JPS6222929B2 - - Google Patents

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JPS6222929B2
JPS6222929B2 JP9645583A JP9645583A JPS6222929B2 JP S6222929 B2 JPS6222929 B2 JP S6222929B2 JP 9645583 A JP9645583 A JP 9645583A JP 9645583 A JP9645583 A JP 9645583A JP S6222929 B2 JPS6222929 B2 JP S6222929B2
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JP
Japan
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cobalt
aqueous solution
hydroxide
product
temperature
Prior art date
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Expired
Application number
JP9645583A
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English (en)
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JPS605027A (ja
Inventor
Joji Nabeshima
Hiroshi Kawamata
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Mining Co Ltd filed Critical Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority to JP9645583A priority Critical patent/JPS605027A/ja
Publication of JPS605027A publication Critical patent/JPS605027A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は有機酸に易溶性の水酸化コバルトの製
造方法に関する。 水酸化コバルトは、コバルト電解の際のコバル
ト電解液の濃度調整用または化成品、触媒等の原
料として有用のものであるが、本発明の方法は特
にオクチル酸、ステアリン酸、ナフテン酸、ロジ
ン酸(トール油)等の有機酸に易溶性を示し、例
えばナフテン酸コバルトとして触媒等の原料に供
し得る水酸化コバルトの製造方法に関するもので
ある。 従来水酸化コバルトの製造法としては、 (1) 水酸化ナトリウム水溶液にコバルト塩の水溶
液を添加するか又はコバルト塩の水溶液に水酸
化ナトリウム水溶液を添加する方法、 (2) 硫酸コバルトの水溶液に水酸化アルカリを添
加してPH7〜10の塩基性硫酸塩スラリーとし該
スラリーの水相部の少なくとも50%を排除する
か、または水で置換したのち、再度水酸化アル
カリを添加してPH11〜14に保つことによつて水
酸化コバルトとする方法(特開昭54−77297号
公報)等が提案されている。 しかしながら、上記(1)の方法で得られた水酸化
コバルトは濾過性が悪く、従つて濾別操作時に酸
化されたりして本発明法のような使用目的にそう
製品は得られない。また(2)の方法は工程が3つに
分れて操作が煩雑であり、且つPH11〜14と強アル
カリ性で反応させるため排水等の処理に難がある
など問題点が多い。 本発明の目的は、上記の問題点を解消し簡便な
操作で品質の良い、即ち有機酸に易溶性の水酸化
コバルトの製造法を提供することにある。 この目的を達成するため本願発明者等は鋭意検
討の結果、水酸化コバルトの生成条件の如何によ
つて得られる製品の性状が著るしい変化を見せる
事を知見した。水酸化コバルト生成時の大きな要
因は、先ずコバルト塩水溶液とアルカリ水溶液と
反応させる際のPH値と上記水溶液の反応方式によ
るもの、更に処理温度及び生成した沈殿の滞留時
間等であり、これらの要因を満足すれば確実に、
沈降性、濾過性、耐酸化性等に優れ、通常の有機
酸に容易に溶解する水酸化コバルトが生成される
ことを見出し本発明に到達したものである。 すなわち、本発明の方法は、水にアルカリを加
えて調整したPH8.0〜10.5好ましくは原料が塩化
コバルト水酸液の場合はPH8.0〜9.5、硫酸コバル
トの場合にはPH9.0〜10.5、温度40℃以上好まし
くは60℃以上に保持された少量(反応容器1〜5
の場合200〜500ml)の水溶液に、上記コバルト
塩水溶液とアルカリ水溶液(常温)とを同時に、
反応槽内水溶液のPH及び温度を維持しながら、該
水溶液の底部に吹き込むようにして添加し、生成
物の滞留時間を1時間以上好ましくは7時間以上
とすることを特徴とするものである。 原料が塩化コバルトの場合のPH8.0〜9.5、硫酸
コバルトの場合PH9.0〜10.5が好ましいとする理
由は、これ以下では何れも水酸化コバルトの沈殿
と塩化物ないし塩基性硫酸塩との複塩を一部生成
するからであり、これ以上は何れも生成した水酸
化コバルトが不安定で酸化され易く、且つ濾過性
が不良となるからである。 反応温度を40℃以上好ましくは60℃以上とする
のは、これ以下では、生成物の濾過速度が遅いた
めである。 この反応温度と生成物の濾過速度はほぼ比例す
るので温度は極力高い方が望ましいが、実用上
100℃以下とするのがコストの面から好ましい。 次に、まず反応槽に少量の所定PH値、所定温度
のアルカリ水溶液を用意し、これにコバルト塩の
水溶液と好ましくは水酸化ナトリウム又は水酸化
カリウム等の水溶液とをPH値と温度を保持しつゝ
同時に吹き込むようにして添加するのは、従来法
のように例えば濃厚なアルカリ水溶液に所定濃度
の塩化コバルト水溶液を添加すると局部的に濃厚
な塩化コバルト水溶液とアルカリとの反応が進行
し、正常な水酸化コバルト結晶を生成する以前に
一部他の複塩等を包含する生成物となるためか、
非常に沈降性、濾過性の悪い沈殿が得られるから
である。 こゝで使用するコバルト塩、即ち塩化コバル
ト、硫酸コバルトの水溶液の濃度は希薄なものを
使用する方が品質の良い製品を得るのにより安全
ではあるが、コストの面からは濃厚に過ぎない程
度、即ち塩化コバルトの場合Co濃度50〜200g/
、硫酸コバルトの場合Co濃度50〜100g/の
ものを、同時に添加するアルカリに対して当量あ
るいは当量以下用いるのが好ましい。こゝで添加
するコバルト塩水溶液及びアルカリ水溶液(アル
カリの場合500g/以下が好ましい)があまり
にも濃厚すぎると水酸化コバルトの結晶生長が不
充分のまゝ水酸化物の集落体となり濾過性、耐酸
化性等不良の製品が得られるので注意を要する。 次に反応容器内に生成する水酸化コバルトを、
1時間以上好ましくは7時間以上滞留させる理由
については、一般に該水酸化物の生成反応速度は
速いので通常滞留時間は問題とならないが、本願
発明者等の実験によれば、本発明法の場合、生成
した水酸化コバルト粒子の成長に起因するものと
思われるが、この滞留時間の相違により、生成物
の濾過速度が変動し、且つ製品の嵩密度にも大き
く寄与することが判明した。上記嵩密度を向上さ
せるためには、この滞留時間は7時間以上10時間
程度が好ましい。 本発明の方法によつて得られる水酸化コバルト
は、実施例に見られるように充分な濾過速度と耐
酸化性があり、その付着水を除去したものはオク
チル酸等に95重量%以上溶解する純度の高いもの
である。 以下実施例について説明する。 実施例 1 容量1〜3のビーカーに、水に水酸化ナトリ
ウム水溶液を加えて調整した所定PHで60℃の水溶
液各400mlを入れ、これをスリーワンモーターで
撹拌しながら、コバルト65〜150g/の塩化コ
バルト水溶液と216g/の水酸化ナトリウム水
溶液とを常温で夫々ローラーポンプを用い(塩化
コバルトは夫々平均で1分間に36ml添加)、同時
にビーカーの底部に吹き込むようにして添加し、
該容器は、生成物滞留時間に合わせて傾斜させ而
してオーバーフローは別の容器に溢流させ、この
間該容器内は湯煎器で60℃に保持し、PHはPHコン
トローラー(平間理化製)により水酸化ナトリウ
ムの添加をON−OFFにさせながら所定PH値に保
持しつゝ所定量を反応させた。この間反応液の滞
留時間は1時間とした。 このようにして得られたスラリーは全量真空濾
過器で濾過し濾過速度を測定した。
【表】 第1表より明らかなように反応中のPH値が低く
ても高過ぎてもスラリー生成物の濾過速度が大幅
に減少した。試験No.3〜7は一応実用性のある濾
過速度を示した。この方式ではCo濃度による影
響は顕著ではなかつた。 実施例 2 コバルト40〜61g/の硫酸コバルトと207
g/の水酸化ナトリウム水溶液を使用し、反応
温度を65℃とした以外は実施例1と同様にして処
理し、生成物の濾過速度を測定した。 その結果を第2表に示す。
【表】 第2表では第1表よりPHは高目となるが、やは
り傾向としては同様で、PHの低いNo.9とPHの高い
No.16は何れも濾過速度が不充分であつた。なおNo.
10は濾過性は良いが、耐酸化性が良くなく有機溶
媒への溶解残渣が多く生じた。No.15は濾過性は
やゝ劣るが有機溶媒への溶解性の良いものが得ら
れた。 実施例 3 コバルト65g/の塩化コバルト水溶液5000
ml、これに対する水酸化ナトリウム水溶液は216
g/のもの2175mlを使用し、一方コバルト61
g/の硫酸コバルト水溶液5000ml、これに対す
る水酸化ナトリウム水溶液は207g/のもの
1810mlを使用し、PHを8.6〜9.5とし反応温度を変
化させた以外は実施例1と同様にして水酸化コバ
ルトを含むスラリーを生成し、その濾過速度を測
定した。 その結果を第3表に示す。
【表】 第3表より判るように、処理時の反応温度によ
つて生成物の濾過速度への影響が大きく、No.17、
18、21は生成した沈殿の沈降速度も遅く、濾過速
度が極端に小さかつた。こゝでの温度は60℃以上
が好ましいことが明確に示された。 実施例 4 コバルト50g/の塩化コバルト水溶液を1分
間に580ml(生成物の滞留時間は1時間)、290ml
(滞留時間は2時間)、116ml(滞留時間は5時
間)、83ml(滞留時間7時間)、水酸化ナトリウム
水溶液は200g/のものを当量使用し、反応容
器は50、上記コバルト塩は85使用し、反応温
度は60〜65℃、PHは8.5〜8.6に保持し、保温には
スチームジヤケツトを用い、得られたスラリー
(生成物)の濾過はフイルタープレスで行なつた
以外は実施例1と同様にして処理し、生成物の濾
過速度及び水酸化コバルトの嵩密度を測定した。
その結果を第4表に示す。
【表】 第4表に示したように、該水溶液添加後の生成
物の滞留時間(反応及び生成物の熟成時間)によ
つて、濾過速度は5時間位までほぼ直線的に上昇
する。また滞留時間を7時間とすれば、同5時間
のものと比較して嵩密度が倍増した。 実施例4によつて製造した、No.25〜28を真空乾
燥したCo(OH)2各149gを秤り取り、これを市
販1級のオクチル酸50g(1.1当量)をミネラル
ターペン67gで希釈し、70℃に保持した溶液中に
入れ20分間反応させたところ、第5表に示したよ
うに95〜98重量%が溶解した。
【表】 第4表No.25〜27を真空乾燥機で乾燥して付着水
分を除去し、更に60メツシユの篩下(JIS)各15
gを100mlのビーカーに秤り取り、これを60℃に
保持した乾燥機に1週間放置したのち、上記と同
様にナフテン酸による溶解試験を行なつたところ
第6表に示すように第5表とほぼ同様の成積が得
られ、本発明法により得られる製品の耐酸化性を
立証した。
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 塩化コバルトまたは硫酸コバルトの水溶液か
    ら水酸化コバルトを製造する方法において、水に
    アルカリを加えてPH8.0〜10.5の水溶液を調整
    し、これを温度40℃以上に保持し、撹拌されてい
    る状態の該水溶液に、上記コバルト塩水溶液と上
    記アルカリの水溶液とを同時に、上記水溶液のPH
    及び温度を維持しつつ該水溶液の底部に吹き込む
    ようにして添加し、生成物の滞留時間を少なくと
    も1時間とすることを特徴とする有機酸に易溶性
    の水酸化コバルトの製造法。
JP9645583A 1983-05-31 1983-05-31 有機酸に易溶性の水酸化コバルトの製造法 Granted JPS605027A (ja)

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JP9645583A JPS605027A (ja) 1983-05-31 1983-05-31 有機酸に易溶性の水酸化コバルトの製造法

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JP9645583A JPS605027A (ja) 1983-05-31 1983-05-31 有機酸に易溶性の水酸化コバルトの製造法

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JPS605027A JPS605027A (ja) 1985-01-11
JPS6222929B2 true JPS6222929B2 (ja) 1987-05-20

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JP9645583A Granted JPS605027A (ja) 1983-05-31 1983-05-31 有機酸に易溶性の水酸化コバルトの製造法

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JP5672754B2 (ja) * 2010-04-13 2015-02-18 トヨタ自動車株式会社 水酸化コバルトのコロイド溶液の製造方法

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JPS605027A (ja) 1985-01-11

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