JPS62228866A - 炭素繊維製造用横型熱処理炉 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高性能炭素繊維を高速生産性下に製造するのに
適した熱処理炉、とくに耐炎化熱処理炉に関するもので
ある。

〔従来の技術〕

炭素繊維、とくにアクリロニトリル系合成繊維を原料と
して作られた炭素繊維は、その引張強度が５００　ｋｇ
／ｆｉ！以上、伸度２％以上と極めて高性能なものとす
ることができるため、航空、宇宙用素材としての用途開
発が進められ℃いる。

アクリロニトリル系合成繊維を出発原料として炭素繊維
を製造するには、まず該繊維を２００〜３５０℃の酸化
性雰囲気下で耐炎化処理することが必要であるが、この
耐炎化反応工程は発熱反応であるため、−挙に大量の糸
条を耐炎化４オーｊ−８よ、　□イ、あ、。ゆヵ、わ。

　９、１ノで現象が認められるに至るため、これまでは
、できるだけ糸間隔を設けた小規模焼成法により作らざ
るを得す、その製造コストの低減は極めて困難なものと
なりており、従来より、この困難を解決するための方法
が提案されてきた。

例えば特公昭５２−２１０９０号公報に示される方法、
或いは特開昭５５−１３２２号公報及び特開昭５５−７
１８１８号公報に示される方法であり、後者には熱処理
炉内に複数本上下に並べられた広巾ローラ群の間に、ア
クリロニトリル系繊維束をかけ渡し、これらローラ群を
定速で熱処理炉入口より出口に向けて移動せしめながら
熱風を炉の天井部より吹出し床部で吸気する、いわゆる
ホットフルー型熱処理炉を用いた竪型耐炎化処理炉が示
されている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

これらの方法によると、連続して大量のアクリロニトリ
ル系繊維束を耐炎化処理することが可能であるが、これ
ら竪型炉の最大の難点は、炉内で極部的な上昇気流が生
じ、均一な温度分布を有する熱処理炉とすることができ
ない点にあり、この方法によりて得た部分的に不均一熱
処理を受けた耐炎化糸は、その炭素化処理法を工夫して
も引張強度５００　ｋ１７／ｌｏ？以上の高強度炭素繊
維或いは弾性率２７〜３３ｔ／＊ｔｘ’、引張強度５０
０　ｋｇ／ｍｉ２以上の高強度中外性炭素繊維を効率よ
（作ることは極めて難しい現状にある。

一方、特公昭５２−２１６０４号公報に示される如き横
型熱処理炉は、熱風の風向きを上下方向或いは左右方向
に変更して熱処理を行ってもやはり炉内での対流現象を
極めて小さくすることはできず、均一な熱処理を行うこ
とはできない。更に、この横型炉ではシート状に並列し
た多数本のアクリロニ）　ＩＪル系合成繊維を焼成しよ
うとする際には熱風の供給方法が極めて離しいという難
点をも有している。

〔問題点を解決するための手段〕

そこで本発明者らは、熱風吹き出し口と吸気口を糸条の
通路の上下に備えた構造とするとともに、この熱処理室
の前後に糸条通過口がスリット状構造のシール室を設け
ると共に該シール室を小室に区画する仕切板を設けるこ
とによっ℃、従来装置に比べ、極めて均一な温度制御性
を備えた熱処理炉となし得ろことを見出し本発明を完成
した。

即ち本発明の要旨とするところは、熱処理室内に糸条の
移送方向と平行な方向へ熱風を吹き出す熱風吹き出し口
（１）と該熱風を熱処理室外に排出する為の吸気口（２
）とを糸条の通路の上下に設けた熱処理室と、該熱処理
室の出入口部にスリットを有するシール室（３，４）を
設け、かつ、該シール室の糸条の通路を区画するように
シール室内に仕切板（６１を設けたことを特徴とする炭
素繊維製造用横型熱処理炉にある。

以下図面により本発明を説明する。

第１図は糸条（Ａｔの移送方向と平行な方向へ熱風を吹
き出す熱風吹き出し口（ｔａ）＊　（ｌｂ）、　（ｌｃ
）・・・と、該熱風を熱処理室外に排出する為の吸気口
（２ａ）ｔ　（２ｂ）−（２ｃ）・・・　とを糸条の通
路の上下に設けるとともに、熱処理室の出入口にスリッ
トを有するシール室（３）及び（４）を設け、該シール
室内を糸条の通路ごとに区画するように夫々仕切板（６
ｍ）、　（６ｂ）　””　　及び（’ｙａ）＋　（７ｂ
）・・・を設けた本発明の炭素繊維製造用横型熱処理炉
を示す。

第２図に示すように熱風吹き出し口（ｔａ）ｔａｂ）、
　（ｔｃ）・・・より熱処理室に供給される熱風は、通
常、熱処理室外に設けた熱風加熱器（１２）とファン（
１３）とを、吸気口（２ａ）＊　（２ｂ）、　（２ｃ）
・・・と熱風吹ぎ出し口（ｔａ）ｔ　（１ｂ）、　（１
ｃ）・・・　とダクトにより接続して循環使用される。

シール室（３）及び（４）の前後には糸条が通過できる
ようにスリット（５ｍ）、（５ｂ）＊　（５ｃ）・・・
　が設けられている。

このスリットの開口寸法は糸条と接触しない範凹で可能
な限り狭い方が好ましく、この点から上下方向に調節可
能なスリットとするのが好ましい。

さらに、仕切板（６ｍ）、　（６ｂ）　・・・　　及び
（７ａ）。

（７ｂ）・・・　により形成される小室１’、　ｕ’、
　ｌ’・・・及びド　ｕ＃、　　ｌ＃、、・には夫々排
気口（ｓａ）ｔ　（ｓｂ）。

（８ｃ）・・・及び（９ａ）＊　（９ｂ）ｓ　（９ｅ）
　”・　　が設けられており、炉外に設置したファン（
１０）及び（１１）により強制的に排気出来る構造とな
り℃いる。

熱風吹き出し口（ｌａ）ｔ　（ｌｂ）ｔ　（ｌｃ）・・
・及び吸気口（２ａ）＋　（２ｂ）＊　（２ｅ）・・・
をかくのごとき構造とすることにより、炉内における熱
風の流れを容易に糸条走行方向と実質的に平行な流れと
することができ、シート状に並列した多数の糸条を耐炎
化処理しても激しい糸条間摩擦を防げるため、この工程
における擦過による糸条の毛羽豆ちや糸切れ現象がほと
んど起こらないものとすることができる。

一般に、熱処理室内の圧力と炉外の圧力との圧力差は、
気体温度の違いにより生ずる熱処理室内外の浮力差の影
響で炉の高さ方向に変化する。そのため、熱処理室の上
部スリットからは熱風が炉外に逃げやすく、又、下部ス
リットからは外部気体が熱処理室内へ流入し易いが、本
発明の熱処理炉は前述した如きシール室（３）及び（４
）を備えているため、シール室内の圧力を熱処理室内の
圧力より小さくすることができるので熱処理室内の圧力
変動に伴う熱処理室内への外部気体の流入による熱処ｑ
窒の温度変化を極めて少なく・することができるのであ
る。

さらに、シール室に仕切板を設けであるので各シール小
室に夫々独立した排気機構あるいは圧力調整機構を備え
ることにより各スリット位置における熱処理室内とシー
ル室内の圧力差を個別に制御できるので前述の熱処理室
内外の浮力差の影響による熱処理室への外気の流入及び
熱風の過度の流出を抑制することができ、エネルギー損
失の少なく、かつ従来になく温度の均一性に優れた熱処
理炉とすることに成功したのである。

〔効果〕

本発明の熱処理炉は前述したごとき構造を有するため、
熱処理室を所定の温度に加熱した際の温度コントロール
性に極めて優れていると共に、風向きが糸条の走行方向
と平行に保たれているため走行糸条に無理な力が加えら
れることを防止することができ、シート状に編成した糸
条を熱処理した際にも糸条間の異常な摩擦による毛羽や
糸切れの発生を防ぎ得るものであり、特に炭素繊維製造
工程において採用する耐炎化炉として用いた場合、その
性能を高く発揮することができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による炭素繊維製造用横型熱処理炉の概
略構造を示す立断面図、第２図は第１図を上から見た平
面断面図である。 ｌａ、　ｌｂ、　ｌｃ・・・熱風吹き出し口２ａ、　２
ｂ、　２ｃ”・吸気口 ３．４°°゛シール室 ５ｍ、　５ｂ、　５ｃ・−／（リット ６ａ、６ｂ・・・仕切板 ７ｍ、７ｂ・・・仕切板 ８ａ、　８ｂ、　８ｃ・−・排気口 ９ａ、　９ｂ、　９ｃ　・・・排気口 １０．１１・・・排気ファン １２・・・熱風加熱器 １３・・・ファン Ａ・・・糸条

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 熱処理室内に糸条の移送方向と平行な方向へ熱風を吹き
   出す熱風吹き出し口（１）と該熱風を熱処理室外に排出
   する為の吸気口（２）とを糸条の通路の上下に設けた熱
   処理室と、該熱処理室の出入口部にスリットを有するシ
   ール室（３）、（４）を設け、かつ、該シール室の糸条
   の通路を区画するようにシール室内に仕切板（６）を設
   けたことを特徴とする炭素繊維製造用横型熱処理炉。