JPS6218282Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は塗装装置に関し特に表面に凹凸を有す
る板状材料の凹部に着色を施こすワイピング着色
塗装装置に関する。

従来ツキ板合板等の導管孔部分にワイピング着
色を施こす装置については種々の形式のものが使
用されているが、いずれも掻き取り能力が不十分
なためツキ板合板の様に表面が吸収性を有するも
のの場合に使用範囲が限られていた。これは材料
表面に吸収性があると全面にかぶりを生じるため
着色のムラが多少あつても問題とならないためで
ある。一方、ポリエステル化粧板、メラミン化粧
板の様に表面に吸収性のない材料にワイピング着
色を施こす場合、かぶりによる効果が期待出来な
いため、かき取り能力の均一性が厳密に要求され
従来の装置では対処出来なかつた。本考案はこれ
らの点を改良したもので吸い込みのない材料に対
しても均一なワイピング着色を施こす事が出来る
ワイピング着色塗装装置に関するものである。

すなわち本考案は板状の被塗装材料の進行方向
と同方向に回転して該材料の表面全面に着色塗料
を施す、ゴム又はスポンジにて被覆された塗布ロ
ールと該材料の進行方向と逆方向に回転して、該
材料の凸部に塗布された着色塗料の一部を掻き取
る金属製の第一ワイピングロールと、該材料の進
行方向と逆方向に回転して該材料の凸部に残留し
た着色塗料を掻き取るゴムにて被覆された第二ワ
イピングロールとを有し、各ロールには、それぞ
れ該材料の進行方向と同方向に回転し、かつ各ロ
ールと対向して設置された圧ロールを有し、しか
も、前記第一ワイピングロールには洗浄液滴下装
置及び該第一ワイピングロールに接するドクター
ブレードを設け、又前記第二ワイピングロールに
は、該第二ワイピングロールに接し、かつ該ロー
ルとは逆方向に回転するフエルトにて被覆された
洗浄ロールと、該洗浄ロール表面に洗浄液を供給
する受け皿と、該第二ワイピングロールに接する
ドクターブレードとを設けた事を特徴とするワイ
ピング着色塗装装置である。以下更に図面を用い
て詳細に説明する。

まず板状の被塗装材料１の表面に、ゴム又はス
ポンジの被覆された塗布ロール２と圧ロール５に
よつて着色塗料４を塗布する。着色塗料の塗布量
は、塗布ロール２と、該塗布ロール２に接するド
クターロール３との間隙を調節することにより行
なえる。

尚、塗布ロール２及び圧ロール５は、前記材料
１の進行方向と同方向に回転する。次に、前記材
料１を、該材料１の進行方向と同方向に回転する
圧ロール７と、逆方向に回転する金属製の第一ワ
イピングロール６間に導入する。該第一ワイピン
グロール６は、該材料１の進行方向と逆方向に回
転しているため、材料１の凸部に塗布された着色
塗料の一部を掻き取る。掻き取られた着色塗料
は、洗浄液滴下装置８より滴下される洗浄液によ
り、溶解、膨潤し、該第一ワイピングロール６に
接するドクターブレード９により、掻き取られ
る。

ここで第一ワイピングロール６は金属製である
から、材料１から掻き取る能力は弱い反面、ドク
ターブレード９により、その表面は容易に掻き取
られるため、洗浄液滴下装置８及びドクターブレ
ード９は簡単な装置で良い。

次に被塗装材料１は、該材料１の進行方向と同
方向に回転する圧ロール１１と逆方向に回転する
ゴムにて被覆された第二ワイピングロール１０間
に導入し、該材料１表面に残留した着色塗料は、
該第二ワイピングロール１０により完全に掻き取
られる。掻き取られた着色塗料は直ちに、該第二
ワイピングロールとは逆方向に回転し、かつ洗浄
液が入つた受け皿１３に浸漬された洗浄ロール１
２により掻き取られ、また掻き取られずに第二ワ
イピングロール１０に残つた着色塗料には洗浄ロ
ール１２に含浸された洗浄液が塗布され溶解、膨
潤し、該第二ワイピングロール１０に接するドク
ターブレード１６によつて掻き取られる。

尚、この段階で着色塗料が第二ワイピングロー
ル１０に更に残留する場合には、第２図に示すよ
うに洗浄ロール１２とドクターブレード１６間に
洗浄ロール１２から順に、ドクターブレード１４
洗浄液滴下装置１７及び洗浄ロール１５を追加し
てもよい。

ここで、洗浄ロール１２の材質としては受け皿
１３内の洗浄液を含浸する必要から、フエルト、
スポンジ等が好ましい。すなわち第二ワイピング
ロール１０により掻き取られた着色塗料は、乾燥
することなく、直ちに洗浄液の含浸した洗浄ロー
ル１２により掻き取られ、かつ、掻き取られずに
第二ワイピングロール１０上に残留した着色塗料
には該洗浄ロール１２より洗浄液が塗布されるた
めドクターブレード１６により容易に除去できる
からである。

本考案は以上のような構成であるため、前記し
た従来の装置の欠点を解消することができる。す
なわち、ゴムにて被覆された第二ワイピングロー
ルの表面に残留する着色塗料が、洗浄液の含浸し
た洗浄ロール及びドクターブレードによつて完全
に除去されるため、第二ワイピングロールの２回
転目による掻き取りむらの発生がなく全面にわた
つて均一なワイピングが可能である。また傷つき
やすいゴムにて被覆されたワイピングロールが１
本で良い為、メンテナンスが容易であり、ランニ
ングコストが安くて済む等、本考案の実用上の効
果は多大である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は、本考案の構成を説明するための説明図、第２
図は、第二ワイピングロールの部分説明図をそれ
ぞれ示す。 １……被塗装材料、２……塗布ロール、３……
ドクターロール、４……着色塗料、５，７，１１
……圧ロール、６……第一ワイピングロール、
８，１７……洗浄液滴下装置、９，１４，１６…
…ドクターブレード、１０……第二ワイピングロ
ール、１２，１５……洗浄ロール、１３……受け
皿。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 板状の被塗装材料の進行方向と同方向に回転し
   て該材料の表面全面に着色塗料を施す、ゴム又は
   スポンジにて被覆された塗布ロールと、該材料の
   進行方向と逆方向に回転して、該材料の凸部に塗
   布された着色塗料の一部を掻き取る金属製の第一
   ワイピングロールと、該材料の進行方向と逆方向
   に回転して該材料の凸部に残留した着色塗料を掻
   き取るゴムにて被覆された第二ワイピングロール
   とを有し、各ロールには、それぞれ該材料の進行
   方向と同方向に回転し、かつ各ロールと対向して
   設置された圧ロールを有し、しかも、前記第一ワ
   イピングロールには洗浄液滴下装置及び該第一ワ
   イピングロールに接するドクターブレードを設
   け、又前記第二ワイピングロールには、該第二ワ
   イピングロールに接し、かつ該ロールとは逆方向
   に回転するフエルトにて被覆された洗浄ロールと
   該洗浄ロール表面に洗浄液を供給する受け皿と、
   該第二ワイピングロールに接するドクターブレー
   ドとを設けた事を特徴とするワイピング着色塗装
   装置。