乳化状態とした。高乳
化状態にある反応混合物は、実施例3と同じ2槽連続撹
拌槽に連続的に供給した。2槽連続撹拌槽の二槽目には
10%トリエチルアミン水溶液を30g/Hrで連続的に添加し
た。一槽目のポリマーの分子量は20800、二槽目の分子
量は21500、窒素含有量0.9ppmであった。
撹拌槽の第二槽をでた反応液は実施例1と同じ方法で
精製、粉化、乾燥後、押出機でペレット化した。このペ
レットを射出成形機を用い実施例1と同じ方法で色調の
評価を行ない、表−1の結果を得た。
精製、粉化、乾燥後、押出機でペレット化した。このペ
レットを射出成形機を用い実施例1と同じ方法で色調の
評価を行ない、表−1の結果を得た。
比較例1 実施例1と同じ反応器で、ビスフェノールA22.8kgを
6%苛性ソーダ167kgに溶解し、150rpmの撹拌下、塩化
メチレン77kgを仕込み、さらにホスゲン11.7kgを90分か
けて反応温度20±1℃で吹き込み、低分子量のポリカー
ボネートオリゴマーを生成した。次に分子量調節剤とし
てp−第三ブチルフェノール510gを塩化メチレン10kgに
溶解し仕込み、さらに、6%苛性ソーダ40kgを加え、To
型ホモミキサーを用いて回転数3000rpmで3分間撹拌し
高度の乳化状態とした。次に再びファウドラー翼で撹拌
し、30±1℃で2時間反応を行った。最終分子量は2150
0であった。
6%苛性ソーダ167kgに溶解し、150rpmの撹拌下、塩化
メチレン77kgを仕込み、さらにホスゲン11.7kgを90分か
けて反応温度20±1℃で吹き込み、低分子量のポリカー
ボネートオリゴマーを生成した。次に分子量調節剤とし
てp−第三ブチルフェノール510gを塩化メチレン10kgに
溶解し仕込み、さらに、6%苛性ソーダ40kgを加え、To
型ホモミキサーを用いて回転数3000rpmで3分間撹拌し
高度の乳化状態とした。次に再びファウドラー翼で撹拌
し、30±1℃で2時間反応を行った。最終分子量は2150
0であった。
この反応液を実施例1と同じ方法で精製したが、抽出
排水中の塩素イオンが検出されなくなるまで5回の水洗
が必要であった。得られた精製ポリカーボネート溶液を
粉化、乾燥後、押出機でペレット化した。
排水中の塩素イオンが検出されなくなるまで5回の水洗
が必要であった。得られた精製ポリカーボネート溶液を
粉化、乾燥後、押出機でペレット化した。
このペレットを射出成形機を用い実施例1と同じ方法
で色調の評価を行ない、表−1の結果を得た。
で色調の評価を行ない、表−1の結果を得た。
比較例2 実施例1と同じ反応器で、ビスフェノールA22.8kgを
6%苛性ソーダ167kgに溶解し、150rpmの撹拌下、塩化
メチレン77kgを仕込み、さらにホスゲン11.7kgを90分か
けて反応温度20±1℃で吹き込み、低分子量のポリカー
ボネートオリゴマーを生成した。次に分子量調節剤とし
てp−第三ブチルフェノール510gを塩化メチレン10kgに
溶解し仕込み、さらに、6%苛性ソーダ40kg及び、10%
トリエチルアミン水溶液250gを添加し、30±1℃で2時
間反応を行った。最終分子量は21300、窒素含有量15ppm
であった。
6%苛性ソーダ167kgに溶解し、150rpmの撹拌下、塩化
メチレン77kgを仕込み、さらにホスゲン11.7kgを90分か
けて反応温度20±1℃で吹き込み、低分子量のポリカー
ボネートオリゴマーを生成した。次に分子量調節剤とし
てp−第三ブチルフェノール510gを塩化メチレン10kgに
溶解し仕込み、さらに、6%苛性ソーダ40kg及び、10%
トリエチルアミン水溶液250gを添加し、30±1℃で2時
間反応を行った。最終分子量は21300、窒素含有量15ppm
であった。
この反応液を実施例1と同じ方法で精製、粉化、乾燥
後、押出機でペレット化した。
後、押出機でペレット化した。
このペレットを射出成形機を用い実施例1と同じ方法
で色調の評価を行ない、表−1の結果を得た。
で色調の評価を行ない、表−1の結果を得た。
Claims (1)
- 【請求項1】二価のフェノールのアルカリ水溶液とホス
ゲンとを有機溶剤の存在下で反応させて、低分子量のポ
リカーボネートオリゴマーを形成させ、次いで該オリゴ
マーを乳化状態に維持し重合させることにより高分子量
の芳香族ポリカーボネートを製造する方法において、二
価のフェノールとホスゲンとの反応を二価フェノールに
対するホスゲンの割合が1.05〜1.4(モル比)となるよ
うに行い、且つ乳化状態にあるポリカーボネートの分子
量が所定の値の70%以上になった時点で、三級アミンを
添加し高分子量芳香族ポリカーボネートを形成すること
を特徴とする芳香族ポリカーボネートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63287169A JP2722556B2 (ja) | 1988-11-14 | 1988-11-14 | 芳香族ポリカーボネートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63287169A JP2722556B2 (ja) | 1988-11-14 | 1988-11-14 | 芳香族ポリカーボネートの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02133425A JPH02133425A (ja) | 1990-05-22 |
JP2722556B2 true JP2722556B2 (ja) | 1998-03-04 |
Family
ID=17713972
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63287169A Expired - Lifetime JP2722556B2 (ja) | 1988-11-14 | 1988-11-14 | 芳香族ポリカーボネートの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2722556B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2724217B2 (ja) * | 1989-09-22 | 1998-03-09 | 出光石油化学株式会社 | ポリカーボネートオリゴマーの製造方法 |
NL9001887A (nl) * | 1990-08-29 | 1992-03-16 | Gen Electric | Werkwijze voor de continue bereiding van aromatisch polycarbonaat met hoog molecuulgewicht. |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4743676A (en) * | 1987-05-07 | 1988-05-10 | General Electric Company | Method for preparing polycarbonate of controlled molecular weight from aromatic bischloroformate |
-
1988
- 1988-11-14 JP JP63287169A patent/JP2722556B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02133425A (ja) | 1990-05-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
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EXPY | Cancellation because of completion of term |