JPS6219133B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、パンや菓子等にフイリングとして充
填されるジヤムやクリーム等の粘性流体（以下充
填物という）の充填装置に関する。

（従来技術） 従来、パン、菓子にクリーム等を充填する装置
としては、切換バルブ、ピストン、ノズルを有し
製品にノズルを差込み、その位置でクリールを射
出し、充填して行う装置などがあるが、これらは
すべて一種類の形状の長さに対応した充填装置で
あり、充填の長さを任意にコントロールすること
ができなかつた。

又、これらノズルを製品に差し込んでクリーム
を充填する装置は、その充填が製品の中で行われ
るので、充填状態が肉眼では見えないために、仮
にノズル内に異物等が混入し充填の流通路が遮断
され、充填物が排出されず、製品内に充填がなさ
れない場合、そのエラーを検出することができな
い欠点がある。

したがつて、充填物の充填が不充分な製品と適
量充填されている製品の区別ができないので、そ
の結果として、充填量にばらつきが発生して品質
を低下させている。

（目 的） 本発明は、供給される製品の形状、寸法の変化
に応じて製品内での充填物の充填位置及び量及び
長さを任意に決定することができ、用途の広い装
置を提供することを目的としている。

また、製品への充填物の充填に際し、充填ノズ
ル内での異物混入等の原因により充填物が一定量
充填できない場合には、その充填エラーを検出す
ることができるようにし、一定量充填された製品
だけを次工程に供給することによつて製品の品質
向上を目的とする。

（構 成） 本発明は、充填物の吸引、排出を行うピストン
装置とそのための切換バルブ、及び製品に挿入し
て充填物を吐出するノズルから構成され、ノズル
が移動して製品に挿入し、それを引抜き、元の位
置に復帰するまでの１サイクルの充填行程におい
て、ノズルを製品に挿入した後、製品からの引抜
き時間と、ノズルの引抜き時に行われるピストン
の押し出しの長さ及び時間の関係を調節すること
によつて、製品内の充填位置と量及び長さを任意
に変更できるようにするものである。

（実施例） 以下本発明を実施例に基づいて説明すると、充
填装置１は充填物２を有するホツパー３の下部に
充填物２の吸引、排出用のピストン４を有するシ
リンダー５とその吸引口６及び排出口７を開閉す
るロータリーバルブ８を設ける。排出口７には弾
性のあるチユーブ９が直結し、チユーブ９の他端
には、製品１０に差し込んで充填物２を充填する
ノズル１１を付設している。

ピストン４の駆動について説明すると、一実施
例としてその駆動はピストン４の安定した移動を
行い得るために空気圧から油圧に変換するエアー
ハイドロコンバータ１２、ストツプバルブ３０及
びアクチユエータ３２を使用した油圧シリンダー
１３を使用している。油圧シリンダー１３内のピ
ストン１４に付設されたピストンロツド１５はそ
の片端が充填装置１のピストンロツド１６に係着
している。又、油圧シリンダー１３には磁気型近
接スイツチ１７を付設することにより、磁気リン
グ１８を嵌着したピストン１４が移動して近接ス
イツチ１７の位置に到達すると、それを検出して
制御回路にその信号を伝達する。

以上、エアーハイドロコンバータ１２、ストツ
プバルブ３０、アクチユエータ３２、油圧シリン
ダー１３、ピストン１４、ピストンロツド１５，
１６、磁気型近接スイツチ１７、磁気リング１８
を第一制御Ｍと総称する。

ノズル１１は、製品１０への差込み方向に移動
自在なラツク１９に固着されている。

ラツク１９は別に設けたエアーハイドロコンバ
ータ２０、ストツプバルブ３１、アクチユエータ
３３と油圧シリンダー２１によりそのシリンダー
２１から出入りするロツド２２に係着されてい
る。又ラツク１９の移動量はラツク１９に噛み合
うピニオンギヤ２３の回転を介してロータリーエ
ンコーダ２４が検出している。

以上、ラツク１９、エアーハイドロコンバータ
２０、ストツプバルブ３１、アクチユエータ３
３、油圧シリンダー２１、ロツド２２、ピニオン
ギア２３、ロータリーエンコーダ２４、を第二制
御Ｎと総称する。

従つてノズル１１の製品１０への差込み量は、
操作盤にあるカウンター３４にインプツトされた
数値によつて設定され、差込み動作中にロータリ
ーエンコーダ２４が検出したカウント数に基づい
て、設定値と一致した時にカウンター３４がスト
ツプバルブ３１に作動の信号を伝達することによ
り決定される。

製品台２５とガイド２６を有する製品の供給コ
ンベア２７はノズル１１の移動と直角方向に運行
するように設けている。

製品台２５の上には充填物２を充填する時に下
降して製品１０を押さえる押さえ板２８を設けて
いる。

又、供給コンベア２６が移動して、製品９が充
填されるべき所定の位置にあることを検出する製
品検出装置２９を供給コンベア２７の近傍に設け
ている。

次にノズル１１、ピストン４、の動作の時間の
関係を第２図の動作時間説明図で説明すると、ノ
ズル１１が前進する時間帯をＡで示し、前進した
後、ノズル１１が後退する時間帯をＢで示す。Ａ
とＢは必ずしも同一時間の必要はない。そして、
後退が終了し基に復帰するまで１サイクルとす
る。

Ｃはピストン４の押し出し運動の時間帯であ
り、ＤとＥはピストン４が吸引運動をしている時
間帯である。同時にＤの時間帯はロータリバルブ
８がホツパー３の通路を閉塞している時間帯であ
る。従つて、この時のピストン４の吸引は、ノズ
ル１１内の圧力を負にする効果を生じる。このＤ
の時間は極めて僅かである。

Ｅの時間帯は、ロータリーバルブ８がホツパー
３の通路を開放し、ノズルの通路を閉塞している
時間帯であるからピストン４の吸引作用は、シリ
ンダー５内に充填物２を満たす効果を生む。

これらの制御について説明すると、充填物２の
量の決定はピストン４の往復長さCC′に比例する
から、第一制御Ｍはオペレータがダイヤルによつ
て指示するピストン４の往復運動の長さC′の変
更に対しても、常に一定の時間（Ｃ／Ｂ）でそれを行 うようエアハイドロコンバータ１２を作動させ
る。

つぎに製品１０の内部に充填される長さ（距
離）C″の決定はノズル１１の引抜き中に於ける
ピストン４の押し出し時間帯の長さの変更で行
う。製品内での充填の長さを式で示すと（ノズル
１１の引抜き距離B′×Ｃ／Ｂ）であるから、第二制御 Ｎはオペレーターがダイヤルによつて指示するピ
ストン４の押し出し時間帯の長さＣの変更に対し
常に一定の時間（Ｃ／Ｂ）でそれを行わしめるようエ アーハイドロコンバータ２０に作用させる。

これらの動作は、プログラマブルシークエンス
コントローラにノズル１１の進入所要時間Ａと後
退所要時間Ｂ及びＢの距離B′を予め与えておく事
によつて、果たす事ができる。

このような任意の設定によつて自動的に繰り返
される注入作業は、ピストン４に指示された所定
の長さの押し出し作用が何等かの原因によつて、
妨げられた時に中断する。

すなわち、第一制御Ｍ内の近接スイツチ１７は
ピストン４押し出し作用の完了を感知しシークエ
ンサーに伝えるが、その信号が伝えられないと次
の動作は表れない。

この特徴は、ノズル１１に異物等に詰まりによ
る充填物押し出し不能を感知することになり、そ
の結果自動的に動作の中断が生じるから、充填不
成功品の発生を知る事ができる。

（効 果） 以上述べたように、本発明は供給される製品の
形状、寸法の変化に応じて製品内での充填物の充
填位置及び距離を任意に選択することができ、そ
の用途の広い装置を提供することができる。

又、製品への充填物の充填に際し、ノズル内で
の異物が混入し充填できない場合は、その充填エ
ラーを検出することができるので抜取検査も不要
になり、容易に不良の製品を検知することができ
るものである。

【図面の簡単な説明】

１……充填装置、２……充填物、３……ホツパ
ー、４……ピストン、５……シリンダー、６……
吸引口、７……排出口、８……ロータリーバル
ブ、９……チユーブ、１０……製品、１１……ノ
ズル、１２……エアーハイドロコンバーター、１
３……油圧シリンダー、１４……ピストン、１
５，１６……ピストンロツド、１７……磁気型近
接スイツチ、１８……磁気リング、１９……ラツ
ク、２０……エアーハイドロコンバーター、２１
……油圧シリンダー、２２……ロツド、２３……
ピニオンギア、２４……ロータリーエンコーダ
ー、２５……製品台、２６……ガイド、２７……
供給コンベア、２８……押さえ板、２９……製品
検出装置、３０，３１……ストツプバルブ、３
２，３３……アクチユエータ、３４……カウンタ
ー。 第１図は本発明構成の一部断面の側面図。第２
図は充填作動の説明図である。第３図、第４図は
製品への充填図を示す。第５図は供給コンベア部
の平面図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 粘性流体が収容されるホツパーと、該ホツパ
   ーから該粘性流体の吸引・排出を行うためのピス
   トン装置と、該ピストン装置のための切換バル
   ブ、及び、パンまたは菓子のような製品に挿入し
   て粘性流体を吐出するノズルおよびそれらの各装
   置を駆動するための駆動装置とから構成され、 バルブがホツパーとピストン装置との通路を
   解放し、ピストン装置とノズルの通路を閉塞す
   る動作、 前記動作の終了後にピストン装置が粘性流体
   を吸引する動作、 前記吸引動作の途中または終了後に、ノズル
   を製品に挿入する動作、 前記ノズルの挿入の途中または終了後で、前
   記吸引動作の終了後に、切換バルブがホツパー
   とピストン装置との通路を閉塞するとともに、
   ピストン装置とノズルとの通路を解放する動
   作、 前記切換バルブの回転の後で、ノズルを製品
   から引き抜く動作、 前記ノズルの引き抜きの動作と平行して、ま
   たは、引き抜きの動作の途中で、ピストン装置
   が粘性流体をノズルから押し出して、製品に注
   入する動作、 前記粘性流体の注入の終了を確認して後、切
   換バルブの切換を行い、ホツパーとピストン装
   置との通路を解放する動作、 前記〜の順序で、各装置の動作を順次繰返
   して行い、製品に粘性流体の注入の動作を行うと
   ともに、 ノズルが移動されて製品に挿入され、粘性流体
   の注入の動作を行い、製品から引き抜かれ、元の
   位置に復帰するまでの１サイクルの充填工程にお
   いて、ノズルを製品に挿入した後、ノズルの製品
   からの引き抜き時間と、ノズルの引き抜き時のピ
   ストン装置による粘性流体の押し出しの量および
   時間の関係を調節することにより、製品内部での
   粘性流体の充填位置、量および長さを任意に変更
   出来るようにしたことを特徴とする粘性流体をパ
   ン又は菓子に注入する方法。 ２ ノズルは、製品に対して横方向から挿入さ
   れ、そのノズルの挿入深さ、および、粘性流体の
   充填長さを任意に変更出来るようにされているこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の粘性
   流体をパン又は菓子に注入する方法。