JPS6218379B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はステアリングシヤフトによつて支持さ
れたハンドルと、指示計器ないし操作要素を中に
配してハンドルスポークの運転者側でハンドルの
内部に固設された衝撃緩衝盤とを備えた自動車か
じ取装置に関する。

この種のかじ取装置は西ドイツ特許公開公報第
2131902号で公知である。この公知の装置におい
ては、ハンドル内に配設された衝撃緩衝盤が車両
固定部に固着され、ハンドルは遊星歯車装置を介
してステアリングシヤフトと連結される。この公
知のかじ取装置は、衝撃緩衝盤が指示計器や操作
要素と共に常に車両に対して不動であり、ハンド
ルと一緒に回転しない利点があるけれども、費用
が比較的高く、信頼性が低いという重大な欠点が
ある。ハンドルとステアリングシヤフトを連結す
る遊星歯車装置が特に、故障を起こし易い。

本発明の目的は、公知のかじ取装置の欠点を回
避し、安価で信頼性が高く、組立が容易なかじ取
装置を提供することにある。

この目的は、本発明により、次のようにして達
成される。すなわち、ハンドルがステアリングシ
ヤフトに剛直に固設され、衝撃緩衝盤が車両に固
定された構成部分に少なくとも２個の可動連結要
素を介して連結され、該可動連結要素は、ハンド
ルと結合された制御部によつて移動させられ、少
なくとも一方の連結要素がロツキング位置にある
が、他方の連結要素はハンドルスポークの通過の
ためにロツキング位置から脱出移動させられる。

本発明による装置においては、ハンドルはスポ
ークを介してステアリングシヤフトに常に剛結さ
れている。ところがハンドルの中に支承された衝
撃緩衝盤はハンドルと共に回転せず、一方の連結
要素により車両の固定部に対して移動不能とされ
る。

連結要素は、例えば、ボルト、ピン、ボール、
ラツチ等の摺動または回動可能に案内されて凹部
に噛合係合する部材であるのが好ましく、ステア
リングシヤフトと結合された制御部によつて移動
される。凹部に噛み合い係合するこれらの部材の
代わりに、摩擦結合によつて連結する部材を用い
ることもできる。制御部としてハンドルのスポー
クを利用することもでき、一方の連結要素がスポ
ークの通過の際に直接にこのスポークによつて連
結位置から脱出させられ、スポークの通過の後
に、例えば、ばねによつて、再び、ロツキング位
置に押し込まれる。

摺動または回動自在な連結要素は、衝撃緩衝盤
または車両に固定した部分に配設することができ
る。連結要素は、ばねによつて制御部の曲線路に
押圧され、後者は、スポークの通過の際にばねの
力に抗して連結要素をロツキング位置から脱出さ
せる。

連結要素をロツキング位置にもロツキング解除
位置にも移動させる制御部によつて、連結要素を
移動させることもできる。この場合は、連結要素
に制御部の曲線路、例えば制御カム板の外縁が係
合する。

可動連結要素とその案内・制御部は、故障が起
こらないように構成することができ、連結要素が
制御部によつてロツキング解除位置にも移動させ
られなかつた場合は、該連結要素がハンドルのス
ポークによつて押しのけられるように、案内・制
御部を設計することが好ましい。

本発明によるかじ取装置においては、ハンドル
がステアリングシヤフトに固着されたままである
から、この装置を僅かな費用で既存車両に取付け
ることができる。指示計器ないし操作要素の情報
伝達は無線で行うのが好都合である。この理由か
ら、一方では衝撃緩衝盤に、他方では車両に固定
した構成部分、特に、衝撃緩衝盤の近傍に、情報
を電磁的に、または光もしくは音波で伝達する電
子送信装置と電子受信装置を配設する。衝撃緩衝
盤の弾性的または柔軟な上部平坦部すなわちダツ
シユボードに配設された指示計器、操作要素また
はセンサと電子送受信装置とを連絡する印刷回路
を、ダツシユボードの背面に取付けることができ
る。

特に、パルス制御送受信セツトを使用して、ス
リツプリング等によつて情報伝達を行うこともで
きる。

本発明のその他の特徴は特許請求の範囲で明ら
かである。

第１図と第２図のかじ取装置では、ハンドル１
の内部に衝撃緩衝盤２が配設されている。衝撃緩
衝盤２は運転者に面する側に操作要素３と指示計
器４を有する。これらはダツシユボード５の中に
挿設されている。ダツシユボード５は柔軟な材料
から成り、衝撃緩衝盤２にはクツシヨン材料が充
填されている。

例えば、電灯、警笛、ウインドワイパー、方向
指示器等を作動させるための操作要素３はセン
サ・ボタンとして構成することができ、僅かな場
所しか取らない。

衝撃緩衝盤２は、ころがり軸受またはすべり軸
受を介してハンドルのボス６に支承され保持され
る。ハンドルのボス６はステアリングシヤフト７
に剛結され、一方、ステアリングシヤフト７はス
テアリングコラム８に回転自在に支承される。被
覆９がハンドルのボス６とステアリングシヤフト
７およびステアリングコラム８の上部を取囲む。

ハンドルのボス６はスポーク１０を介してハン
ドル１と結合されている。ハンドル１の回転の際
に衝撃緩衝盤２がハンドルと共に回転しないよう
に、衝撃緩衝盤は可動連結要素１１によつて保持
される。連結要素１１は衝撃緩衝盤２を車両固定
部、すなわちステアリングコラム８に連結する。
第２図では、連結要素１１が摺動自在なピンまた
はボルトとして構成され、案内体１３の中を摺動
自在に案内され、軸方向に作動する制御カム板１
２によつて、ロツキング解除位置とロツキング位
置に移動させられる。第２図では、下側連結ピン
１１がロツキングまたは連結位置にある。その場
合、連結ピン１１は衝撃緩衝盤２の底部１５の挿
入孔１４に係合する。これに対して、上側連結ピ
ン１１は制御カム板１２の曲線路１６によつて、
上側スポーク１０の通過のために、通路を開放す
る所まで軸方向に移動させられる。可動連結要素
は、常に一方の連結要素１１が連結位置にあるよ
うに、スポーク１０に対して半径方向に食違いに
配設されている。ステアリングシヤフト７に対し
ておおむね軸方向に移動しうるボルト形連結要素
１１は、制御カム板１２によつて連結位置にもロ
ツキング解除位置にも移動させられる。そのため
に、制御カム板１２の端縁の曲線部１６が連結要
素の凹部１７に係合する。連結要素１１に戻しば
ねが仕掛けられ、該戻しばねが連結要素を制御カ
ム板１２の曲線路に押込む場合は、この連結要素
の片側だけをカム板に当接させることも可能であ
る。

第２図が示すように、衝撃緩衝盤２には電子送
受信装置１８が配設され、衝撃緩衝盤２の近傍
で、車両固定部８に配設された電子送受信装置１
９と相互作用する。このようにして操作要素３と
指示計器４を負荷電気設備および測定点とを無線
で連絡することができる。この無線式情報伝達の
結果、ハンドル内部に配設される衝撃緩衝盤の組
立費が少額となる。

操作要素３と指示計器４は、ダツシユボート５
の背面に配設された印刷回路を介して衝撃緩衝盤
２の中の電子送受信装置１８と連絡することがで
きる。車両固定部８の電子送受信装置１９はケー
ブル配線２４を介して各種の末端電気機器および
測定点に接続されている。

第３図の実施例では、連結要素１１は車両固定
部８に装着された揺動自在な保持部材２０の先端
部の戻しばねによつて連結位置に保持される。第
３図の実施例では、保持部材２０が板ばねである
から、連結要素１１を連結位置に保持するのに補
助ばねは必要でない。ステアリングシヤフト７に
制御カム板１２が固着され、スポーク１０が連結
部を通過する時に制御カム１２が揺動自在な保持
部材２０を半径方向外方に押圧する。スポーク通
過時に連結要素をロツキング解除位置に移動させ
る突子を、制御カム板１２の代わりにハンドルの
ボス６に配設することもできる。

第４図の実施例では、連結要素１１はスポーク
１０の運動範囲に突出する上昇斜面２１を具備す
る。図示の連結状態で、ばね２２が連結要素１１
を、衝撃緩衝盤２の底部１５に配設された溝状の
凹部１４に押し込む。スポーク１０がこの連結部
を通過しようとすると、このスポーク１０は連結
要素１１の上昇斜面２１の上を押圧し、ばね２２
の作用に抗して連結要素１１をロツキング解除位
置に押し込む。連結要素１１は車両固定部８にも
衝撃緩衝盤２にも配設することができる。また、
上記のように連結要素１１を噛合い係合させる代
わりに、連結要素１１を底部１５に摩擦係合させ
て連結することもできる。この場合、連結要素１
１は弾性的対向面または刻みその他で粗面化した
対向面に摩擦係合させることもできる。

第５図の実施例では、連結要素１１、戻しば
ね、上昇斜面、及び揺動自在な保持要素が１枚の
曲がつた板ばねから成り、この板ばねは自動的に
ロツキング位置にセツトされ、ハンドル１のスポ
ーク１０によつて連結位置から押出される。

【図面の簡単な説明】

第１図は衝撃緩衝盤を備えたハンドルの平面
図、第２図は本発明の実施例によるかじ取装置の
断面図、第３図、第４図、第５図は連結要素とそ
の制御部の実施例を示す。 １……ハンドル、２……衝撃緩衝盤、３……操
作要素、４……指示計器、５……ダツシユボー
ド、７……ステアリングシヤフト、８……ステア
リングコラム、１０……スポーク、１１……連結
要素、１２……カム板、１３……案内体、１４…
…挿入孔、１７……凹部、１８，１９……電子送
受信装置、２０……保持部材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ステアリングシヤフトによつて支持されたハ
   ンドルと、指示計器ないし操作要素を中に配し
   て、ハンドルスポークの運転者側でハンドルの内
   部に固設された衝撃緩衝盤とを備えた自動車かじ
   取装置において、ハンドル１がステアリングシヤ
   フト７に剛直に固設され、衝撃緩衝盤２が車両固
   定部８に少なくとも２個の可動連結要素１１を介
   して連結され、該可動連結要素１１がハンドル１
   に結合された制御部１０，１２によつて移動させ
   られ、少なくとも一方の連結要素１１が連結位置
   にあるが、他方の連結要素１１はハンドルスポー
   ク１０の通過のために連結位置から脱出移動させ
   られることを特徴とする自動車かじ取装置。 ２ 前記可動連結要素１１は前記衝撃緩衝盤と車
   両固定部との一方に移動可能に取り付けられ、他
   方に噛合い係合して衝撃緩衝盤と車両固定部とを
   連結可能である特許請求の範囲第１項に記載のか
   じ取装置。 ３ 前記可動連結要素１１は前記衝撃緩衝盤と車
   両固定部との一方に移動可能に取り付けられ、他
   方に摩擦係合して衝撃緩衝盤と車両固定部とを連
   結可能である特許請求の範囲第１項に記載のかじ
   取装置。 ４ 前記可動連結要素１１はばねにより連結位置
   に保持される特許請求の範囲第１項ないし第３項
   のいずれか１に記載のかじ取装置。 ５ 前記連結要素１１が連結位置でスポーク１０
   の運動範囲に突出して、該スポーク１０と相互作
   用する上昇斜面２１を有し、スポーク１０の通過
   の時に当該連結要素１１が連結位置から脱出移動
   させられる特許請求の範囲第４項に記載のかじ取
   装置。 ６ 前記連結要素１１が制御部１２の曲線路１６
   によつて移動させられる特許請求の範囲第１項な
   いし第４項のいずれか１に記載のかじ取装置。 ７ 前記連結要素１１が制御部１２の曲線部１６
   に係合されている特許請求の範囲第６項に記載の
   かじ取装置。 ８ 前記可動連結要素１１が衝撃緩衝盤２に配設
   されている特許請求の範囲第１項ないし第７項の
   いずれか１に記載のかじ取装置。 ９ 前記可動連結要素が板ばねで形成されている
   特許請求の範囲第１項ないし第７項のいずれか１
   に記載のかじ取装置。 １０ 前記衝撃緩衝盤２には操作要素３と指示計
   器４とが設けられ、これらの操作要素と指示計器
   の電気的作動部は、衝撃緩衝盤２内に設けられた
   電子送受信装置１８と衝撃緩衝盤２の近部で車両
   に固設された電子送受信装置とを介して無線連絡
   される特許請求の範囲第１項ないし第９項のいず
   れか１に記載のかじ取装置。