JP3358417B2 - ディーゼル機関のシリンダヘッド - Google Patents

ディーゼル機関のシリンダヘッド

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JP3358417B2
JP3358417B2 JP01334696A JP1334696A JP3358417B2 JP 3358417 B2 JP3358417 B2 JP 3358417B2 JP 01334696 A JP01334696 A JP 01334696A JP 1334696 A JP1334696 A JP 1334696A JP 3358417 B2 JP3358417 B2 JP 3358417B2
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼル機関の
シリンダヘッドに係り、特に、グロープラグを備える直
噴タイプのディーゼル機関に用いられるシリンダヘッド
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば実開平2−74526
号に開示される如く、グロープラグを備える直噴タイプ
のディーゼル機関が知られている。図5は、かかるディ
ーゼル機関の要部の構造を表す断面図を示す。直噴タイ
プのディーゼル機関においては、シリンダヘッド10に
燃料噴射ノズル12が配設される。また、シリンダヘッ
ド10の、燃料噴射ノズル12に隣接する位置には、グ
ロープラグ14が配設されている。
【0003】シリンダブロック16には、シリンダ18
が形成されている。シリンダ18の内部には、ピストン
20が摺動可能に挿入されている。ピストン22には、
燃焼室22が形成されている。シリンダヘッド10に配
設される燃料噴射ノズル12は、その先端部が燃焼室2
2の中心部に露出するように配設されている。また、グ
ロープラグ14は、その先端部が燃焼室22内部に露出
するように配設されている。
【0004】ところで、ディーゼル機関の分野において
は、吸気弁や排気弁を各気筒に対して複数配設する多弁
式ディーゼル機関が知られている。図6は、グロープラ
グを備える多弁式の直噴ディーゼル機関に用いられるシ
リンダヘッド24の底面図を示す。
【0005】シリンダヘッド24は、アルミ合金または
鋳鉄等で構成されるシリンダヘッド本体26と、耐熱合
金鋼または焼結合金等で構成される4つのバルブシート
リング28-1〜28-4とを備えている。バルブシートリ
ング28-1〜28-4は、2つの吸気バルブおよび2つの
排気バルブのバルブシートを構成する環状の部材であ
る。シリンダヘッド本体26には、バルブシートリング
28-1〜28-4の外形と嵌合する嵌合部30-1〜30-4
が設けられている。バルブシートリング28-1〜28-4
は、嵌合部30-1〜30-4の内部に圧入されている。
【0006】シリンダヘッド本体26には、バルブシー
トリング28-1〜28-4の開口部と連通するポート32
-1〜32-4が設けられている。ポート32-1〜32
-4は、シリンダヘッド24に組み込まれる吸気バルブま
たは排気バルブがバルブシートリング28-1〜28-4
より構成されるバルブシートから離座している場合に導
通状態となり、一方、吸気バルブまたは排気バルブがバ
ルブシートリング28-1〜28-4により構成されるバル
ブシートに着座している場合に遮断状態となる。
【0007】上記図5に示す如く、直噴ディーゼル機関
の燃料噴射ノズル12は、その先端部が燃焼室22の中
心部に露出されるように配設される。また、グロープラ
グ14は、その先端部が燃焼室14に露出されるよう
に、燃料噴射ノズル12の近傍に配設される。かかる配
置を実現すべく、図6に示すシリンダヘッド本体26に
は、4つのバルブシートリング28-1〜28-4の中心部
の近傍に燃料噴射ノズル穴34が、また、バルブシート
リング28-1と28-2との間にグロープラグ穴36が、
それぞれ設けられている。
【0008】図6に示すシリンダヘッド24によれば、
燃料が燃焼室の中心部近傍に噴射されるグロープラグ付
き多弁式直噴ディーゼル機関が実現される。かかる形式
のヒーゼル機関によれば、冷間始動時にグロープラグを
発熱させることにより良好な始動性を得ることができ、
燃料噴射ノズルから燃焼室内にバランス良く燃料を噴射
することができ、かつ、複数の吸気弁および排気弁を用
いて高い吸気効率および排気効率を得ることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図7は、上記図6中に
示すVII-VII 直線に沿ってシリンダヘッド24を切断し
た際に得られる断面図を示す。上述の如く、シリンダヘ
ッド24のグロープラグ穴36は、隣接する2つのバル
ブシートリング28-1および28-2の間に形成されてい
る。このため、バルブシートリング28-1とグロープラ
グ穴36との間、およびバルブシートリング28-2とグ
ロープラグ穴36との間には、シリンダヘッド本体26
の一部として薄肉部26a,26bが形成される。
【0010】シリンダヘッド24の底面(燃焼室に露出
される面)には、ディーゼル機関の運転に伴う爆圧力お
よび熱負荷変動に起因する応力、およびディーゼル機関
の運転・停止の繰り返しに伴う冷熱負荷に起因する応力
が作用する。このため、シリンダヘッド本体26の薄肉
部26a,26b、およびバルブシートリング28-1
28-2には大きな応力が作用する。
【0011】耐熱合金鋼や焼結合金等で構成されるバル
ブシートリング28-1,28-2は、かかる応力に対して
高い耐久性を示す。しかしながら、アルミ合金や鋳鉄で
構成されるシリンダヘッド本体の耐久性は、バルブシー
トリング28-1,28-2の耐久性ほど高くない。このた
め、上記図6および図7に示すシリンダヘッド24にお
いては、薄肉部26a,26bの疲労が他の部位の疲労
に比して進行し易い。
【0012】シリンダヘッド24においても、バルブシ
ートリング28-1および28-2の間隔を十分に確保すれ
ば、薄肉部26a,26bの肉圧を十分に確保して、薄
肉部28-1,28-2に高い耐久性を付与することができ
る。しかしながら、バルブシートリング28-1および2
-2の間隔を十分に確保するためには、ポート32-1
32-2の径を小さくすることが必要となる。このため、
上記の措置には、ディーゼル機関の吸気効率または排気
効率の低下という不利益が伴う。この点、上述したシリ
ンダヘッド24の構造は、ディーゼル機関の吸気効率お
よび排気効率を高いレベルに維持しつつ、シリンダヘッ
ド24の全体に高い耐久性を付与することが困難な構造
であった。
【0013】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、ディーゼル機関の吸気効率および排気効率を低
下させることなく、シリンダヘッドの全体において高い
耐久性を確保し得るシリンダヘッドを提供することを目
的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、シリンダの中心部近傍に相当する部位
に形成され燃料噴射ノズル穴と、吸気バルブおよび排
気バルブのバルブシートを構成すべく前記燃料噴射ノズ
ル穴の周囲に配設され複数のバルブシートリングと、
隣接する2つのバルブシートの間に形成されグロープ
ラグ穴とを備えるディーゼル機関のシリンダヘッドにお
いて、前記隣接する2つのバルブシートを構成する2つ
のバルブシートリングは、前記グロープラグ穴の直径よ
りも狭い間隔で備えられ、前記グロープラグ穴は、シリ
ンダヘッド本体の一部と、前記2つのバルブシートリン
グのそれぞれの一部とを切削して形成されたことを特徴
とするディーゼル機関のシリンダヘッドにより達成され
る。
【0015】本発明において、燃料噴射ノズル穴はシリ
ンダの中心に相当する部位に形成される。また、燃焼噴
射ノズル穴の周囲には複数のバルブシートリングが配設
されている。このため、燃料噴射ノズルの近傍に形成さ
れるべきグロープラグ穴は、隣接する2つのバルブシー
トリングの間に形成されている。これらのバルブシート
リングは、それらの間隔がグロープラグ穴の直径に比し
て小さくなるように配置されている。そして、グロープ
ラグ穴は、2つのバルブシートリングの一部が少なくと
もグロープラグ穴を規定する壁面の一部を形成するよう
形成されている。かかる構造によれば、バルブシートリ
ングとグロープラグ穴との間にシリンダヘッド本体の薄
肉部は形成されない。
【0016】上記の目的は、請求項2に記載する如く、
シリンダの中心部近傍に相当する部位に燃料噴射ノズル
穴を形成し、吸気バルブおよび排気バルブのバルブシー
トを構成すべく前記燃料噴射ノズル穴の周囲に複数のバ
ルブシートリングを配設し、隣接する2つのバルブシー
トの間にグロープラグ穴を形成するディーゼル機関
リンダヘッドの製造方法において、前記隣接する2つの
バルブシートを構成する2つのバルブシートリングを、
前記グロープラグ穴の直径よりも狭い間隔で備え、前記
グロープラグ穴を、シリンダヘッド本体の一部と、前記
2つのバルブシートリングのそれぞれの一部とを切削し
て形成することを特徴とするディーゼル機関シリンダ
ヘッドの製造方法によっても達成される。
【0017】本発明において、バルブシートリングは、
それらの間隔がグロープラグ穴の直径に比して小さくな
るように配置される。そして、グロープラグ穴は、2つ
のバルブシートリングの一部が少なくともグロープラグ
穴を規定する壁面の一部を形成するよう形成される。こ
のような加工により製造されたシリンダヘッドは、バル
ブシートリングとグロープラグ穴との間にシリンダヘッ
ド本体の薄肉部を有しない。
【0018】
【0019】
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例である
ディーゼル機関のシリンダヘッド40の底面図を示す。
シリンダヘッド40は、図1に表される面がディーゼル
機関の内側となるように、すなわち、図1に表される面
が、ディーゼル機関の内部に形成される燃焼室に露出さ
れるように、シリンダブロック(図示せず)の上部に固
定される。
【0021】シリンダヘッド40は、アルミ合金または
鋳鉄等により構成されるシリンダヘッド本体42を備え
ている。また、シリンダヘッド40は、ディーゼル機関
の気筒毎に、4つのバルブシートリング44-1〜44-4
を備えている。シリンダヘッド本体42には、シリンダ
ヘッド40とシリンダブロックとを締結するヘッドボル
ト(図示せず)を挿通させるためのヘッドボルト穴46
が形成されている。
【0022】ヘッドボルト穴46は、ディーゼル機関が
備える全ての気筒が、ほぼ等間隔に配置された6個のヘ
ッドボルト穴で取り囲まれるようにシリンダヘッド本体
42を貫通して複数個形成されている。ヘッドボルト穴
46は、シリンダヘッド本体42の成形時に鋳抜かれる
ことにより、または、シリンダヘッド本体42が成形さ
れた後、シリンダヘッド本体42に機械加工を施すこと
により形成される。
【0023】シリンダヘッド本体42には、また、バル
ブシートリング44-1〜44-4が嵌合される嵌合部48
-1〜48-4が形成されている。嵌合部48-1〜48-4
直径は、バルブシートリング44-1〜44-4の外径とほ
ぼ等しく設定されている。また、嵌合部48-1〜48-4
の深さは、バルブシートリング44-1〜44-4のリング
幅とほぼ等しく設定されている。バルブシートリング4
-1〜44-4は、シリンダヘッド本体42に埋め込まれ
るように、嵌合部48-1〜48-4に内部に圧入されてい
る。
【0024】バルブシートリング44-1〜44-4は、耐
熱合金鋼または焼結合金等により構成される環状の部材
である。バルブシートリング44-1〜44-4は、それら
の内周面と燃焼室に露出される側面との境界部に、テー
パ状に成形されたバルブシート44-1a〜44-4aを備
えている。バルブシート44-1a,44-2aは、シリン
ダヘッド40に組み込まれる吸気バルブ(図示せず)の
バルブシートとして機能する。また、バルブシート44
-3a,44-4aは、シリンダヘッド40に組み込まれる
排気バルブ(図示せず)のバルブシートとして機能す
る。
【0025】シリンダヘッド本体42には、バルブシー
トリング44-1〜44-4の開口部とほぼ等しい径を有す
るポート50-1〜50-4が形成されている。ポート50
-1おおび50-2は、ディーゼル機関の吸気ポートであ
り、図示しない吸気管に連通される。また、ポート50
-3および50-4は、ディーゼル機関の排気ポートであ
り、図示しない排気管に連通される。
【0026】シリンダヘッド本体42には、ディーゼル
機関のシリンダの中央部に相当する位置に、すなわち、
バルブシートリング44-1〜44-4に囲まれる部位のほ
ぼ中心部に、燃料噴射ノズル穴52が形成されている。
燃料噴射ノズル穴52は、シリンダヘッド40を貫通す
る貫通孔であり、その内部には燃料噴射ノズル(図示せ
ず)が組み付けられる。燃料噴射ノズル穴52に組み付
けられた燃料噴射ノズルの先端部は、シリンダヘッド4
0がシリンダブロック上に固定された際に、ディーゼル
機関の燃焼室のほぼ中央部に露出される。燃料噴射ノズ
ル穴52は、シリンダヘッド本体42に機械加工を施す
ことにより形成される。
【0027】シリンダヘッド40は、バルブシート44
-1aと44-2aとの間に、グロープラグ穴54を備えて
いる。グローバルブ穴54は、シリンダヘッド40を貫
通する貫通孔であり、その内部にはグロープラグ(図示
せず)が組み付けられる。グロープラグ穴54に組み付
けられたグロープラグの先端部は、シリンダヘッド40
がシリンダブロック上に固定された際に、ディーゼル機
関の燃焼室内部に露出される。
【0028】本実施例のシリンダヘッド40において、
バルブシートリング44-1とバルブシートリング44-2
との間隔は、グロープラグ穴54の直径に比して小さく
設定されている。すなわち、グローバルブ穴54は、シ
リンダヘッド本体42にバルブシートリング44-1およ
び44-2を圧入した後に、シリンダヘッド本体54と、
バルブシートリング44-1および44-2の一部とを切削
する機械加工を行うことにより形成される。
【0029】図2は、図1に示すII-II 直線に沿ってシ
リンダヘッド40を切断した際に得られる断面図を示
す。図2において、二点鎖線で示す形状は、グロープラ
グ穴54の切削加工が実行される前のバルブシートリン
グ44-1および44-2の外形を示す。
【0030】図2に示す如く、本実施例のシリンダヘッ
ド40においては、バルブシートリング44-1および4
-2自身が、グロープラグ穴54の側壁の一部を構成し
ている。かかる構成によれば、バルブシートリング44
-1および44-2と、グロープラグ穴54との間に、シリ
ンダヘッド本体42の薄肉部が形成されることがない。
また、バルブシートリング44-1および44-2は、焼結
合金または耐熱合金等で構成される高耐久部材である。
従って、グロープラグ穴54が形成されることによりそ
の肉圧が減少されても、バルブシートリング44-1,4
-2は、十分に高い耐久性を維持することができる。こ
のため、本実施例のシリンダヘッド40によれば、シリ
ンダヘッド40の全体において優れた耐久性を確保する
ことができる。
【0031】更に、本実施例のシリンダヘッド40にお
いては、バルブシートリング44-1と44-2との間隔が
狭小であるため、ポート50-1および50-2の開口面積
を大きく確保することができる。このため、本実施例の
シリンダヘッド40によれば、ディーゼル機関において
高い吸気効率を確保し得るという効果をも得ることがで
きる。
【0032】ところで、上記の実施例においては、バル
ブシートリング44-1および44-2の間にグロープラグ
穴54を形成することとしているが、本発明はこれに限
定されるものではなく、グロープラグ穴54を、他の隣
接する2つのバルブシートリング間に設けることとして
も良い。尚、上記の実施例においては、バルブシートリ
ング44-1および44-2が、前記請求項1記載の「隣接
する2つのバルブシートを構成する2つのバルブシート
リング」に相当している。
【0033】図3は、本発明の第2実施例であるシリン
ダヘッド60の底面図を示す。シリンダヘッド60は、
図3に表される面がディーゼル機関の内側となるよう
に、すなわち、図3に表される面が、ディーゼル機関の
内部に形成される燃焼室に露出されるように、シリンダ
ブロック(図示せず)の上部に固定される。尚、図3に
おいて、上記図1に示す構成部分と同一の部分には同一
の符号を付してその説明を省略する。
【0034】シリンダヘッド60は、アルミ合金または
鋳鉄等により構成されるシリンダヘッド本体62を備え
ている。また、シリンダヘッド60は、ディーゼル機関
の気筒毎に、4つのバルブシートリング64-1〜64-4
を備えている。シリンダヘッド本体62には、バルブシ
ートリング64-1〜64-4が嵌合される嵌合部68-1
68-4が形成されている。バルブシートリング64-1
64-4は、シリンダヘッド本体62に埋め込まれるよう
に、嵌合部68-1〜68-4に内部に圧入されている。
【0035】バルブシートリング64-1〜64-4は、上
述したバルブシートリング44-1〜44-4と同様に、耐
熱合金鋼または焼結合金等により構成される環状の部材
であり、それらの内周面と燃焼室に露出される側面との
境界部に、テーパ状に成形されたバルブシート64-1
〜64-4aを備えている。バルブシート64-1a,64
-2aは、シリンダヘッド60に組み込まれる吸気バルブ
(図示せず)のバルブシートとして機能する。また、バ
ルブシート64-3a,64-4aは、シリンダヘッド60
に組み込まれる排気バルブ(図示せず)のバルブシート
として機能する。
【0036】シリンダヘッド60は、バルブシートリン
グ64-1と64-2との間に、グロープラグ穴70を備え
ている。グローバルブ穴70は、シリンダヘッド60を
貫通する貫通孔である。本実施例のシリンダヘッド60
において、バルブシートリング64-1とバルブシートリ
ング64-2との間隔は、グロープラグ穴70の直径に比
して大きく設定されている。このため、バルブシートリ
ング64-1とグロープラグ穴70との間、およびバルブ
シートリング64-2とグロープラグ穴70との間には、
それぞれシリンダヘッド本体62の薄肉部62aおよび
62bが形成されている。
【0037】図4は、図3に示すIV-IV 直線に沿ってシ
リンダヘッド60を切断した際に得られる断面図を示
す。図4に示す如く、シリンダヘッド60は、シリンダ
ヘッド本体62の薄肉部62a,62bと、シリンダヘ
ッド本体62の他の部位との境界部近傍に、嵌合部68
-1とグロープラグ穴70とを連通する連通孔72、およ
び嵌合部68-2とグロープラグ穴70とを連通する連通
孔74を備えている。連通孔72,74は、バルブシー
トリング64-1,62-2の圧入に先立って、シリンダヘ
ッド本体62に機械加工を施すことにより形成される。
【0038】シリンダヘッド本体62の薄肉部62a,
62bは、ディーゼル機関の運転に伴う爆圧力や熱負荷
変動に起因する応力、およびディーゼル機関の運転・停
止の繰り返しに伴う冷熱負荷応力が作用する。このた
め、薄肉部62a,62bの疲労はシリンダヘッド本体
62の他の部位の疲労に比して進行し易い。
【0039】しかしながら、薄肉部62a,62bに作
用する応力は、連通孔72,74により吸収されるた
め、シリンダヘッド本体62の他の部位には伝達され難
い。換言すれば、本実施例のシリンダヘッド60によれ
ば、シリンダヘッド本体62の薄肉部62,62bに応
力を吸収させることにより、シリンダヘッド本体62の
他の部位に作用する応力を緩和させることができる。従
って、本実施例のシリンダヘッド60によれば、シリン
ダヘッド60全体の耐久性を実質的に高めることができ
る。
【0040】更に、本実施例のシリンダヘッド60にお
いては、バルブシートリング64-1,64-2が、それら
の全周においてシリンダヘッド本体62により取り囲ま
れている。バルブシートリング64-1,64-2に対して
優れた放熱性を付与するためには、バルブシートリング
64-1,64-2とシリンダヘッド本体62との接触面積
が大きいほど有利である。この点、本実施例のシリンダ
ヘッド60は、上記第1実施例のシリンダヘッド40に
比して優れている。従って、本実施例のシリンダヘッド
60によれば、シリンダヘッド60の全体において、第
1実施例のシリンダヘッド40と同等以上の耐久性を確
保することができる。
【0041】ところで、上記の実施例においては、バル
ブシートリング64-1および64-2の間にグロープラグ
穴70を形成することとしているが、本発明はこれに限
定されるものではなく、グロープラグ穴70を、他の隣
接する2つのバルブシートリング間に設けることとして
も良い
【0042】上述の如く、図3および図4に示すシリン
ダヘッド60は、シリンダヘッド本体62に連通孔7
2,74を形成することによりシリンダヘッド60の耐
久性を実質的に高める構成である。これに対して、シリ
ンダヘッド60の耐久性は、シリンダヘッド本体62の
薄肉部62a,62bを、シリンダヘッド本体62の他
の部位に比して高い強度を有する材質で構成することに
よっても高めることができる。
【0043】すなわち、上記図3および図4に示すシリ
ンダヘッド60において、薄肉部62a,62bにレー
ザークラット加工を施すことにより、または、薄肉部6
2a,62bが形成される部位に高強度のブロック材を
嵌合することにより、薄肉部62a,62bに高い強度
を付与した場合には、連通孔72,74を設けることな
く、上記第2実施例のシリンダヘッド60と同等の耐久
性を得ることができる。
【0044】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、バルブシートリングとグロープラグ穴との間に、シ
リンダヘッド本体の薄肉部が形成されるのを防止するこ
とができる。従って、本発明に係るシリンダヘッドによ
れば、シリンダヘッドの全体において優れた耐久性を確
保することができる。
【0045】請求項2記載の発明によれば、バルブシー
トリングとグロープラグ穴との間にシリンダヘッド本体
の薄肉部を有せず、該グロープラグ穴を規定する壁面の
少なくとも燃焼室側の一部がバルブシートリングの一部
によって形成されたシリンダヘッドを製造することがで
きる。従って、本発明に係る方法によって製造された
リンダヘッド、シリンダヘッドの全体において優れた
耐久性を確保することができる。
【0046】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のシリンダヘッドの底面図
である。
【図2】第1実施例のシリンダヘッドを図1に示すII-I
I 直線に沿って切断した際に得られる断面図である。
【図3】本発明の第2実施例のシリンダヘッドの底面図
である。
【図4】第2実施例のシリンダヘッドを図3に示すIV-I
V 直線に沿って切断した際に得られる断面図である。
【図5】グロープラグを備える直噴ディーゼル機関の要
部構造を表す断面図である。
【図6】グロープラグを備える多弁タイプの直噴ディー
ゼル機関のシリンダヘッドの底面図である。
【図7】図5に示すシリンダヘッドを図5中に示すVII-
VII 直線に沿って切断した際に得られる断面図である。
【符号の説明】
40;60 シリンダヘッド 42;62 シリンダヘッド本体 44-1〜44-4;64-1〜64-2 バルブシートリング 44-1a〜44-1b;64-1a〜64-2b バルブシー
ト 50-1〜50-4 ポート 52 燃料噴射ノズル穴 54;70 グロープラグ穴 70,72 連通孔
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−152120(JP,A) 特開 昭63−93876(JP,A) 特開 平3−140413(JP,A) 特開 平3−145553(JP,A) 実開 昭57−109248(JP,U) 実開 昭58−84343(JP,U) 実開 昭61−123833(JP,U) 実開 平7−35725(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02F 1/24 F02B 23/02 F02P 19/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダの中心部近傍に相当する部位に
    形成され燃料噴射ノズル穴と、吸気バルブおよび排気
    バルブのバルブシートを構成すべく前記燃料噴射ノズル
    穴の周囲に配設され複数のバルブシートリングと、隣
    接する2つのバルブシートの間に形成されグロープラ
    グ穴とを備えるディーゼル機関のシリンダヘッドにおい
    て、 前記隣接する2つのバルブシートを構成する2つのバル
    ブシートリングは、前記グロープラグ穴の直径よりも狭
    い間隔で備えられ、 前記グロープラグ穴は、シリンダヘッド本体の一部と、
    前記2つのバルブシートリングのそれぞれの一部とを切
    削して形成された ことを特徴とするディーゼル機関のシ
    リンダヘッド。
  2. 【請求項2】 シリンダの中心部近傍に相当する部位に
    燃料噴射ノズル穴を形成し、吸気バルブおよび排気バル
    ブのバルブシートを構成すべく前記燃料噴射ノズル穴の
    周囲に複数のバルブシートリングを配設し、隣接する2
    つのバルブシートの間にグロープラグ穴を形成するディ
    ーゼル機関シリンダヘッドの製造方法において、 前記隣接する2つのバルブシートを構成する2つのバル
    ブシートリングを、前記グロープラグ穴の直径よりも狭
    い間隔で備え、 前記グロープラグ穴を、シリンダヘッド本体の一部と、
    前記2つのバルブシートリングのそれぞれの一部とを切
    削して形成する ことを特徴とするディーゼル機関シリ
    ンダヘッドの製造方法
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