JPS62222437A - 垂直記録媒体の製造方法 - Google Patents

垂直記録媒体の製造方法

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JPS62222437A
JPS62222437A JP13962386A JP13962386A JPS62222437A JP S62222437 A JPS62222437 A JP S62222437A JP 13962386 A JP13962386 A JP 13962386A JP 13962386 A JP13962386 A JP 13962386A JP S62222437 A JPS62222437 A JP S62222437A
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film
partial pressure
oxygen partial
oxide film
sputtering
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JP13962386A
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English (en)
Inventor
Takao Nakatsuka
中塚 能男
Koji Tanaka
浩司 田中
Takahiro Kyoizumi
京泉 孝浩
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、非磁性基板上にCo−Cr合金の薄膜を垂直
異方性を持つ様に形成した垂直記録媒体の製造方法に関
するものである。
(ロ)従来の技術 スパッタリング或いは蒸着法によって、Co−Cr合金
の薄膜をポリイミドフィルム等の非磁性基板上に被着形
成した垂直記録媒体並びに製造方法については、例えば
、 CI]  電子通信学会論文誌’80/4  Vo(1
、J 63−CNc、4第238jij乃至第245頁
掲載の1高周波スパッタ法によるCo−Cr垂直記録媒
体jと題する論文。
[1[]  東北大通研シンポジウム1垂直磁気記録」
1982年3月第149頁乃至第157頁掲載の「真空
蒸着法によるC o −Cr’垂直記録媒体、と題する
論文。
[nIコ 特開昭57−62506号公報[IPC:H
o1Fコ等に開示されている。
これ等の文献のうI)CI]は、高周波スパッタ法を採
用し、Co−Cr膜をポリイミドフィルム基板上に析出
きせることによって、膜面に垂直な磁化容易軸をもち、
膜面内が磁化困潴軸となる様な垂直異方性を示す媒体を
作成し得ること及び、Co−Cr合金中のCr添加量が
増加すると飽和磁化MSはほぼ直線的に減少することを
開示している。
[図1及びその説明参照コ また、文献[πコは、PETフィルム上にCo−Cr合
金を蒸着した場合、Ho土(垂直方向の磁化)は、Cr
が約20重量%の組成において最大となること、及びC
rを20重量%程度含むCo−Cr垂直磁化膜は、オー
バーコート等の表面処理を施さなくても優れた耐蝕性を
有することを開示している。
更に、文献[I[]は、Coを主成分としてCrを副成
分とする蒸着材料を用いたテープ或はフロッピーディス
クの実験例として、Crの含有量を8乃至10重量%或
は12乃至14重量%とじた場合におけるCo−Crの
純度対保磁力の関係について実験した結果を開示してい
る。
この様な垂直記録媒体は秀れた磁気異方性を示しはする
が、フロッピーディスク等への応用、実用性の観点から
すると、耐久性、耐候性に劣るだけでなく、その高摩擦
係数によって磁気へ・ンドの摩耗を早めるという欠点を
否めない。
斯る点に鑑み、特にCo−Crスパッタ膜の耐久性、及
び耐候性の向上を計るためにいくつかの試みが報告され
ている。
例えば、 [■コ J、APPL、Phys、57(1)、15.
APRIL  1985P4019乃至P4O10 Effect of additional elem
ent(Fe、 Zr、 Ta)for Co −Cr
  films deposited by targ
etsfacing type of sputter
ing”には、Co−CrにTaを加えた合金をターゲ
ットに使用して耐久性を向上させ得ることが、また[V
]  電子通信学会 磁気記録研究会 技術報告 M 
R85−5 ’Co−Cr垂直記録媒体の摩擦・摩耗。
には、スパッタリング時のArガスの濃度を薄(するこ
とによってCo−Cr薄膜の強度を向上し得ることが、 更+、:[VI]  IEEE TRANS、ON M
ACNETI(:S、VOL MAG−21、NO,5
,5EPT、1985 ″Lubrication  and Wear  P
roblems of Perpendicular 
 Recording  丁hin  Flexibl
e  Media”には、媒体の表面に潤滑オイルを塗
布することによって磁気ヘッドの対接摩擦力を減らし、
媒体の耐久性を向上することが提案きれている。
また更に、磁気記録媒体上に形成した金属薄膜強磁性体
の表面抵抗値の制御と安定化、耐摩耗特性の改善を計る
ために、金属薄膜強磁性体上にその酸化物層を形成させ
ることも、特開昭52−153407号公報[■コで提
案されている。
しかし乍ら、上記文献[I]の第155頁r9.耐蝕性
、の項に言及されている様に、Co−Cr@直磁化膜は
表面処理を処さなくても優れた耐食性を示していると考
えられており、むしろ「ネイティブ」に形成される20
〜30人の表面酸化層の存在によるスペースロスが問題
にされているのが実情であった。
そして更に、本発明者等の実験に依れば、文献[■]の
示唆に基ついてCo−Cr薄膜上にその酸化Jit(C
o−Cr−0)を形成した場合、無条件で耐久性、耐候
性及びヘッドの耐摩耗性等が向上するものではなく、ス
パッタリング中の酸素分圧対蒸発金属(Co −Cr 
)比等で決まるC 、o −Cr酸化被膜の微視的な構
造組織に依存し、その膜厚についても最適範囲があるこ
とが判った。
(ハ〉 発明が解決しようとする問題点本発明は上述の
点に鑑み、磁気特性を損うこ七なくCo−Cr垂直磁化
膜を備える垂直記録媒体の耐久性、耐候性を向上させる
ためのCo−Cr酸化被膜の形成条件、特にその微視的
な構造、組織、膜厚を極めると共に、その製造方法を確
立することにより高性能の垂直記録媒体を得ることを目
的とするものである。
<二)問題点を解決するための手段 PET等の非磁性基板上に、垂直磁気異方性を持つ様に
CrtAf;に比16乃至24%のCo−Cr合金垂直
磁気異方性を呈する様に薄膜状に形成し、次にCrfl
量比15乃至65%のCo−Cr(7:酸化被膜を微結
晶、アモルファス混様状態となる様に形成する。前記微
結晶、アモルファス混様状態は、co−Crスパッタリ
ング時の酸素分圧を、非磁性基板上に被着したCo−C
r酸化被膜の酸素分圧対飽和磁化特性曲線上においで、
酸素分圧を零から増加してゆくとき、飽和磁化Msが零
となる点の酸素分圧若しくは略その3倍の値までの酸素
分圧下において、Co−Crをターゲットとしてスパッ
タリングし、Co−Cr薄膜上にCo−Crの酸化皮膜
を被着することによって形成される。
〈ホ) 作用 酸素雰囲気中において、ターゲットとなるC0−Cr合
金中のCrの重量%をパラメータとしてスパッタリング
を行い、Co−Cr垂直磁化膜上にCo−Crの酸化皮
膜を形成せしめ、垂直記録媒体の耐久性、耐蝕性及び磁
気ヘッドの摩耗特性を測定したところ、Cr重量%対耐
久性等の特性を示す第1図の如く、Crfi量%にして
15乃至65%の範囲でいずれの特性も満足がゆくこと
を確認した。
第1図中、実線はCr重量比対ヘツド摩耗量特性、一点
鎖線は媒体の耐久性特性を示すものである。
又、この様な重量%のCrを含むCo−Cr合金をター
ゲットとして、酸素雰囲気中でCo−Cr垂直膜上に酸
化被膜を形成し、酸素分圧を変数として、垂直記録媒体
の酸素分圧対摩擦係数の関係を測定すると、第2図の如
く飽和磁化Msが急激に零となる点の酸素分圧から略そ
の3倍までの酸素分圧の範囲内において、垂直記録媒体
の摩擦係数の大巾な低減が確認された。そして斯る範囲
の酸素分圧の下で形成されたCo−Crの酸化皮膜は、
XB回析による分析において膜の回折ビークが現われて
いないことから、微結晶がアモルファスか、又はその混
様状態となっており、後述する如く低摩擦係数で耐久性
、耐蝕性を保証し、且つ、磁気ヘッドの摩耗量を軽減す
ることが確認され、更に、後述する如く酸化被膜厚を1
00Å以上300Å以下に限定することによって磁気特
性も十分保証されることも確認された。
くべ) 実施例 (1) 非磁性基板:製造効率、汎用性の点からPET
(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを用いた。他
にポリイミドフィルム、テトロン等の非磁性フィルムを
用いることが出来る。
(i)Co−Cr薄膜の作成及び条件ニスバッタ装着・
・・RF二極スパッタ装!(日電アネルバ製5PF51
0)を使用、スパッタ方式はRF二極スパッタ方式に限
定されるものではなく、他に、゛7グネトロンスパツタ
、イオンビームスパッタ、3極スハツタ等の各方式、装
置を採用することが出来る。
ターゲット・・・Co−Cr合合金0献献I]の図1を
採用した第3図から判る様に、Co−Cr垂直磁化膜の
Cr添加量対飽和磁化Msの関係は、Crの添加量が増
加するとMsはほぼ直線的に減少し、およそ25%以上
で零となることが判る。
この第3図より垂直記録媒体としで、300emu/c
c < M s < 700emu/ ccの磁化膜の
ものを使用すると、Crの添加tWsは16Iii%<
 W s < 241Ji1%となる。
スパッタリング条件:雰囲気・・・Arガス、ガス圧7
 mTorr、スパッタ電力・・・250W、非磁性基
板の温度・・・60℃、被着膜厚・・・4000人(i
)  保護皮膜の作成及び条件ニ スバッタ装置・・・RF二極スパッタ装置(日電アネル
バ製S P F510)、Co−Cr薄膜作成のものと
同じ。
ターゲット・・・Go−Cr但し、Crの重量%W2を
15fi量%< W 2 < 55重量%とする。W2
の最適範囲は第1図に示す実験結果に基づいて決定した
第1図は、上述の条件で作成したCo−Cr垂直磁化膜
上に、次述する酸素雰囲気中においてターゲットとなる
Co−Cr合金中の!を量%W2を変化せしめ、種々の
Co−Crfi量比の合金をターゲットとしてCo−C
rの酸化膜を200人厚に形成した垂直記録媒体の各サ
ンプルについて、各々耐久性、耐蝕性及び磁気ヘッドの
摩耗量を測定した結果を示すものである。耐久性、耐蝕
性及び磁気ヘッドの摩耗量はそれぞれ正規化したA。
U、(Arbitary Unit)(任意値)として
表わしである。
第1図から判る様に媒体の耐久性はCrの重)量%が増
加に伴い良好となる。又摩擦係数μにもCrの重量比の
増加に伴い減少し実用的には、Cr重量%にして15%
以上で可成り低い摩擦係数を示す。
次にフェライトヘッドを使用した場合のヘッド摩耗量と
Co−Crの合金比率との関係に着目すると、第1図実
線表示の如き特性を示すことが判った。即ち、CrIt
Jt%(比)で0乃至略65%の範囲ではヘッド摩耗量
は比較的に少ないが、Cr重量%が60〜65%を越え
るとフェライトヘッドの摩耗の割合が急激に増加するこ
とが確認された。
更に、弱塩酸にさらして耐候、耐蝕性を調べたところ、
Crの重量比に依存しており、実用的にはCr重社比に
して15%以上のCrの混入が不可欠であることが確認
きれた。
この様な実験事実に鑑み、保護被膜を形成するために酸
素雰囲気中でRFスパッタする際のターゲットとして使
用するCo−Cr合金中のCr重量%W2を上述の如く
決定した。
スパッタリング酸素分圧の条件・・・Co−Crの酸化
層が保護被膜として機能するためには上述の如く耐久性
、耐蝕性が良好で動的F!!!擦係数が小きいこと、ヘ
ッドの摩耗の割合が少ないこと及び磁気特性を劣化させ
ないことが必要である。
この様な性能を確保するためには、Co−Crの磁性薄
膜上に形成されるCo−Cr−0(酸化膜)が均−且つ
安全な酸化物であることが必要である。実施例では、適
正酸素分圧の下限を見極めるために、PO2(酸素分圧
)(mToor)対飽和退化M s (emu/cc)
(第2図)及びP02対蒸売捌合(人/win)(第4
図)の関係を求めた。
第2図から判る様に、Ms(飽和磁化)はPO20,9
(mTorr)で零となり、これ以上の酸素分圧のもと
でCo−Crの完全な酸化層がCo−Cr被膜上に形成
きれることが確認された。第4図ではP O20,9(
mTorr)の点で蒸発割合が急激に低下しており、タ
ーゲット表面が酸化されていたことを示している。因み
に、PO20、07<mTorr)の下でスパッタリン
グした被膜のESCAスペクトラム(Electron
 5pectroscopy for Cl+emic
alAnalysis )をみると成長した柱状組織の
外周をとりま<Crは比較的早く酸化するが、中央部の
COは酸化が遅れることが判明した。更に0.09mT
rr以上酸素分圧中でスパッタリングした場合にはCo
、Cr共に十分酸化することが確認された。
次4: P O2(mTorr)の上限を確認するため
に、P O2(mTorr)対記録媒体の摩擦係数の関
係を実験により求めた。第5図にその結果を示す。同図
に明確に表われている様に、PO20,9乃至0.25
(mTorr)の範囲において、IIJ擦係数は著しく
低下する。
この実験は、厚キ36μmのPETフィルム上に、Co
−Cr<Cr20M量%)の合金をターゲットとじて1
酸素分圧po2を0がら1.OmmTorr間で適宜変
更し、略400A厚を膜形成した試料を用い、スリッピ
ングテスター(HEIDON−14)によりその摩擦係
数を測定する方法をとった。測定条件は次の通りである
。ニスライディングスピード寓1 an/ sec、 
 R寓5 mmのAffi 2 (h球をピンとして使
用、ビン荷fi−15gf、  J 第5図から判る様に、Co−Cr@膜上に何等の酸化被
膜を形成しないサンプルでは、摩擦係数μにの値は0.
84であったが、P O20,08mTorr以上の条
件下で酸化被膜を形成した各サンプルのμには著しく低
下し、P O20,2mTorrの条件下(#素分圧)
でスパッタリングして酸化被膜を形成したサンプルでは
、最少値μに−0,23を示した。
更に、μにの値は、PO2が0.2mTorrを越える
と再び上昇し、略0.4の一定値に落ちつくことが判明
した。
本実施例における最適のrifI素分圧、即ちArガス
を7 mTorrとし、ターゲットとしてCo−Cr(
但し、Crの重量%を15重量%<W2<65重量%と
する)を使用したときの反応ガスであるo2の分圧P0
2(酸素分圧)の範囲を、特に上述の第5図の実験結果
及びフェライトヘッドによる再生テスト等例えば耐久性
チースト、表面の剥離状態等から0.08mTorr<
 P 02 <0.3mTorrに特定することは可能
である。しかし乍ら、この数値範囲がスパッタリング装
置の規模を大きくした場合、或は上述の他のスパッタリ
ング方式を採用した場合等の如く大巾に異なるスパッタ
リング条件下でも最適なものであると判定し得るか否か
は定がではない。上述の最適条件をより一般化するため
に、酸素分圧ごターゲットの蒸発比或は蒸発社の比を採
ることも試みたが、同じRF二極スパッタ装置では適用
し得ても、対向ターゲットスパッタ装置の場合にはせ遍
的に適用し得ない場合があることが判った。
斯る点に鑑み、各PO2条件下でスパッタリングして(
:o−Crm性薄膜上に形成した酸化保護被膜の状態を
電子顕微鏡で微視的に観察し、一般的条件を抽出するこ
ととした。第6図から第8図は異なる3条件下の代表的
なサンプルについての電子顕微鏡写真を示すものである
。第6図はPO20,07mTorrの条件下で略20
00人厚になる様にスパッタリングした場合のサンプル
の電子顕微鏡写真である。この場合には、各成長組織は
昆布状若しくは鱗状をなし1、結合度が極めて悪く、保
護被膜としての機能も不十分である。上述のESCAス
ペクト2ムをみると、Crは酸化しているがCOは未酸
化の状態にあることが確認され、PO20,07mTo
rr以下では満足のいく保護被膜が形成きれないことが
判った。第7図はP O20,2mTorrの条件下で
略2000人厚になる様にスパッタリングした場合のサ
ンプルの電子顕微鏡写真である。この場合にはCo−C
r−〇が微結晶或はアモルファス混様状態で且つ、柱状
に成長している。この様な保護被膜が成長する条件で酸
化被膜を形成すると、スパッタリング方式或は装置を問
わず、低摩耗係数で耐久性のよい保護被膜を備え、耐候
性に富みヘッド摩耗率も少なく磁気特性を損なうことの
ないCo−Cr@直記録媒体を製造し得ることが確認き
れた。
第8図はP O20,5mTorrの条件下で略200
0人厚になる様にスパッタリングした場合のサンプルの
電子顕微鏡写真である。写真からも判る様に、この条件
、(実施例の場合、PO2>0.3mTorr)下では
、Co−Cr−0は、針状微結晶の形で成長し、その結
合度は極めて薄弱であって、短時間でCo−Cr薄膜表
面から剥離きれ、微粉末として飛散し、ヘッドの目詰り
の原因となるばかりでなく、媒体表面の損傷を早めると
いう欠点を回避し得ない。
尚、ESCAスペクトラムによると、Co、Cr共に十
分に酸化していることが確認された。
従って、単にCo−Cr磁性薄膜上に酸化膜を形成した
だけでは保護被膜としては機能しないだけでなく、条件
によってはかえって特性の悪化を招来することに留意す
べきである。
(tv)  最適保護膜厚範囲の決定 最適保護膜厚の範囲は、再生出力レベルの確保及び耐久
性維持の二つの点を充足する様に決定されねばならない
、即ち、膜厚が大きすぎると実効スペースロスが大きく
なり再生出力の損失低減の原因となり、膜厚が小さすぎ
ると十分な耐久性を確保することが出来なくなる。
膜厚上限の決定・・・膜厚の上限を決定するための上述
の各最適条件のうち、以下の条件で、垂直記録媒体のサ
ンプルを作成し、再生出力のGo−Cr膜厚の依存性を
測定した。
Co−Cr磁性薄膜の作成 ターゲット=Co−Cr(Cr :20重景%)。
Arガス・・・7 mTorr 、スパッタ電力・・・
250W 、基板温度・・・60℃の条件で厚き36μ
のPETフィルム上にRF二極スパッタ装置により被着
した。膜厚は4000人(一定)とした。
Co−Cr−0保護被膜の作成 ターゲット−Co −Cr (Cr : 201i量%
)1反応ガスーOX:流fi 1 cc/ff1in、
 P O20,2mTarr、Arガス・・・7 mT
orr 、スパッタ電力・・・250W 、基板温度・
・・60℃の条件で、上記Co−Cr磁性薄膜上に同じ
装置でスパッタリング被着した膜厚o、100人、15
0人、200人、250人、 300人とし、6種類の
サンプルを用意した。
前記サンプルを利用して直径47m/mの垂直記録ディ
スクを作りその保護被膜の表面には、潤滑剤としてフロ
リナートFC−40をスピンコードした。
使用した再生ヘッドの諸元は次の如くである。
素材・・・フェライト、ギャップ長・・・0.3μ、ト
ラック巾25.9−28.8μm2巻数・・・14乃至
18ターン、記録再生相対速度は、7 m/secで、
信号としては各周波数の正弦波を用いた。第9図はCo
−Cr−0の保護膜厚をパラメータ(0,100人、1
50人、200人、250人、300人)とした場合の
周波数特性を示すものである。同図には、比較のために
メタル塗布ディスクとセンダストヘッドの組み合せによ
る周波数特性を点線で表わしである。
また、この実験結果をもとに、Co−Cr−0の保護被
膜厚を100人とした記録媒体の各サンプル周波数にお
ける再生出力をOdBとするとき、膜厚が150人、2
00人、、300人の記録媒体のスペーシングロスに起
因する再生出力の低下をみると、第10図の如くなる。
因みに一般に受は入れられているスペーシングロスを示
を計算式L s =−99d/λ[dB](但しdはス
ペーシング長、λは信号波長)に基づく再生出力の低下
はdをパラメータとして第11図に示す如くなる。−・
方、前述のザンブル婬体の磁気特性を測定したところ、
下表の如くなった。
これらの実験結果、特に最低基準としてのメタル塗布デ
ィスクとビンダストヘッドとの組み合せによる周波数特
性との比較によって、膜厚の上限は300人に設定すれ
ばよいことが判った。
膜厚下限の決定・・・再生出力特性のみに着目すれば、
保護膜厚は薄い方が望ましい。しかし乍ら100Å以下
のCo−Cr−0保護膜厚を施した記録媒体の場合、耐
久性が著しく悪く、数時間以内に媒体の表面に傷が入る
ことが確認された。スチル再生耐久性の一つの目安を出
力3dBダウンの点として、実用上の目安を20時間以
上とすると、媒体の膜厚は、100Å以上とすることが
必要である。
〈v)比較例との対比 実施例と同じCo−Crの磁性薄膜上に何も保護膜を設
けないディスク(a)、Tiを保護被膜として形成した
記録ディスク(b)、TiNを保護被膜として形成した
記録ディスク(C)及びCo−Crをターゲットとし、
PO2を0.2mTorrとしてスパッタリングしてC
o−Cr−0を保護被膜として形成した記録ディスクを
比較例として上記と同じ条件でスチル再生耐久時間を測
定したところ、(a)〜(C)では数十分以内で表面に
傷が出来たのに対し、本実施例の記録ディスクは、20
時間以上の耐久性を示した。
第12図乃至第14図は、第5図に示した摩擦係数測定
後の試料片の表面のスクラッチ傷を比較してしめした顕
微鏡写真に係り、第12図はスパッタリング工程におい
て酸素ガスを導入せず磁性薄膜を形成した酸化8護被膜
を具備しない試料片(比較例(a)に相当 し、第13
図は酸素分圧を0.6mTorrとしてCo−Crをス
パッタリングし、Co−Cr−〇を保護被膜として形成
した試料片(比較例(d)に相当)、第14図は酸素分
圧を0.2mTorr&してCo−Crをスパッタリン
グし、Co−Cr−0を保護被膜として形成した試料片
をそれぞれ対象としたものである。
各図から判る様に比較例(a)相当の試料である第12
図の試料と比較例(d)相当の試料である第13図の試
料には著しいスクラッチ傷が発生しているのに対し、酸
素分圧0.2mTorrで形成した膜では殆んど傷が発
生していない。
(vi)  最適ヘッドの選択 本発明の垂直記録媒体を用いる記録、再生装置或は再生
装置に最適な組み合せのヘッドを決めるために、相対速
度の高い高密度記録若しくは再生に適していると考えら
れる二種類のヘッド、即ち現在の8ミリ方式のVTRに
用いられているフェライトヘッドとセンダストヘッドを
用いて、へ・ンドとの相性を定めるための各種実験を行
った。その結果を下表に示す。
この結果、ヘッドとの相対速度の高い密度記録、再生、
特に再生装置と本発明の記録媒体を組み合せた磁気記録
再生装置、特に再生装置においては、フェライトヘッド
を用いることが望ましい。
(ト)  発明の効果 本発明によれば、耐久性、耐候性に秀れ、へ・ンド摩耗
損失が少く保護被膜による磁気特性の劣化の少い高性能
の垂直磁化膜を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図:Co−Cr合金ターゲットのCrヱ量%対保護
皮膜イ1媒体の緒特性を示す図、第2図ニスバッタリン
グ反応ガスo2の分圧P02対媒対媒飽和磁化特性を示
r図、 第3図:ターゲット中のCr重租比対飽和磁化特性、 第4図ニスバッタリング反応ガスo2の分圧PO2対タ
ーゲットの蒸発側合を示す図、第5図ニスバッタリング
時の酸素分圧P02対媒売り摩擦係数の関係を示す図、 第6図: P O20,07mTorrの条件下でCo
−Crをスパッタリングした保護被膜サンプルの電子顕
微鏡写真、 第7図: P O20,2mTorrの条件下でCo−
Crをスパッタリングした保護被膜サンプルの電子顕微
鏡写真、 第8図: P O20,5mTorrの条件下でCo−
Crをスパッタリングした保護被膜サンプルの電子顕微
鏡写真、 第9図:保護被膜厚をパラメータとする記録媒体の側波
数特性図、 第10図:保護被膜厚をパラメータとする肥立媒体の周
波数対相対出力(実測値)図、 第11図:保護被膜厚をパラメータとする記録媒体の周
波数対相対出力(計算値)図、 第12図:比較例(a)相当の試料片の摩擦試験後の顕
微鏡写真、 第13図:比較例(b)相当の試料片の摩擦試験後の顕
微鏡写真、 第14図:実施例に準じて試料片のf@擦試験後の顕微
鏡写真、

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)非磁性基板上に、Cr重量比16乃至24%のC
    o−Cr合金の薄膜を垂直磁気異方性を持つ様に形成す
    る工程と、Cr重量比15乃至65%のCo−Cr合金
    をターゲットとし、スパッタしたCo−Cr酸化膜が非
    磁性を示す酸素分圧値を下限とし、前記薄膜上にスパッ
    タ被着するCo−Crの酸化膜を充分厚く成長したと仮
    定した時に、その膜が、微結晶又はアモルファス若しく
    はこれらの混様状態からなる柱状構造から針状構造に変
    る酸素分圧値を上限とする酸素雰囲気中で、前記ターゲ
    ット合金を上記薄膜上にスパッタリング被着する工程を
    備える垂直記録媒体の製造方法。
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