JP2554168B2 - 内燃機関のピストン - Google Patents

内燃機関のピストン

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JP2554168B2
JP2554168B2 JP1167052A JP16705289A JP2554168B2 JP 2554168 B2 JP2554168 B2 JP 2554168B2 JP 1167052 A JP1167052 A JP 1167052A JP 16705289 A JP16705289 A JP 16705289A JP 2554168 B2 JP2554168 B2 JP 2554168B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F3/00Pistons 
    • F02F3/16Pistons  having cooling means
    • F02F3/20Pistons  having cooling means the means being a fluid flowing through or along piston
    • F02F3/22Pistons  having cooling means the means being a fluid flowing through or along piston the fluid being liquid

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、内燃機関のピストンに関する。
(従来の技術) 内燃機関のピストン冠は一般に高温、高圧の燃焼ガス
に接して作動するので、信頼性を高めるため、高圧に耐
える構造と適当な冷却装置とを備えている。第4図に従
来例で、大型ディーゼル機関に使用されている公知のピ
ストン冠を示す。
1はピストン冠、1cはピストン冠の内部に放射状に設
けられたリブ、2は内部金物、3はピストン冠を保持す
るピストン棒、4はスカート、5はピストン冠とピスト
ン棒を結合するボルトであり、図中の矢印は水、油等の
冷却流体の流れ方向を模式的に示したものである。
一般にピストン冠を構成する各部の壁厚、例えば第4
図における天井面の壁厚t1や外周面の壁厚t2が厚い程ガ
ス圧による応力は軽減できるが、一方冷却効果は悪くな
り、ピストン冠全体の平均温度が高くなると共に各部の
温度差が増大し熱応力が大きくなるという、相反した傾
向を示すことになる。従ってこれらの不具合を解決する
ためには適当な構造を採用する必要があり、例えば第4
図に示す天井面を支える放射状のリブ1cは、ガス圧力に
よる応力を軽減させると同時に、該リブのフィン作用に
よる冷却効果の向上を狙ったもので、従来よく使用され
る公知の構造である。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら上記のような構造は、次に示すような解
決すべき課題を有していた。
すなわち第1に第4図に示すような一括した冷却空間
による冷却方法では、機関の運転中の冷却流体の挙動が
極めて複雑であり、予めその挙動を正確に予測して効率
よく冷却を行うことが困難であった。第2に放射状のリ
ブ部には天井面や外周面との温度差を生じ易く、また熱
歪みを拘束するため過大な熱応力が発生する可能性があ
った。さらに第3には複雑な放射状リブを形成するため
製造方法は鋳造に限定され、信頼性やコストの面で問題
を生じ易かった。
本発明は以上の如き課題を解決するためになされたも
のであって、冷却効果が大きくガス圧力に起因する応力
を軽減することができ、しかも製造容易な冷却構造を備
えた高出力内燃機関用のピストンを提供することを目的
とする。
(課題を解決するための手段) 上記の課題を解決するため本発明に係る内燃機関のピ
ストンは、ピストン冠内の肩部に設けた円環状冷却室
と、ピストン冠内の中央部に設けた供給室及び戻り室
と、前記冷却室と供給室又は戻り室との間をピストン冠
頂部の触火面に沿って放射状に連通する複数の冷却孔と
を有してなり、前記冷却孔が交互に又は複数組毎に配置
されていることを特徴として構成されている。
(作 用) 本発明の構成によれば、冷却流体の流路が、熱負荷の
最も大きいピストン冠の肩部及び触火面の近くに分布す
るように設けられており、しかも充分な冷却面積が確保
されているので、これらの部分をむらなく冷却すること
ができ、従ってピストン冠各部の温度差が小さくなり、
熱応力が軽減される。
また放射状冷却孔が細かく分散配置されているので、
該冷却孔を通る冷却流体の安定した流速が確保される。
(実施例) 第1図に従って本発明の一実施例について説明する。
1はピストン冠、2は内部金物、3はピストン冠を保持
するピストン棒、4はスカート、5はピストン冠とピス
トン棒を結合するボルト、7は冷却流体の供給室、8は
円環状の冷却室、9は供給室7から触火面10に沿って冷
却室8へ冷却媒体を供給する冷却孔、11は冷却室8から
触火面10に沿って円環状の戻り室12へ冷却流体を戻す冷
却孔であり、冷却孔9と11は第2図に示すように交互に
放射状に設けられている。
冷却室8はピストン冠の肩部1bを成形した後、金物1a
をピストン冠の肩部1b上端に溶接又はろう付け等により
一体に結合して構成される。冷却孔9及び11は冷却室8
側から穴あけされる。
冷却流体は第1図に矢印(→)で示すように、まず供
給室7へ入り、ピストン冠のこの部分を冷却しながら冷
却孔9へ導かれ、熱負荷の高い触火面10を効果的に冷却
しながら冷却室8へ入る。さらに冷却流体は戻りの冷却
孔11に導かれ、触火面10を冷却しながら戻り室12へ入
り、矢印のように流される。
このように、冷却流体は冷却孔9及び戻りの冷却孔11
を介して熱負荷の高い触火面10を冷却しており、往復の
流路で触火面10を冷却するようになっている。したがっ
て放射状冷却孔が往路のみ、又は復路のみの場合に比べ
て、冷却流体が同量ならば流速が2倍になっており、触
火面10の冷却を効果的に行うことができる。
第3図は本発明の他の実施例を示している。戻りの冷
却孔11が1本の錐孔で構成されている点以外は、第1図
のものと同じである。
(発明の効果) 本発明によれば、冷却流体の流路が、熱負荷の最も大
きいピストン冠の肩部及び触火面の近くに密に分布する
ように設けられているので、これらの部分をむらなく冷
却することができ、従ってピストン冠各部の温度差が小
さくなり、熱応力が軽減される。これにより高出力の内
燃機関に適する信頼性の高いピストンが得られる。
また放射状冷却孔が細かく分散配置されているので、
該冷却孔を通る冷却流体の安定した流速が確保されると
共に、冷却効果を精度よく予測することができるので、
与えられた機関の仕様に対して適切な冷却構造を設計す
ることができる。
さらに本発明に係るピストン冠の構造は、製造方法と
して鋳造でも勿論可能であるが、この他綿密に品質検査
を行った鍛造ブロックや鍛造ブロックに機械加工を施し
たものから製作することが可能であり、品質確保の点で
有利であると共に製造コストの面でも有利である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係るピストンの構造を示す
断面図、第2図は第1図中のII−II方向から見た断面
図、第3図は本発明の他の実施例を示す断面図、第4図
は従来例を示す断面図である。 1……ピストン冠、2……内部金物、3……ピストン
棒、7……供給室、8……円環状冷却室、9,11……冷却
孔、10……触火面、12戻り室。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−175256(JP,A) 特開 昭47−11854(JP,A) 実開 昭64−49654(JP,U) 実開 昭60−187646(JP,U) 実開 昭58−22439(JP,U) 実開 昭51−122203(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピストン冠内の肩部に設けた円環状冷却室
    と、ピストン冠内の中央部に設けた供給室及び戻り室
    と、前記冷却室と供給室又は戻り室との間をピストン冠
    頂部の触火面に沿って放射状に連通する複数の冷却孔と
    を有し、前記冷却孔が交互に又は複数組毎に配置されて
    いることを特徴とする内燃機関のピストン。
JP1167052A 1989-06-30 1989-06-30 内燃機関のピストン Expired - Fee Related JP2554168B2 (ja)

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