JPS601635Y2 - リクライニング装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、身体を寝かせたり起したりするリクライニン
グ装置に関するものである。

最も簡単なリクライニング装置は、第１図に示すように
身体保持体１の前支持部ＩＡのみが傾斜するように構成
されている。

このような構造では、背を起すことはできるが、腰から
脚にかけて真直ぐにせざるを得す、腰が定まらず安定し
た姿勢を取れない欠点がある。

これを改善するリクライニング装置として、第２図に示
すように身体保持体１を前支持部１Ａ、尻支持部１Ｂ１
２つ折れの脚支持部ＩＣに分け、且つ隣接する各部をヒ
ンジ２Ａ、２Ｂで連結して構成し、前支持部ＩＡを螺進
機構３Ａとリンク機構３Ｂとにより駆動し、脚支持部Ｉ
Ｃを螺進機構４Ａとリンク機構４Ｂとにより駆動する構
造のものが提案されている。

しかしながらこのような構造では、背を起したり寝かせ
たりする操作と脚を折曲げたり真直ぐにしたりする操作
とを別々に行なわなければならず、操作が面倒である−
ばかりでなく、駆動系を２つ必要とするため高価になる
という欠点があった。

本考案の目的は、身体保持体を構成する前支持部、尻支
持部及び脚支持部のいずれか１つを所望の角度に傾斜さ
せることにより同時に他の２つも連動して傾斜させるこ
とができるリクライニング装置を提供することにある。

以下本考案の実施例を図面を参照して詳細に説明する。

第３図及び第４図において、１１はパイプ或いはアング
ル材等からなるベースフレーム、１２はベースフレーム
１１の上方に配置された身体保持体である。

身体保持体１２は前支持部１２Ａ、尻支持部１２Ｂ及び
脚支持部１２Ｃに３分割され、隣接する各部がヒンジ１
３，１４により回動自在に連結されて構成されている。

１５は前支持部１２Ａのヒンジ１３による枢支点付近を
ベースフレーム１１に連結して前支持部１２Ａを傾斜自
在に支持している第１のリンク式支え機構である。

この第１のリンク式支え機構１５は前支持部１２Ａに突
設されたブラケット１６にリンク１７の一端がピン１８
で枢支され、ベースフレーム１１に突設されたブラケッ
ト１９にリンク１７の他端がピン２０で枢支されて構成
されている。

２１は尻支持部１２Ｂをその中央付近でベースフレーム
１１に連結して尻支持部１２Ｂを傾斜自在に支持してい
る第２のリンク式支え機構である。

この第２のリンク式支え機構２１は尻支持部１２Ｂに突
設されたブラケット２２にリンク２３の一端がピン２４
で枢支され、ベースフレーム１１に突設されたブラケッ
ト２５にリンク２３の他端がピン２６で枢支されて構成
されている。

２７はヒンジ１４とは反対側の脚支持部１２Ｃの端部寄
りの部分をベースフレーム１１に対して所定間隔で支え
且つこの脚支持部１２Ｃを傾斜自在に支持している枢支
式支え具である。

この枢支式支え具２７は、ベースフレーム１１に立設さ
れた固定杆２８の上端に、脚支持部１２Ｇに突設された
ブラケット２９をピン３０で枢支連結した構造となって
いる。

３１．３２は前支持部１２Ａと脚支持部１２Ｇとが水平
状態になったときこれらを支えるためにベースフレーム
１１上に立設されたフリー支え具である。

３３は前支持部１２Ａを強制的に傾斜させて所望の傾斜
角度に設定できる傾斜角設定手段である。

本実施例の傾斜角設定手段３３は、ベースフレーム１１
上にラック状の傾斜角度設定部材３４を設け、前支持部
１２Ａの下面にはブラケット３５を突設し、このブラケ
ット３５に傾斜角度規制杆３６の一端をピン３７で枢支
し、傾斜角度規制杆３６の他端を傾斜角度設定部材３４
の歯に係止させて所要の傾斜角度を前支持部１２Ａがと
れるようにしている。

次に上記のように構成された本考案のリクライニング装
置を第４図に示す身体を寝かせた状態から身体を起す第
３図に示す状態にする際の各部の動作について述べる。

先ず前支持部１２Ａの自由端をベースフレーム１１から
遠ざかるように持ち上げて傾斜角度規制杆３６の自由端
を傾斜角度設定部材３４の所定の歯に係止させて前支持
部１２Ａのベースフレーム１１に対する傾斜角を設定す
る。

この時背支持部１２Ａのヒンジ１３による枢支点が第４
図に示す位置よりもベースフレーム１１に近づいて尻支
持部１２Ｂを第３図における左下りの状態に傾斜させ、
且つこの尻支持部１２Ｂの動作に伴ない脚支持部１２Ｃ
が右下りの状態に傾斜させられる。

また、この際、ベースフレーム１１に対してリンク１７
及び２３は第３図及び第４図における時計方向に回動す
る。

次に第３図に示す状態の身体が起きている状態から第４
図に示すように身体を寝かせる状態に戻す場合には、傾
斜角度規制杆３６の自由端を傾斜角度設定部材３４の歯
から外して前支持部１２Ａを水平状態にする。

このように前支持部１２Ａを水平状態にすると連結され
ている尻支持部１２Ｂ及び脚支持部１２Ｃが連動して水
平状態に戻る。

この際前支持部１２Ａ及び脚支持部１２Ｇはそれぞれフ
リー支え具３１及び３２により支えられる。

以下本考案の他の実施例を図面を用いて説明するが、上
記実施例と同等の部材には同一の符号を付す。

第５図ａ及びｂはそれぞれ上記実施例における傾斜角設
定手段３３の変形例を示す図である。

同図ａでは、傾斜角設定手段３３として流体圧シリンダ
３７を用いた例を示したものである。

また第５図すでは、傾斜角設定手段３３として扇形のエ
アバック３８を用いた例を示したものである。

第６図に示す実施例は、脚支持部１２Ｃにヒンジを介し
て補助部１２Ｄの一端を連結し、身体保持体１２を４分
割構造にした例を示したものである。

補助部１２Ｄの他端は固定杆３９によりベースフレーム
１１上に保持されている。

第７図ａ及びｂに示す実施例は、ベースフレーム１１を
ヒンジ１３に対応して２分割し、その分割部分をピン４
０及びピン嵌合部４１からなる継手４２で分離可能に連
結したものである。

したがって分割されたベースフレーム１１を継手４２に
より一体に継いた場合には第７ａ図に示すように上記実
施例と同様に身体を起したり寝かせたりすることができ
る。

またピン４０をピン嵌合部４１から外してベースフレー
ム１１を分解した場合には、第７図すに示すように折り
畳むことができる。

第８図ａ及びｂに示す実施例は、第１及び第２のリンク
式支え機構１５及び２１と枢支式支え具２７との各支持
部に取付ける配列の変形例である。

即ち同図ａに示す実施例は、第３図に示す実施例の第１
のリンク式支え機構１５と枢支式支え具２７とを入れ換
えたもので、背支持部１２Ａを枢支式支え具２７で支え
、脚支持部１２Ｃを第１のリンク式支え機構１５で支え
るようにしたものである。

第８図すに示す実施例は、第３図に示す実施例の第２の
リンク式支え機構２１と枢支式支え具２７とを入れ換え
たもので、尻支持部１２Ｂを枢支式支え具２７で支え、
脚支持部１２Ｃを第２のリンク式支え機構２１で支える
ようにしたものである。

以上のように本考案によれば、身体保持体を構成する背
支持部、尻支持部及び脚支持部のいずれか１つに傾斜角
設定手段を配設して所望の角度に傾斜させることにより
同時に他の２つも連動して傾斜させることができるよう
に構成したので、リクライニング操作を簡単にできしか
も構造簡単にして安価に製作できるという利点がある。

【図面の簡単な説明】 第１図は、従来のこの種のリクライニング装置の説明図
、第２図は従来のこの種のりクライニング装置の正面図
、第３図及び第４図はそれぞれ本考案のリクライニング
装置の第１の実施例を示す身体保持部材の各支持部材を
傾斜させた状態を示す正面図及び身体保持部材を平らに
した状態を示す正面図、第５図ａ及びｂはそれぞれ本考
案のリクライニング装置の傾斜角規制機構の変形例を示
す説明図、第６図は本考案の第２の実施例を示す正面図
、第７図ａ及びｂはそれぞれ本考案の第３の実施例を示
す正面図で同図ａが継手によりベースフレームを一体に
結合した状態を示し同図すが継手を外してベースフレー
ムを分解して折り畳んだ状態を示したもので、第８図ａ
及びｂはそれぞれ第４の実施例をを示す正面図である。 １１・・・・・・ベース、１２・・・・・・身体保持体
、１２Ａ・・・・・・背支持部、１２Ｂ・・・・・・尻
支持部、１２Ｃ・・・・・・脚支持部、１３，１４・・
・・・・ヒンジ、１５・・・・・・第１のリンク式支え
機構、２１・・・・・・第２のリンク式支え機構、２７
・・・・・・枢支式支え具、３３・・・・・・傾斜角設
定手段。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 少くとも前支持部、尻支持部及び脚支持部とに３分割さ
   れ且つ隣接する各支持部がヒンジにより結合されてなる
   身体保持体と、前記身体保持の下方に配置されたベース
   と、前記各支持部のうちの１つの支持部に一端が枢支さ
   れ且つ他端が前記ベースに固着されてその支持部を傾斜
   自在に支える枢支式支え具と、前記枢支式支え具に枢着
   された支持部以外の２つの支持部にそれぞれ一端が枢支
   され且つそれぞれの他端が前記ベースに枢支された第１
   及び第２のリンク式支え機構と、前記各支持部のうちの
   １つの支持部の下に配設されて該支持部の前記ベースに
   対する傾斜角を設定する傾斜角設定手段とを具備してい
   ることを特徴とするリクライニング装置。