JPS62195041A - 不飽和ポリエステル硬化性樹脂組成物 - Google Patents

不飽和ポリエステル硬化性樹脂組成物

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JPS62195041A
JPS62195041A JP61037958A JP3795886A JPS62195041A JP S62195041 A JPS62195041 A JP S62195041A JP 61037958 A JP61037958 A JP 61037958A JP 3795886 A JP3795886 A JP 3795886A JP S62195041 A JPS62195041 A JP S62195041A
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今村 繁
Koichi Matsueda
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は不飽和ポリエステル硬化性樹脂組成物に関する
SMC(板状成形材料)やBMC(塊状成形材料)等を
代表として、その他に所謂マツチドダイ法のようなウェ
ットモールド法、樹脂射出法であるRIM法等に、不飽
和ポリエステル硬化性樹脂組成物が広く利用されている
ところで、熱硬化性不飽和ポリエステル樹脂は、成形硬
化時において、成形収縮の大きいことが知られておシ、
その成形物の寸法精度向上のため、まだ他の物性例えば
耐衝撃性改良のだめに、該不飽和ポリエステル樹脂に他
の熱可塑性高分子化合物を添加することが広く行なわれ
ている。しかし、双方を単純に混合しただけの組成物で
は、その成形物の表面は著るしく不良となシ、収縮低減
や耐衝撃性向上の程度も誠に悪い。しか2も一般的に、
そのような組成物は充分な相溶乃至分散安定性を持たな
いだめ、成形作業性も劣る。
そこで、充分な相溶乃至分散安定性を持ち、成形作業性
がよく、その成形物に表面特性や低収縮性更には耐衝撃
性等で明らかに優れた物性を与え得る不飽和ポリエステ
ル硬化性樹脂組成物の出現が強く要請される。
本発明はかかる要請に応える不飽和ポリエステル硬化性
樹脂組成物に関するものである。
〈従来の技術、その問題点〉 従来、熱硬化性不飽和ポリエステル樹脂に添加する高分
子化合物の分子中にカルボン酸基を存在させ、そのカル
ボン酸基と熱硬化性不飽和ポリエステル樹脂の末端遊離
カルボン酸基との間を酸化マグネシウムのようなアルカ
リ土類金属酸化物やその水酸化物を介して結合すること
が広く行なわれている。この場合、添加する高分子化合
物が、メタクリル酸やアクリル酸と、メチルメタクリレ
ートや酢酸ビニル或いはスチレン等との共重合物のよう
なものであれば、部分的効果は認められる。
しかし、との種の手段による組成物では、その成形物へ
前述したような物性改良を施すに程遠い。
一方、成形物の耐衝撃性等を改良する目的で、添加する
高分子化合物としてジエン系ポリマーを対象とし、これ
を上記と同様の従来手段で使用することも考えられるが
、そのような組成物から得られる成形物の表面は著るし
い光沢斑を生じ、他め諸物性も不良で、ジエン系ポリマ
ーにカルボキシル基を存在させる効果はない。カルボキ
シル基を有するジエン系ポリマーそれ自体は、不飽和ポ
リエステル硬化性樹脂組成物に用いられる単量体成分で
あるスチレンモノマーに溶解するが、そこに例えばα、
β−エチレン系不飽和ポリエステル等が共存すると、著
るしく速く層状に分離する。
カルボキシル基を有するジエン系ポリマーは熱硬化性不
飽和ポリエステル樹脂と余シにも相溶性乃至分散性が悪
過ぎ、これらに酸化マグネシウムの如きものを添加して
も、これを介して双方が造塩結合をする前に分離する部
分が相当量存在し、これが結局はそのような組成物から
得られる成形物の物性改良に至らない原因と推定される
そこで従来、熱硬化性不飽和ポリエステル樹脂に対する
相溶性乃至分散性を改良するものとして、スチレン系ポ
リマーのブロック共重合体を含有する組成物が提案され
ているが(特開昭53−74592、特開昭60−99
1’58)、このものは相溶性乃至分散性をある程度改
良しているものの、本質的に靭性の乏しいスチレン系ポ
リマーを骨格とするブロック共重合体を使用するだめ、
該組成物から得られる成形物の低収縮性並びにとシわけ
耐衝撃性の点で著るしく劣る。
〈発明が解決しようとする問題点、その解決手段〉 本発明は斜上の如き従来の問題点を解決し、前述した要
請に応える新た々不飽和ポリエステル硬化性樹脂組成物
を提供するものである。
しかして本発明者らは、上記観点で鋭意研究した結果、
熱硬化性不飽和ポリエステル樹脂に、セグメントとして
ポリエステル部分と液状ゴム系化合物部分とを共有する
ブロック共重合体を含有させた組成物が正しく好適であ
ることを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち本発明は、 それを構成するセグメントとしてポリエステル部分と液
状ゴム系化合物部分とを共有するブロック共重合体、及
び不飽和ポリエステルの双方を含有することを特徴とす
る不飽和ポリエステル硬化性樹脂組成物に係る。
本発明において、ブロック共重合体は、分子内に水酸基
やカルボキシル基の如き活性水素基を1個又は2個以上
有する液状ゴム系化合物を出発物質とし、触媒存在下に
、有機ジカルボン酸無水物と1,2−エポキシドとを交
互に反応させ、液状ゴム系化合物の活性水素基を介して
ポリエステル鎖を縮合形成することによシ、工業上有利
に安定して得ることができるが、液状ゴム系化合物へポ
リエステル鎖を直接に又は架橋剤を用いて間接に連結さ
せたものでもよい。
本発明のブロック共重合体において肝要な点は、それを
構成するセグメントとしてポリエステル部分と液状ゴム
系化合物部分とを共有するところにあり、本発明はブロ
ック共重合体の製造方法やその他の構造等を特に限定す
るものではない。例えば、液状ゴム系化合物に存在する
活性水素基は、該化合物の鎖中であっても又は末端であ
ってもよく、鎖に直接連結されていても又は任意の原子
団を介して間接連結されていてもよい。捷だセグメント
を構成する液状ゴム系化合物は、ラジカル重合、イオン
重合、リビング重合等、その重合方法−7= の相違による立体異性や構造異性を問題とするものでは
ない。
液状ゴム系化合物を構成する単量体ジエン化合物は、ブ
タジェン、イソプレン、クロロプレン、1.3−ペンタ
ジェン等であるが、本発明で有利に使用できる液状ゴム
系化合物を例示すると、α。
ω−1,2−ポリブタジェングリコール(NissoP
B−Cシリーズ)、α、ω−1゜2−ポリブタジェンジ
カルボン酸(N i s s 。
PB−Cシリーズ)、α、ω−1,2−ポリブタジェン
末端マレイン酸半エステル(N i s s 。
PB−GMシリーズ、以上3点は日本曹達社製)、末端
カルボキシル変性1,4−ポリブタジェン(Hycar
  CTBシリーズ、宇部興産社製又はB、 F、グツ
ドリッチ社製)、末端水酸基変性1゜4−ポリブタジェ
ン(Poly−bd  R−45M又はR−45HT、
出光石油化学社製又はアーコケミカル社製)等が挙げら
れる。
また前記製造例において、有機ジカルボン酸無水物とし
ては、コハク酸無水物、マレイン酸無水物、アルケニル
コハク酸無水物等の脂肪族ジカルボン酸無水物、フタル
酸無水物、ナフタレンジカルボン酸無水物等の芳香族ジ
カルボン酸無水物、シクロヘキサンジカルボン酸無水物
、シクロヘキセンジカルボン酸無水物、エンドメチレン
シクロヘキセンジカルボン酸無水物等の脂環族ジカルボ
ン酸無水物等が挙げられる。
更に前記製造例において、1,2−エポキシドとしては
、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2
−ブチレンオキサイド等が挙げられる。
そして前記製造例において、触媒としては、塩化リチウ
ムや臭化リチウム等のハロゲン化リチウム、テトラメチ
ルアンモニウムブロマイド、トリブチルメチルアンモニ
ウムブロマイド、テトラプロピルアンモニウムクロライ
ド等のテトラアルキル第四級アンモニウム塩が挙げられ
る。
いうまでもなく、以上例示したいずれについても、本発
明がそれらに限定されるというものではない。
本発明の基本的な考え方は、液状ゴム系化合物の本来的
特性を利用しつつ、熱硬化性不飽和ポリエステル樹脂と
の相溶性乃至分散性を高めるために、該液状ゴム系化合
物にセグメントとしてポリエステルを結合したブロック
共重合体を用いるところにある。
上記ブロック共重合体において、ポリエステルセグメン
トの内容はともに用いられる熱硬化性不飽和ポリエステ
ル樹脂の内容との関係で適宜選定することができる。一
般的に、ポリエステルセグメントとしては、ポリ(プロ
ピレングリコールフタレート)、ポリ(エチレングリコ
ールフタレート・サクシネート)−ポリ(ブチレングリ
コールサクシネート)等が比較的広く種々の熱硬化性不
飽和ポリエステル樹脂と相溶性乃至分散性がよい。
また場合によって、ポリエステルセグメント中に、α、
β−エチレン系不飽和ジカルボン酸に基づく不飽和基を
存在させるのも有効である。
熱硬化性不飽和ポリエステル樹脂との相溶性乃至分散性
に関する試験は後述するが、該樹脂とブロック共重合体
との相溶性乃至分散性が多少不足気味であっても、ポリ
エステルセグメント鎖の末端基をカルボン酸型にしてお
き、増粘剤として酸化マグネシウムや水酸化マグネシウ
ムの類を添加することによって、充分な相溶性乃至分散
性を得ることができる。同様に、ポリエステルセグメン
ト鎖の末端基が水酸基型になっているときには、増粘剤
としてメチレンージ(4−7エニルイソシアネート)の
如きジイソシアネート類を用いれば、相溶性乃至分散性
の不足を充分に補うことができる。また、ブロック共重
合体中に占めるポリエステルセグメントの含有率も熱硬
化性不飽和ポリエステル樹脂との相溶性乃至分散性に関
与する。一般に、ポリエステルセグメントの含有率を高
くすれば相溶性乃至分散性は増し、逆に低くすれば相溶
性乃至分散性は減する。
そして、ブロック共重合体を熱硬化性不飽和ポリエステ
ル樹脂と共存させる主目的が、成形物の耐衝撃性の向上
並びに表面特性の改善にあるときは、ブロック共重合体
中の液状ゴム系化合物部分=11− がポリブタジェン又は他の単量体の共重合比率ができる
だけ低いポリブタジェン系のものが好ましく、この場合
、該ブロック共重合体中のポリエステルセグメント含有
率を、熱硬化性不飽和ポリエステル樹脂との相溶性乃至
分散性に配慮しつつ、できるだけ低くする。また、成形
物の熱間強度の改良すなわち成形物の曲げや引張り強度
の温度依存性を低くして、且つ成形物の表面特性を維持
することが主目的のときには、ブロック共重合体中のポ
リエステルセグメント含有率を少し高めにするか、又は
これに加えてポリエステルセグメント中に不飽和基を存
在させることが好ましい。
一般に、本発明に係る組成物に用いるブロック共重合体
中のポリエステルセグメント含有率は、10〜60重量
%とするのが好ましい。
本発明においてブロック共重合体は、通常25〜40%
の重合性単量体例えばスチレンモノマー溶液になし、熱
硬化性不飽和ポリエステル樹脂に対してその溶液を20
〜50チ混合して用いるのが普通である。もっとも、ブ
ロック共重合体の種類によっては、熱硬化性不飽和ポリ
エステル樹脂へ添加するに前もって、スチレンモノマー
等の重合性単量体に溶解しておく必要はなく、熱硬化性
不飽和ポリエステル樹脂に所要量の重合性単量体を加え
、それにブロック共重合体を添加してもよい0 本発明に係る組成物に有利に使用できる熱硬化性不飽和
ポリエステル樹脂は、α、β−エチレン系不飽和ジカル
ボン酸とグリコール類の網台型ポリエステル又は該縮合
型ポリエステルに含まれる不飽和基に共役ジエン系化合
物が付加された変性不飽和ポリエステルの他に、ノボラ
ック型不飽和ポリエステルやビニルエステル型不飽和ポ
リエステルであるが、本発明は熱硬化性不飽和ポリエス
テル樹脂の内容に何等制限を加えるものではない。
これらの樹脂に含まれる溶剤としては、スチレン、メタ
クリル酸エステル、ジアリルフタレート等の重合性単量
体があるが、普通スチレンが用いられ、固形分が60〜
65係に調整されているものが使用し易い。
以上説明したように、本発明に係る組成物中の溶剤は普
通スチレンモノマーであるが、成形物に難燃性を付与す
るためには、その一部又は全部をクロルスチレンモノマ
ーとすることもできる。また成形物の耐候性や光沢を向
上するためには、スチレンモノマーの一部をメタクリル
酸メチルとすることもできる。その他、目的に応じて種
々の重合性モノマーを組成物中に存在させることができ
る。
本発明に係る組成物の最も簡単な組成は前述したような
ブロック共重合体と熱硬化性不飽和ポリエステル樹脂と
の混合物である。成形方法がマツチドダイ法、樹脂圧入
法(RIM法)、ノ・ンドレーアップ法、フィラメント
ワインディング法等である場合には、このような最も簡
単な組成に適宜硬化触媒や離型剤等の微少添加物を加え
たものが用いられるが、この際必要に応じて従来公知の
高分子化合物を添加してもよい。SMCやBMC等のプ
レミックス成形材料としては、これ等の所謂樹脂の他に
、充填剤として炭酸カルシウム等、要すれば増粘剤とし
てアルカリ土類金属の酸化物や水酸化物又はジイソシア
ネート等、離型剤として金属石けん等、補強剤としてガ
ラス繊維等が更に添加されるが、それらの混合割合や混
合方法等は従来公知の組成物の場合と特に異なるところ
はない。
以下、本発明をより具体的にするため、ブロック共重合
体の製造参考例、実施例を挙げるが、本発明はこれらに
限定されるものではない。これらの例示を含めて、以上
説明した本発明に基づく枝質思想内の変更や修正は本発
明に包含されるものである。
〈実施例等〉 ・製造参考例1 無水フタル酸52.3g(0,35モル)、無水コハク
酸82.59 (0,825モル)、触媒として塩化リ
チウム0.77及びα、ω−1,2−ポリブタジx7グ
リ:’−ル(N i s s o  P B −G 1
000、平均分子量1430、日本曹達社製)715g
(0,5モル)をオートクレーブに仕込み、反応−15
= 系を窒素ガス置換した後、攪拌し力から130°Cにま
で加熱した。次いで、プロピレンオキサイド42.7g
(0,74モル)を1時間かけて圧入した。
130°Cで2時間熟成を打力い、反応を完結させ、淡
黄色透明粘液状の生成物890gを得だ。ここで得られ
たポリブタジエンーポリエステルブロック共重合体の分
子量は1786(計算値、以下分子量は計算値)、ポリ
エステルセグメントの比率は200重量重量板下係は重
量%)、酸価27、水酸基価38であった。
・製造参考例2 製造参考例1で得られたブロック共重合体8001i’
(0,448モル)及び無水コハク酸54.21i’(
0,54モル)をフラスコに仕込み、120〜125°
Cの温度下、窒素気流中にて、2時間反応させた。内容
物を50°Cに冷却後、スチレンモノマー2149を加
えて、ブロック共重合体80重置板を含むスチレン溶液
を調整した。このブロック共重合体を含むスチレン溶液
の酸価50.7 、水酸基価1.9であり、ポリエステ
ル鎖の末端がカルボキシル変性されたポリブタジェン−
ポリエステルブロック共重合体が得られた。
・製造参考例3 無水コハク酸130.2g(1,3モル)、無水フタル
酸105.2g(0,71モル)、無水マレイン酸35
.8 f (0,365モル)、α、ω−1,2−ポリ
ブタジェングリコール(製造参考例1に記載のもの)1
430g(1モル)及び塩化リチウム0.6gをオート
クレーブに仕込み、窒素ガスで反応系内を置換後、攪拌
し々から130°C″!、で加熱した。次いで、プロピ
レンオキサイド86.3g(1,49モル)を40分間
かけて125〜130°Cの温度下で圧入した。この温
度で2時間熟成を行ない、反応を完結させ、ポリブタジ
ェン−ポリエステルブロック共重合体を得た。冷却後、
これにスチレンモノマー447gを加えて希釈溶解し、
上記ブロック共重合体80重置板を含むスチレン溶液を
調整した。
ここで得られたポリブタジェン−ポリエステルブロック
共重合体は、分子量1787、ポリエスチルセグメント
部の比率20%、そのスチレン溶液の酸価256、同水
酸基価263であった。
・製造参考例4 無水マレイン酸98g(1モル)、無水フタル酸148
f(1モル)及ヒフロピレングリコール159.6g(
2,1モル)を窒素気流中で215°Cに加熱して反応
させ、反応物の酸価が60になった時点で縮合反応を停
止させて不飽和ポリエステルを得た。この不飽和ポリエ
ステルの数平均分子量は754、水酸基価は89.3で
あった。
得られた不飽和ポリエステル151g(0,2モル)及
ヒα、ω−1,2−ポリブタジェングリコール(Nis
so  PB−G3000、数平均分子量3000、日
本曹達社製)300g(0,1モル)をトルエン100
0 rslに溶かし、次いでメチレンージ(4−フェニ
ルイソシアネート)50g(0,2モル)を加えて、攪
拌しなから50’Cで1時間反応させた。反応物よシト
ルエンを減圧下に留去させ、黄色粘稠な液状生成物を得
た。
ここで得られたものは主として不飽和ポリエステルとα
、ω−1,2−ポリブタジェングリコールの各々に存在
する水酸基同士がメチレンージ(4−フェニルイソシア
ネート)で架橋されたブロック共重合体である。一部側
生物として、不飽和ポリエステル同士又はポリブタジェ
ングリコール同士が架橋されたものも含まれるが、本発
明では、反応混合物からこれらの副生物を除去して精製
したブロック共重合体を使用しても或いは反応混合物を
そのまま使用してもよい。精製したブロック共重合体は
、ポリブタジェンセグメント1個当たシ、ポリエステル
セグメントが平均2個、ウレタン結合を介して連結され
ており、ポリエステルセグメントの比率は30%であっ
た。
・実施例1 製造参考例1.同2で得られた2種のブロック共重合体
の33%スチレン溶液を調整し、各溶液について、以下
の熱硬化性不飽和ポリエステル樹脂との相溶性乃至分散
性を試験した。用いた熱硬化性不飽和ポリエステル樹脂
は、ユピカ7507(日本ユピカ社製)、ポリセット9
120、ポリセット9107、ポリセット2212、ポ
リセラ)6200 (以上4点は日立化成社製)の5種
である。製造参考例2のブロック共重合体とポリセラ)
91070組合わせの場合のみ、24時間で10%程度
の相分離を認めたが、他の組合わせはいずれも、増粘剤
なしでも、相分離は認められなかった。
したがって、上記のような組合わせの組成物は全て、種
々の成形方法で表面の光沢が均一の美しい成形物を与え
ることが予想された。
そこで、2種のブロック共重合体について各々33%ス
チレン溶液40部に対し、ユピカ7507を60部、タ
ーシャリ−ブチルパーベンゾエート1.5部及びステア
リン酸亜鉛3.0部の液をバンバリーミキサ−中に用意
し、それに200部の炭酸カルシウム粉末を加え、よく
均一にした後、1部2インチ長のガラス繊維60部を添
加して、1分後にバンバリーミキサ−を停止し、プレミ
ックスを作った。このプレミックスは本発明の組成物に
基づくものであるが、これを型温145°Cで成形した
ところ、ともに均一な表面光沢を呈する成形物が得られ
、その成形収縮率は、製造参考例1のブロック共重合体
を用いた場合に0004%、製造参考例2のブロック共
重合体を用いた場合に0、005係であった。
これに対し、ブロック共重合体に代えてα、ω−1,2
−ポリブタジェングリコール(製造参考例1に記載のも
の)を用いること以外は全て同一条件で作られたプレミ
ックスは公知のものであるが、その成形物の表面は光沢
斑が著るしく、見るに耐えないものであった。
・実施例2 製造参考例3で得られたブロック共重合体の33%スチ
レン溶液を調整し、この溶液40部に、ポリセラ)91
20を60部、ステアリン酸亜鉛3部、ターシャリ−ブ
チルパーベンゾエート1.5部、炭酸カルシウム粉末1
40部及びバラベンゾキノン0.3部を均一混合し、次
いで酸化マグネシウム2部を加え、直ちに1インチ長の
ガラス繊維10チを含むSMC用組成物を作った。この
組成物は本発明に基づくものであるが、これを型温14
0’Cで成形したところ、成形物の表面にわずかな曇シ
はあるが、光沢具合は均一であシ、成形収縮率は0.0
6チであった。
これに対し、ブロック共重合体に代えてα、ω−1.2
−ポリブタジェングリコール(製造参考例1に記載のも
の)を用いること以外は全て同一条件で作られたSMC
用組成物は公知のものであるが、その成形物の表面は光
沢斑が著るしく、流れ模様も認められ、成形収縮率は−
0,20%であった。また、この場合は酸化マグネシウ
ム添加前のドープの安定性も悪く、明らかに相分離し、
この面からも工業的操作の至難が明白であった。
・実施例3 製造参考例1.同2で得られた2種のブロック共重合体
の各々33%スチレン溶液500部に対し、熱硬化性不
飽和ポリエステル樹脂としてポリライ)PC−670(
大日本インキ社製)を500部加え、更にナフテン酸コ
バルト60部ヲ溶解し、粘度830センチポイズの液を
得た。この液を、予めガラスマットをセットしである樹
脂射出金型(RIM又はRTMと通称される)へ送入す
るに当たシ、アセチルアセトンパーオキサイドを該送入
液の1%となるように混合しつつ金型ヘポンプで送入し
た。その際、金型の液受入れ口は直径20厘であジ、送
入時の型温は25°Cであった。
2時間後、型温は重合熱で上昇をはじめ、その後3時間
で最高温度70°Cに達した。更に3時間経過後、金型
を開いて、成形物を取)出した。成形物の外観は一様で
あって特に光沢斑はなく、ブロック共重合体を用いない
で他は全て同一にして得た成形物に比べ、表面は滑らか
で、ガラス繊維の浮き出しは殆んど認められなかった。
・実施例4 製造参考例4で得られたブロック共重合体を精製するこ
となくそのまま使用し、その33%スチレン溶液を調整
した。この溶液40部、熱硬化性不飽和ポリエステル樹
脂としてポリセット9127(日立化成社製)を60部
及びターシャリ−ブチルパーベンゾエート1.5部を均
一混合し、更に炭酸カルシウム粉末140部を混合した
ドープに攪拌しながらMDIを5部加え、直ちに1イン
チ長のガラス繊維27%を有するSMC用組成物を作っ
た。この組成物は本発明に基づくものであるが、これを
145°Cで平板に成形した。成形物の表面は、MDI
増粘方式であるので黄褐色をおびているが、光沢斑は軽
微であり、成形収縮率は0゜03係、アイゾツト衝撃強
度(ノツチ付)は16゜5フイート・ポンド/インチで
あった。
これに対し、本発明におけるブロック共重合体に代えて
ポリスチレンのグラフト化された不飽和ポリエステル(
特開昭60−99158号の実施例1に記載のもの)を
用いること以外は全て同一条件で得た成形物の表面は、
着色は若干低めであるが、光沢斑やガラス繊維の浮き出
しが認められて不良であシ、この点からも成形収縮率の
大きいことが窺え、アイゾツト衝撃強度(ノツチ付)は
12.0フイート・ポンド/インチであった。
尚、各側において、部及びチはいずれも重量表示である
〈発明の効果〉 各実施例からも明らかなように、以上説明した本発明に
は、充分な相溶乃至分散安定性を持ち、成形作業性がよ
く、その成形物に表面特性や低収縮性等の面で優れた物
性改良を施すことができる効果がある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 それを構成するセグメントとしてポリエステル部分
    と液状ゴム系化合物部分とを共有するブロック共重合体
    、及び不飽和ポリエステルの双方を含有することを特徴
    とする不飽和ポリエステル硬化性樹脂組成物。 2 特許請求の範囲第1項の記載において、更に重合性
    単量体、充填剤、硬化触媒、離型剤及び補強用繊維を含
    有するSMC又はBMC用の不飽和ポリエステル硬化性
    樹脂組成物。 3 特許請求の範囲第1項又は第2項の記載において、
    更に増粘剤を含有する不飽和ポリエステル硬化性樹脂組
    成物。 4 特許請求の範囲第1項〜第3項のいずれか一つの項
    の記載において、液状ゴム系化合物がポリブタジエン系
    化合物である不飽和ポリエステル硬化性樹脂組成物。 5 特許請求の範囲第4項の記載において、ポリブタジ
    エン系化合物がブタジエンの単独重合体である不飽和ポ
    リエステル硬化性樹脂組成物。 6 特許請求の範囲第1項〜第5項のいずれか一つの項
    の記載において、ポリエステル部分が液状ゴム系化合物
    部分に存在するカルボキシル基又は水酸基を出発基質と
    してこれに有機ジカルボン酸無水物と1,2−エポキシ
    ドとを触媒存在下に交互に縮合形成させたものである不
    飽和ポリエステル硬化性樹脂組成物。 7 特許請求の範囲第6項の記載において、有機ジカル
    ボン酸無水物が無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレ
    イン酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、シクロヘ
    キセンジカルボン酸無水物及びエンドメチレンシクロヘ
    キセンジカルボン酸無水物から選ばれる1種又は2種以
    上である不飽和ポリエステル硬化性樹脂組成物。 8 特許請求の範囲第6項又は第7項の記載において、
    1,2−エポキシドがエチレンオキサイド、プロピレン
    オキサイド及びブチレンオキサイドから選ばれる1種又
    は2種以上である不飽和ポリエステル硬化性樹脂組成物
    。 9 特許請求の範囲第1項〜第8項のいずれか一つの項
    の記載において、ブロック共重合体中の10〜60重量
    %がポリエステル部分である不飽和ポリエステル硬化性
    樹脂組成物。 10 特許請求の範囲第1項〜第9項のいずれか一つの
    項の記載において、不飽和ポリエステルがα,β−エチ
    レン系不飽和ポリエステル、ノボラック型不飽和ポリエ
    ステル及びビニルエステル型不飽和ポリエステルから選
    ばれる1種又は2種以上である不飽和ポリエステル硬化
    性樹脂組成物。
JP61037958A 1986-02-22 1986-02-22 不飽和ポリエステル硬化性樹脂組成物 Granted JPS62195041A (ja)

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