JPS62185834A - プレス加工性に優れた冷延鋼板の製造法 - Google Patents

プレス加工性に優れた冷延鋼板の製造法

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JPS62185834A
JPS62185834A JP2494486A JP2494486A JPS62185834A JP S62185834 A JPS62185834 A JP S62185834A JP 2494486 A JP2494486 A JP 2494486A JP 2494486 A JP2494486 A JP 2494486A JP S62185834 A JPS62185834 A JP S62185834A
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川瀬 尚男
Shigeaki Maruhashi
丸橋 茂昭
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康司 田中
Takashi Matsumoto
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高延性並びに深絞り性を具備したプレス加工
用冷延鋼板の製造法に関する。
〔従来の技術〕
例えば自動車のクォータパネル、フェンダ−1オイルパ
ン等の材料としては、加工性の非常に優れた冷延鋼板が
要求される。このような深絞り性冷延鋼板を製造するた
めの従来の技術を鋼成分の観点から見ると、Ti、Nb
などを単独或いは複合添加することによって鋼中のCや
Nを固定して延性を高め且つ非時効性を確保すると共に
T + + N bの炭窒化物の作用によって深絞り性
の向上に有効な(1111方位の再結晶集合組織を発達
させた深絞り用鋼板が提案されている。例えば、特公昭
44−18066号公報、特開昭59−67322号公
報および特開昭59−89727号公報等にはかような
Ti添加鋼が開示され、特公昭54−1245号公報、
特公昭59−34778号公報および特開昭58−81
952号公報等にはNb添加鋼が開示され、特開昭59
−67319号公報にはTi−Nb添加鋼が開示され、
そして特開昭59−123720号公報にはT i+ 
Nb、 Cr添加鋼が開示されている。
次に、このような深絞り用冷延鋼板を製造するための従
来の技術を熱間圧延工程に着目すると。
次のとおりである。
熱間圧延されるスラブは溶鋼を連続鋳造もしくは造塊後
分塊圧延することによって製造され、スラブはいったん
常温まで冷却されて精整工程で手入れされてから再び加
熱炉で所定の温度まで加熱され、しかるのちに熱間圧延
するという、冷えたスラブを加熱炉に装入する冷片装入
法(コールドチャージ法、以下CCR法と呼ぶ)が通常
であった。そのさいのスラブ加熱温度は1200℃付近
のかなり高温域が選ばれていた。高温に加熱する理由は
、TiやNbでCが固定されている鋼は通常の低炭素鋼
よりもγ相からα相へ変態するAr3変態点が約900
℃付近と高く、このγ相温度域で熱延を終了させないと
材質が劣下するので、熱延での仕上圧延出側温度を高温
に保持する必要があるためであった。
別の方法として、近年、連続鋳造したスラブを常温まで
冷却せずにそのま\加熱炉に装入する熱片装入法(ホッ
トチャージ法、以下HCR法と呼ぶ)や、更に進んで、
加熱炉を省略して連続鋳造したスラブをそのま\、もし
くは保熱処理を施して熱間圧延する連続鋳造−直接圧延
法(以下CC−DR法と呼ぶ)が開発され、既に実用化
されている0例えば、特公昭60−45692号公報は
、CC−DR法をTi、Nb等を添加した極低炭素鋼に
適用し、600℃以上900℃未満のスラブ表面温度の
もとで熱間圧延を開始する方法を開示する。また。
特公昭60−45689号公報は800℃以上1000
℃未満の温度にTi、Nb等を添加した極低炭素鋼スラ
ブを均熱して熱間圧延する方法が記載され、連続鋳造の
場合には特別の加熱炉を必要とせずに冷却速度の制御の
みでプレス成形性のよい鋼板が製造できるとされている
〔発明が解決しようとする問題点〕
Ti、IIJI)等の炭窒化物形成元素を添加した極低
炭素鋼では、この炭窒化物の作用によって冷延焼純後に
(111)方位の再結晶集合mmを発達させるものであ
るから、熱延板の段階で炭窒化物の大きさと分布状態を
適切に制御しておくことが重要となる。そして、省エネ
ルギー・省工程の観点から最も好ましい熱延技術と思わ
れるCC−DR法においても、熱延板での炭窒化物の大
きさと分布状態の制御を適切に行うことが加工性の良い
深絞り用冷延鋼板を製造する上で重要であることは変わ
りはない。
CCR法により、いったん室温まで冷却されたスラブで
は炭窒化物は比較的大きなものが充分に析出しており、
これを加熱温度まで昇温しで保持すると、一部は再固溶
するものの溶は残ったものは核として存在し、その後の
熱間圧延中および巻取られたのちに好ましい分布状態で
再析出するものと思われる。このことは、後に例示する
ようにCCR法でも加熱温度が低いものの方が、すなわ
ち溶は残りの炭窒化物の多いものの方が、冷延鋼板のY
値が高いという事実から説明される。
一方、’HCR法やCC−DR法では、スラブの段階で
低温域までは冷却されないので炭窒化物の析出が充分で
ないうちに加熱炉に装入される(HCR法)か、熱間圧
延される(CC−DR法)ことになる、その結果として
、熱延鋼板中に析出している炭窒化物は非常に微細のも
のが数多く存在するようになる。言うまでもな(、これ
らの炭窒化物は5深絞り性に好ましい集合組織をもたら
すと言う意味では、決して望ましいものではない。
したがって、HCR法やCC−DR法で得られる熱延板
は、CCR法で得られる熱延板よりも、深絞り用鋼板の
母材としては劣るものであることは否定できない事実で
ある。
ところで、スラブを高温に加熱する理由としては、先に
γ域で熱間圧延を終了する必要性を挙げたが、これも冷
延鋼板の再結晶集合組織を深絞り性に好ましいものとす
るための手段である。すなわち、α域圧延になると加工
組織の残留した熱延鋼板となり、この熱延鋼板における
加工&Ii織は冷延焼純後のTl111方位の再結晶集
合組織の形成を著しく抑制すると考えられているからで
ある。
しかし、これまでのCG−DR法では、α域での仕上熱
延技術が提案されている0例えば、先の特公昭60−4
5689号公報はその実施例に示される如くAr+点以
下の770℃以下で仕上圧延を行うことが示されている
0本発明者らは2本発明で提案する鋼成分をもつ鋼をこ
の特公昭60−45689号公報が教えるようなArz
点以下の温度でCC−DR法に従って仕上圧延すること
を!I! ’tIF研究して見たが、おそらくは鋼成分
の相違によるt、のとも考えられるが、冷延焼純後のY
値が大きく低下した。また。
同様のことを先の特公昭60−45692号公報に示さ
れるCC−DR法による低温圧延技術についても適用し
てみたが、やはり高Y値を得ることは困難であった・ 以上の事実は、CG−DR法では、前に述べたように、
(1)熱延板に析出する炭窒化物の大きさと分布が適切
とはならないこと、(2)低温仕上圧延による加工組織
が残留すること、の二点が相乗されて冷延焼純後のY値
が低下したものであると考えられる。
本発明の目的は、このような問題点を解決することにあ
り、深絞り用鋼板として充分な高Y値と高延性を具備す
る冷延鋼板の製造法を提供するものである。
〔問題点を解決する手段〕
本発明は、前記の目的を達成する冷延鋼板の製造方法と
して。
重量%において。
C: 0.001〜0.01%。
Si:0.1%以下。
Mn:0.5%以下。
Sol、A 1 : 0.01〜0.10%。
P:0.03%以下、。
s : o、ots%以下。
N : 0.007%以下。
0 : 0.01%以下。
Ti:下式(1)に従う〔有効Ti量〕が4XC%以上
で且つこの〔有効Ti量〕が0.15%以下。
〔有効Ti量〕−全Ti1l  〔N%× (48/1
4) +S%× (48/32) + O%× (48
/16) X ’A )   ・・+1)Nb ; 0
.03%以上で且つ〔有効Ti量〕との関連で。
〔有効Ti量)+Nb≦0.20%を満足する範囲。
を基本成分とし、さらに、必要に応じてCr : 0.
06〜0.20%。
B : 0.0005〜0.0020%の一種または二
種を含み、残部:Feおよび不可避的不純物からなる鋼
の連鋳スラブを、常温まで冷却することなく、スラブ幅
方向中央における表面温度≧800℃で加熱炉に装入し
1100℃≧スラブ加熱温度≧1000℃。
930℃≧仕上圧延仕上部延出側温0℃。
730℃≧熱延巻取温度≧600℃。
の条件で熱間圧延を行い1次いで圧下率60%以上の冷
間圧延を行い、そして再結晶温度以上920℃以下の温
度で焼純することを特徴とする。プレス加工性に優れた
冷延鋼板の製造法を提供するものである。
以下に本発明の内容を詳述する。
本発明者らは、前述の問題点を解決すべく、炭窒化物形
成元素を添加した極低炭素鋼について。
これをHCR法により熱間圧延することによって。
冷延焼純後の冷延fI4板の加工性を従来のCCR法と
同程度にまで向上させることを目的に広範な研究を重ね
た。CC−DR法ではなくHCR法を対象としたのは、
現在の連鋳技術では連鋳機出側のスラブ表面温度が幅方
向中央部でも約860℃付近にまで低下するので、これ
を直ちに熱間圧延したとしても、仕上圧延をArz点以
上にすることが困難で、あると判断されるためである。
この研究の中で本発明者らは二つの重要な知見を得た。
その一つは、HCR法においてもスラブ加熱温度の低い
方が冷延焼純後のY値が大きいことである。その二は、
スラブ加熱温度が同じでも熱延仕上温度が850℃まで
は仕上温度の低い方が冷延焼純後のY値が大きいことで
ある。これらの内容は後記の実施例において実証するが
、まず本発明で採用する鋼成分および製造条件について
個別に説明する。
鋼成分について。
Cは、その含有量が少ないほど冷延鋼板の延性を高める
うえで好ましく、また、 0.01%を越える量より多
くなると、炭窒化物形成元素を多く必要とし且つ炭窒化
物の析出量の増大によりプレス成形性を劣化させるよう
になる。他方、実用規模の製鋼炉においてC含有量を0
.001%未満にまで低減することは困難である。この
ような理由によりC含有量は0.001〜0.01%と
する。
Siは溶鋼の脱酸、Mnは熱間脆性の防止を主目的とし
て添加されるが、StおよびMnはいずれも多量に添加
しすぎると延性を低下させる。本発明鋼においては3通
常の冷延1iiI+iに含まれる量のSi≦0.1 %
、Mn≦0.5%までは許容され。
この量の範囲であれば既述の目的は十分に達成される。
AI!、は、溶鋼の脱酸を目的に添加されるが、その量
が鋼中のSol、^E(酸可溶Al)で0.01%未満
となるような量ではその目的が十分に達成できない、ま
たSol、Agが0.10%を越えるような量となると
その効果が飽和すると共に、かえって非金属介在物を増
加させて表面疵の原因となるのでSol、八βの量とし
て0.01〜0.10%とする。
Pは、余り多く添加すると、降伏強度および引張強度を
高めるようになるし、また極低C鋼においては1粒界へ
の偏析を起こして二次加工割れの原因となるので、その
含有量の上限を0.03%とする。
Nは、少なければ少ないほど、Ti添加量が少なくてす
むので望ましく、またNが多くなり過ぎると〔を効Ti
量〕を減少させ且つ最終製品のプレス成形性を劣化させ
るので、その許容限度としてN≦0.007 %とする
S、0は、いずれも〔有効Ti量〕を減少させこれらが
多くなると〔有効Ti量〕を確保するための全Ti量が
増加するようになり、且つ表面性状を劣化させることか
ら、8.0の許容限度をそれぞれS≦0.015%、0
≦0.01%とする。
Tiは、CおよびNを固定することによって冷延鋼板の
非時効性を確保させると共に、生成したTiCが、深絞
り性の向上に有効な(111)方位の再結晶集合Mn織
にする作用を供する。このためには、前述の+1)式で
示される〔有効Ti量〕が、4×C%以上必要である。
しかし、Ti量が0.15%を越えるようになると、フ
ェライト中に固溶するTi量が多くなって降伏強度の上
昇および延性の低下をもたらす。そして、製造原価を高
めることにもなる。従って、Tiは〔有効T i 量)
が4×C%以上で且つ0.15%以下とする。なお1本
発明鋼においては、Ttに加えてNbを複合添加するこ
とによって、少ないTi添加量でもγ値の面内異方性を
改善するものであり、Nbとの関連した〔有効Ti量〕
の上限が存在し、C有効Ti量)+Nbの合計量が、後
述のように0.20%までとする。
Nbは+Tiと複合添加することによって、C含有量お
よびTi含有量を本発明のように低下させても、Y値の
面内異方性を著しく改善させることができる。このよう
な効果は、Nb量が(0,2%−〔有効Ti量〕)以下
の量で達成され、これ以上のNb量を添加すると再結晶
温度の上昇および延性の低下をもたらす、従って〔を効
T i I )+Nb≦0.2 %以下とする。しかし
Nbfitカ0.03%未満ではY値の面内異方性改善
効果が得られない。
Crは、これ単独では本発明が目的とする好ましい結果
が得られないが、TiおよびNbと複合添加することに
よって、深絞り性に好ましい延性の向上および降伏応力
の低下が見られるようになる。したがって、と(に軟質
な材料を得る場合に有効な元素である。しかし、Cr含
有量が0.06%未満ではこのような効果がなく、また
0、20%を超えるような看ではこの効果が飽和し製造
原価を高めるだけになる。したがって、とくに降伏応力
の低い材料が要求される場合には0.06〜0.20%
の範囲でCrを含有させる。
Bは、TiおよびNbと複合添加された場合には粒界強
度を向上させる効果が認められる。したがって、とくに
深絞り用鋼で問題とされる耐二次加工割れ性の改善に有
効である。しかし、B含有量がo−ooos%未満では
このような効果はなく、また0、0020%を超えると
結晶粒が細粒になって硬質化するとともにγ値の劣下が
顕著となる。したがって、耐二次加工割れ性の要求され
る場合には。
0.0005〜0.0020%の範囲でBを含有させる
次に本発明の製造条件について説明する。
加熱炉装入温度: 本発明は前記の成分の鋼の連鋳スラブを常温まで冷却す
ることなく高温のま\加熱炉に装入するHCR法を適用
するものであるが、連続鋳造機出側のスラブ表面温度は
スラブ幅中央部で約860℃付近であり、その後の加熱
炉までの搬送時間による温度低下を考慮して加熱炉装入
時のスラブ表面温度を800℃以上とする。なお、80
0℃未満にまで温度が低下すれば、CCR法との区別が
つかなくなる場合もある。
スラブ加熱温度: 加熱炉でのスラブ加熱温度は次に述べる仕上圧延出側温
度と共に本発明において重要な要件である8本発明者ら
は、前述の本発明に従う成分の鋼のスラブをHCR法に
より加熱温度を種々変化させて熱間圧延を行い、コイル
に巻取り、以後、酸洗によって脱スケールし、冷延およ
び焼純して得た冷延焼純材の機械的性質を調べたが、加
熱温度が低いほど、より具体的には1100℃以下とな
るとγ値および全伸びが大きくなることがわかった。
その理由は現時点では必ずしも明確ではないが。
加熱温度が低いほど炭窒化物の固溶限が低下するので、
加熱中に析出している炭化物が多くなることが関与して
いるものと推察される。延性が大きくなる理由について
も必ずしも明確ではないが。
γ値が大きくなるのでそれに付随して得られる効果であ
ると推察される。このようなことから1本発明法におい
ては、加熱炉でのスラブ加熱温度の上限をは1100℃
とする。加!!8温度の下限については析出物の点から
はとくに限定されないが1次に述べる仕上圧延出側温度
が850 t’より低くなると冷延焼純後のγ値が低下
するのでこの仕上圧延出側温度850℃を確保するため
に加熱温度の下限は1000℃以上に規制されねばなら
ない、このことは1200℃程度の加熱が通常であった
という前述の従来技術の説明と矛盾するようであるが、
そうではない、最近の熱間圧延技術および設備の進歩に
より9例えば、加速圧延、仕上圧延入側のホントバー厚
みを太き(する、仕上圧延前にホットバー加熱装置を設
ける。などにより、スラブ加熱温度の下限が1000℃
の加熱でも仕上圧延出側温度850 ’Cが確保できる
ようになったからである0以上の理由により本発明にお
いてスラブの加熱温度は1000℃以上1100℃以下
とする。
仕上圧延出側温度: 本発明者らは、適切な加熱温度との組み合わせにより、
仕上圧延出側温度を960〜750℃の範囲で変化させ
、コイルに巻取り以後、酸洗によって脱スケールし、冷
延および焼純して得た冷延焼純材の機械的性質を調べた
ところ、仕上圧延出側温度が960〜850℃までの範
囲では温度が低い方がγ値が高<、850℃より低下す
るとγ値が低下するという知見を得た。この理由も現時
点では必ずしも明確ではないが、前者については、同じ
加熱温度の場合には仕上圧延出側温度が低いほど炭窒化
物の析出が促進されるためと思われる。後者の仕上圧延
出側温度が850℃未満になるとγ値が低下する理由と
しては、炭窒化物の析出によるγ値の向上効果よりも、
α域圧延による(111)方位集合組織の発達を抑制す
る効果の方が大きくなるためと推察される。このことか
ら仕上圧延出側温度は850℃以上とすることが本発明
の目的を達成するうえで重要となる。また9本発明にお
いて仕上圧延出側温度の上限を930℃としたのは、(
1)930℃を超える温度ではγ値の低下が大きくなる
こと、および(2)スラブ加熱温度の上限を1100℃
としたので930℃を超える仕上圧延出側温度を安定し
て確保することが困難となること、による。
熱延巻取1県度: 本発明に従う組成のスラブについて本発明に従う加熱炉
装入温度、加熱温度および仕上圧延出側温度のもとて熱
間圧延し、その巻取温度を種々変化させ1次いで酸洗に
よって脱スケールし冷延および焼純を行って得た冷延焼
純板の機械的性質を調べたところ、そのγ値は巻取温度
の上昇とともに向上することがわかった。@取温度が高
いほどT値が向上するのはコイルに巻取られた後にa集
肥大する炭窒化物の量が多くなるためと推察される6巻
取温度を600℃以上とするとT値は深絞り用鋼板とし
ての要件を実質的に満足する値になる。
したがって本発明において巻取温度の下限を600℃と
する。巻取温度の上限は機械的性質の面からは特に存在
しないと考えられるが、あまり高温になると酸洗性の低
下や巻取後のコイル変形などの悪影響が現れるので73
0℃を上限とする必要がある。
冷延圧下率: 冷延圧延での圧下率は1本発明鋼のように高γ値を得る
ためには少なくとも60%が必要である。
冷延圧下率が60%以上であれば、連続焼純のように短
時間焼純でも再結晶するに充分な歪みを蓄積することが
できる。冷延圧下率の上限はとくに規制されないが冷延
作業性などを考慮すると85%程度が望ましい。
焼純温度: 焼純温度は高い方が機械的性質が良くなるが。
あまり高くするとα−γ変態が生じてかえってγ値が低
下するので焼純温度範囲は再結晶温度以上920℃以下
とする。
以下に実施例を挙げて本発明の構成および効果をより具
体的に説明する。
実施例1 本例は熱間圧延条件を規定するための営業生産規模の製
造実験である。
第1表に示す化学成分値の鋼を180ton L D転
炉および真空脱ガス処理装置を用いて溶製し、連続鋳造
によって鋼スラブとした。この鋼スラブを第2表に示す
各種の条件のもとて熱間圧延し4.Oau+の熱延コイ
ルとした。得られた熱延コイルはいずれも酸洗によって
脱スケールした後、板厚0.8mmまで冷間圧延し、各
冷延板を900℃×1分の連続焼純に供した。その後、
伸び率0.8%の調質圧延を施した。これらの冷延焼鏡
板の機械的性質を第2表に併記した。
第2表の結果から次のことがわかる。
本発明で規定するよりもスラブ加熱温度が高い磁1(比
較例)に比べて、磁2〜4の本発明例では伸びが1.5
〜2.7%高いだけでなく、y値も0.18〜0.27
高い。
本発明で規定する仕上圧延出側温度範囲よりも高い1l
h5(比較例)および低い嵐6〜7(比較例)に比べて
、N12〜4の本発明例では伸びが1.6〜3.9%高
く、且つT値も0.20〜0.33高い。
本発明で規定するよりも巻取温度が低いNIIL9〜1
0 (比較例)と比較して、−2〜4および陽8の本発
明例では伸びが2.0〜4.6%高く且つT値も0.0
8〜0.31高い。
参考例として示す胤11〜13のCCR法の場合にも加
熱温度の低い方が冷延鋼板の機械的性質は良好である。
実施例2 第3表に示す化学成分の鋼をそれぞれ30kg真空溶解
炉で溶製し、加熱温度1250℃で熱間鍛造したあと、
各鍛造材から24mm X 50*m X 150+s
w寸法の試験片を切り出した。ついでこの試験片を高周
波誘導加熱炉で1450℃に加熱することによってTi
あるいはNbの炭窒化物を溶解させたあと、900℃ま
で冷却した時点で加熱炉に装入した。
加熱温度1050℃で1時間保持し、仕上圧延出側温度
910℃で熱間圧延を行い、710℃まで10℃/Sで
冷却し、71O℃の塩浴炉に浸漬して巻取相当熱処理を
施し、板厚4.01の熱延板とした。これらを酸洗した
あと、板厚0.8mmまで冷間圧延し、各冷延板を90
0℃で1分間の連続焼純した。その後。
1.0%の1!質圧延を行った。
得られた冷延鋼板の機械的特性値を第4表に示した。ま
た、第4表には耐二次加工割れ限界温度も示した。この
耐二次加工割れ試験法としては。
試験材を90+amφにブランク後、第1次絞り5oφ
第2次絞り40φ、第3次絞り33φの三段絞り (最
柊絞り比=2.7)でカップ成形し、得られたカップを
40m+sの高さにトリムした後、各試験温度に調整し
た冷媒中にカップを置いて、頂角60°の円錐コーン形
のポンチを押し込み、縦割れと称される脆性破壊の発生
しない下限の温度を測定し、この温度を耐二次加工割れ
限界温度としたものである。
第4表の結果から明らかなように、Nat〜8の鋼はい
ずれも全伸びが46.6%以上と高くそしてY値が1.
87〜2.28と高いばかりでなく、Δγが0.55以
下となり、γwrenであるγ、Sが1.74以上とな
って面内異方性が著しく改善されている。
また、Ti、Nb、Cのほぼ同等な魚3と陽6を比較し
た場合、 0.15%Crを添加した隘6は+  Cr
無添加の磁3に比べて、 y、sが小さく且つ全伸びが
大きくなっている。また、耐二次加工割れ性について、
B以外の鋼成分のほぼ等しい磁2および3とl1h8を
比較すると、 O,0O10%B添加鋼ノ階8の耐二次
加工割れ限界温度は−90”Cと低く、優れた耐二次加
工割れ性を具備している。
これに対して比較綱患9〜11 (Nb含有量が本発明
で規定するより低い)は全伸びは49.7%以上と高い
が、Δγが0.62〜0.71と太き’C+Tatll
 であるT4sが1.57以下と低い値であり面内異方
性の点で深絞り性に問題がある。
また、Nb量とTi量のそれぞれ多いN112と阻13
の鋼は、Yは2.24〜2.31.  γ+Iin  
は2.08〜2.10と高く、ΔTも0.28〜0.4
6と小さいので深絞り性は充分であるが、全伸びは45
.6〜46.0%と本発明鋼に比べて低い。
そして、C量の多い1lkL14の鋼は阻12やNa1
3と同様に全伸びが低い。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 重量%において、 C:0.001〜0.01%、 Si:0.1%以下、 Mn:0.5%以下、 Sol.Al:0.01〜0.10%、 P:0.03%以下、 S:0.015%以下、 N:0.007%以下、 O:0.01%以下、 Ti:下式(1)に従う〔有効Ti量〕が4×C%以上
    で且つこの〔有効Ti量〕が0.15%以下、〔有効T
    i量〕=全Ti量−〔N%×(48/14)+S%×(
    48/32)+O%×(48/16)×1/2〕・・(
    1)Nb:0.03%以上で且つ〔有効Ti量〕との関
    連で、〔有効Ti量〕+Nb≦0.20%を満足する範
    囲、を基本成分とし、さらに、必要に応じて Cr:0.06〜0.20%。 B:0.0005〜0.0020% の一種または二種を含み、残部:Feおよび不可避的不
    純物からなる鋼の連鋳スラブを、常温まで冷却すること
    なく、スラブ幅方向中央における表面温度≧800℃で
    加熱炉に装入し、 1100℃≧スラブ加熱温度≧1000℃、930℃≧
    仕上圧延出側温度≧850℃、 730℃≧熱延巻取温度≧600℃、 の条件で熱間圧延を行い、次いで圧下率60%以上の冷
    間圧延を行い、そして再結晶温度以上920℃以下の温
    度で焼純することからなるプレス加工性に優れた冷延鋼
    板の製造法。
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