JPS5913450Y2 - 気化バ−ナ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、熱風の噴送作用で供給された燃料を速かに蒸
発気化し、発生した気化ガスは移行中に液化されること
なく熱風と攪拌混合し完全な混気ガスとして噴気燃焼せ
しめると共に常に安定した気化燃焼を継続させることが
できる気化バーナに関する。

さきに本考案者は、正面より見て横Ｕ字状に形成させた
管体の上部位置に設けた混気ガス発生部内へ供給された
燃料を井桁状となる如く適当間隔をおいて左右上下位置
に夫々配設されたガス攪拌板に沿い好余曲折状に流通す
る熱風の噴送作用で一方へ向は移行せしめる間に速かに
気化ガスを発生させ、発生した気化ガスは熱風と攪拌混
合して完全な混気ガスとした後、管体の下部に設けた燃
焼部より混気ガス発生部へ向は噴気燃焼させて強烈に加
熱し、もって噴気燃焼の始動以後にあっては熱風の代り
に常温強制風を噴送するだけで混気ガスの発生を促進し
て気化燃焼を長期に亙り営ませた気化バーナを開発した
。

ところで上述の気化バーナにあっては、気化燃焼の始動
時に、温気ガス発生部において発生した気化ガスは燃焼
部に至る過程の管体内で自然流通状態の下で熱風と攪拌
混合されるものであるがら、気化ガスと熱風との攪拌混
合分布が完全なものとすることができない許りか、折角
超酸された温気ガスは燃焼部への移行中に外気温度条件
により冷却されて液化される現象を発生し完全な青焔状
態の気化燃焼を保持できない場合が生ずる。

のみならず気化燃焼の始動以後にあっては燃料が供給さ
れる温気ガス発生部の底部側は燃焼部より焔上する気化
燃焼焔により直接加熱され高温度に昇温されるので、供
給された燃料は上記高温度の加熱により薄膜状を呈する
ことなく玉状となり乍ら先端側に向は噴送されて、燃料
が未気化状態のまま、燃焼部に送られる現象を起し、こ
れが原因で気化ガズの発生を不安定ならしめ、その結果
、気化燃焼を安定した状態の下で営ませることができな
い。

本考案は前記に鑑み、混気ガス発生部の管体内部に通気
性に富んだ多孔状の湿気板を複数枚間隔をおいて閉鎖状
に配設して発生した気化ガスと熱風とが混気板を通過さ
れる際に、強制的に攪拌混合され完全な混気ガスを層成
せしめると共に、混気板を熱風の流通加熱作用で自動的
に昇温させ、発生した気化ガスが液化状となるのを防止
するは勿論のこと、気化ガスの粒子をより微粒化して気
化燃焼の促進を図ると同時に混気ガス発生部内の底部側
に形成された燃油通路上には多孔状を呈する燃油はしき
防止板を長手方向に沿い敷設して、気化燃焼の始動以後
において、気化燃焼焔により混気ガス発生部が如何に強
烈に加熱され高温状態となっても供給された燃料が決し
て玉状とならず速かに燃油はしき防止板上において蒸発
気化されるようにし、もって常に安定した気化ガスの発
生を図り安定した気化燃焼の継続を達成させることかで
きる気化バーナを提供しようとしたものであって、以下
に本考案に係る気化バーナの構成を添附図面に示された
好適な一実施例について説明する。

１は適当な直径を有する管体であって、該管体１は先止
め状２に形成され、然かも全体は正面より見て横Ｕ字状
となるよう成形され、上部に位置した管体は混気ガス発
生部３に、又下部に位置した管体は気化燃焼焔を前記温
気ガス発生部３へ向は噴焔させるためのガス噴出口５を
多数開口した燃焼部４に夫々形成せしめる。

そして上記混気ガス発生部３に相当する管体の内底部始
端側には適当高さの燃油流出防止壁６を立設せしめると
共に混気ガス発生部３に相当する管体内部には金属材料
により通気性に富んだ多孔状の混気板７・・・・・・を
複数枚間隔をおいて閉鎖状となるように配設せしめであ
る。

又上記混気ガス発生部３内に相当する管体の底部長手方
向に設けられた燃油通路８上には金属材料により多孔状
に塑成された帯状の燃油はしき防止板９を敷設して燃油
はしき防止板９上に供給された燃料が玉状となって燃油
通路８上を一方に向は噴送されることなく速かに蒸発気
化せしめる。

燃焼部４とした管体には左右両側展開部１１．１１にガ
ス噴出口５の開口位置とずれるような多数の吸気口１２
を開口した彎曲状の保温燃焼促進板１０を密着してガス
噴出口５から噴気する混気ガスが左右両側展開部１１．
１１に噴き当るようにして着火始動の促進化と混気ガス
の液化防止とを達成せしめる。

１３は、管体１の始端側内部に収納したヒータ体であす
、１４は先端開口部を燃油はしき防止板９の始端側への
ぞませた送油管である。

１５は混気ガス発生部３に相当する管体内の始端側に斜
設した送風案内板であって、管体１の始端側に適宜接続
された送風機（図示せず）よりの強制風を燃油はじき防
止板９上へ集中噴風させる役目を有する。

１６は混気ガス発生部３と燃焼部４との間に形成した噴
焔間隙である。

次に本考案の作用について説明する。

合図においてヒータ体１３に通電し、これを加熱せしめ
ると同時に管体１の始端側より強制風を流通させれば、
上記強制風は流通過程で高温の熱風となり乍ら混気ガス
発生部３内へ噴送され管体１全体および通気性に富んだ
混気板７・・：・・・を加熱した後、多数のガス噴出口
５より温気ガス発生部３に向は噴気する作用を営む。

従って上記熱風の流通作用を暫次継続せしめれば温気ガ
ス発生部３内は燃料を気化させるに充分な気化雰囲気温
度に昇温せられるは勿論のこと混気板７・・・・・・や
燃油はしき防止板９も相当温度に昇温される。

そこで送油管１４より燃料を燃油通路８上に敷設した燃
油はしき防止板９上へ送油すれば、該燃料は送風案内板
１５に沿い乍ら集中流通する熱風の噴送作用で一方に向
は移行される過程で蒸発気化し、気化ガスとなる。

ところが上記気化ガスは混気ガス発生部３内に閉鎖状と
なる如く複数枚間隔をおいて配設された混気板７・・・
・・・の多孔部を順次熱風と共に流通するから気化ガス
と熱風はよく攪拌混合し、完全な混気ガスとなって燃焼
部４へ向は噴出される許りか、混気板７・・・・・・自
体の加熱作用で気化ガスの液化を防止し乍ら粒子を一層
微粒化し、より完全な混気ガスを超酸せしめる。

そして燃焼部４に圧送された混気ガスは一定圧力に蓄気
された後、多数のガス噴出口５より一部を保温燃焼促進
板１０の左右両側展開部１１．１１に噴き当てて滞留さ
せると同時に多数の吸気口１２より二次空気を吸引し着
火作動で迅速に気化燃焼を営む。

上述のようにして気化燃焼が始動されると気化燃焼焔で
温気ガス発生部３は強烈に加熱されるから以後はヒータ
体１３への通電を断って常温強制風を噴送しても前記強
制風は直ちに熱風となり燃料の蒸発気化作用を有効的に
促進して気化燃焼を遂行できる許りか、たとえ混気ガス
発生部３が気化燃焼焔の加熱で非常に高温状態となって
も、送油管１４より供給される燃料が多孔状を呈する燃
油はしき防止板９上に滴下されることで玉状とならず蒸
発気化され、気化ガスの発生を安定化し、もって常に安
定した気化燃焼焔を焔上せしめることができる。

要するに本考案は、前述のような構成を具備せしめたか
ら、超酸された熱風を正面より見て横Ｕ字状に形成した
先止め状の管体１内部に流通させるだけで湿気ガス発生
部３内の温度を燃料が気化されるに充分な気化雰囲気温
度に昇温させることができるは勿論のこと、湿気ガス発
生部３内へ閉鎖状に配設した複数枚の混気板７・・・・
・・や底部側の燃油通路８上に敷設した燃油はしき防止
板９を迅速に高温化させ、もって混気ガス発生部３内に
送油された燃料を熱風の噴送作用と加熱蒸発作用とによ
り速かに気化ガスとして燃焼部４より温気ガス発生部３
へ向は噴気燃焼せしめることかで゛きると共に、温気ガ
ス発生部３内において発生した気化ガスを熱風と一緒に
多孔状の混気板７・・・・・・を強制的に通過させ気化
ガスの粒子をより微粒化して完全な混気ガスとすること
ができると同時に混気板７・・・・・・の加熱作用で気
化ガスが液化せられるのを未然に防止できる外、気化燃
焼の発生以後において、湿気ガス発生部３の底部側が焔
上する気化燃焼焔で直接加熱され非常に高温化された場
合にあっても供給された燃料を多孔状を呈する燃油はし
き防止板９で受は止めて玉状となり乍ら噴送され中々気
化ガスとならないのを未然に防止し、迅速に気化させる
ことができ、これがために気化ガス発生量を安定させ、
常に均等状態の気化燃焼を長期に亙り継続させることが
できる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る気化バーナの一実施例を示すもので
あって、第１図は一部を切欠した縦断正面図、第２図は
一部を切欠した横断平面図、第３図は第１図Ａ−Ａ線矢
視方向の側断面図、第４図は保温燃焼促進板の正面図で
ある。 １・・・・・・正面より見て横Ｕ字状に成形させた管体
、２・・・・・・先止め部、３・・・・・・混気ガス発
生部、４・・・・・・燃焼部、７・・・・・・混気板、
８・・・・・・燃油通路、９・・・・・・燃油はしき防
止板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部に熱風が流通できる先止め状の管体を正面より見て
   横Ｕ字状に形成して、上部に位置した管体は混気ガス発
   生部に、又下部管体は気化燃焼焔を温気ガス発生部へ向
   は噴焔させる燃焼部に夫々形成したものにおいて、前記
   混気ガス発生部の管体内部には通気性に富んだ多孔状の
   混気板を複数枚適当間隙をおいて閉鎖状に配設すると共
   に、温気ガス発生部内の底部側に形成された燃油通路上
   には多孔状を呈する燃油はしき防止板を長手方向に沿い
   敷設したことを特徴とする気化バーナ。