JPH05222931A - エンジンの冷却構造 - Google Patents

エンジンの冷却構造

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JPH05222931A
JPH05222931A JP4022357A JP2235792A JPH05222931A JP H05222931 A JPH05222931 A JP H05222931A JP 4022357 A JP4022357 A JP 4022357A JP 2235792 A JP2235792 A JP 2235792A JP H05222931 A JPH05222931 A JP H05222931A
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cooling
engine
combustion chamber
piston
end gas
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Mitsuo Hitomi
光夫 人見
Toshihiko Hattori
敏彦 服部
Noriyuki Iwata
典之 岩田
Yoshinori Hayashi
好徳 林
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 吸気弁側のスキッシエリアに未燃焼ガスがた
とえ残留し、ピストン上昇の圧縮工程中に燃焼室内の温
度が高まったとしても、未燃焼ガスが自己着火すること
を防止することでノッキングの発生を防止する。 【構成】 くさび型エンジン構成またはスキッシュエリ
アの少なくとも一方を備えたエンジンの冷却構造におい
て、ピストン1が略上死点位置に移動した際に、ピスト
ン1の上面部とシリンダヘッド9による燃焼室2の天井
部とから形成されるエンドガスゾーンの内、吸気弁6側
のエンドガスゾーンS1の冷却性を排気弁側のエンドガ
スゾーンよりも高めるためのヘッド冷却水路部材(ヘッ
ド冷却手段)13、ボア冷却水路(ボア冷却手段)1
2、及びオイル管(オイル噴出手段)10を具備してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの冷却構造に
係り、特に耐ノッキング性を向上でき、かつ燃焼安定性
に優れたエンジンの冷却構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ピストンが略上死点位置に移
動した際に、燃焼室の天井部から燃焼室内に点火部が突
出して設けられる点火プラグから最も離れた部位である
ボア内周近傍部位はエンドガスゾーンとも呼ばれてい
る。この箇所は、点火部から離れていることから、燃焼
工程における火炎伝播が困難とされている。また、混合
気の吸気弁の周囲近くは混合気導入により一時的に濡れ
る状態となることから、スキッシエリアと呼ばれる。以
降、スキッシエリアの点火プラグから最も離れた部位を
エンドガスゾーンもスキッシエリアと呼ぶことにする。
【0003】一方、ノッキングは燃焼末端ガスの温度が
高いほど、また高温に保持される時間が長いほど発生し
易いために、この両者を制御すればノッキングを制える
ことができることが知られている。このノッキング対策
には、燃焼室内の壁面温度を下げるたり、点火プラグの
配設位置を工夫して、着火より燃焼完了までの時間短縮
を図る一方、くさび型燃焼室において乱流を強化して燃
焼速度を上げるなどしている。(自動車工学ハンドブッ
ク、図書出版社による) 図を参照して述べると、図25は従来のエンジンの冷却
構造の断面図であり、くさび型燃焼室のごく一般的な構
成例であり、本願出願人の開発になるものであり、後述
の各実施例のベースエンジンでもある。
【0004】本図において、燃焼室2はシリンダブロッ
ク8のボア8c内部と、燃焼室の屋根部を形成するシリ
ンダヘッド9とから形成されており、点火プラグ5を燃
焼室2の略中央に設け、吸気弁6と排気弁7を図示のよ
うにやや傾斜させて設けている。一方、ピストン1は破
線図示の上死点位置と実線図示の下死点位置に移動可能
であり、吸気弁6が実線図示の位置に移動した際に、ス
ワール流Wを発生しつつ、ピストン1が上昇して行き、
ピストン1が略上死点位置に移動した際に、点火プラグ
の点火がなされ燃焼が始まるものである。
【0005】ここで、図中において円Sで囲んで示した
部分が、上述のスキッシエリアであり、この箇所は点火
プラグ5の点火部から最も離れており、しかも排気弁7
に比べて冷えた混合気の流入を行うので温度上昇が促進
されないこともあり、燃焼工程における火炎伝播が困難
とされている。この結果、スキッシエリアSにおける未
燃焼ガスがピストンの吸気工程中に突然に自己着火する
ことがノッキングの発生原因となることが多い。
【0006】一方、本願出願人は実開昭62−1275
4号公報の「ヘッド、ブロックの合わせ面構造」におい
て、シリンダブロックとシリンダヘッドの合わせ面に用
いられる板状部材(ガスケット)にガス抜き用の溝をプ
レス加工して、合わせ面において発生するガス対策を図
っている。また、本願出願人は実開昭61−17161
号公報の「多気筒エンジンのシリンダヘッド構造」にお
いて、シリンダヘッドの長手方向に延びる分岐冷却水通
路を燃焼室の隔壁を形成するロアデッキを底面にして形
成し、隣接する気筒間のロアデッキ部位に側方部分を形
成する提案をしている。さらに、本願出願人は特開昭6
2−113827号公報の「エンジンの燃焼室構造」に
おいて、スキッシュエリアにおける燃焼室周縁からの幅
が広い部分を燃焼室における点火プラグ側に指向させる
とともに、同部位におけるスキッシュクリアランスを幅
の狭い部位よりも大きく設定して、スキッシュ効果を高
める提案をしている。そして、本願出願人は特開昭62
−178718号公報の「内燃機関の燃焼室」におい
て、ピストン頂点の隆起部の側面に沿って、その中央部
が隆起部に湾曲するような凹溝を設けることにより、ス
キッシュゾーンを犠牲にすることなく強力なスワール流
が生成される提案をしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
各提案のいづれの構成においても、点火プラグの点火部
から最も離れた吸気弁側のスキッシエリアは、排気弁側
のスキッシエリアに比べて冷えた混合気の流入を常時行
うこともあって、少なくとも排気弁側のスキッシエリア
に比べて温度上昇が促進されないので、燃焼工程におけ
る火炎伝播が依然として困難である。このために、吸気
弁側のスキッシエリアには未燃焼ガスが残留し、ピスト
ン上昇圧縮工程中に燃焼室内の温度が高まると未燃焼ガ
スが突然自己着火して、ノッキングを発生する問題点が
ある。
【0008】したがって、本発明は上記の問題点に鑑み
てなされたものであり、その目的とするところは、吸気
弁側のスキッシエリアに未燃焼ガスがたとえ残留し、ピ
ストン上昇の圧縮工程中に燃焼室内の温度が高まったと
しても、未燃焼ガスが自己着火することを防止すること
でノッキングの発生を防止したエンジンの冷却構造を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】及び
【作用】上述の課題を解決し、目的を達成するために本
発明は以下の構成を備える。即ち、ペントルーフ型燃焼
室またはスキッシュエリアの少なくとも一方を備えたエ
ンジンの冷却構造において、ピストンが略上死点位置に
移動した際に、ピストン上面部と燃焼室の天井部とから
形成されるエンドガスゾーンの内、吸気弁側のエンドガ
スゾーンの冷却性を排気弁側のエンドガスゾーンよりも
高めるための冷却手段を具備してなり、吸気弁側のスキ
ッシエリアに未燃焼ガスがたとえ残留しても自己着火を
冷却手段により冷やしてノッキングの発生を防止するよ
うに働く。
【0010】また、好ましくは、ペントルーフ型燃焼室
またはスキッシュエリアの少なくとも一方を備えたエン
ジンの冷却構造において、ピストンが略上死点位置に移
動した際に、ピストン上面部と燃焼室の天井部とから形
成される吸気弁側のエンドガスゾーンの内、前記燃焼室
内に点火部が望む点火手段から最も遠い排気弁側のエン
ドガスゾーン部位の冷却性を他のエンドガスゾーンより
も高める冷却手段を具備してなり、ノッキングの発生し
易い部位を確実に冷やしてノッキングの発生をより効果
的に防止するように働く。
【0011】また、好ましくは、ペントルーフ型燃焼室
またはスキッシュエリアの少なくとも一方を備えたエン
ジンの冷却構造において、ピストンが略上死点位置に移
動した際に、ピストン上面部と燃焼室の天井部とから形
成されるエンドガスゾーンの冷却をする冷却手段を、シ
リンダボアの上部縁部を高い熱伝導率を有し、かつ内部
に冷却水の水路を構成してなるボア冷却手段で形成し
て、少なくとも吸気弁側のエンドガスゾーンの冷却を行
うように構成して、ノッキングの発生をより効果的に防
止するように働く。
【0012】また、好ましくは、ペントルーフ型燃焼室
またはスキッシュエリアの少なくとも一方を備えたエン
ジンの冷却構造において、ピストンが略上死点位置に移
動した際に、ピストン上面部と燃焼室の天井部とから形
成されるエンドガスゾーンの冷却をする冷却手段を有し
てなり、該冷却手段を、内部に冷却水の水路を構成して
なり、シリンダボア上部縁部と前記天井部の周縁部位を
同時に冷却する共通冷却手段を具備してなり、少なくと
も吸気弁側のエンドガスゾーンの冷却を行うように構成
して、ボア内部の熱引きが向上し、かつ別体に共通冷却
手段を形成し、共通冷却手段を燃焼室に近づけるように
してノッキングの発生をより効果的に防止するように働
く。
【0013】また、好ましくは、ペントルーフ型燃焼室
またはスキッシュエリアの少なくとも一方を備えたエン
ジンの冷却構造において、ピストンが略上死点位置に移
動した際に、ピストン上面部と燃焼室の天井部とから形
成されるエンドガスゾーンの冷却をする冷却手段を有し
てなり、該冷却手段をシリンダボアよりも高い熱伝導率
を有し、かつ内部に冷却水の水路を構成してなるシリン
ダボア上部縁部を前記天井部と一体形成して、少なくと
も吸気弁側のエンドガスゾーンの冷却を行うように構成
して、ノッキングの発生をより効果的に防止するように
働く。
【0014】また、好ましくは、ペントルーフ型燃焼室
またはスキッシュエリアの少なくとも一方を備えたエン
ジンの冷却構造において、ピストンが略上死点位置に移
動した際に、ピストン上面部と燃焼室の天井部とから形
成されるエンドガスゾーンの冷却をする冷却手段を有し
てなり、該冷却手段を少なくとも吸気弁側のエンドガス
ゾーンに望むように埋設されるとともに、冷却水の水路
を構成してなるヘッド冷却手段を設けて、少なくとも吸
気弁側のエンドガスゾーンの冷却を行うように構成し
て、ノッキングの発生をより効果的に防止するように働
く。また、好ましくは、ヘッド冷却手段を燃焼室側に突
出して設けて、ノッキングが発生し易い上死点後におけ
る未燃焼ガス成分がスキッシュエリアへ流入する際に、
ヘッド冷却手段に積極的に未燃焼ガス成分を衝突させて
熱交換を促進させて、ノッキングの発生をより効果的に
防止するように働く。
【0015】また、好ましくは、ペントルーフ型燃焼室
またはスキッシュエリアの少なくとも一方を備えたエン
ジンの冷却構造において、ピストンが略上死点位置に移
動した際に、ピストン上面部と燃焼室の天井部とから形
成されるエンドガスゾーンの冷却をする冷却手段を有し
てなり、該冷却手段を少なくとも吸気弁側のエンドガス
ゾーンに望む前記ピストン内側面を薄肉に構成し、かつ
噴出オイルで部分的に冷却するオイル噴出手段を具備し
てなり、ノッキングの発生をより効果的に防止するよう
に働く。そして、好ましくは、前記ボア冷却手段、前記
ヘッド冷却手段、前記共通冷却手段に設けられた水路内
を循環する水温をエンジン本体内を循環する水温よりも
低く設定して、ノッキングの発生をより効果的に防止す
るように働く。
【0016】
【実施例】以下に、添付図面を参照して本願発明の好適
な各実施例を順次説明する。図1は第1実施例に係るエ
ンジンの断面図であり、上述の図25のエンジンを改造
したものである。本図において、図1はくさび型燃焼室
のごく一般的な構成例であり、燃焼室2はシリンダブロ
ック8のボア8c内部と、燃焼室の屋根部を形成するシ
リンダヘッド9とから形成されており、点火プラグ5を
燃焼室2の略中央に設け、吸気弁6と排気弁7を図示の
ようにやや傾斜させて設けている。
【0017】一方、ピストン1は上死点位置に移動して
おり、点火プラグの点火がなされて着火され燃焼が始ま
るものである。ここで、図中において円S1で囲んで示
した部分が、上述のスキッシエリアSに相当するスキッ
シエリアS1であり、この箇所は点火プラグ5の点火部
から最も離れており、しかも排気弁7側のスキッシエリ
アS2に比べて、冷えた混合気の流入を行うので温度上
昇が促進されないこともあり、燃焼工程における火炎伝
播が最も困難となる。
【0018】これらの各スキッシエリアS1、S2に
は、ピストン1の上面部1aの縁部から連続状(図中の
前後方向に延びる)凸状部3の一対分がピストン1と一
体形成もしくは別体にして設けられている。また、シリ
ンダヘッド9の凸状部位3に相当する部位には上記の凸
状部位3に対して嵌挿するとともに、容積室4を形成し
た連続状の凹状部9dが形成されている。以上のように
各スキッシエリアS1、S2を形成することで、主燃焼
室である燃焼室2からエンドガスゾーンの各スキッシエ
リアS1、S2を隔離している。
【0019】以上説明の構成において、ピストン1の上
昇に前後して吸気弁6が開いて混合気が燃焼室内部に導
入されて上死点近くにおいて点火プラグ5の点火が行わ
れると、混合気に着火されて火炎伝播が燃焼室2内全体
に伝わり、上述の各スキッシエリアS1、S2まで火炎
伝播が進行しようとするが、各スキッシエリアS1、S
2は隔離されているので、火炎伝播することがなくな
る。この結果、火炎伝播距離が実質的に短くされてノッ
キングの発生が防止される。また、ピストン1の下降運
動にともない隔離した部分から未燃焼ガスを高速度で主
燃焼室の燃焼室2内に導入することで熱交換を促進され
ることになる。ここで、上述のように主燃焼室より容積
が絶対的に小さな容積室4を形成することで、未燃焼ガ
スを高速度で主燃焼室の燃焼室2内により多く導入でき
るようになるのでノッキングの発生をより効果的に防止
することができるものであるが、容積室4を形成しなく
とも火炎伝播距離が実質的に短くされるのでノッキング
の発生が防止されることになる。
【0020】次に、図2は第2実施例に係るエンジンの
断面図であり、上述の図1のエンジンを改造したもので
ある。本図において、図1で説明済の構成部分について
は同一符号を付して説明を割愛して相違部分に限定して
述べると、シリンダヘッド9とシリンダブロック8のボ
ア8cの合わせ目近傍において、シリンダヘッド9側に
は一対の凸状部9bが一体形成されている。また、これ
らの凸状部9bに対応するピストン1の上面部1a上の
縁部には凹状部1bが図示のように凸状部9bを嵌挿す
る状態になるように形成されている。以上の構成によ
り、燃焼室2を各スキッシエリアS1、S2から隔離す
る状態にしている。
【0021】以上説明の第2実施例においても、上述の
第1実施例と同様に火炎伝播距離が実質的に短くされて
ノッキングの発生が防止されるとともに、ピストン1の
下降運動にともない隔離された部分から未燃焼ガスを高
速度で主燃焼室の燃焼室2内に導入することで熱交換を
促進することになる。次に、図3(a)は第1変形例の
エンジンのピストンの平面図、(b)は同側面図であ
り、両図においてピストン1の上面部1a上には凸状部
3が破線で示した吸気弁6側のみ設けられた様子を示し
ている。また、このピストン1がセットされるエンジン
のシリンダヘッド9側には凹状部9dが1か所分のみ設
けられており、吸気弁6側のスキッシュエリアS1側の
みを主燃焼室から隔離している。
【0022】以上のように、、吸気弁6側のスキッシュ
エリアS1側のみを隔離したのみでも、上述のようにス
キッシュエリアS1側においてノッキングが最も発生し
易いことから効果的である。次に、図4(a)は第3実
施例を示したエンジンのピストンの平面図、(b)同側
面図である。両図において、破線図示の吸気弁6は燃焼
室内において反時計回りのスワール流を発生するように
混合気を導入するものであり、この吸気弁6の下方にお
けるピストン1の上面部1a上の一方には凸状部3が開
口端3aを形成して設けられている。また、ピストン1
の上面部1a上の他方の対称位置には凸状部3が開口端
3aを形成して設けられている。さらにまた、このピス
トン1がセットされるエンジンのシリンダヘッド9側に
は凹状部9dが夫々の相当位置に2か所分設けられてお
り、上述のスキッシュエリアS1、S2を燃焼室2から
隔離している。
【0023】以上の構成において、図5に示した動作図
のように、吸気弁6側からのスワール流Wであって、方
向性を有した混合気はピストン1の圧縮工程において、
開口端3aから主燃焼室の燃焼室2内に高速度で気流を
導入する結果、スワール流が乱されて乱流となり燃焼安
定化を図ることができる。この燃焼の直後には、未燃焼
ガスを高速度で主燃焼室の燃焼室2内により多く導入で
きるようになるのでノッキングの発生をより効果的に防
止することができる。
【0024】次に、図6は(a)は第2変形例を示した
エンジンのピストンの平面図、(b)同側面図である。
両図において、ピストン1の上面部1a上に一対部が形
成された凸状部3の略中央には開口部1dが上面部1a
と同一面にされて形成されている。以上の構成により、
吸気弁6側からのスワール流Wであって、方向性を有し
た混合気はピストン1の圧縮工程において、開口部1d
から主燃焼室の燃焼室2内に高速度で気流を導入する結
果、スワール流が乱されて乱流となる。この結果、燃焼
安定化を図ることができる。この燃焼後には、未燃焼ガ
スを高速度で主燃焼室の燃焼室2内により多く導入でき
るようになるのでノッキングの発生をより効果的に防止
することができる。
【0025】さらに図7(a)は第3変形例を示したエ
ンジンのピストンの平面図、(b)同側面図である。両
図において、ピストン1の上面部1a上に一対部が形成
された凸状部3の両端部3aはピストン1の上面部1a
の外周縁部から内側で終っており、開口部が上面部1a
において形成されている。以上の構成により、吸気弁6
側からのスワール流Wであって、方向性を有した混合気
はピストン1の圧縮工程において、両端部3aの開口部
から主燃焼室の燃焼室2内に高速度で気流を導入する結
果、スワール流が乱されて乱流となる。この結果、燃焼
安定化を図ることができる。
【0026】次に、上述のように凹凸状部を形成してス
キッシュエリアS1、S2を燃焼室2から隔離してノッ
キングを防止するのに代えて、各スキッシュエリアを積
極的に冷やすことで、ノッキングを防止する構成につい
て以下に述べることにする。図8は第4実施例のエンジ
ンの断面図であり、未燃焼ガスが発火温度にまで上昇し
て自己発火することを、スキッシュエリアS1を冷却す
ることで防止し、ノッキングを防止する構成を示してお
り、後述の各実験データを得るようにしたものである。
図8において、図1で説明済の構成部分については同一
符号を付して説明を割愛して相違部分に限定して述べる
と、シリンダヘッド9には冷却水の通路となる冷却水路
9aがシリンダブロック8の冷却水路8aに対して流入
可能に形成されており、ボア8cとシリンダヘッド9側
のスキッシュエリアS1を冷却可能にしている。
【0027】また、以降、対策Aと呼ぶように、シリン
ダヘッド9とシリンダブロック8の合わせ目には上下に
シール11を介してアルミニウム金属のように熱伝導率
の高い材質から構成されたボア冷却水路部材12が介在
されている。また、以降、対策Cと呼ぶように、スキッ
シュエリアS1に望むボア冷却水路部材12内部におい
て冷却水路12aが形成されており、冷却水を循環可能
にしている。
【0028】一方、以降、対策Bと呼ぶように、シリン
ダヘッド9のスキッシュエリアS1に望む部位には円環
状の溝部9hが加工形成されるとともに、この溝部9h
内にはスキッシュエリアS1を冷却するために、スキッ
シュエリアS1に望む内部において冷却水路13aが形
成されたヘッド冷却水路部材13が圧入などされて設け
られており、冷却水を冷却水路13aにおいて循環可能
にしている。
【0029】さらに、以降、対策Dと呼ぶように、ピス
トン1は図示のように上面の外周縁部1eが主部1tよ
りも肉厚にされるとともに、スキッシュエリアS1に近
い内周側において穴部1fを機械加工などして設ける一
方、この穴部1fに対してエンジン下方に設けられたオ
イル管10からオイル噴射することで、スキッシュエリ
アS1に近いピストンの一部を冷却可能にしている。
【0030】以上説明の各対策の評価を、図9の第4実
施例のエンジンの各対策を単独で設けた場合のノッキン
グ限度と、軸トルクとエンジン回転数の相関関係図にお
いて述べると、図9において横軸にエンジン回転数であ
って、ノッキングの発生し易い1000から3000r
pmまでを取り、縦軸上方にノッキング限界をクランク
回転角度として取り、縦軸下方に発生軸トルクを取って
いる。
【0031】図中の折れ線Z1は従来(図25)の未対
策エンジンのノッキング限界を示しており、図示のよう
に3000rpmの時に0度であったが、1500rp
mの時には−9度になっている。一方、折れ線W1は上
述の対策Cをした場合に得られたノッキング限界であ
り、折れ線X1は対策Bを、また折れ線Y1は対策Aを
夫々施した場合に得られた特性である。
【0032】本図から対策Cであるアルミニウム金属の
ように熱伝導率の高い材質から構成されたボア冷却水路
部材12を設け、スキッシュエリアS1に望むボア冷却
水路部材12内の冷却水路12aに冷却水を循環した場
合が最もノッキング限界を伸ばせることが判明した。ま
た、対策A、Bを個別に実施しても従来エンジン構成よ
りもノッキング限界が延びることが判明した。さらに、
軸トルクについても、各折れ線W2、X2、Y2で示す
ように未対策のエンジンの折れ線Z2に比べて各エンジ
ン回転時において概ねトルクが大きくなることが判明し
た。
【0033】次に、図10は第4実施例のエンジンの各
対策A乃至Dを同時に設けた場合のノッキング限度と、
軸トルクとエンジン回転数の相関関係図である。本図に
おいて、破線で示した折れ線W3は上述の対策A、B、
C、Dの全てを施した場合であり、一点鎖線で示した折
れ線X3は対策A、B、Cまでを施した場合のノッキン
グ限界の結果である。また、破線で示した折れ線W4は
上述の対策A、B、C、Dの全てを施した場合であり、
また一点鎖線で示した折れ線X4は対策A、B、Cまで
を施した場合の軸トルクの結果であって、未対策の折れ
線Z3、Z4との比較において、全て改善されることが
判明した。
【0034】そして、図11は第4実施例のエンジンの
各対策の各水温状態における、ノッキング限度と、軸ト
ルクとエンジン回転数の相関関係図である。本図におい
て、未対策エンジンの折れ線Z5とZ6に比較して、上
述の各対策A、B、Cを施して、冷却水路12aに60
℃の冷却水を循環した場合の折れ線W5の結果が最良で
あり、以下、エンジンの冷却水の温度を約90℃に保持
した場合の折れ線Y5までを得たが、未対策エンジンの
折れ線Z5のノッキング限界に比べて、改善された。さ
らにまた、軸トルクについても、折れ線W6乃至Y6で
示したよううに未対策エンジン(折れ線Z6)に比べて
改善されることが判明した。
【0035】図12は、上述の対策Dの具体的構成例で
あるが、ピストン1は上死点位置にあり、図示のように
上面の外周縁部1eが主部1tよりも肉厚にされるとと
もに、スキッシュエリアS1に近い内周側において穴部
1fを機械加工などして設ける一方、この穴部1fに対
してエンジン下方に設けられたオイル管10からオイル
噴射するものである。
【0036】以下において、第4実施例の各変形例を図
面を参照の上で述べる。図13は第4変形例のエンジン
の断面図であり、シリンダブロック8のボア8cに連続
するシリンダヘッド9との合わせ目の内周面には円環状
または円弧状の溝座部9dが加工形成されており、この
溝座部9dに対してボア冷却水路部材12が設けられて
いる。一方、シリンダヘッド9側には円環状または円弧
状の溝部9dが加工形成されており、この溝部9d内に
ヘッド冷却水路部材13が設けられている。以上の構成
によれば上述のようにノッキングを防止できる。
【0037】図14は第5変形例のエンジンの断面図で
あり、シリンダブロック8のボア8cに連続するシリン
ダヘッド9との合わせ目には円環状または円弧状の座部
9dが加工形成されており、この溝部9dに対して図示
のように燃焼室の上面縁部14eと側面縁部14cとを
一体形成した円環状または円弧状の共通冷却水路部材1
4が設けられており、冷却水路14a中に冷却水を循環
させることでスキッシュエリアの冷却を行うことで、ノ
ッキングを防止できる。
【0038】次に、図15は第6変形例のエンジンの断
面図であり、シリンダブロック8とシリンダヘッド9と
の合わせ目には上下にシール11を介してアルミニウム
金属のように熱伝導率の高い材質から構成された円環状
のボア冷却水路部材15が介在されているが、このボア
冷却水路部材15にはシリンダヘッド9の冷却水路9a
とシリンダブロック8の冷却水路8aに連通する水路1
5aが穿設されるとともに、スキッシュエリアS1に内
周面15cが望んでおり、水路15a中に冷却水路9a
と、8aとともに冷却水を循環させることでスキッシュ
エリアの冷却を行うことで、ノッキングを防止できるも
のである。すなわち、ボア冷却水路部材15を肉厚に形
成するだけてノッキング防止対策を有効に実現できる。
【0039】図16は第7変形例のエンジンの断面図で
あり、シリンダブロック8とシリンダヘッド9との合わ
せ目には上下にシール11を介してアルミニウム金属の
ように熱伝導率の高い材質から構成された円環状のボア
冷却水路部材15が介在されているが、このボア冷却水
路部材15にはシリンダヘッド9の冷却水路9aとシリ
ンダブロック8の冷却水路8aに対して穴部8pを介し
て連通する水路15aであって、スキッシュエリアS1
にまで延びた深溝部15cがさらに形成されており、水
路15a中に冷却水路9aとともに冷却水を循環させる
ことでスキッシュエリアの冷却を行うことで、ノッキン
グを防止できるものである。
【0040】図17は第8変形例のエンジンの断面図で
あり、シリンダブロック8とシリンダヘッド9との合わ
せ目には上下にシール11を介して円環状のボア冷却水
路部材12が介在されている。このボア冷却水路部材1
2にはシリンダヘッド9の冷却水路9aとシリンダブロ
ック8の冷却水路8aに対して穴部8pを介して連通す
る水路12aが内部に一体構成されるとともに、燃焼室
2内にさらに突出した小直径部12hがさらに形成され
ており、水路12a中に冷却水路9aとともに冷却水を
循環させることでスキッシュエリアの冷却を行うこと
で、ノッキングを防止できるようにしている。
【0041】図18は第9変形例のエンジンの断面図で
あり、燃焼室2に望むシリンダヘッド9側には円環状の
溝部9dが加工形成されるとともに、この溝部9d中に
図示のような中空円状のヘッド冷却水路部材12が介在
されている。このヘッド冷却水路部材12の冷却水路1
2aに冷却水を循環させることでスキッシュエリアの冷
却を行うことで、ノッキングを防止できるようにしてい
る。
【0042】引き続き、図19は第5実施例のエンジン
の断面図であり、燃焼室2に望むシリンダヘッド9側は
図示のようにボア8cの内径よりも小さく設定されてお
り、スキッシュエリアのヘッド側を形成している。こ
の、シリンダヘッド9において穴部9pを直線的にドリ
ル加工して設け、内部に冷却水を循環させることでスキ
ッシュエリアの冷却を行うことで、ノッキングを防止で
きるようにしている。この穴部9pは円環状に設けても
良いが、後加工は略不可能であり困難である。
【0043】図20は第10変形例のエンジンの断面図
であり、燃焼室2に望むシリンダヘッド9側は図示のよ
うにボア8cの内径よりも小さく設定されており、スキ
ッシュエリアのヘッド側を形成している。この、シリン
ダヘッド9において溝部9dを円環状に旋盤加工などし
て設けてから、円環状の蓋部材16を被せるようにすれ
ば、穴部9pを円環状に形成できる。このようにして形
成された穴部9pの内部に冷却水を循環させることでス
キッシュエリアの冷却を行うことで、ノッキングを防止
できるようにしている。
【0044】図21は第6実施例のエンジンの断面図で
あり、燃焼室2に望むシリンダヘッド9側は図示のよう
にボア8cの内径よりも小さく設定されており、スキッ
シュエリアのヘッド側を形成している。この、シリンダ
ヘッド9において溝部9dを円環状に旋盤加工などして
設けてから、円環状、中空円状のヘッド冷却水路部材1
2を圧入などして設けた様子を示したものである。この
ようにして設けられたヘッド冷却水路部材12の内部に
冷却水を循環させることでスキッシュエリアの冷却を行
うことで、ノッキングを防止できるようにしている。
【0045】図22は第7実施例のエンジンの断面図で
あり、燃焼室2に望むシリンダヘッド9側には図示のよ
うに円弧状の断面を有する溝部9dが円環状に加工形成
されており、円環状、中空円状のヘッド冷却水路部材1
2を設けている。一方、ピストン2の上面1aには、円
環状の凹部1bが連続形成されており、図示のようにピ
ストンが上死点に位置している際には、ヘッド冷却水路
部材12の一部が凹部1bに潜入する状態にしている。
【0046】以上の構成により、ヘッド冷却水路部材1
2の内部に冷却水を循環させることでスキッシュエリア
の冷却を行うことで、ノッキングを防止できるようにす
る一方、第1実施例において述べたようにピストン1の
上昇に前後して吸気弁6が開いて混合気が燃焼室内部に
導入されて上死点近くにおいて点火プラグ5の点火が行
われると、混合気に着火されて火炎伝播が燃焼室2内全
体に伝わり、上述の各スキッシエリアS1、S2まで火
炎伝播が進行しようとするが、各スキッシエリアS1、
S2は隔離されているので、火炎伝播することがなくな
る。この結果、火炎伝播距離が実質的に短くされてノッ
キングの発生が防止される。また、ピストン1の下降運
動にともない隔離した部分から未燃焼ガスを高速度で主
燃焼室の燃焼室2内に導入することで熱交換を促進され
ることになる。
【0047】図23は第7実施例の変形例のエンジンの
断面図であり、燃焼室2に望むシリンダヘッド9側には
図示のように円弧状の断面を有する溝部9dが円環状に
加工形成されており、円環状、中空円状のヘッド冷却水
路部材12を設けている。一方、ピストン2の上面1a
には、円環状の凹部1bが連続形成されており、図示の
ようにピストンが上死点位置にある場合において、十分
な間隔をスキッシエリアS1、S2において形成してい
る。このようにして設けられたヘッド冷却水路部材12
の内部に冷却水を循環させることでスキッシュエリアの
冷却を行うことで、ノッキングを防止できるようにして
いる。
【0048】そして、最後に図24は第8のエンジンの
断面図であり、燃焼室2に望む図中クロスハッチングし
て示したシリンダヘッド9はアルミニウム合金のように
熱伝導の良い材質から構成されており、スキッシュエリ
アS1、S2をこのシリンダヘッド9とピストン1の上
面部1aとで構成している。以上の構成において、シリ
ンダヘッド9の水路9a内部に冷却水を循環させること
で各スキッシュエリアの冷却を行うことで、ノッキング
を防止できるものであり、従来のエンジンに対する最小
限度の改造で実現可能である。
【0049】なお、本願発明は、上記実施例の構成に限
定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲に
おいて適宜設定変更可能なことは勿論であって、例え
ば、各実施例を適宜組み合わせることで製造工程、耐久
性などを考慮した最適化設計を図ることができる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、吸
気弁側のスキッシエリアに未燃焼ガスがたとえ残留し、
ピストン上昇の圧縮工程中に燃焼室内の温度が高まった
としても、未燃焼ガスが自己着火することを防止するこ
とでノッキングの発生を防止したエンジンの冷却構造を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のエンジンの断面図である。
【図2】第2実施例のエンジンの断面図である。
【図3】(a)第1変形例のエンジンのピストンの平面
図、(b)同側面図である。
【図4】(a)第3実施例のエンジンのピストンの平面
図、(b)同側面図である。
【図5】第3実施例の動作を示したエンジンのピストン
の平面図である。
【図6】(a)第2変形例のエンジンのピストンの平面
図、(b)同側面図である。
【図7】第3変形例のエンジンのピストンの平面図、
(b)同側面図である。
【図8】第4実施例のエンジンの断面図である。
【図9】第4実施例のエンジンの各対策を単独で設けた
場合のノッキング限度と、軸トルクとエンジン回転数の
相関関係図である。
【図10】第4実施例のエンジンの各対策を同時に設け
た場合のノッキング限度と、軸トルクとエンジン回転数
の相関関係図である。
【図11】第4実施例のエンジンの各対策の各水温状態
における、ノッキング限度と、軸トルクとエンジン回転
数の相関関係図である。
【図12】エンジンのシリンダブロック側の断面図であ
る。
【図13】第4変形例のエンジンの断面図である。
【図14】第5変形例のエンジンの断面図である。
【図15】第6変形例のエンジンの断面図である。
【図16】第7変形例のエンジンの断面図である。
【図17】第8変形例のエンジンの断面図である。
【図18】第9変形例のエンジンの断面図である。
【図19】第5実施例のエンジンの断面図である。
【図20】第10変形例のエンジンの断面図である。
【図21】第6実施例のエンジンの断面図である。
【図22】第7実施例のエンジンの断面図である。
【図23】第11変形例のエンジンの断面図である。
【図24】第8実施例のエンジンの断面図である。
【図25】従来のエンジンの断面図である。
【符号の説明】
1 ピストン、 2 燃焼室、 3 凸部、 4 容積室、 5 点火プラグ、 6 吸気弁、 7 排気弁、 8 シリンダブロック、 9 シリンダヘッド(天井部を形成)、 10 オイル管(オイル噴出手段)、 11 シール、 12 ヘッド冷却水路部材(ヘッド冷却手段)、 13 ボア冷却水路部材(ボア冷却手段)、 14 共通冷却水路部材(共通冷却手段)、 16 蓋部材、 S スキッシュエリアである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02F 1/36 A 8503−3G 1/38 Z 8503−3G 3/20 8503−3G (72)発明者 林 好徳 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペントルーフ型燃焼室またはスキッシュ
    エリアの少なくとも一方を備えたエンジンの冷却構造に
    おいて、 ピストンが略上死点位置に移動した際に、ピストン上面
    部と燃焼室の天井部とから形成されるエンドガスゾーン
    の内、吸気弁側のエンドガスゾーンの冷却性を排気弁側
    のエンドガスゾーンよりも高めるための冷却手段を具備
    したことを特徴とするエンジンの冷却構造。
  2. 【請求項2】 ペントルーフ型燃焼室またはスキッシュ
    エリアの少なくとも一方を備えたエンジンの冷却構造に
    おいて、 ピストンが略上死点位置に移動した際に、ピストン上面
    部と燃焼室の天井部とから形成される吸気弁側のエンド
    ガスゾーンの内、 前記燃焼室内に点火部が望む点火手段から最も遠い排気
    弁側のエンドガスゾーン部位の冷却性を他のエンドガス
    ゾーンよりも高める冷却手段を具備したことを特徴とす
    るエンジンの冷却構造。
  3. 【請求項3】 ペントルーフ型燃焼室またはスキッシュ
    エリアの少なくとも一方を備えたエンジンの冷却構造に
    おいて、 ピストンが略上死点位置に移動した際に、ピストン上面
    部と燃焼室の天井部とから形成されるエンドガスゾーン
    を冷却する冷却手段を有し、該冷却手段はシリンダボア
    の上部縁部を高い熱伝導率を有し、かつ内部に冷却水の
    水路を構成してなるボア冷却手段であり、 少なくとも吸気弁側のエンドガスゾーンの冷却を行うよ
    うに構成したことを特徴とするエンジンの冷却構造。
  4. 【請求項4】 ペントルーフ型燃焼室またはスキッシュ
    エリアの少なくとも一方を備えたエンジンの冷却構造に
    おいて、 ピストンが略上死点位置に移動した際に、ピストン上面
    部と燃焼室の天井部とから形成されるエンドガスゾーン
    を冷却する冷却手段を有し、該冷却手段は、 内部に冷却水の水路を構成してなり、シリンダボア上部
    縁部と前記天井部の周縁部位を同時に冷却する共通冷却
    手段を具備してなり、 少なくとも吸気弁側のエンドガスゾーンの冷却を行うよ
    うに構成したことを特徴とするエンジンの冷却構造。
  5. 【請求項5】 ペントルーフ型燃焼室またはスキッシュ
    エリアの少なくとも一方を備えたエンジンの冷却構造に
    おいて、 ピストンが略上死点位置に移動した際に、ピストン上面
    部と燃焼室の天井部とから形成されるエンドガスゾーン
    を冷却する冷却手段を有し、該冷却手段は、シリンダボ
    アよりも高い熱伝導率を有し、かつ内部に冷却水の水路
    を構成してなるシリンダボア上部縁部を前記天井部と一
    体形成して、 少なくとも吸気弁側のエンドガスゾーンの冷却を行うよ
    うに構成したことを特徴とするエンジンの冷却構造。
  6. 【請求項6】 ペントルーフ型燃焼室またはスキッシュ
    エリアの少なくとも一方を備えたエンジンの冷却構造に
    おいて、 ピストンが略上死点位置に移動した際に、ピストン上面
    部と燃焼室の天井部とから形成されるエンドガスゾーン
    の冷却のために、 少なくとも吸気弁側のエンドガスゾーンに望むように埋
    設されるとともに、冷却水の水路を構成してなるヘッド
    冷却手段を設けて、 少なくとも吸気弁側のエンドガスゾーンの冷却を行うよ
    うに構成したことを特徴とするエンジンの冷却構造。
  7. 【請求項7】 請求項6のエンジンの冷却構造におい
    て、 前記ヘッド冷却手段を前記燃焼室側に突出して設けたこ
    とを特徴とするエンジンの冷却構造。
  8. 【請求項8】 ペントルーフ型燃焼室またはスキッシュ
    エリアの少なくとも一方を備えたエンジンの冷却構造に
    おいて、 ピストンが略上死点位置に移動した際に、ピストン上面
    部と燃焼室の天井部とから形成されるエンドガスゾーン
    を冷却する冷却手段を有し、該冷却手段は少なくとも吸
    気弁側のエンドガスゾーンに望む前記ピストン内側面を
    薄肉に構成し、かつ噴出オイルで部分的に冷却するオイ
    ル噴出手段を具備することを特徴とするエンジンの冷却
    構造。
  9. 【請求項9】 前記ボア冷却手段、前記ヘッド冷却手
    段、前記共通冷却手段に設けられた水路内を循環する水
    温をエンジン本体内を循環する水温よりも低く設定した
    ことを特徴とする請求項3、4、6、7に記載のエンジ
    ンの冷却構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105221285A (zh) * 2015-10-23 2016-01-06 力帆实业(集团)股份有限公司 一种摩托车水冷发动机水冷结构

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