JPS62203966A - 熱疲労耐力のあるシリンダヘツド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は弁制御式内燃機関用シリンダヘッドに関する。

〔従来の技術と問題点〕

周知の如く、内燃機関においてはシリンダヘッドは閉じ
られた燃焼室かピストンの作動するシリンダを形成する
。

作動中エンジンには負荷が繰り返し作用して動力を発生
し、該動力を利用してエンジンの目的とする仕事を成す
。高負荷作用を受けている間、シリンダヘッドの燃焼室
内面は動力を発生させるシリンダ内の燃料の燃焼に基づ
く高温度にさらされる。然しながら、高負荷作動期間の
間にエンジンは低負荷で作動することもあり、また作動
を全く停止することもある。エンジンが低負荷又は無負
荷の期間中シリンダヘッドの燃焼面は、高負荷作動期間
中の様には非常に高い燃焼温度雰囲気にさらされること
はなく、そして更に低い温度にまで冷却される。更には
、高負荷作動中にシリンダヘッドの燃焼面は高温雰囲気
にさらされることから大きな熱応力が生じ、一方、低負
荷又は無負荷作動中には概して低温の雰囲気にさらされ
るので、大変小さな熱応力しか発生しない。高負荷作動
状！ｉ３（シリンダ温度が高温で熱応力が大きい場合）
と低、又は無負荷状態（シリンダ温度が低温で熱応力が
小さい場合）とのサイクルの繰り返しがエンジンシリン
ダヘッドあ燃焼面に熱応力の変化する状態を引き起こす
。変化する熱応力の結果と１でシリンダヘッドの燃焼面
に度々鳴裂が生じる。

通常これらの亀裂は弁用孔間の狭い壁部に発生するが、
燃料や点火火花を導入するのに用いられる中心噴射孔か
ら外方向に放射状に弁用孔の中心線に向かって発生する
こともある。

依って本発明は内燃融関のシリンダヘッドに亀裂が発生
することを防止して、破壊することを防止することを第
１目的とする。

本発明の他の目的は以下の記載と添付図面とによって明
らかとなろう。

〔問題点を解決するための手段とイ乍用］上記発明目的
に鑑みて、本発明は関連した燃焼室に面した底面と、該
底面を貫通して互いに離間した複数の弁用孔と、シリン
ダヘッドの燃焼面を介して点火火花や燃料をシリンダ内
へ導入する噴射孔とを有した弁制御式内燃機関用シリン
ダヘッドであって、該シリンダヘッドの底面又は燃焼面
が前記噴射孔から離間して該噴射孔と前記弁用孔の中心
線との間に放射状に配設された円状の切取部を有し、該
切取部は前記各弁用孔と交差することもあるシリンダヘ
ッドを提供する。

〔実施例〕

第１図と第２図とを参照すると、図示された代表的な４
つの弁方式のシリンダへラド１は燃焼面２を有しており
、該燃焼面は時として火炎床又は燃焼床と言われる。こ
のような４つの弁方式のシリンダヘッドは代表的には高
出力ディーゼルエンジンに用いられる。シリンダヘッド
燃焼面２は２つの排気弁用孔３と２つの吸気弁用孔４と
を有している。図示の如く、噴射孔５は弁用孔３と４の
中心に配設されている。このような噴射孔は通常は、自
然発火の高出力ディーゼルエンジンの場合の様に燃料を
シリンダ内へ導入するか、火花により点火させるガソリ
ンエンジンの場合の様に点火火花を導入するのに用いら
れる。噴射孔５の中心線は番号７で示されている。弁座
挿入体８は各弁用孔３と４の内側に配設されており、通
常は弁を繰り返して開いたり閉じたりする場合の耐摩耗
性のある高温合金から成る。弁座挿入体８は切削された
皿穴９を介して燃焼面２から引っ込んでいてもよい。通
常、弁の壁（バルブブリッジ）と言われるシリンダヘッ
ド燃焼面２の比較的狭い領域は弁の中心線１０を含んで
構成される平面上にあり、弁用孔３，４の間に存在し、
これら弁の壁部は番号１２によりて示されている。エン
ジンが高負荷と低負荷、又は無負荷の状態の間で交互に
繰り返して作動する場合に、変動熱応力によって燃焼面
に度々亀裂が発生する。通常これらの熱に起因した亀裂
は弁の中心線１０を含む平面上であって、弁用孔３，４
間の弁の壁１２を横切って発生する。

これを防止する手段として従来は、番号１３で示される
切取部が弁用孔３，４間の弁の壁１２の中央に配設され
ていた。第１図と第２図において、最も代表的なものと
して１つの切取部１３が排気弁用孔３間に図示されてい
る。前述の弁の壁１２を横切る亀裂に加えて、噴射孔５
から半径方向に放射して弁用孔３，４の中心線１０へ向
かう亀裂もシリンダヘッド燃焼面２に発生することがあ
る。

前述の切取部１３は弁の壁１２に発生する亀裂を効果的
に制御することができるが、噴射孔５から半径方向に放
射して弁用孔３，４へ向かって延設される亀裂を防止す
ることはできない。

第３図と第４図は第１図と第２図に用いられた同じ要素
を示す場合は同一番号にて、本発明に依って形成された
シリンダヘッドを図示している。

第３図と第４図とを参照すると、シリンダヘッド燃焼面
２は２つの排気用弁用孔３と２つの吸気用弁用孔４とを
有している。噴射孔５はこれら弁用孔３，４の中心に配
設されており、これは燃料や点火火花をシリンダ内へ導
入するのに用いられる。

噴射孔５の中心線は番号７で示されている。弁座挿入体
８は各弁用孔３，４の内側に配設されており、通常、弁
の開閉を繰り返す場合の耐摩耗性を有するよう高温合金
から成る。該弁座挿入体８は切削された皿穴９によって
燃焼面２から引っ込んでいてもよい。再び、弁の壁１２
として知られている領域は弁用孔３，４間に存在する。

本発明に依って、シリンダヘッドの燃焼面２には切取部
、即ち溝１４が設けられており、第１図と第２図の切取
部１３とは異なるものである。該溝１４は円形形状を成
しており、噴射孔５と弁用孔３，４との間に位置し、噴
射孔５から弁用孔３，４の方向に延設されて、該弁用孔
３，４と交差してもよい。

こうして第３図と第４図とに図示した４つの弁方式のシ
リンダヘッドにおいては、溝１４は３６０度全同じ延設
されて噴射孔５の周囲を囲繞して環状溝を形成し、前記
各弁用孔３，４と交差している。

噴射孔５と弁用孔３，４の配置を他の形態にすると溝１
４は３６０度に亙って延設される必要はなく、各弁用孔
に及ぶ円の一部分でもよい。この実施例を第５図に示し
ている。噴射孔５の直径と弁用孔３．４の直径と燃焼床
２の厚さとの相対寸法に依存して、前記溝１４は前記弁
用孔３，４と交差することも、しないこともあり得るが
、どんな場合でも噴射孔５と弁用孔３，４の中心線１０
との間で放射状に配設される。

第５図を参照すると、吸気弁用孔３と排気弁用孔４とが
シリンダへラド１に配設された２つの弁方式のシリンダ
ヘッドが図示されている。図示の如く噴射孔５は弁用孔
３と４の間には設けられておらず、弁用孔３，４の中心
線１０を含んだ平面から偏心している。この配置では、
ｍ１４は円の一部から成り、弁用孔３，４にまで十分に
延設されている。しかし再び、第３図に示す４つの弁方
式の場合のように、第５図に示す２つの弁方式の場合の
溝１４は噴射孔５の中心線７と弁用孔３゜４の中心線１
０との間に位置して放射状になっている。４つの弁方式
の場合に述べたように、噴射孔５と弁用孔３，４と燃焼
床２との相対的寸法に依存して、２つの弁方式の形態で
の切取溝１４は弁用孔３，４と交差する場合もあるし、
交差しない場合もある。

本発明によるシリンダヘッドにおいて、溝１４は噴射孔
が切れ目のない円筒を構成するように該噴射孔５のの周
囲から少し離れて放射状に設けられて、その端部はシリ
ンダヘッドの燃焼面２と同一平面になっている。溝１４
は凹形状を成しており、通常好ましくはその最大深さが
シリンダへラド１の厚さの１７５から１７２である。

第３図から第６図までの溝１４は第１図と第２図との普
通の切取部１３の単なる置き換えであるが、普通の該切
取部１３は弁の中心線１０を結ぶ線を中心として弁の壁
１２に設けられており、一方、溝１４は円形の切取部、
即ち噴射孔５と弁の壁１２との間に横たわる燃焼面２の
部分を横断する溝を成すことにおいて差異がある。従っ
て、第１図と第２図の切取部１３は通常亀裂が発生し得
る弁の壁１２から材料を取り除くことによって亀裂を防
止可能となるが、噴射孔５からは材料を取り除いていな
いので該噴射孔５のまわりに亀裂が発生することは防止
できない。これに対して、第３図から第６図に示す円状
の切取溝１４は弁の壁１２からや噴射孔５から材料を取
り除くのではなく、噴射孔５と弁の壁１２との間の燃焼
面２を横断するよう取り除く。それ故に溝１４は噴射孔
が弁の壁の応答に関連して熱応答しないように緩衝帯又
は隔離帯として効果的に作用する。従って、高負荷期間
と低負荷又は無負荷状態期間との間のエンジンの周期的
作動に基づき、弁の壁と噴射孔とに作用する変動熱応力
は減少して、弁の壁と噴射孔の両領域の燃焼面の亀裂を
最小化させる。このことは本発明により達成されて、シ
リンダヘッドの面を多数の要素と特殊材料で構成する必
要や、或いはその中に挿入体を使用する必要がない。

更には、溝１４はシリンダヘッドの熱疲労と亀裂とを減
少させるよう請求もされている従来技術に開示されてい
るように、単−又は多数用いられている小さくて狭い溝
と混同されるべきではない。

これら小さくて狭い溝の目的は、エンジンの１又は２回
転毎に高温の燃焼ガスと低温の吸入ガスとが交互に各エ
ンジン燃焼サイクル中に導入された場合のシリンダ内の
急激な状態変化に応じて、シリンダヘッドの面に誘起さ
れる局所的な高い表面応力を断つことである。シリンダ
内におけるこれらの周期的な熱状態の変化は急激である
ため、燃焼面の表面のみがその変化に応答する時間を有
し、燃焼床の大部分はシリンダ内の速い変動には影響さ
れない。燃焼床の極めて局所的な応答のため、浅い深さ
の大変小さな狭い溝は微細な熱応答を断つのに十分であ
り、この高周波周期負荷により以前見られた亀裂の発生
を防止できる。これに対して、本明細書で記載したかな
り深い溝１４は、エンジン出力と続いて作用するエンジ
ン負荷に対する要求の変化に応答して、相当遅い周期で
変化する巨視的な高温状態と低温状態とに起因した熱応
力を変える。エンジン負荷が変化したとき、燃焼床構造
体全体が応答し、シリンダ内の燃焼サイクルに直接さら
されている局所表面層そのものが応答するのではない。

浅い溝は高周波のシリンダ内燃焼サイクルに応答した局
所表面熱応力による局所表面亀裂発生を可及的に小さく
するのに有効であるが、高負荷状態と低負荷状態との間
で周期的に作動することにより誘起される巨視的な全体
的熱応力サイクルによる亀裂発生を防止するのには有効
ではない。更には、全体として巨視的な熱応力ゾーン内
に存在する前把手さな狭い溝は、高負荷作動と低負荷、
又は無負荷作動間で作動するエンジンに起因する長周期
、低周波の周期的負荷に応答した重大な亀裂の核として
作用し得る。

以上の実施例の他に本発明の範囲内で他の実施例も想到
可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の代表的な４つの弁方式のシリンダヘッド
底部の平面図、第２図は第１図の矢視線２−２による断
面図、第３図は本発明による代表的な４つの弁方式のシ
リンダヘッド底部の平面図、第４図は第３図の矢視線３
−３による断面図、第５図は本発明による２つの弁方式
のシリンダヘッド底部の平面図、第６図は第５図の矢視
線６−６による断面図。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、関連した燃焼室に面した底面と、該底面を貫通して
   互いに離間した複数の弁用孔と、シリンダヘッドを通し
   て点火火花や燃料を導入する噴射孔とを有した弁制御式
   内燃機関用シリンダヘッドであって、該シリンダヘッド
   の前記底面が前記噴射孔から離間して、放射状に前記弁
   用孔に向かって延設されている円状切取部を具備するこ
   とを特徴とするシリンダヘッド。 ２、前記弁用孔が互いに離間した４個であり、前記噴射
   孔が該４個の弁用孔の中心に位置している特許請求の範
   囲第１項に記載のシリンダヘッド。 ３、前記円状切取部が前記噴射孔に関して環状である特
   許請求の範囲第２項に記載のシリンダヘッド。 ４、噴射孔に関する前記環状の切取部が前記弁用孔と交
   差する特許請求の範囲第３項に記載のシリンダヘッド。 ５、前記弁用孔が２個互いに離間して存在する特許請求
   の範囲第１項に記載のシリンダヘッド。 ６、前記噴射孔が前記弁用孔の中心線と交差する平面か
   ら偏心している特許請求の範囲第５項に記載のシリンダ
   ヘッド。 ７、前記切取部が前記弁用孔と交差することのない特許
   請求の範囲第６項に記載のシリンダヘッド。 ８、前記切取部が前記弁用孔と交差する特許請求の範囲
   第６項に記載のシリンダヘッド。 ９、前記円状切取部が円の一部から成る特許請求の範囲
   第６項に記載のシリンダヘッド。 １０、前記切取部が前記弁用孔と交差しない特許請求の
   範囲第９項に記載のシリンダヘッド。 １１、前記切取部が前記弁用孔と交差する特許請求の範
   囲第９項に記載のシリンダヘッド。