JPS6222198Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は二分割状の一対の天板部と、それぞ
れの天板部の対向端側に設けられて枢軸を介して
前記天板部を傾動可能に連結する連結片と、前記
枢軸に上端が枢着された垂直桿と、天板部に上端
側が枢着された脚柱と、該脚柱の下端側から天板
長手方向外方へ延出して下方にキヤスタとスタン
ドとを備えた支脚部と、前記垂直桿の中途部とそ
れぞれの脚柱の中途部との間に枢着された一対の
連杆とを備えて上記両天板部を起立平行状態の折
畳姿勢乃至水平状態の展開姿勢に変位させ且つそ
の折畳乃至展開過程で脚柱下端側が外方へ傾動す
る折畳式構造体のスタンド構造に関する。

ここで折畳式構造体とは、折畳式テーブルや折
畳式ステージ等の天板を起立状に二つ折りする構
造体をいう。

また、ここでスタンドとは折畳式構造体の展開
時にキヤスタの転動によつて折畳式構造体が勝手
に移動しないよう調整ネジ等によつて高さ調整を
行いスタンドの下端をキヤスタの下端と同一又は
低い位置設定してキヤスタの回動を規制して折畳
式構造体を接地位置に固定させる高さ調整手段を
備えた支持脚をいう。

従来、この種の折畳式構造体のスタンド構造
は、二分割状の一対の天板部と、それぞれの天板
部の対向端側に設けられて枢軸を介して前記天板
部を傾動可能に連結する連結片と、前記枢軸に上
端が枢着された垂直桿と、天板部に上端側が枢着
された脚柱と、該脚柱の下端側から天板長手方向
外方へ延出して下方にキヤスタとスタンドとを備
えた支脚部と、前記垂直桿の中途部とそれぞれの
脚柱の中途部との間に枢着された一対の連杆とを
備えて上記両天板部を起立平行状態の折畳姿勢乃
至水平状態の展開姿勢に変位させ且つその折畳乃
至展開過程で脚柱下端側が外方へ傾動する折畳式
構造体のスタンド構造において、スタンドが脚柱
に対し天板長手方向に離間せず略同一位置に配さ
れている。

即ち第１図ａに示す如く脚柱間に横架される支
脚部の横桟Ａを天板短手方向に延出しその外端に
スタンドＳを装着した構成が知られている。

図中Ｃはキヤスタ、Ｈは脚柱、Ｂは支脚部であ
る。

この従来構成では第１図ｂに示す如く天板折畳
過程においてキヤスタＣの連結端側がスタンドＳ
の連結端側より大きく上方へ傾動するから展開状
態で単にスタンドＳの下端が接地しない最低高さ
分だけ調整したのでは折畳過程でスタンドＳの下
端が床面等に衝合して折畳めなくなる。

そこで折畳過程におけるキヤスタＣの下端の描
く軌跡よりも常に上方にスタンドＳの下端が位置
するように折畳開始前にスタンドＳの高さ調整を
行わなければならず、煩雑な作業となつている。

この考案は上記欠点を解消するため創案された
ものでその目的とするところは、展開状態で単に
スタンドＳの下端が接地しない最低高さ分だけ調
整することにより支障なく天板の展開乃至折畳を
遂行するにある。

以下に、この考案を折畳式ステージに適用した
場合の好適一実施例を図面に基づいて説明する。

第３図乃至第６図に示す折畳式ステージ１は、
同形同大に２分割されてテーブル天板を構成する
一対の天板部１０，１１と、該天板部のそれぞれ
が個々に張設されて隣合う一対の天板支持フレー
ム１２，１３とを備えている。

天板支持フレーム１２，１３は、それらの対向
端部裏面側に固設した連結用のブラケツト１４，
１５を有している。

これらのブラケツト１４，１５相互が枢軸１６
で回動自在に連結され、屈曲乃至展開自在な連結
片を構成している。

該連結片の枢軸１６の位置は天板部１０，１１
及び天板支持フレーム１２，１３のそれぞれの対
向面が衝合した状態で該衝合面の垂下延長線上に
設定される。

もつて、天板部１０，１１及び天板支持フレー
ム１２，１３は上記枢軸１６を支点として折畳手
段を介して折畳乃至展開されるようになつてい
る。

折畳手段は本実施例の場合、垂直桿の一例とし
て示す伸縮垂管２０とステー部材１７，１８とリ
ンク部材２４，２５とからなつている。

即ち、上記各ブラケツト１４，１５には、その
枢軸１６を挟む両側端位置に一対のステー部材１
７，１８の上端ブラケツトが回動自在にピン連結
され、且つ該ステー部材の下端部相互もピン１９
で屈曲自在に連結されている。

該ピン１９と上記ブラケツト相互の枢軸１６と
の間には二重管構造からなる伸縮垂管２０が架け
渡してある。

また、天板支持フレーム１２，１３には、それ
らの総体的両側位置にて脚柱２１，２２の上端部
がピン２３，２４で回動自在に連結されている。

この脚柱２１，２２は、下端側を天板長手方向
外方へ延出する支脚部を設けた正面略Ｌ状からな
つている。

この脚柱２１，２２の中途部と伸縮垂管２０の
中途部との間にはそれぞれリンク部材２４，２５
が横設されている。この一対のリンク部材２４，
２５は一端が伸縮垂管２０の中途部において同一
の枢軸２６により枢着され、他端が各脚柱に枢軸
２７，２８を介して枢着されており天板折畳動作
と連動させて脚柱の接地姿勢を維持している。

次ぎに前記脚柱２１，２２は、第４図で一層明
瞭な如く垂下桿部２１Ａ，２２Ａと、該垂下桿部
２１Ａ，２２Ａの下端から直交して外方へ延びる
延出桿部２１Ｂ，２２Ｂと、該延出桿部２１Ｂ，
２２Ｂと直交し延出桿部と共に平面略Ｔ状の支脚
部を構成する横設桿部２１Ｃ，２２Ｃとからなつ
ている。

尚図中２１Ｄは天板の一方の外端側に設けられ
た脚柱２１，２１間に横架連結された補強用横桟
部であり、他端側の脚柱２２，２２間にも補強用
横桟部（図示せず）が設けられている。

このように構成された横設桿部２１Ｃ，２２Ｃ
のそれぞれの両端側下方にキヤスタ４０とスタン
ド５０が装着されている。

キヤスタ４０は折畳式構造体を支持し走行させ
うるものであれば如何なる構成のものも含まれ、
このキヤスタ４０の上端軸部が前記横設桿部２１
Ｃ，２２Ｃに回動自在に装着されている。

一方スタンド５０は第５図に一層明瞭な如く接
地部となるシユー部５１と該シユー部５１に立設
されシユー部５１の背面側凹部でナツトにより固
着されて高さ調整用のネジ部を有する基軸部５２
と、前記基軸部５２の上端に固着された大径の操
作用摘み部５３とからなつている。

このスタンド５０は、横設桿部２１Ｃ，２２Ｃ
に高さ調整可能に装着される。

図示例の場合、横設桿部２１Ｃ，２２Ｃのキヤ
スタ４０装着端の対向端側にはスタンド５０挿通
用の受孔５４と該受孔延長位置に設けられて内周
面にネジ部を有する垂下筒部５５とが形成されて
いる。

そこでスタンド５０の基軸部５２を受孔５４及
び垂下筒部５５に挿通し、上記基軸部５２に下方
から筒状スペーサ５６を摺動自在に外嵌してから
シユー部５１をナツトで基軸部５２に固着するこ
とによりスタンド５０を脚柱の横設桿部２１Ｃ，
２２Ｃに装着する。

ここでスタンド５０の基軸部５２に設けられた
ネジ部は垂下筒部５５内のネジ部と螺合して、操
作部の一例を示す摘み部５３の回動によつて上下
方向へ螺進退動を行い高さ調整が可能となる。

尚図中３２は天板部１０，１１相互間にこれら
天板相互の対向端を跨いで張架してあるコイル状
のスプリングである。

次に上記実施例の折畳作用を説明する。

第３図のステージ展開状態において、伸縮垂桿
２０の外管を、該外管に連設された摘み等を介し
て人為的に上昇させると天板１０，１１及び天板
支持フレーム１２，１３の対向端がそれら相互の
枢軸１６を関節点として開く。

それに追従作動する連桿２７，２８と伸縮垂管
２０との連結ピン３０が前記連桿２７，２８の水
平位置を上側に超えると、スプリング３２のバネ
力が天板乃至天板支持フレーム１０，１１相互の
対向端を上昇させる方向、即ち該天板を折畳む方
向に作用する。

また、上記天板乃至天板支持フレーム１０，１
１及び天板支持フレーム１２，１３の折畳動作に
関連して連桿２７，２８が伸縮垂管２０との連結
ピン３０により二つ折りされることから、各脚柱
２１，２２相互も接近方向に関連移動して起立平
行状に折畳まれる。

この折畳過程において脚柱２１，２２は第２図
ａで示す如く展開状態の直立姿勢から、一旦脚柱
２１，２２の下端が天板長手方向外方へ傾動する
傾斜姿勢をとつた後再び折畳状態の直立姿勢に戻
る。

この際キヤスタ４０とスタンド５０とは天板長
手方向において脚柱上端の枢着位置に対して略同
一の離間位置で並行しているのでキヤスタ４０と
スタンド５０との下端接地位置は傾動による誤差
が生じない。

次に、スタンド５０の作用を説明すると、スタ
ンド５０は摘み部５３を一定方向に回動させると
基軸部５２が下方へ螺進しシユー部５１の接地位
置を下方へ押し下げる。

そこでステージ展開状態において摘み部５３を
回動しシユー部５１の位置をキヤスタ４０と同一
好ましくは下方へ設定することによりキヤスタ４
０の走行転動は規制される。

次にステージ折畳時には摘み部を逆方向へ回動
しシユー部をキヤスタ４０の最下端より僅かに上
方へ設定すればよい。

これによりキヤスタ４０の走行転動が可能とな
ると共にスタンド５０は非接地状態となる。

この状態で前述の如くステージが折畳まれれ
ば、折畳過程においてキヤスタ４０とスタンド５
０とは同一の傾動姿勢となり常にキヤスタ４０の
下端のみ接地する状態となり接地面にスタンド５
０が引掛かることがない。

従つて折畳時におけるスタンド５０の高さ調整
量が極めて少なくて済みまた床面を傷つける虞れ
もない。

尚、この考案においては、連結片の枢軸１６、
天板部と脚柱との枢着点２３，２４、リンク部材
と脚柱との枢着点２７，２８、及びリンク部材と
垂直桿との枢着点２６を結ぶ四節リンクの形状
（16−26−27−23，16−26−28−24）によつてス
テージ折畳過程における脚柱の姿勢が決定せられ
るものであり、折畳過程において脚柱がその下端
側が天板長手方向外方へ傾動する傾斜姿勢をとる
ものであれば本実施例に限らず他の全ての四節リ
ンクの形状を含むものである。

この考案は上記構成からなつているのでキヤス
タとスタンドとを横設桿部に取付けるだけで、天
板長手方向の同一位置に並列に位置決めして成型
することができる。また、スタンドは操作部を回
転することによりスタンドの基軸部のネジ部と垂
下筒部のネジ部とが螺合して上下動し簡単な構成
で確実に高さ調整を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の折畳式構造体のスタンド構造を
示しａは要部正面図、ｂは折畳時におけるキヤス
タとスタンド部材との接地位置関係を示す模式
図、第２図はこの考案の実施例に係る折畳式構造
体のスタンド構造を示しａは展開状態を示す正面
図、ｂは折畳状態を示す正面図、第３図は折畳乃
至展開過程における脚柱の傾動状態を示す模式図
であつてａは展開時、ｂは折畳（又は展開）中途
時、ｃは折畳完了時を示す、第４図はこの考案の
実施例に用いられる脚柱を示す斜視図、第５図は
スタンド構造を示す正面図、第６図は同側面図で
ある。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 二分割状の一対の天板部と、それぞれの天板部
   の対向端側に設けられて枢軸を介して前記天板部
   を傾動自在に連結する連結片と、前記枢軸に上端
   が枢着された垂直桿と、天板部に上端側が枢着さ
   れた脚柱と、該脚柱の下端側から天板長手方向外
   方へ延出して下方にキヤスタとスタンドとを備え
   た支脚部と、前記垂直桿の中途部とそれぞれの脚
   柱の中途部との間に枢着された一対の連杆とを備
   えて上記両天板部を起立平行状態の折畳姿勢乃至
   水平状の展開姿勢に変位させ且つその折畳乃至展
   開過程で脚柱下端側が外方へ傾動する折畳式構造
   体のスタンド構造において、 脚柱が、 接地位置の中途部まで垂下する垂直桿部と、 該垂直桿部の下端から直交して外方へ延びる延
   出桿部と、 該延出桿部と直交し延出桿部と共に平面略Ｔ状
   の支脚部を構成する横設桿部と、 該横設桿部の内端側下方に設けたキヤスタと、 上記横設桿部の外端側で上下に貫通する受孔
   と、 上記横設桿部の下方に固着すると共に上記受孔
   と連通する内周面にネジ部を有する垂下筒部とか
   らなり、 スタンドが、 上記受孔を挿通し上記垂下筒部のネジ部と螺合
   する基軸部と、 該基軸部の上端に設けられた操作部と、上記基
   軸部の下端に形成されたシユー部とからなつて、 スタンドが脚柱に対し天板長手方向にキヤスタ
   と略同一の離間位置でキヤスタと並行して支脚部
   に設けられていることを特徴とする折畳式構造体
   のスタンド構造。