JPS6222730Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、液体燃料主に灯油を気化させて燃焼
させる式の液体燃焼器に関する。

本願出願人は、先にポツトバーナで液体燃料を
燃焼させ、その熱で気化筒を加熱して該気化筒内
で液体燃料を気化させ、これを空気と混合して気
化ガス燃焼バーナに送り込んで気化ガスの状態で
燃焼させ、以後は気化ガス燃焼バーナに於ける燃
焼熱によつて、気化筒の加熱を持続する式の燃焼
器を先に提案した。

このものを−10゜前後又はその以下の極寒の地
で使用する場合ポツトバーナの燃焼が点火ヒータ
の近傍のみで行われ、部分的に大きな炎を生じる
と共に該炎によつて気化筒の１部分のみを集中的
に加熱して気化筒内の１部分のみで燃料の気化を
行いこれが気化ガスバーナ側に送風と共に送り込
まれ気化燃焼に移行するが、気化筒の加熱が充分
でないのみならず、加熱されない気化筒部分に気
化燃料が接触して露化するため気化ガスの濃度が
きわめて希薄で、気化燃焼の持続が困難となり、
気化ガスバーナでの燃焼が中断し、再び燃料供給
管を介して燃焼ポツト内に流れ込みポツト燃焼に
移行する傾向を示し、燃焼開始から通常の気化ガ
スバーナによる燃焼への移行がスムーズに行われ
難いの不都合がある。

本考案はかゝる不都合のない燃焼器を得ること
をその目的とするもので、長手の相対向する両側
壁部にガス室１を設け、該ガス室１の内壁面に多
数の炎口２を備えた気化ガス燃焼バーナ３を、長
手の相対向する両側壁面に多数の通気孔４を設け
たポツトバーナ５の上面に設けると共に、該気化
ガス燃焼バーナ３の燃焼室６の中央に該気化ガス
燃焼バーナ３の長手方向に沿い且つ気化ガスバー
ナ３のガス室１と連通する気化筒７を設けたもの
に於いて、該ポツトバーナ５の１端に燃料供給口
８と点火ヒータ９とを臨ませ、且つ該ポツトバー
ナ５の中央に長手方向に沿う炎誘導体１０を設け
ると共に該点火ヒータ９の両側に風防片１１を設
け、更にポツトバーナ５の該端部に炎誘導体１０
に沿う空気流を生起させるための空気供給孔１２
を設けて成る。

図示する炎誘導体１０は耐熱性でしかも熱良導
性の金属板を型に屈曲してポツトバーナ５の長
さ方向に沿うものに形成し、該炎誘導体１０の１
端両側下半部に縦方向の切込み１３ａを施して遊
離片を形成し、該遊離片を傾外側に折起して前記
風防片１１に形成すると共に、他端部は閉塞板１
４で閉塞した。

尚図面で１５は、該炎誘導体１０の下面に該炎
誘導体１０より稍々両外側にはみ出すごとく敷設
した燃料吸上マツト、１６は燃料タンク１７から
の燃料を気化筒７内に供給する燃料供給管、１８
は該供給管１６に介在させた電磁ポンプ、１９は
気化筒７とポツトバーナ５とを接続する燃料通路
を示し、該燃料通路１９は気化筒７側に連なる上
部燃料通路１９ａとポツトバーナ５側に連なる下
部燃料通路１９ｂからなり、下部燃料通路１９ｂ
には燃料溜１９ｂ−１を設けると共に該燃料溜１
９ｂ−１にもどり管１９ｂ−２を接続し、該燃料
溜１９ｂ−１とポツトバーナ５とを連通する連通
部にオリフイス１９ｂ−３を介在させて流量規正
を行うようにした。２０はポツトバーナ５並びに
気化ガス燃焼バーナ３に通気するための送風機、
２１はポツトバーナ５並びに気化ガス燃焼バーナ
３と送風機２０とを連通するダクトである。次に
本装置の燃焼を説明する。

今点火ヒータ９並びに送風機２０並びに電磁ポ
ンプ１８を作動させて、供給管１６より気化筒７
内に燃料を供給するとき、燃料は気化筒７内を流
下し燃料通路１９を経てポツトバーナ５内に流れ
込み、点火ヒータ９によりポツトバーナ５内で着
火燃焼する。

この燃焼熱により気化筒７が加熱され、気化筒
７内で蒸発し、送風機２０からの送風と混合され
てガス室１内に送り込まれ、多数の炎口２から噴
出して気化ガス燃焼に移行する。

しかし対策のない装置にあつては、極寒の地で
使用するとき、ポツトバーナ５での燃焼は点火ヒ
ータ９近傍に於いてのみで行われ勝で、これによ
れば前記したごとき不都合がある。

しかし本装置に於いては、点火ヒータ９により
着火するとき点火ヒータ９部は風防片１１によつ
て通気孔４からの送風から保護されて、良好な着
火が行われ該炎は、空気供給孔１２から供給され
る炎誘導体１０に沿う空気流によつて炎誘導体１
０に沿つてポツトバーナ５の長さ方向に誘導さ
れ、一早くポツトバーナ５の全体に於ける燃焼に
移行出来、これによつて前記不都合が解消する。
尚このとき炎誘導体１０を前記するごとく熱良導
性の金属板で構成するときは、該炎誘導体１０に
よつて熱もポツトバーナ５の１端から他端に運ぶ
ことが出来、これによつてもポツトバーナ５の全
体燃焼の促進が計られる。更に該炎誘導体１０に
巾をもたせるときは、炎口２から噴出する気化ガ
スにポツトバーナ５での燃気を接近させることが
出来これによつて炎口２から噴出する気化ガスに
一早く着火させることが出来、生ガスの放出を防
げるの利点がある。

このように本考案によるときは、ポツトバーナ
の中央に長手方向に沿う炎誘導体を設け、炎誘導
体の１端部に燃料供給口と点火ヒータとを臨ま
せ、且つ該点火ヒータの両側に風防片を設けると
共にポツトバーナの端部に炎誘導体に沿う空気流
を生起させることで、ポツトバーナによる均一な
燃焼を早めてポツトバーナによる燃焼から気化ガ
ス燃焼バーナによる燃焼への移行を円滑に行わせ
得られるの効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案実施の１例を示すもので、第１図
は截断側面図、第２図はその−線截断面図、
第３図はポツトバーナの平面図、第４図は炎誘導
体の斜視図である。 １……ガス室、２……炎口、３……気化ガス燃
焼バーナ、４……通気孔、５……ポツトバーナ、
６……燃焼室、７……気化筒、８……燃料供給
口、９……点火ヒータ、１０……炎誘導体、１１
……風防片、１２……空気供給孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 長手の相対向する両側壁部にガス室を設け、該
   ガス室の内壁面に多数の炎口を備えた気化ガス燃
   焼バーナを、長手の相対向する両側壁面に多数の
   通気孔を設けたポツトバーナの上面に設けると共
   に該気化ガス燃焼バーナの燃焼室の中央に該気化
   ガス燃焼バーナの長手方向に沿い且つ前記ガス室
   と連通する気化筒を設けたものに於いて、該ポツ
   トバーナの中央に長手方向に沿う炎誘導体を設
   け、炎誘導体の１端部に燃料供給口と点火ヒータ
   とを臨ませ、且つ該点火ヒータの両側に風防片を
   設けると共に該ポツトバーナの端部に炎誘導体に
   沿う空気流を生起させる通気孔を設けて成る気化
   式液体燃焼器。