JP2556713B2 - 抽出水電導度の低い三酸化アンチモンの製造方法 - Google Patents
抽出水電導度の低い三酸化アンチモンの製造方法Info
- Publication number
- JP2556713B2 JP2556713B2 JP62266210A JP26621087A JP2556713B2 JP 2556713 B2 JP2556713 B2 JP 2556713B2 JP 62266210 A JP62266210 A JP 62266210A JP 26621087 A JP26621087 A JP 26621087A JP 2556713 B2 JP2556713 B2 JP 2556713B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- antimony
- antimony trioxide
- producing
- mol
- extracted water
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 《発明の目的》 《産業上の利用分野》 本発明は抽出水電導度の低い三参加アンチモンの製造
方法、特に半導体等の封止用樹脂の難燃剤として好適な
抽出水電導度の低い三酸化アンチモンの製造方法に係
る。
方法、特に半導体等の封止用樹脂の難燃剤として好適な
抽出水電導度の低い三酸化アンチモンの製造方法に係
る。
《従来の技術》 三酸化アンチモンは広く合成樹脂の難燃剤として用いら
れるが、半導体等の封止樹脂用としては、封止特性ある
いはリードフレームの耐腐食性という点からナトリウム
及び塩化物の含有が低く、抽出水電導度の低い三酸化ア
ンチンモンが望まれている。
れるが、半導体等の封止樹脂用としては、封止特性ある
いはリードフレームの耐腐食性という点からナトリウム
及び塩化物の含有が低く、抽出水電導度の低い三酸化ア
ンチンモンが望まれている。
三酸化アンチモンの製造方法は、アンチンモン鉱石あ
るいは金属アンチモンの酸化による乾式法と、それらを
三塩化アンチモンとした後、加水分解およびアルカリ処
理による湿式法が行なわれている。
るいは金属アンチモンの酸化による乾式法と、それらを
三塩化アンチモンとした後、加水分解およびアルカリ処
理による湿式法が行なわれている。
《発明が解決しようとする問題点》 三酸化アンチモンの製造方法のうち乾式法は原料中の
ヒ素、鉛、イオウなどが三酸化アンチモン中に混入し、
また、湿式法は三円貨アンチモンの精製によりそれらの
不純物は除去できるものの、原料塩化物あるいはアルカ
リの残存があり、いずれも品質的に不満足であり、半導
体の封止樹脂用難熱剤としてナトリウム及び塩化物を含
優が低く抽出水電導度の低い三酸化アンチモンが望まれ
ていた。
ヒ素、鉛、イオウなどが三酸化アンチモン中に混入し、
また、湿式法は三円貨アンチモンの精製によりそれらの
不純物は除去できるものの、原料塩化物あるいはアルカ
リの残存があり、いずれも品質的に不満足であり、半導
体の封止樹脂用難熱剤としてナトリウム及び塩化物を含
優が低く抽出水電導度の低い三酸化アンチモンが望まれ
ていた。
《発明の構成》 《問題点を解決するための手段》 本発明は上記従来の問題点を解決するために成された
ものであり、三塩化アンチモンを加水分解して三酸化ア
ンチモンを製造する工程において イ.加水分解中間生成物であるオキシ塩化アンチモン1
モルに対し、炭酸アンモニウム5モル〜10モルを加えて
反応させること ロ.前記反応を10℃以下で行なうこと を特徴とする抽出水電導度の低い三酸化アンチモンの製
造方法に係る。上記反応より得られた三酸化アンチモン
は水洗、乾燥されて製品となること勿論である。
ものであり、三塩化アンチモンを加水分解して三酸化ア
ンチモンを製造する工程において イ.加水分解中間生成物であるオキシ塩化アンチモン1
モルに対し、炭酸アンモニウム5モル〜10モルを加えて
反応させること ロ.前記反応を10℃以下で行なうこと を特徴とする抽出水電導度の低い三酸化アンチモンの製
造方法に係る。上記反応より得られた三酸化アンチモン
は水洗、乾燥されて製品となること勿論である。
本発明における炭酸塩との反応温度は10℃以下好まし
くは5℃以下である。温度が高くなると斜方晶系三酸化
アンチモンの生成割合が高くなり、抽出水電導度が高く
なると共に樹脂に対して分散姓の良好な三酸化アンチモ
ンが得られないためである。
くは5℃以下である。温度が高くなると斜方晶系三酸化
アンチモンの生成割合が高くなり、抽出水電導度が高く
なると共に樹脂に対して分散姓の良好な三酸化アンチモ
ンが得られないためである。
本発明において使用する炭酸アンモニウムの量はオキ
シ塩化アンモチン1モルに対し5〜10モルがよく、5モ
ル未満ではオキシ塩化アンチモンが残存し、また、10モ
ル以上使用しても反応に影響無く、かえって三酸化アン
チモンの品質に影響を及ぼす結果となる。
シ塩化アンモチン1モルに対し5〜10モルがよく、5モ
ル未満ではオキシ塩化アンチモンが残存し、また、10モ
ル以上使用しても反応に影響無く、かえって三酸化アン
チモンの品質に影響を及ぼす結果となる。
《作用》 本発明においては、炭酸塩を炭酸アンモニウムとして
いるため、オキシ塩化アンチモンとの反応において、反
応温度の調節により生成三酸化アンチモンの結晶系を等
軸晶〜斜方晶と任意にコントロールでき、またナトリウ
ム、カリウムといったアルカリ金属またはアルカリ土類
金属の混入が無く、過剰の炭酸塩の除去が容易である。
かかる本発明方法によれば、抽出水電導度が5μs/cm以
下で結晶系が等軸晶の三酸化アンチモンを得ることがで
きる。
いるため、オキシ塩化アンチモンとの反応において、反
応温度の調節により生成三酸化アンチモンの結晶系を等
軸晶〜斜方晶と任意にコントロールでき、またナトリウ
ム、カリウムといったアルカリ金属またはアルカリ土類
金属の混入が無く、過剰の炭酸塩の除去が容易である。
かかる本発明方法によれば、抽出水電導度が5μs/cm以
下で結晶系が等軸晶の三酸化アンチモンを得ることがで
きる。
《実施例1》 オキシ塩化アンモチン50gを純水500mlに炭酸アンモニ
ウム50g(オキシ塩化アンチモン1モルに対し6.5モル)
を溶解した液にいれて0℃に保持し、1時間撹拌し反応
させた後ろ別した。得られたケーキは500mlの純水の入
った容器に戻して10分間撹拌した後吸引濾過するリパル
プ洗浄を3回行ない、濾別したケーキを110℃で乾燥し
た。得られた三酸化アンチモンの結晶系は斜方晶率(斜
方晶系121面の回折線と等軸晶系222面の回折線の強度
比)0%で、抽出水電導度(試料10gに純水100mlを加え
て30分間振とう後、上澄み液を電導度計で測定)は3.9
μs/cmであった。
ウム50g(オキシ塩化アンチモン1モルに対し6.5モル)
を溶解した液にいれて0℃に保持し、1時間撹拌し反応
させた後ろ別した。得られたケーキは500mlの純水の入
った容器に戻して10分間撹拌した後吸引濾過するリパル
プ洗浄を3回行ない、濾別したケーキを110℃で乾燥し
た。得られた三酸化アンチモンの結晶系は斜方晶率(斜
方晶系121面の回折線と等軸晶系222面の回折線の強度
比)0%で、抽出水電導度(試料10gに純水100mlを加え
て30分間振とう後、上澄み液を電導度計で測定)は3.9
μs/cmであった。
《実施例2》 反応温度を5℃に変えた以外は実施例1と同様の条件
で反応を行なった。得られた三酸化アンチモンの斜方晶
率は28%で電導度は4.5μs/cmであった。
で反応を行なった。得られた三酸化アンチモンの斜方晶
率は28%で電導度は4.5μs/cmであった。
《比較例1ないし4》 第1表におけるアルカリ及び反応温度で実施例1と同
様の操作を行なった。
様の操作を行なった。
実施例1及び比較例3で得た三酸化アンチモンのN
a+、NH4 +、Cl-の分析値は第2表のとおりであった。
a+、NH4 +、Cl-の分析値は第2表のとおりであった。
《発明の効果》 本発明方法によれば、ナトリウム、塩化物の含有率が
低く、抽出水電導度の低い半導体の封止樹脂用難燃剤と
して好適な三酸化アンチモンを得ることができる。
低く、抽出水電導度の低い半導体の封止樹脂用難燃剤と
して好適な三酸化アンチモンを得ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】三塩化アンチモンの加水分解して三参加ア
ンチモンを製造する工程において、 イ.加水分解中間生成物であるオキシ塩アンチモン1モ
ルに対し、炭酸アンモニウム5モル〜10モルを加えて反
応させること ロ.前記反応を10℃以下で行なうこと を特徴とする抽出水電導度の低い三酸化アンチモンの製
造方法 - 【請求項2】三参加アンチモンの結晶の大部分を等軸晶
とするごとく反応温度を限定範囲内で適宜調節する特許
請求の範囲第1項記載の三酸化アンチモンの製造方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62266210A JP2556713B2 (ja) | 1987-10-23 | 1987-10-23 | 抽出水電導度の低い三酸化アンチモンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62266210A JP2556713B2 (ja) | 1987-10-23 | 1987-10-23 | 抽出水電導度の低い三酸化アンチモンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01111726A JPH01111726A (ja) | 1989-04-28 |
JP2556713B2 true JP2556713B2 (ja) | 1996-11-20 |
Family
ID=17427791
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62266210A Expired - Lifetime JP2556713B2 (ja) | 1987-10-23 | 1987-10-23 | 抽出水電導度の低い三酸化アンチモンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2556713B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008056796A (ja) * | 2006-08-31 | 2008-03-13 | Hitachi Cable Ltd | 難燃性樹脂組成物及び電線・ケーブル |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5783166A (en) * | 1996-09-12 | 1998-07-21 | Roycefield Resources Ltd. | Process for producing antimony trioxide |
CN106809876B (zh) * | 2017-03-24 | 2018-10-30 | 南昌专腾科技有限公司 | 一种立方晶型锑白的冶炼工艺及装置 |
-
1987
- 1987-10-23 JP JP62266210A patent/JP2556713B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008056796A (ja) * | 2006-08-31 | 2008-03-13 | Hitachi Cable Ltd | 難燃性樹脂組成物及び電線・ケーブル |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01111726A (ja) | 1989-04-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0828690B1 (de) | Sphäroidisch agglomeriertes basisches kobalt(ii)carbonat und sphäroidisch agglomeriertes kobalt(ii)hydroxid, verfahren zu ihrer herstellung sowie deren verwendung | |
FR2472601A1 (fr) | Procede de fabrication de compositions de polissage a base de cerium | |
US4070260A (en) | Process of sulfuric acid leaching silicated zinc ores | |
US2541733A (en) | Production of alkali metal carbonate perhydrates | |
JP2556713B2 (ja) | 抽出水電導度の低い三酸化アンチモンの製造方法 | |
CN100540556C (zh) | 一种制造奥沙利铂的方法 | |
US2500792A (en) | Production of potassium | |
US2808313A (en) | Method for the production of high purity caesium compounds from caesium-bearing minerals | |
US4100264A (en) | Process for the preparation of calcium carbonate for use in fluorescent lamp phosphors | |
US3669650A (en) | Production of copper compounds and copper metal powder | |
US4243649A (en) | Process for the manufacture of zirconium oxide from technical calcium zirconate | |
JPH05319825A (ja) | 酸化第二銅の製造方法 | |
US3492086A (en) | Method of producing supersaturated solutions of aluminum fluoride | |
JPH0362651B2 (ja) | ||
US3966880A (en) | Method for producing alkali metal gold sulfite | |
US2974011A (en) | Process of purifying beryllium compounds | |
JPH082915A (ja) | 酸化銅の製造方法 | |
CN111017968A (zh) | 以轻烧苦土为原料不加任何除杂剂制备纯硫酸镁的方法 | |
JPH0526725B2 (ja) | ||
US3714329A (en) | Process for preparing strontium carbonate | |
SU1181999A1 (ru) | Способ получени порошкообразных пирониобатов кальци и стронци | |
JP2505492B2 (ja) | イリジウムの溶解方法 | |
CN107235479A (zh) | 磷酸氢根四氨合铂的合成方法以及电子元器件表面镀铂的方法 | |
JPH01201022A (ja) | 酸化第一錫粉末の製造方法 | |
US3523128A (en) | Production of concentrated aqueous tantalum oxalate solution |