JPS62187701A - 非造膜性樹脂エマルジヨンの製法及びその粉末化法 - Google Patents

非造膜性樹脂エマルジヨンの製法及びその粉末化法

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JPS62187701A
JPS62187701A JP2999786A JP2999786A JPS62187701A JP S62187701 A JPS62187701 A JP S62187701A JP 2999786 A JP2999786 A JP 2999786A JP 2999786 A JP2999786 A JP 2999786A JP S62187701 A JPS62187701 A JP S62187701A
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JP
Japan
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emulsion
polymer
film
parts
monomers
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JP2999786A
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English (en)
Inventor
Kunihide Takarabe
財部 邦英
Shinichi Kuwabara
慎一 桑原
Hiroshi Ozawa
洋 小沢
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は塗料、紙、織物、皮革等の各種コーティング剤
、各種添加剤等に有用である内部に小孔を有する非造膜
性樹脂エマルジョンの製法及びその粉末化法に関する。
〔従来の技術〕
従来、水溶液を内包する球形カプセルを製造する一般的
方法として、(1)油溶性モノマーを含む水と非混和性
の有機溶剤からなる油相中に水溶性モノマーを含む水溶
液を乳化分散せしめ水/油の界面で重合させてポリマー
膜を形成させる方法、(2)上記(1)の方法において
油溶性モノマーのみを用い、これを水粒子衣面上で重合
させカプセル化する方法、(3)製膜性有機重合体を含
む水と非混和性の有機溶剤からなる油相に水を乳化分散
せしめ、次いでこれを再び水中に乳化分散せしめた後、
有機溶剤を除去する方法、(4)不飽和ポリエステルと
油溶性モノマーよシなる組成物を無機の酸素酸の水溶性
塩及び/又はそれらの水和物を混合して油中水筒型エマ
ルジョンを形成せしめ、次いでこのエマルジョンを界面
活性剤を含む水溶液中に再乳化しマー膜を形成する方法
が行なわれている。
ところが、(1)〜(3)の方法における共通の欠点は
油中水滴型エマルジョンの安定性に限界があり、微細な
粒子を得ることが困難であるばかシか多量の水を乳化す
ることができないことである。一方、(4)の方法では
それらの点が改良されているが、それでも逆エマルジ胃
ンの安定性には限界があシ、2μm以下の微細な粒子を
得ることが困難であるばかシかカプセル内の水が粒子の
乾燥後もカプセル内に残り含水ミクロカプセルを形成し
てしまう。
又小孔を有する非造膜性ビニル系樹脂エマルジョンの製
造法がアメリカ特許第3152280号明細書で提案さ
れている。すなわち、小孔を有する非造膜性ビニル系樹
脂エマルジョンを製造する際に芯粒子としてα、β−エ
チレン性不飽和カル?ン酸またはそれらの塩類を単量体
として少なくとも5重量%以上共重合させたものを用い
、次いで芯粒状体上にさやポリマーを形成するモノエチ
レン的不飽和さやモノマー少くとも1種類を添加し、重
合した後、芯ポリマーを水性揮発性塩基によって中和膨
潤することによって小孔を有する非造膜性のエマルジョ
ンを製造する方法である。かかる方法で得られた揮発性
塩基中和膨潤型の非造膜性樹脂エマルジョンは2μm以
下の微細な粒子を形成し得るが耐酸、耐アルカリ性、耐
候性に難点かある。
また前記のようなカルゲン酸モノマーヲ用いないで小孔
を有する非造膜性樹脂エマルシロンを製造する方法(J
、 Polym、 Sci、、 Polym、 L*t
t、 Edn、、 19 。
143(1981))  も提案されている。すなわち
、ポリメタクリル酸メチルのエマルジョンの芯粒子の上
にスチレンを乳化重合しさやポリマーを形成している。
この場合芯−さや重合比が1:2である不揮発分15%
の非造膜性樹脂エマルジョンが得られ、その栴造が電子
顕微鏡写真により間接的4観察されて込る。
しかし、かかる低固形分の小孔を有する非造膜性樹脂エ
マルジョンは反応が十分でないため、塗料配合の際の混
和性や機械安定性等の観点から実用性に乏しいものであ
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、上記の欠点を改良し、例えば塗料等に配合し
て用いた場合、隠ぺい性に優れ、しかも光沢、耐候性、
耐アルカリ性等の物性をも満足する塗膜を与えしかも、
その機能を高めるために、種々の目的に応じた機能性物
質を封入した非造膜性樹脂エマルジョン或いはその粉末
化物の製法を提供することを目的としている。又、本発
明は、塗料に限らず他の用途にも適用し得るエマルジョ
ン又はその粉末化物の製法でもある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は乳化重合体エマルジ1ンに、該エマルジョンの
重合体に比べて水の接触角が1〜110゜高い重合体を
形成し得る少なくとも114のラジカル重合性単量体、
及び紫外線吸収剤及び酸化防止剤以外の機能性物質を加
えて乳化重合することを特徴とする内部に小孔を有する
非造膜性樹脂エマルジョンの製法及び該非造膜性樹脂エ
マルジョンの粉末化法を提供する。
本発明で用いられる乳化重合体エマルジ1ンは紫外線吸
収剤及び酸化防止剤以外の機能性物質(以下、機能性物
質と略す)を添加してもよく、通常ラジカル重合性単量
体を乳化重合して得られるものであるが、その重合体が
乳化剤等の添加剤を含有しない状態で水の接触角で25
〜110’、よシ選択的には30〜901′となるもの
が好ましい。
かかる乳化重合体エマルジョンを構成するラジカル重合
性単量体としては、下記の如き単量体の単独もしくは任
意の混合物が用いられる。
(1)  カルゲキシル基含有モノビニル単量体例えば
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、
マレイン酸、フマール酸等が挙げられるが、全単量体中
5重量−未満、好ましくは4.5重量%以下、より好ま
しくは3.5重量%以下用いるのが耐水性、耐アルカリ
性をより向上せしめた非造膜性樹脂をもたらすことがで
きるので好適である。
(2)  ヒドロキシル基含有モノビニル単量体例えば
2−ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチル
アクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシブチルアク
リレート、アリルアルコール、メタアリルアルコール等
が挙ケられる。
(3)  アミド基またはそのN−メチロール基または
そのアルコキシ基含有モノビニル単量体例えは(メタ)
アクリル酸アミド、N−メチロール化(メタコアクリル
酸アミド等が挙けられる。
(4)  ニトリル基含有モノビニル単量体例えばアク
リロニトリル、メタクリレートリル等が挙げられる。
(5)含窒素アルキル基含有モノビニル単量体例えばツ
メチルアミノエチルアクリレート、ツメチルアミノエチ
ルメタクリレート等が挙げられる。
(6)  スルホン酸基またはその塩基含有モノビニル
単量体 例えはビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸等及びそ
れらの塩等が挙げられる。
(7)(メタコアクリル酸アルキルエステル例えばメチ
ル−、エチル−、グロピルー、n−ブチル−1t−ブチ
ル−1n−アミル−1l−アミル−、ヘキシル−、オク
チル−、ノニル−、テシルー、ドデシル−、オクタデシ
ル−、シクロヘキシル−、フェニル−、ベンジル(メタ
〕アジリレート等か挙げられる。
(8)モノビニルエステル 例、t ハ酢Mビニル、!ロピオン酸ビニル、ビニルブ
チラード、パーサティ、り酸ビニル等が挙げられる。
(9)リン酸エステル基含有ビニル単址体例、tばβ−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの如きα、β−
エチレン性不飽和カルデン酸のヒドロキシアルキルエス
テル類とリン酸もしくはアルキルリン酸との縮合物が挙
げられる。
(至)モノビニルエーテル 例えばメチル−、エチル−、プロピル−、ブチル−、ア
ミル−、ヘキシルビニルエーテル等が挙げられる。
αυ 他のモノビニル単量体 例えば塩化ビニルもしくは塩化ビニリデンの如きハロゲ
ン化ビニルM : t タ、ハマレイン酸−、フマール
酸−もしくはイタコン酸のジアルキルエステルの如き不
飽和二塩基酸ノアルキシエステル類、スチレンもシくは
ビニルトルエンの如キステレン類;エチレンや!タジエ
ンの如きモノエン類やジエン類、ビニルトリクロロシラ
ン、ビニルトリエトキシシランの如きシラン基含有モノ
ビニル単量体、(メチル〕グリシツル(メタ)アクリレ
ートの如きグリシジル基含有モノビニル単量体か挙げら
れる。
(6)多官能性架橋性単量体 重合性不飽和結合を分子中に2個以上有するものであり
、エチレングリコールノアクリレート、1.3−ブチレ
ングリコールジメタクリレート、1.4−ブチレングリ
コールジメタクリレート、グロピレングリコールジメタ
クリレート、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、
ジアリルフタレート、エチレングリコールノアクリレー
ト、1.3−ブチレングリコールジアクリレート等を挙
げることができる。尚、多官能性架橋性単量体の使用量
は最終樹脂の耐溶剤性等から全単量体中50重量%未満
、好ましくは0.1〜30重1lesが適する。
又、上記乳化重合体エマルジ曹ンには機能性物質を添加
し、次いで重合することによシポリマー中に含有される
。かかる機能性物質の使用量はラジカル重合性単量体1
00重量部に対して該単量体に溶解する量でよいが、一
般的には0.01〜50重量部が好ましく、0.05〜
30重量部がより好ましい。
本発明で用いられる機能性物質は、例えばアセ7 x 
−ト(ac@phate)、アジン7オヌーメチル(a
zinphos −m@thyl)、カルバリル(ca
rbaryl )、カルデフラン(carbofura
n )、カルク、 f (eartap)、クロルデコ
ン(chlord@cone )、クロルピリフォス(
chlorpyrifos )、 シアノ7エン7オス
(eyanofeinphos ) 、シアノフォス(
cyanophos )、DDT 、  ダイアジノン
(diazlnon )、7エン″レレエー) (fe
nvalerate)、マラソン(malathion
)、メソミA/ (msthomyl )、パラチオン
(parathion )等の殺虫剤;アルファフロラ
ローズ(alphachloralose )、ノルゲ
ルマイド(norbormide )、 トリクロロ7
オン(trlchlorfon )等の植物成長調節剤
:メトプレン(rnethopren*’ン等の昆虫成
長調節剤:2,4−PA等の除草剤;メチルオイエノー
ル(methyl @uq*nol )、7エロモン等
の誘引剤等の如き農薬類;シクラゾシン(eyelaz
ocine )、ナロキソン(nalozone ) 
 等の麻薬拮抗薬、高脂血症治療薬であるクロフィブレ
ー)(clofi−brat@)、抗炎症作用を有する
デキサメタソン(d@xamethasone )等の
副腎皮質ステロイド、アスピリン等の鎮静剤、不整脈治
療薬であるクニジン(qunidine)、抗膝瘍性抗
生物質の一つであるアクチノマイシン(aclinom
yeinD)  等の如き医薬品;過酸化水素分解酵素
であるカタラーゼ、尿素分解酵素であるウレアーゼ、含
炭酸脱水素′#素でちるRビンの炭酸脱水素酵素(bo
vine carbonic anhydrate )
、蛋白質分解酵素であるレチキノナーゼや!ロナーゼP
等の酵素類;スズランの香シのムダットペース(mug
uet base)、パラの香りのローズペース(ro
sebase)、ジャスミンの香すのジャスミンペース
(jaamin@bass )、ライラックの香シのラ
イラックペース(lilac base)  等の香料
類;天然系のカメリアID−1、ID−5、ID−8、
茶菓(緑茶)の抽出物を用いたDECON 13189
− B 、その脱色精製品であるカメリアTCL (い
ずれも日進香料■製品〕等の消臭剤類:電気、磁気に応
答するネマチ、クタイグ液晶、熱、光、ある種の気体等
に非常に敏感に応答するコレステリン誘導体であるコレ
ステリ、クタイグ液晶等の液晶類;ノフェニルメタン系
化合物、フルオラン系化合物、スピロピラン系化合物、
フェノチアノン系化合物(例えばベンゾイルロイコメチ
レンブルー(BLMB))等の発色剤;油溶性のフェノ
ール、ホルムアルデヒド樹脂、芳香族カルデン酸誘導体
、ビスフェノールAの如きフェノール類等の顕色剤;f
ラストイエロー(plant yellow8040、
官本化学■製品)等の有機染料;ホルマリン、ペストサ
イドFX(大日本インキ化学工業(樽袈品)、モルノン
1700(@片山化学工業研究所裂品〕、アクチサイド
R7600(Thor Ch@miea1mpty、 
Ltd、 )、コートサイド(大田薬品工業■製)等の
防腐、防かび剤が挙げられる。
上記乳化重合体エマルジヨンは非造膜性樹脂エマル−/
Wンを製造する際に種粒子となるものであシ、又、該乳
化重合体エマルジヨンに添加されるラジカル重合性単量
体はそれによシ生成する重合体の水の接触角が上記乳化
重合体エマルジヨンの重合体のそれに比べて1〜110
°、好ましくは5〜90°高くなるものが用いられる。
かかるラジカル重合性単量体は、種粒子として用いられ
る乳化重合体エマルジヨンを構成するラジカル重合性単
量体から適宜選択して用いることができる。
本発明に於いて、乳化重合体エマルジヨンを構成するラ
ジカル重合性単量体及び後添加するラジカル重合性単量
体は前記の条件を満足すれば任意に選択し得るが、乳化
重合体エマルジヨンを構成するラジカル重合体としては
親水基含有ビニル単量体、(メタコアクリル酸のC1〜
C4のアルキルエステル、多官能性架橋性単量体を含む
ことが好ましく、後添加重合性単量体(第2段目の形成
モノマー)としては比較的疎水性のスチレンもしくはビ
ニルトルエンの如キオレフイン類:エチレンやブタジェ
ンの如きモノエン類やジエン類や多官能性架橋性単量体
を含むことが好ましい。
尚、後添加ラジカル重合性単量体により生じる重合体は
、種粒子の乳化重合体エマルジヨンの重合体に比べて親
水性が低く、水の接触角が通常1200を越えないもの
である。
本発明に於いて、重合体の水の接触角とは重合体中に乳
化剤等の添加剤を実質的に含有しない状態で重合体のフ
ィルム又はシートの上に水滴を落して水滴とフィルム又
はシートとの接触角度で示したものである。尚、かかる
接触角は、例えば「医用材料と生体」妹尾学、今西幸男
、竹本善−1桜井端久編集 講談社出版に記載されてい
る。
本発明の製造法に於いて、乳化重合体エマルノ習ンの使
用量はその固形分/後添加ラジカル重合性単量体の重量
比で0.1/99.9〜90/10、好ましくは0.5
/99.5〜20/80が適当である。
又、後添加ラジカル重合性単量体とともに添加される紫
外線吸収剤及び/又は酸化防止剤としては前記したもの
で差しつかえなく、その添加量は後添加ラジカル重合性
単量体100重量部に溶解する量でよいが、好ましくは
0.01〜50ii部、よシ好ましくは0.05〜30
重量部である。
本発明での前記乳化重合体エマルション及び非造膜性樹
脂エマルジョンの展進の際には、乳化剤、触媒等を用い
るのが好ましい。
用いられる乳化剤としては、アニオン型乳化剤、非イオ
ン型乳化剤、カチオン壓乳化剤、その他反応性乳化剤、
アクリルオリゴマーなど界面活性能を有する物質が挙げ
られ、これらは1種もしくは2種以上併用することがで
きる。これらのうち、非イオン型およびアニオン型乳化
剤が重合中の凝集物の生成の少いこと、および安定なエ
マルションが得られることから好ましい、非イオン型乳
化剤としてはポリオキシエチレンアルキルフェノールエ
ーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオ
キシエチレン高級脂肪酸エステル、エチレンオキサイド
−プロピレンオキサイドプロ。
り共重合体等の市販非イオン型乳化剤のいずれもが用い
られ、また、アニオン型乳化剤としてはアルキルベンゼ
ンスルホン酸アルカリ塩、アルキルサルフェートアルカ
リ塩、?リオキシェチレンアルキルフェノールサル7エ
ートアルカリ塩等の市販のアニオン型乳化剤のいずれも
用いることができる。
さらに上述のアニオン型乳化剤の代りに、または併用で
水溶性オリゴマーを使用することも可能であり、とりわ
けポリカル?ン酸あるいはスルホン酸塩より成るものが
市販されていることから、容易に利用でき、これにより
いわゆる、ソーf7+)−!エマルジ冒ン組成物を得る
ことも可能である。
また、通常、乳化重合においてしばしば用いられる保護
コロイドも使用できる。保護コロイドとしてはポリビニ
ルアルコール、ヒドロキシエチル、セルロース等の水溶
性高分子物質を挙げることができる。これら保護コロイ
Fは乳化重合にm−られると、得られたエマルションの
粒子径が大きくな夛、隠ぺい性が良好となるが、これら
保護コロイドの存在によシ配合箪膜の耐水性、耐候性が
低下するので使用する場合は総革量体100重量部に対
し5重量部以下、好ましくは2重量部以下にすべきであ
る。
なお、乳化剤は種粒子となる乳化重合体エマルションの
製造時には必ず用いられるが、その後の重合の際には新
たに添加しても若しくは添加しなくてもよく、通常は新
たに添加しない方が好ましい。又、乳化剤の使用量は特
に制限されないが、通常線単量体100重量部当り0.
1〜10重量部程度である。
また、触媒としては、乳化重合に一般に使用されるもの
であれば差しつかえなく、そのうちの代表的なものを挙
げれば過酸化水素、過砒酸アンモニウムなどの水溶性無
機過酸化物もしくは過硫酸塩:クメンハイドロパーオキ
サイド、ベンゾイルパーオキサイドなどの有機過酸化物
;アゾビスインブチロニトリルの如きアゾ化合物などで
あり、これらは1種もしくは2種以上の混合物として用
いられる。その使用量は単量体の総重量に対し0.1〜
2%程度である。
なお、これらの触媒と金属イオンおよび還元剤との併用
による一般にレドックス重合法として公知の男法に依っ
てもよいことは勿論である。
また、前記した各種の単量体は、これを一括して、もし
くは分割して、あるいは連続的に滴下して加えそもよく
、前記した触媒の存在下K、0〜100℃、実用的には
30〜90℃の温度で重合される。
尚、本発明で用いられる乳化重合体エマルションは通常
前記単量体、乳化剤、触媒等を用いて合成され、内部に
小札を有していない、粒子径0.01〜1.0ミクロン
程度の樹脂粒子を固形分で5〜65重盆チ含むものが好
ましい。
本発明では、上記乳化重合体エマルションにラジカル重
合性単量体を加えて重合せしめる際、かかる単量体で乳
化重合体エマルション中の重合体粒子を膨潤せしめ、次
いで乳化重合せしめることによって各重合体の親水性の
差にょシ乳化重合体エマルジョンの重合体と後で生成す
る重合体との反転がおこり内部に小孔を有する非造膜性
樹脂粒子のエマルジヨンを形成すると推測される。
而して、得られた非造膜性樹脂エマルジヨンは内部に小
孔(ミクロボイド)を有するコアー形状のビニル系樹脂
粒子を含むものであり、該粒子の小孔内は空洞であって
も、水が存在しても良い。
かかる小孔内に水が存在する場合、かがる水は乾燥時に
揮散する。又、非造膜性ビニル系樹脂粒子は通常0.1
〜5.0ミクロン、好ましくは0.2〜1.0ミクロン
の粒子径を有するものでIff、その内部の小孔(ミク
ロボイド)は通常o、01〜1.0ミクロン、好ましく
は0.02〜0.5ミクロンの径を有しているものであ
る。
本発明の非造膜性樹脂エマルジヨンの固形分濃度は特に
制限されないが、一般に5〜70f[量チ、好ましくは
20〜60重量慢が適当である。かがる量が5M量−未
満では隠ぺい性が不充分であり、又、70重景チを越え
ると製造が困難となる。
なお、非造膜性樹脂エマルジヨンのコアー形状の樹脂粒
子が小孔を有しているかどうかは簡単に確認することが
できる。例えばそれ自身の透過型および走査型電子顕微
鏡でも小孔が確認できるし、塗料配合後の塗膜でも容易
に小孔を確認することができる。その他エマルジ冒ンの
比重を測定することKよっても可能である。
本発明では前述した非造膜性樹脂エマルジ1ンを乾燥す
ることによって粉末化することができる。
粉末化は一般に行なわれているエマルジ1ンの粉末化法
で差しつかえなく、例えば135〜155℃の温度によ
る噴霧乾燥、50〜70℃の温度によるトレイ乾燥(熱
風雰囲気中)又は流動床乾燥等で行なうことができる。
乾燥前のエマルジヨンの固形分濃度は20〜60重量俤
程度が好ましい。
得られた非造膜性樹脂粉末の粒子径は用いたエマルジ四
ンの粒子径とほぼ同じである。かかる粉末は必要により
分散剤、例えば乳化剤、保護コロイドを加えて水に再分
散が可能である。
〔作用・効果〕
本発明で得られた非造膜性樹脂エマルジヨン及びその粉
末は機能性物質の分散性及びその効果の持続性に優れ、
また隠ぺい性に優れ、例えば塗料に添加された場合には
光沢、耐水性、耐アルカリ性、耐候性等の物性に優れた
塗膜をもたらすことができる。特に、一般に塗料に添加
される酸化チタン量よりも少ない量の添加で、一層隠ぺ
い性が増大し、しかも光沢保持率の高い塗膜を生じる。
かかるエマルジ1ン及び粉末は塗料以外に1紙被覆剤、
インキ、接着剤、粘着剤、皮革用シーリング剤、!ライ
マー剤、織物の耐摩耗性改良剤等の各種のものに添加す
ることができる。又、それらは徐放性、持続性の医薬品
、農薬、殺虫剤、バイオリアクター、記録材料用感光性
樹脂としても用いることが可能である。粉末はポリ塩化
ビニル、ポリエステル、ポリスチレン、ポリエチレン、
ポリプロピレン等の成形用樹脂に混合され、雑貨、玩具
、工業部品、電気部品等に成形される。尚、紙、布に適
用した場合には、人造皮革、敷物、衣料、防水シート等
をもたらし、金属板に適用した場合には防食性金属板(
fレコードメタル)をもたらすことができる。
〔実施例〕
次いで本発明を実施例および比較例によシ具体的に説明
するが、これらはその1例であり、これらの限シではな
い。部およびチは特に断シのない限シはすべて重量基準
であるものとする。また重合はすべて不活性ガス(N2
)雰囲気中で行った。
実施例1 攪拌機、還流コンデンサー、滴下漏斗および温度計を取
りつけた反応容器に水100部、乳化剤2部(第−工業
製薬株式会社製のノイグンEA120を0.5部、花王
石ケン株式会社製ネオグンR1,5部)を入れ内温を7
0℃に保ち、7RAGRANCE LDT2681 (
牛田香料■ン2部をスチレン10部、メチルメタクリレ
ート4.5部、グリシジルメタクリレート0.25部、
アクリル酸0.25部の混合物および過硫酸アンモニウ
ム0.1部と水3部の混合物を各々約1時間で注入して
反応せしめ、さらに1時間熟成した。その後内温を70
℃に保ち、FRAGRANCELDT2681 10部
、スチレン55部、p−メチルスチレン25部、エチレ
ングリコールジメタクリレート5部の混合物を各々2時
間で注入して70℃で反応45分間熟成を行った。次い
で、冷却して25チアンモニア水を加えpHl:l整を
行い樹脂エマルジヨンを得た。得られたエマルジロケを
A−1としその性状を災1に示す。
実施例2 上記A−1と同様の反応容器に水100部および乳化剤
3部(化工に≠≠株式会社製のエマルグン120 1.
5部とエマール20A1.5部ンを添加し、よく攪拌し
た。次に反応容器を内温70℃に保ち、DEOCON 
l 3189− B (日進香料@)2部、 メチルメ
タクリレート10T3、エチルメタクリレート5部、ジ
ビニルベンゼン1部、アクリル& 0.5部の混合物お
よび過硫酸アンモニウム0.1部と水3部の混合物とピ
ロ亜硫酸ナトリウム0.1部と水3部との混合物を約1
時間注入して反応せしめ、さらに1時間熟成した。その
後内温を70C忙保ちDEOCON13189−B(日
進香料■)10部、スチレン75部、メチルメタクリレ
ート5部、アクリル酸1部、ジビニルベンゼン2.5部
の混合物;過硫酸アンモニウム0.2部と水5部との混
合物およびピロ亜硫酸ナトリウム0.2部と水5部との
混合物を各々2時間で注入して70℃で反応せしめ、さ
らに45分間熟成を行った。その後冷却して25チアン
モニア水溶液を加え−を8.2に調整した。
得られたエマルジ薔ンをA−2としその性状を表IK示
す。
実施例3〜5 前記A−2と同様の反応容器に水100部および表2の
如き乳化剤を入れ内温を800に保ち、過硫酸カリウム
(KPS)を表2の如く用い、所定の機能性物質および
モノマー(表1)を用いる以外は実施例1とまったく同
様に反応してエマルジヨンを得た。
得られたエマルジヨンをA−3〜A−5としその性状金
聚1に示す。
表  2 実施例6〜9 上記A−2と同様の反応容器IC表1の如き機能性物質
を用いる以外は実施例2とまったく同様に反応してエマ
ルノ1ンA−6−A−9を得た。それらの性状を表1に
示す。
比較例1,3,5.6.7 前記A−1と同様反応容器に乳化剤を添加し、よく攪拌
した。次に衣1に示すようなモノマ一群と開始剤溶液を
加え均一重合を行い各エマルノ町ンを得た。これらのエ
マルゾョンと機能性物質を表1に示す割合で混合し、エ
マルジ1ンA’−1,3,5゜6.7を得た。それらの
性状を衆1に示す。
比較例2.4 前記A−2と同様の反応容器に表1に示すモノマーを同
表の機能性物質存在下で均一共重合を行いエマルジ1ン
A’−2、A’−4を得た。これらの性状を表1に示す
。それぞれの対応関係はA’−1とに−2、A−2とA
′−4である。
又、各実施例及び各比較例で得たエマルジョンについて
機能性物質封入効果の持続性を確認した。
その結果を表3に示す。
(1)  芳香効果の持続性 エマルジョン1ノまたはパウダー0.52を容器にはか
りと9官能試験に供試した。持続性の試験は所定日数放
置後、同様に官能試験に供試。
(2)  消臭効果の持続性 封入エマルジョンを粉末化したパウダーをIP容器には
かりとり、密栓し、各悪臭の一定量をガスタイトシリン
ノを用いて密栓した容器に注入して振とうしながら室温
で放置した。10分後に官能検査を実施した。各悪臭物
質の注入量はアンモニア1100pp、ホルムアルデヒ
ド10ppm、  硫化水素0.5 ppmである。各
々の悪臭物質の閾値は46.8 ppm、  1.0 
ppm、 0.1 ppmである。
実施例10〜18、比較例8〜14 前記実施例及び比較例で合成したA−1〜9およびA/
−/〜7の各エマルジヨン5.61を噴霧乾燥機(小型
研究開発用モービル・マイナー型、アシデワ・ニトロア
トマイデー■)により流入口温度150〜200℃およ
び滴下速度2.017brの条件下3時間で樹脂粉末(
B−1〜9及びB′−1〜7)を得た。
A−1〜9の各エマルジヨンを用いて得られたB−1〜
9の樹脂粉末は粒子径10〜20 pm 、内部小孔径
0.15〜0.2μmで4pA−1〜9の各エマルジヨ
ンと同様の機能性物質封入効果を示した。又、B′−1
〜7の樹脂粉末は該効果、特にその持続性が劣るもので
あった。
尚、エマル5)=lンA−1〜9及びA′−1〜7と樹
脂粉末B−1〜9及びB′−1〜7とはA−1−B−1
、A−2−B−2、A−3−B−3、A−4−B−4、
A−5−B−5、A−6−B−6、A−7−B−7、A
−8−B−8、A−9−B−9、A’−1−B’−1、
A’−2−B’−2、A’−3−B’−3、A’−4−
B’−4、A’−5−B’−5、A’−6−B’−6、
A’−7−B’−7の対応関係となる。
手続補正書 昭和61年4り/7日

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、乳化重合体エマルジョンに、該エマルジョンの重合
    体に比べて水の接触角が1〜110°高い重合体を形成
    し得る少なくとも1種のラジカル重合性単量体、及び紫
    外線吸収剤及び酸化防止剤以外の機能性物質を加えて乳
    化重合することを特徴とする内部に小孔を有する非造膜
    性樹脂エマルジョンの製法。 2、乳化重合体エマルジョンに、該エマルジョンの重合
    体に比べて水の接触角が1〜110°高い重合体を形成
    し得る少なくとも1種のラジカル重合性単量体、及び紫
    外線吸収剤及び酸化防止剤以外の機能性物質を加えて乳
    化重合して内部に小孔を有する非造膜性樹脂エマルジョ
    ンを得、次いでこれを粉末化することを特徴とする内部
    に小孔を有する非造膜性樹脂エマルジョンの粉末化法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002327019A (ja) * 2001-03-02 2002-11-15 Shiseido Co Ltd 水系ポリマーエマルション、及びそれを用いた化粧料
JP2003020314A (ja) * 2001-07-06 2003-01-24 Shiseido Co Ltd カチオン性水系ポリマーエマルション、及びそれを用いた化粧料

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